ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

そういうことであるなら、小泉元首相、田中均氏、蓮池透氏らに陳謝する用意くらいはあるんだろうな

2020-12-21 00:00:00 | 北朝鮮・拉致問題

過日bogus-simotukareさんの記事を読んでいて、またまた「おいおい」という気分になりました。いや、私が驚いたのは、bogus-simotukareさんが取り上げている高世仁のブログ記事です。

拉致はなぜ見過ごされてきたのか6 - 高世仁の「諸悪莫作」日記

ここ最近の高世のブログというのは、いろいろなネタを1つの記事につめこんでいるので、どうも内容が散漫な感が否めません。それはともかく、彼が登場したインタビュー記事の写真付きで次のように彼は書いています。

>3日(木)の『神奈川新聞』に拉致問題についての私のコメントがかなり大きく出た。

(引用者注:記事の写真。「運動のシフトチェンジを」の見出しあり)

 政府や今の運動体を批判する内容で、一部の人たちからは反発を買うだろう。以前は経営していた会社への影響を考えて、多少遠慮してコメントしていたが、今はもう背負うものがない。
 「拉致問題の解決に少しでもお役に立ちたい。何か私にやれることを教えて下さい」という多くの市民の声に応える運動になっていないことがとても残念だ。「日本会議」が牛耳る「救う会」では大きな国民運動をつくるのは無理だ。それをシフトチェンジすべきだとコメントしている。
 有田芳生参院議員のコメントと一緒に掲載された。

これもbogus-simotukareさんの記事から、高世が神奈川新聞に登場していたことは知っていたのですが、有料記事なので高世のいう

>「日本会議」が牛耳る「救う会」では大きな国民運動をつくるのは無理だ。それをシフトチェンジすべきだ

というところは読めませんでした。それにしても

>政府や今の運動体を批判する内容で、一部の人たちからは反発を買うだろう。以前は経営していた会社への影響を考えて、多少遠慮してコメントしていたが、今はもう背負うものがない。

ねえ(苦笑)。

高世の、政府はまだしも、「今の運動体」への態度なんて、とてもとても

>多少遠慮

なんていう次元ではありません。「太鼓持ち」「幇間」「手先」のレベルです。それで確かにこの無料で読める部分で高世は、

> 2002年の日朝首脳会談で日朝平壌宣言に調印し、拉致被害者5人の帰国を実現させた小泉純一郎元首相と比べ、覚悟が全く違う。小泉氏は「自分が責任を取るから存分にやってこい」と、当時、外務省アジア大洋州局長だった田中均氏を北朝鮮に送り込んだ。1年以上にわたる秘密交渉の末、北朝鮮が日本人拉致を認めた平壌宣言につながった。日本の外交史上に残る成功例だ。

 よく考えられた外交だった。田中氏は首相官邸にしばしば状況の報告に訪れ、新聞の「首相動静」に載る。その新聞を北朝鮮側に見せて「そちらの意向は確かに総理に伝えている」と、相手の信頼を得ていた。

とは語っています。つまり小泉首相(当時)や田中均氏らの外交は、拉致問題解決に非常に良い効果と結果をもたらしたと述べているわけです。こんなん多少なりとも拉致問題をまともに追っかけて考えている人間にとっては「当たり前じゃん」という以上のものではありませんが、でも高世は、以前(経営している会社が倒産する以前?)は、そういうことを主張しなかったように思いますね。うんなもん、ジャーナリストを自称している人間にしてはなんとも無様ではあります。

それで、

>以前は経営していた会社への影響

っていうのなら、ジン・ネット(高世が経営していた会社。なお高世仁というのは、「たかせひとし」と読むとのこと)が今日まだ倒産していなかったのなら、高世はやっぱりこんなことを発言しない、巣食う会や家族会の太鼓持ち、幇間、手先であり続けていたんでしょうねえ(苦笑)。まあそういうことを続けていて、高世は会社をこかしたのだから、要はそんなもん高世の会社を継続させるのに何の役にも立たなかったかどうかはともかく(そのおかげで多少なりとも延命した可能性はあるので)、結果的にはそんなに役には立たなかったわけですが、そういうことを言うのであれば、こんな生易しいことでお茶を濁してはいけませんね。

少なくとも高世の読者(ブログなりツイッターなり)に、自分の態度は間違っていました、撤回します、くらいのことは述べるべきでしょう。それからこの記事のタイトルにもしたように、小泉元首相、田中均氏、蓮池透氏らにはこれもあらためて陳謝するべきじゃないですかね。少なくともブログとツイッターで、皆様への批判は間違っていました、撤回します、くらいのことは書くべきではないか。この3人は、巣食う会や家族会のためにひどい迷惑を被ったのだから、巣食う会や家族会と非常に近い関係にあった高世にも、その程度の義務はあるでしょう。それくらいの覚悟が、高世にあるのか。

私見では、そんなこと高世はしないでしょう。彼には、巣食う会と家族会から疎遠になるという選択肢はあるかもですが、全面的に批判をするほどの度胸はないのではないか。いや、もちろんこれは私の個人的な見解ですから、どうかはわかりません。彼が陳謝をしたら、それは記事に取り上げたいと思います。

