宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

皮膚科クイズその3

2008年06月21日 18時46分02秒 | 診断と治療
蒸し暑い一日でしたね~。温度も湿度も高いので、ばい菌が増殖しやすい季節です。
これからは食中毒にも注意しなくてはいけませんね。
さて、恒例の皮膚科クイズも3回目ですよ。よ~く考えてみてくださいね。

3才のケンくんはやんちゃな男の子。保育園でころんで、ひざを派手にすりむいて帰ってきました。
次の日、ひざのその部分がじゅくじゅくして、しるがでてきました。
その次の日、ふくらはぎに水ぶくれが2カ所できて、そこもじゅくじゅくし始めました
さあ、どうしましょうか・・?

お母さんAさん・・・・化膿していると思い、アルコール消毒をしました。
お母さんBさん・・・・清潔が大事なので、石けんでごしごし洗いました。その後ガーゼをあてました。
お母さんCさん・・・・乾かす事が肝心と思い、洗ったあと、そのままにしておきました。

さあ、正解者はいるでしょうか??
残念ながら、正解者はいません。一体、どこがいけないか考えてみましょう。
Aさんはアルコール消毒が。強烈にしみて痛いです。かわいそうですね。
Bさんは石けんを使うのはなのですが、ごしごし洗いが。さらに皮がむけます。
そこにガーゼをあてると、傷にくっついてしまいかえってひどくなりますね。
Cさんは、乾かすためにそのままにするのがなんです。次々にうつってしまいます。

今回のケンくんのこの症状はトビヒです。これは伝染するので、皮膚科で治療が必要です。
とりあえずの処置としては、石けんの泡でやさしく洗い、化膿止めをぬってガーゼでおおいましょう。
ひどい時は抗生物質の内服が必要です。保育園に行けない場合もありますので、早めの受診がお奨めですね。

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