鹿児島薩摩半島 3日目続き。指宿市
➆長崎鼻
薩摩半島最南端に突き出た岬
先に長崎鼻灯台がある。
長崎鼻灯台への途中に、竜宮神社 竜宮伝説のある地なのだ。
トイレの女性は「乙姫様」・男性は「浦島太郎」の絵だった。
「鹿児島県のソテツの自生地」
他の数か所と共に、国の特別天然記念物に指定されている。
熱帯、亜熱帯に多いソテツ科の内「日本における自生の北限地」となっている。
長崎鼻灯台 高さ10,7m
明治30年4月初点灯。大戦の空爆で大破して、これは昭和52年の再建。
灯台から岩場を下る。
火山岩の岩場が続く。かなり先の方まで行った。
タイドプールがある。何かいないかな?
長崎鼻の岩場から開聞岳を望む。
⑧奇岩「竹山」
車の中から。変な山が見えてきた。何やあの山は!
たまてばこ温泉という所に車を停めた。
変な山は温泉のすぐ後ろにある。
天狗伝説があるという「日本奇岩100景」の1つなのだった。
火山活動でできた貫入岩体だとか。よくわからないが・・
その形から「スヌーピー山」とも言われているとか。
たまてばこ温泉は絶景露天風呂が売りで、男女日替わりで「大海原と開聞岳」「奇岩竹山」を見ながら露天風呂を楽しめるらしい。
この辺りは伏見海岸。
道の駅に立ち寄ったついでにその辺を散策。
これは キキョウラン だったか。沖縄で見たな。
海に近い荒地にあった大型のセリ科植物はアシタバか?
民家のブロック塀に這わせてあったこの花は何でしょう?
⑨山川製塩工場跡
戦時中、塩の不足する中、政府が簡単な手続きで塩が作れる制度を打ち出し、
昭和18年から昭和39年まで、ここで「温泉熱を利用した製塩」が行われていたそうで、その跡が残っている。
塩田跡と泉源が現存する産業遺跡。
どんなふうに塩を作っていたのか。もうもうと立ち上がる噴気。
風向きによっては噴出する蒸気に追いかけられる。地獄を想像。
「温泉熱を利用した製塩」は全国各地で行われていたが、竿後まで操業したのは指宿だそうだ。
⑩JR 山川駅
駅が見えて立ち寄る。
JR九州 指宿枕崎線 山川駅
(駅舎のある駅の中で)「日本最南端の有人駅」
無人になった時もあるらしいが、今は委託駅となっているようだ。
*駅舎のないJR最南端の駅は2つ隣の「西大山駅」景色がよいらしい。
残念ながら行けなかった。
快速列車「キハ200形 なのはな」が停まっていた。
鮮やかな菜の花色。山川駅と鹿児島中央駅間を走る。
にわか鉄ちゃん バチバチ写真を撮る。
ホテルに戻る。
山川駅の時刻表では、まもなくホテルの下の高架を列車が通過する。
車を置いて、下へ走る。
間に合った! 鹿児島中央方面行き。
写真が撮れてラッキー。
夕食の後、楽しみにしていた「砂蒸し風呂」へ。
屋内にあり、熱い砂をかけてくれる。
久しぶりの砂蒸し。・・重い。じわじわと熱くなる。
15分が限度。
その後大浴場でさっぱりした。
2泊目 鹿児島最後の夜だ。名残惜しいなあ。
3日目続き。指宿市
③湧水の郷 唐船峡
駐車場に着いてビックリ。なんだこの車の数。
今までのところとは大違い。
こんなに大勢の人が「湧水」を見に来ているのか。
そんなに有名なのか~。
どこにも「湧水」の字は見えない。
「唐船峡 市営そうめんながし」のゲートをくぐって下ってみよう。
「唐船峡京田湧水」
この湧水は九州最大のカルデラ湖・池田湖からの伏流水で、水量豊富。
地域の生活用水・灌漑用水として利用されているそうだ。
昔から、水質保全に努められていたよう。
澄みわたった湧き水の池の中に 水の神「川上大明神」
(後で行く)枚聞神社の境外摂社で、朝夕お供えする水源地。