ただそれにしても「会社への影響」を理由にして主張を鈍らせたってのは、世の中そんなものだとは思いますが、それも「どうもなあ」です。ジャーナリストというものは、基本的には、組織(国家、地方公共団体、大企業、大手マスメディア、なんらかの圧力団体ほか)や個人(強者ばかりでなく個人的なしがらみのある人物もふくむ)の圧力をはねのけて、事実に基づいて記事なり番組なりを制作するものでしょうに。安倍晋三や自民党の手先である櫻井よしこ阿比留瑠比ほかの連中はしょせん「自称ジャーナリスト」にすぎません。この連中は、「政治活動家」「右翼活動家」でしかない。あるいは、自分たちの北朝鮮分析がまるっきり大外れしたら、自分たちの珍説を撤回もしないで北朝鮮言論から逃げ出した関川夏央も、彼はジャーナリストとはまた違いますが(作家? ノンフィクションライター? 少なくとも「ジャーナリスト」ではないでしょう)、しょせんはデタラメで無責任な反北朝鮮活動家にすぎない。そして高世もしょせんこいつらと同類じゃないですか。そういわれて「あんな狂信者たちと自分を一緒にするな」と激怒するのなら、これからのジャーナリスト活動で、高世は違うということを証明してくれるしかないでしょう。期待はしていませんが、一応推移は私なりに観ていくつもりです。

なおこの記事は、bogus-simotuakareさんの複数の記事からヒントを得ました。感謝を申し上げます。


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『即時一括全員帰国路線が二人を見捨てた』という高世の救う会、家族会批判に驚く (bogus-simotukare)
2022-05-27 05:11:51
拙記事『珍右翼・高世仁に突っ込む(2022年5/27日分)』(副題:『即時一括全員帰国路線が二人を見捨てた』という高世の救う会、家族会批判に驚く)
https://bogus-simotukare.hatenadiary.jp/entry/2022/05/27/050850で触れましたが
https://takase.hatenablog.jp/entry/20220526
 安倍首相の「全ての拉致被害者の即時全員一括帰国」は、「家族会」とその支援団体である「救う会」(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)の方針であり、「家族会」と「救う会」は熱心な安倍応援団だった。
 田中実さんには「家族会」に参加する身寄りはおらず、「他の被害者」つまり横田めぐみさんなど「死亡」とされた被害者の新たな情報がないのであれば、こんな調査結果は受け入れられないとの結論に到ったのだろう。
 こうして「全ての拉致被害者の即時全員一括帰国」路線は、ストックホルム合意が目指した戦略を押しつぶしただけでなく、同じ拉致被害者の間に「差別」(「国民の理解を得られない」被害者がいるというのだ!)を持ちこみ、見捨てられる被害者を生む結果にもなったのである。
 なお、2人の拉致被害者が政府に8年ものあいだ事実上見捨てられている事態について、「家族会」、「救う会」は何らアクションを起こしていない。
(引用終わり)
ということで高世が救う会、家族会批判をしているので紹介しておきます。たぶんこれが「初めての批判」だと思います。
返信する
>bogus-simotukareさん (Bill McCreary)
2022-05-28 01:31:57
どうもコメントありがとうございます。

高世も、あるいは、方針を変えたのかもしれませんね。ただ、このような方向で言論をしていけば、高世は自分の安明進取材が政治工作だったということも最終的には認めざるを得なくなるし、自分が巣食う会と家族会の手先であることも認めることになるでしょう。その度胸が彼にあるかどうか、そこらあたりを私なりに観ていきたいと思います。
返信する
Unknown (bogus-simotukare)
2024-04-04 03:27:41
https://bogus-simotukare.hatenadiary.jp/entry/2024/04/04/025828の流用ですが。
https://takase.hatenablog.jp/entry/20240403
>蓮池透さんは拉致被害者、蓮池薫さんの兄で、「家族会(「北朝鮮による拉致」被害者家族連絡会)」の結成時から事務局長を担ったが、途中から支援団体の「救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出する会)」の方針に対立して家族会を離れた。
 (ボーガス注:和田集会で行われた)彼の報告で興味深いのは、「家族会」が「救う会」に取り込まれ操られていく過程だ。
 家族会は毎年春には『今年の活動方針』を策定するのだが、これもすべて救う会が作る。家族会は単なる追認機関だったのである。家族会は完全に救う会の下部組織になり下がってしまったのだ。
(引用終わり)

 「救う会、家族会の幇間、太鼓持ちだった」、その為「家族会による蓮池氏除名も、蓮池氏の家族会、救う会批判本刊行も無視し続けた」高世も変われば変わるもんです。
 なお、今回の報告以前から、蓮池氏は蓮池氏の家族会、救う会批判本『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(2015年、講談社)で『「家族会」が「救う会」に取り込まれ操られていく過程』を述べており、「今頃かよ、高世」ですね。勿論都合が悪いので、高世は2015年の蓮池本について一切触れません。
 いずれにせよ、ライプツィヒの夏『そういうことであるなら、小泉元首相、田中均氏、蓮池透氏らに陳謝する用意くらいはあるんだろうな』ですね。

