ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

やはり佐藤忠志氏は、死の1年前の「スポーツ報知」取材時に、認知症になっていた可能性があるのではないかと考える

2022-10-11 00:00:00 | Weblog

いまさら近藤誠氏(故人)の書いた本なんか引用するなというご意見も多そうですが、これはたぶん多くの医者も異議はないのではないかと(勝手に)考えて、ちょっとご紹介してみたいと思います。

医者のデマ 科学的根拠によれば医者の「効きますよ」、実はウソでした

>「めんどくさい」はボケのはじまり

「めんどくさい」「別にいい」。そんな言葉があなた自身や家族に最近増えいていたら要注意。ボケ(認知症)が始まっているかもしれません。世界80か国以上の専門家による「国際アルツハイマー病協会会議」が発表した、認知症の初期症状の指標のひとつが投げやりな口グセ。これは生きがい(生きる目的、生きる張り合い)が薄れているサインでもあります。(p.152)

これ読んで、あれ、こういうの前読んだことあるなと思い出しました。故佐藤忠志氏です。こちらのインタビュー記事ですね。「スポーツ報知」です。死の1年強前のインタビューです。たぶん彼が、人生で最後にまともに受けることができた取材です。

>やりたいこともないし、やることもない。生きる屍(しかばね)です

>最近ですか? 隠居です。朝からビール飲んでますよ。朝昼晩。飲みたいもの飲んで。いつ死んでもいいんですから。だって、やりたいこともないし、やることもないんだから。生きる屍(しかばね)ですよ。人生、大満足しているから、いいんです。未練ないです。引きこもり生活? そうですよ。政治? まったくです。関心ないです。そんな元気ないです

>心配していません。早く死にゃあいいと思っていますから。1人で生活して? 1年半ほどです

うーん、どれを見てもかなりやばいですね。晩年の佐藤氏は、もはや他人をあまり寄せ付けない生活だったようですが、他人の方も、さすがに佐藤氏の状況があまりによろしくなさ過ぎて、ちょっと近寄りがたく感じていたのではないか。佐藤氏逝去直後の「スポーツ報知」の追悼記事でも、取材した記者の方は、

>無気力で自暴自棄なコメントを何度も繰り返した。

と書いています。私は前にこんな記事を書きました。

佐藤忠志氏は、あるいは酒の飲みすぎで認知症あるいは感情の制御がさらに難しくなっていたのかもしれない

どうもこのインタビューでの受け答えも、彼が認知症になっていた傍証になるのではないか。実際のところはもちろんわかりませんが、そうであると仮定したほうが、いろいろ合理的に彼の惨憺たる状況を説明できるように感じます。彼は1951年生まれで、上の取材時は67歳です。さすがに年齢的に認知症になるのはやや早い年齢であり、過度の飲酒により、前頭葉が委縮するなどして認知症になったという可能性も、とても否定できないと考えます。そういった部分が、家を売った金で1億円の車を買うなどという非常識かつ愚劣な行動となり、さらに奥さんの制止も無視して奥さんから逃げられるという最悪の事態になったのではないか。前にこんな記事をも書きました。

野村克也と佐藤忠志氏とでは、そんなに人間性などは変わらないのではないか(配偶者の個性の違いが大きな影響があった)(追記あり)

世間一般の印象では、野村沙知代というのは悪妻の代表格でしょうし私もそう思いますが、ほかのひとにはともかくこと野村克也にとっては、まさに最高の配偶者だったのでしょう。彼のように異常に依存心が強くしかも世間知らずで、またまともな意味での社会生活を営めないくらい浪費癖が激しかったらしい人物には、彼女ほど強力に金銭をマネジメントしてくれる人はいなかったでしょうから、そういう点ではまさに最高のカップルだったし、佐藤氏にとっては、通行人Aさんが拙記事にしてくださったコメントを引用すれば

>選挙に出ないで、有能なマネージャーがいたら「教育評論家」として今もテレビや講演会とかで活躍してたと思われます。落選以降は人間関係も荒れたのですかね。アルコールや浪費の問題は、依存症に詳しい病院に受診すれば良い方向に向かったかもしれません。

ということでしょうが、ただ治療も、認知症になってからではよろしくありません。そうなる前に、彼を強力に指導する人物が必要だったということでしょう。そういう人がいなかったのは、彼にとってとても不幸なことでした。


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