柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

無恥

2009-05-27 14:31:32 | Weblog
週刊文春今週号の阿川佐和子のトークコーナー、あの経済学者の中谷巌氏が相手です。この人最近、私が間違ってました、私は新自由主義、市場至上主義を唱えて小泉改革を推進してきましたが間違いでしたと「懺悔本」を出した人です。普通に考えれば潔いなんて評価にもなろうかと思うのですが、いえ月刊誌や週刊誌、経済専門誌などでは叩かれているほうが多いような印象です。今更何~に言ってる?です。これだけ日本を壊しておいて(経済だけでなく文化や精神までも)何が懺悔だ?という論調です。この対談でも阿川さんは容赦なく突っ込んでます。突っ込まなけりゃ意味ないですからね。でも、このコーナーの見出しにもありますが、昔のことは忘れたいんだよ(笑)と平気で言ってる。顔を見ると十分に爺さんですが、1942年生まれ、昭和17年(戦中派)と!これ見てまたびっくり。分別盛りの言うことか?潔い修正、深甚なる懺悔などではなくて結果見ての転向、変節の類でしょう。この対談見ていると、99年当初からこの人が先頭に立ってアメリカ式の新自由主義、市場至上主義を振り回していたそうで(政府審議会の中心にいて)、竹中と組んで小泉を動かしたという図のようです。詳しくはこの対談読んで欲しいですが、腹が立ちました、悪かったという気持ちが見えませんから。いい歳したオヤジが忘れたいとか、もう言うなよとか言ってます。こういう公表され方(週刊誌記事)と知っての言動でしょうから、一般国民を愚弄しているとまで言えるんじゃないんでしょうかね。もとよりこの人の言い訳本なぞ読むつもりもないのです(興味がない)、返す刀で切られた形の竹中さんは、未だに新自由主義の孤塁を守っている形なのですが、この人を指して、頭が回らなくなると人は思想と歴史を語り始めるものだなんて皮肉ってます。この対談でも日本人はアメリカ人とは全く違う文化の中で育ち発展してきたんだなんてまるで人ごとのように言ってます。厚顔無恥とはこのことです。あれだけ日本の企業文化を馬鹿にしてきた男がです。さらに、自分は構造改革の旗振り役ををやらされた分、後に引けなかったんだなんてクソみたいな言い訳も匂わせます。これだけ壊れた企業モラルや企業文化をいったいどう見ているんでしょう。一億総中流社会を嫌い、競争至上主義を振り回して、モラルを叩き壊した罪はお前達にこそあるのに、一体どういう物言いだ?憤ります。これがホリエモン辺りが言い放つことなら「バカが・・」と受け流せもしましょうが、戦中生まれの爺さんが言うんですよ。恥を知らぬか、この男。びっくりして、こんな懺悔本読まなくて良かったと思ったことでした。是非週刊文春、お読み下さい。
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