>「佐藤勝巳会長は「核武装」を唱えていた。」
>「家族会の主張として、議論のスタートラインに、まずは全員生存を前提に全員帰してくれということは理解できる。しかし、その次に『全員一括帰せ』というようになった。今は『全拉致被害者の即時一括帰国を実現せよ!』である。それでは、たとえばめぐみさんが見つかった、生きている、帰りたいと言っている、となっても、彼らはノーを出すことになる。『一人じゃだめなのです。一括なんです』。これは欺瞞、あるいは詭弁である。わざとハードルをあげて、無為無策の安倍首相に助け船を出していたのだ。これは、この後の菅政権、岸田政権へも同様だ」。
>「最近思うのは、家族会は本当に救出を望んでいるのだろうか、ということだ。少なくとも救う会の目的は、『救出ではなくて北朝鮮打倒』だ。また、右派の政治家たちにとって拉致は、日本が持っている唯一の『被害者カード』なのである。拉致問題は未解決のまま長続きした方がいい。なぜなら、拉致問題が彼らの生業だからなのである」。
>「拉致問題が二進も三進も行かない膠着状態に陥って、これほどにも長い時間が経ってしまった元凶は、救う会が入り込んできたためだと、私(ボーガス注:蓮池氏のこと)は考えている。」
 蓮池透さんとは意見が違うところもあるが、以上の点についてはほぼ賛成する。もっと言うと、救う会やその背後にいる「日本会議」、自民党安倍派など右派政治家の目的は「北朝鮮打倒」というよりそれをスローガンにした国内政治の右傾化—憲法改正や米軍との連携強化、反共体制構築、ジェンダー・人権問題での反動化、家族・皇室観の戦前への回帰など―ではないかと私は見ている。
(引用終わり)

 こうした蓮池発言を肯定的に紹介したあげく
>以上の点についてはほぼ賛成する。もっと言うと、救う会やその背後にいる「日本会議」、自民党安倍派など右派政治家の目的は「北朝鮮打倒」というよりそれをスローガンにした国内政治の右傾化—憲法改正や米軍との連携強化、反共体制構築、ジェンダー・人権問題での反動化、家族・皇室観の戦前への回帰など―ではないかと私は見ている。
(引用終わり)
とは「救う会の幇間、太鼓持ちだった」高世も変われば変わるもんです。
 しかし、そんなことは例えば高嶋伸欣『拉致問題で歪む日本の民主主義』(2006年7月刊行、スペース伽耶)が「2006年7月当時(当時は小泉内閣末期。安倍は官房長官で次期首相有力候補の一人)」から批判しています。「今頃かよ、高世」ですね。常識人なら「2006年7月当時(繰り返しますが当時は小泉内閣末期)」からそんなことはわかっていました。2006年当時から「西岡力(当初、副会長。後に救う会会長)」」「島田洋一(救う会副会長)」「荒木和博(当初は救う会事務局長、後に会長だった佐藤と共に救う会を追放され、特定失踪者問題調査会代表、予備役ブルーリボンの会代表に転じる)」といった救う会の連中は「九条改憲」「日本核武装」などの右翼放言をしていたからです。
 この高嶋本は2006年7月当時、池袋のジュンク堂に行った際に偶然見つけて「その家族会批判、救う会批判(救う会の目的は核武装など日本の右翼反動化ではないのか?)に大いに共感した」ので速攻で購入し、今も自宅にあります。高嶋本は例えば「山本美保さんの件(山形の海岸で遺体で発見された特定失踪者)」に触れ「国内で遺体で発見された人間の何が拉致の疑いか?」「特定失踪者認定は完全にデタラメではないのか」とも批判しています。
 その際、スペース伽耶というマイナーな刊行元に「家族会や救う会が怖くて大手(KADOKAWA、講談社、集英社、小学館、新潮社、文春等)じゃ刊行できないのかねえ(ライプツィヒの夏『こんなふざけた話をまるで批判しないマスコミもひどいところだと思う』https://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/2bc017f43a0308bbe1d909b3bd5bc105が批判する状況と全く同じ)」とげんなりもしましたが。
 それはともかく、いずれにせよ、ライプツィヒの夏『そういうことであるなら、小泉元首相、田中均氏、蓮池透氏らに陳謝する用意くらいはあるんだろうな』ですね。
返信する
>bogus-simotukareさん (Bill McCreary)
2024-04-04 09:03:58
おおせの通りですね。高世が過去の発言を撤回あるいは修正するのなら、それはそれ相応の態度を示すしかないでしょう。過去の自分の主張をなかったことにしてそのような主張をするのであればそれは無責任です。北朝鮮言論からトンズラした関川夏央よりはましですが、あれは関川がひどすぎるので論外です。つまりは、高世は、そっちの方面でしか言論活動を続けられないということでしょう。
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