宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

なぜ乾燥肌がいけないか

2015年01月16日 18時52分56秒 | 診断と治療
今が、まさに、寒さのピークなんでしょうか
これから、まだまだ厳しい寒さが続き、関東地方に雪が降るのも今頃からですね。

関東地方は、今の時期は、乾燥してカラカラ
最低湿度の記録を更新していますね。
今年は20パーセント台が続いています。
乾いた空気に加え、風邪が吹くと、いっそう乾燥します。

さらに。
寒いと、室内の暖房の時間が長くなり、気づかないうちに全身がかさかさに乾きます。

何人かの患者さんから
「洋服を着ているのに、乾燥するのでしょうか。」
というご質問をされました。
はい。
洋服を着ていても、寒さのため発汗量が激減しており、潤いはかなり失われています。
ただ、薄着の方よりは、重ね着をしている方が潤いは保たれます。

さて。

乾燥肌は、なぜ、いけないのかをあらためてお話ししましょう。

乾燥肌によるトラブルは、以下のようなものがあります。

1.全身のかゆみ
2.全身のあちこちの湿疹
3.手荒れやひびわれ
4.カカトのひび
5.顔のかさつきとつっぱり
6.くちびるのひびわれとかわむけ
7.頭の地肌のかゆみ、ふけ
8.アトピー性皮膚炎の悪化
9.顔の小じわ
10.ニキビや吹き出物
こういったものは、空気の乾燥に加え、暖房によるさらなる乾きにより悪化します。

でも、こういった皮膚病だけがこわいのではありません。

最近の研究で、赤ちゃんの頃から乾燥肌を放置していると、さまざまな疾患が将来起こりやすいことがわかり始めています。
それは。
1.アトピー性皮膚炎
2.喘息
3.アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)
4.食物アレルギー
などです。
一見、皮膚と関係なさそうなこれらのアレルギーが、乾燥肌の放置により起こる可能性が高いと警告されはじめているのです

大人にとっては、かゆみや湿疹、老化が心配。
子供にとっては、アレルギー体質になることが心配です

これから、寒さが厳しくなると、暖房をがんがんかけてあたためる傾向があります。
暖房はなるべく控えめにし、部屋は寒くはないよね…・・くらいにし、重ね着の習慣をつけるようにしたいものです
























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