湧水の池。澄んだ水が流れ込んでいる。
「チョウザメの泳ぐ池」
他の魚と一緒にチョウザメが泳いでいる。料理用の交配種だとか。
湧水のそばに「市営 そうめん流し」 ちょっと違和感があるが・・
ちょうどお昼時。何か食べようか。
広い屋根の下にテーブルが い~っぱい並ぶ。
そーめん定食と1品料理を頼み、テーブルへ。
大勢の人はここへ吸い込まれていたのだ。
丸テーブルにはそうめん流し器が据え付けられている。
鯉のあらい・マスのたたき・マスの唐揚げ・いなりずしと鯉こく・・
最初はひんしゅく顔で見ていたのに・・しっかり商戦に乗ってしまったのだった。
市営で、湧水の保全にもかかわっておられるそうなので・・
④枚聞神社(ひらききじんじゃ)
さっき通った神社が気になって寄ってもらった。
枚聞神社は開聞岳を神体山とする。
『薩摩一之宮で本殿は県指定文化財 主祭神は天照大神 創建は定かでないが、社伝では和銅元年となっている古社』
宝物殿には国の重文もあるらしい。
朱塗りの鳥居
拝殿と思った唐破風の建物は勅使殿だそうだ。
朱と彩色が鮮やかな勅使殿の飾り組もの。
拝殿 この奥に幣殿と本殿があるらしい。千木が少し見える。
天智天皇の御巡幸伝説のある馬像
鳥居のそばのクスノキ 樹齢約800年
オオタニワタリ 新芽が出ていた。
⑤開聞岳
別名 薩摩富士 標高924m 日本百名山の1つ。
開聞岳を近くで見たいと麓の「かいもん山麓ふれあい公園」へ。
ログハウスやキャンプ場もあるらしい。人はごく少ない。
カートで公園を1周できるらしい。
でも、近すぎると全景が見えない!
開聞岳がすぐ近くに見えるところまで来た。きれいな三角形。
登山道入り口まであと660mの看板。すぐ登れそうな雰囲気。
登ってみたいなあ。
(帰って調べたら鎖に梯子・・きつそう。やっぱり無理ね・・)
公園で。ヤマグワが色づいていた。完熟はもう少し先だ。
⑥開聞山麓香料園
すぐ近くに香料園があることがわかり立ち寄る。
芳樟(ホウショウ)
芳樟(ホウショウ)は匂いクスと言われるクスノキ。
長居植物園にもホウショウと思われる木がある。
去年、学芸員さんがその枝を持って行って確認されたのが、この香料園。
そして、長居植物園にあるクスノキは「香りは弱めだが芳樟で間違いない」ことがわかったのだった。
偶然にも通りかかって立ち寄れてよかった。
芳樟の葉を1枚取ろうと飛びついていたのを、店の中から見ておられたようで・・
「花と香りの店」に入ったら「その辺に植わっているのはみんな芳樟ですよ」と・・
飛びつかなくてもよかったのね。
芳樟は、見た目はクスノキとほとんど変わらないが、樟脳のようなきつい香りはしない。さっぱりした香り。
天然香料リナロールを含む。
お店の奥に香料を抽出する施設があるとのこと。
お店にはいろんな香料が並ぶ。
娘が3ml1000円のエッセンスを買ってくれた。
うまく使えないし・・と思っていたが、ハンカチに垂らしてもよい。
消臭作用がある。ストレス解消する癒し効果もあるというので、使ってみよう。
お店を出て、ハーブ園を見学。
フェンネル・コリアンダー・ローズマリー・レモングラスぐらいしかわからない。
2日目ー③に続く。
3日目朝
やっと晴れました~。 さわやかな朝。
錦江湾 手前はホテルの庭です。
海の生け簀はカンパチを養殖しているらしい。
朝食 ビュッフェ さつま揚げや鶏飯をチョイス。
ごちそうさま。
①庭(敷地内)を散歩
窓から見えたヤシ。高いワシントンヤシモドキが目立つ。
手前の低いヤシはワシントンヤシ。
ホテルの名のフェニックス(カナリーヤシ)はどこ?
