柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

虚実の差

2006-06-06 08:39:49 | Weblog
秋田の事件について読売がこう評しています、鬼子母神と対比して「(この容疑者の)心の動き、不条理はとんでもない」「どういう発想か理解を超える」「人の心には魔性も棲むが、それを抑えられない愚、分別の無さが怖い」「不条理極まる犯行の動機はどこまで解明されるか」と。ううむ、これが一般的な評価なのでしょうね、大勢で輪の外側から叫んでいる図です。昨日も書きましたが、常人にわからぬ動機で、考えられないことをする(今は死体遺棄ばかりで、殺人罪では逮捕されていませんが)のが犯罪です。で、その動機に情状酌量の余地があれば、お上にも情けはあるぞよ、となるわけですが、最近の犯罪は一点の同情も湧かぬケースが殆どです。普通の人間にはわからぬことなのです。ですから、「犯行の動機」なぞは解明されません。「殺したいと思ったから」「憎かったから」でしょう。相手が子供だから世論は全く同情しないだけです。これが情夫であればこんなに話題にはならぬでしょう。きっと専門家達が言いますよ「心の闇は深い」なんてね。「何もわかりません」といけしゃあしゃあと、恥も知らず言葉を換えて言い放つだけです。週刊誌に暴露されるこの女の生い立ちや生活環境、生き様などから推すしかないのですが、きっと専門家達のご大層な解明よりも、最初にピンとくる私達の印象の方が正しいのだと思います。
 村上さんもまぁ叩かれること叩かれること。まこと、池に落ちた犬状態。インサイダー取引なんてとんでもない犯罪のようですが、新聞やTVで聞く限りでは、この株を買いたいから手伝ってよ、という相談をしただけでしょう。買い込んだら儲かるよなんて話なら普通にするでしょうにね。意を通じて敵対的買収を謀ったということならば、一般の小口株主を保護しようというものでもあるんでしょうね。知らぬ人間の悪巧みによって、知らぬ間に株券が紙くずになる事態はやはり避けねばなりますまい、そうは思います。でも、株を買い付けよう、しかも大きな投資をしようとする時に、あれこれ調べて下話もして根回ししてというのが悪いことですかね。誰でもすることでしょう。儲かりそうな株を買う。その情報を求める。そういう下調べをしない方が馬鹿ですよ。でも、それが法なら仕方なし、ですか。例えば未公開株の買い付けや売買で利鞘を得ようとするは狡い事でしょうね。一般に知らされないうちにこそこそやる、というイメージがありますから。でも、そういうところに鼻の利くことが才覚でもあるでしょう?人がぼんやりしている時に、利発に小回りよろしく動く。そういう才能。一概に狡いと斬って捨てられぬと思いませんか?いや、未公開株だけの話ではありません。鼻を利かして、大きなリスクを背負い込んで大投資する。虚業とか、額に汗しない金の亡者なんて批判は問題のすり替えです、そういう業種が厳として存在するのですから。意を通じて株価のつり上げを謀ったなんて廉であるなら、この業界どんなに清く澄んでいるというのでしょうか。そんなこと日常に溢れている事ではないんですかねぇ。そうやって株価は上がるのでしょう?何だかこの逮捕劇、別の理由(誰か大きな権力の怒りとか)が動かしているようにも思います。ホリエモンに始まる芋蔓ですから。
 今まで私は村上さんのことをよく言いませんでしたのに、急に弁護するような話になっています。おかしいと思われましょうが、いえ、あの阪神に手を出したことで怒っていたわけです。そして、その阪神の体たらくに怒っていたのです。あれが巨人なら喝采でした。すみません、根が浅いことで。
コメント
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