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集中モードと対話モード

役員や社長が個室に入らず、皆とワイワイ、がやがやと自由に議論しながら仕事をするスタイルを「ワイガヤ」と言う。

このワイガヤについて、吉越浩一郎氏が、日経ビジネス(2009.6.22, p148)に興味深いエッセイを書いておられた。

氏いわく、ワイガヤの多くは「ミッションが不明確で権限委譲がなされていない、けじめのない職場」であるという。だから、自分の仕事に集中せず、常に上司にお伺いを立てることになる。

吉越氏が理想とする職場は、「管理職が社員に明確なミッションと締め切りを与えるが、仕事の方法論は任せ」「全員が一心不乱に自分の業務に打ち込んでいる、張りつめた空気のある職場」である。

とても共感ができる考え方だ。

ただ、仕事には「集中モード」と「対話モード」があるような気がする。「明確なミッション、締切、権限委譲」という条件のもと、自分のあらん限りの力を振り絞り集中して仕事をする。これが集中モードである。

しかし、ずっと一人きりだと煮詰まってしまう。自分のアイデアを他者に聞いてもらい、議論することは、アイデアを練る上で重要だ。これが「対話モード」である。

吉越氏は、集中モードがない職場の問題点を指摘しているのだろう。企業によっては、基本的にはオープンスペースにしながら、集中して仕事ができる部屋やコーナーを作り、集中モードで仕事をする場所を確保しているようだ。

集中モードと対話モードのバランスは、個人が仕事をする上でも大切になる。ちなみに、僕が集中できるのは、新幹線や飛行機で移動している途中である。最近は出張が多いが、生産性は高くなっているような気がする。
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