奥の方にあるようです。
これがフェニックス(カナリーヤシ)
玄関前にある 樹齢約200年のアコウの大木。
ホテルより大大先輩ですね。
アコウの別名 ワリンギン は初めて聞いた。
道は山の方に続いている。
高い所まで登ると見晴らしがいい。ヒラドツツジ満開。
天気がいいのはほんとに気持ちがいい。
温室は、ブーゲンビリアとマンゴーの花(上の写真)が咲いていた。
数か月遅ければ果実がなっていたかも。
下り道でスイカズラの花 今頃は地元でも咲いているかな?
ボタンボウフウらしいものやアメリカデイゴらしい木もあったが花の季節ではない。
朝の散歩も済んで、出発。運転手交代 私は今日も乗客。
鰻池のそばの駐車場に車を停めて・・
②鰻(うなぎ)集落 を歩く。(指宿市)
鹿児島は一帯が温泉地だが・・
ここ鰻地区は噴き出す高温の噴気を利用した「スメ」と呼ばれる「天然の蒸しかまど」が有名。
スメ広場 鰻区民用の共同のスメ。
観光客も利用できるらしい。
右は使用中だ。
注意書き(高温)や利用の仕方が書いてあった。
「利用できる食材は、いも類・野菜・卵 ザルや網に入れて使用」
「肉・魚類・タケノコは、利用できません」
タケノコは時間がかかるからかな?
竈の縁に陶片が張り付けてある。可愛い!
集落の中を歩く。
民家のスメ 個人でスメを持つお宅も多いらしい。
ちょうど、食材を入れに来られた。
近くに共同のスメ、個人宅にもスメがあり・・光熱費がだいぶ助かるなあ。
区営の鰻温泉 入ったらよかったなあ。
西郷南洲(隆盛)像が建つ。
西郷さんは鰻温泉を愛し幕末から明治にかけて、幾度も湯治に訪れたとか。
そして、征韓論に敗れ政府を離れ、鹿児島に隠棲した時、お供2人と猟犬13匹を連れて鰻温泉に滞在。
犬好きとは聞いているが13匹も連れていたとは!
昼は犬を連れて猟に出かけ、夜は読書の生活だったとか。
西郷さんに因んで、鰻集落のあちこちに「愛犬の像」が作られている。
鰻温泉の前に「ツン」
上野の西郷さんと一緒にいる犬だそうだ。
鰻温泉のそばにあった「ツマ」の像。
他にも、テツ・ゴン・ハヤ・クロ・サワ・シロ・ユキ・ブチ・カヤ・・
娘は13匹の内12匹見つけ、後の1匹が見つからないと残念がっていた。
それにしても、西郷さんは13匹の名を覚え、見分けていたのだろうか?
集落内には、上の娘が以前に宿泊した民宿もあった。
泊まった時は雪景色だったそうだ。
集落を下った所が「鰻池」
約7500年前に噴火した火口が陥没してできた。
周囲約4km、最大水深60mの小さい火口湖。
大ウナギが捕れたことから「鰻池」の名がついた。
鰻池 水辺に行けた。
水辺のそばにタチアワユキセンダングサの花が咲いていた。
きれいな花だが、センダングサの仲間なので果実はくっつき虫だ。
鰻地区を出発。池田湖へ。
開聞岳に近づいてきた。(車窓から)
③池田湖
池田湖 九州最大のカルデラ湖 周囲15km、最大水深233m
向こうに開聞岳。
少し歩いて池田湖の水に触る。
この湖の中に体長2m・胴回り50cmの大ウナギがいるらしい・・
鰻池も池田湖も誰もいなくて、貸し切り状態だった。
3日目のー2に続く。