memories on the sea 海の記録

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南極オキアミ保護に関する革新的措置を取り決め

2010-11-18 09:31:02 | 水産・海洋
EU委員会はオーストラリアのホバーとで開催されたCCAMLR南氷洋生物資源保護委員会で魚資源の保護に関する将来を見据えたいくつかの取り決めがなされたことを歓迎すると表明した(11月8日)

加えて南氷洋オキアミの資源維持可能な漁獲規制についても、科学的助言にのっとりVMSデータの集中化、漁業における監視範囲の拡大、漁獲レポートの精度の向上などについてEUの提案を適用することが決まった。この決定はオキアミの市場的需要が拡大していることによる。

オキアミは南氷洋海洋生態システムの重要な要素であるだけではなく、多くの大型動物に食物を供給していて、これにはペンギン、クジラ、アザラシなどが含まれるが、いまや人類までもがオキアミを幅広く、化粧品、健康製品あるイオは養殖の餌などとして利用するようになっている。新しい対策によってCCAMLRは将来の増大する漁獲圧力を制御し漁獲を資源維持の可能な範囲に保とうとするものである。

また、海洋保護エリア(MPAs)における漁業の規制のためのフレームワークを確立すべく進んだ検討も行われた。その結果として委員会は2011年には対策を合意形成できるものと楽観している。昨年CCAMLRは遠洋におけるMPAを確立しており、再度EUによる提案に取り組んでいる。

こうした良好な結果は違法操業に対するいくつかの対策としての戦いの失敗体験によって鍛えられたものともいえる。とくに貿易取引関連としてPSCポートステートコントロールの有効性をあげることができる。CCAMLRはIUU操業に対しての戦いではリーダー的存在であった。大西洋における違法操業の取り締まりに責任を持って臨んだ。この海域におけるIUU問題の主体は商業的に価値のあるメロtoothfishである。CCAMLRは過去12か月でメロの違法漁獲が無視できないまでに増加していることから2011年までに有効な対策の確立が必要と強調している。