みどりの野原

野原の便り

10月8日 鵜殿(高槻市)

2010年10月08日 | Weblog
淀川の治水工事でヨシの生育地から水辺が遠のき、衰退した鵜殿ヨシ原。河川法の改正で水辺環境の重要性が認識されるようになり、鵜殿ヨシ原の保全対策が行われるようになった。

鵜殿ヨシ原の観察会は今年で4年目。去年よりは少し時期が早い。

 
入り口堤防付近からの景色 今年は夏の異常気象でヨシの穂の出方も2週間遅れらしい。  右)例年クズに覆われている手前の斜面。今年は一面アレチウリ。特定外来種。こんな広範囲のアレチウリを見たのは初めて。

ヨシの生育には水が必要で、保全方法の1つ「水をヨシに近づける方法」として導水路を引き揚水ポンプで水を流している。又「ヨシを水に近づける方法」として高水域を切り下げる事業も行われ、成果が出ているという。又毎年冬にヨシ焼きも行われているそうだ。

 
導水路横の道 といっても こんな草の道       ガガイモ実

 
私は好きなゴキヅルだけど、ヨシ原にとっては厄介者のツル草。水辺ではこれが、陸地はカナムグラが覆いかぶさるように繁殖。

 
2009年度切り下げ地。ヨシを水に近づける試み。  ツルマメが繁る おつまみにでも。


やっと見えた淀川本流  ヨシ原は広い

 
きれい~! 日に当たって金色に輝くキンエノコロの野原   右)その中に「二股のものがあるよ」と言われて探すと・・あった。こっちにも。あっちにも。いくつか見つけた。
帰って調べたらこれも帯化現象らしい。帯化する原因はいろいろらしいが・・いいことなのか?悪いことなのか?

 
    カヤネズミの巣(空っぽ) 右)バッタの夫婦 多様な生物が生息する。

ヨシの保全をする中で、貴重な植物が出現したという。


ヨシの量はかなり増加したそうだが、ヨシの質には課題があるらしい。
昔から雅楽のひちりきの蘆舌(ろぜつ)には鵜殿のヨシが使われているという。
ヨシなら何でもいいというわけではない。水につかりっぱなしのヨシは質が柔らかく使えないらしい。しっかりと硬いヨシは水のつかない時期、時には水がつくというような環境が最適何だそうだ。 「ただ水を与えればよい」というものでないのがむつかしい。

ヨシズなどヨシの使い道も減った今、新しい活用も始まっているよう。
コメント
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