ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

自動車免許はなくても運転はできる

2018-01-13 00:00:00 | Weblog

ちょいちょい同じような事故が報道されますが、嫌な事故が起きてしまいましたね。地元紙の記事を長いですが全文引用します。

>始業式の朝 暗転 自転車の女子高生2人はねられ重体 運転の85歳男逮捕 前橋

[2018/01/10]

 9日午前8時25分ごろ、前橋市北代田町の群馬県道前橋赤城線で、自転車に乗っていた市立前橋高1年の太田さくらさん(16)=同市高井町=と、同校3年の大嶋実来さん(18)=同市元総社町=が乗用車にはねられた。2人は頭などを強く打ち意識不明の重体。前橋署は同日夜、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、乗用車を運転していた同市下細井町、無職、川端清勝容疑者(85)を逮捕した。

◎「気付いたら事故起こしていた」

 同校はこの日が始業式で登校途中だった。2人は市内の病院に搬送された。

 逮捕容疑は、2人の自転車に相次いで衝突し、けがを負わせた疑い。同署によると、川端容疑者は容疑を認め、「気付いたら事故を起こしていた」と話している。

 川端容疑者は県道を南へ走行中、対向車線にはみ出し、路側帯を走っていた太田さんをはね、民家の塀に衝突した後、大嶋さんをはねた。さらに走行車線に戻り、渋滞で止まっていた同市の男性会社員(35)の軽乗用車に衝突した。川端容疑者は頭、男性は首にそれぞれ軽傷を負った。現場にブレーキ痕はなかった。同署は男性の負傷についても、同容疑で捜査を進める。

 川端容疑者はこの事故の直前、約150メートル北の同県道交差点で、対向車線で右折待ちをしていた同市の女性(26)の乗用車と、右のドアミラー同士が接触する事故を起こしていた。市内の老人福祉センターに向かう途中だった。

 県警によると、昨年、認知機能検査を経て免許が更新されていた。

 現場は片側1車線の直線道路。周辺は住宅が多く、同校から直線で約1キロ。

◎「早く回復して」 容疑者、認知機能に不安

 始業式の朝が暗転した。はねられて重体となった2人の女子高生の親族は言葉を失った。川端容疑者の親族は「運転しないように普段から言っていた。申し訳ない」と語った。

 「優しい子。正月は一緒に過ごした。4、5日前に交通安全のお守りをくれた。生きてさえいてくれれば…」と、重体となった太田さくらさんの親族の男性(74)。「悔しく、やるせない。行政などに対策を考えてほしい。こんな事故はなくなってほしい」と涙した。

 重体となった大嶋実来さんの親族の60代女性は「本当にショック。何も考えられない」と言葉を絞り出した。「いつも元気をもらっている。代われるものなら代わってあげたい。早く元気な笑顔を見たい」と沈痛な面持ちだった。近所の60代女性は「進学先も決まったと聞いた。一刻も早く回復して元気に卒業してほしい」と話した。

 2人が通う市立前橋高は全校集会を開いて生徒指導の教諭が事故について説明し、放課後の部活動を取りやめた。悴田利行教頭は「やりきれない。生徒の心のケアに当たりたい」と話した。同級生は「悲しい」「ショック」などと肩を落としていた。

 川端容疑者の親族の50代女性によると、認知機能に不安があるなどしたため、普段から車を運転しないように伝えていたという。車で外出しようとしたのでいったんは止めたが、目を離した隙に出掛けてしまったといい、「あの時に鍵を取り上げていればよかった。(被害者が)大変心配」と涙ながらに話した。

 事故を受けて県教委は、登下校中の安全配慮などを呼び掛ける通知を、県立高や各市町村教委などに出すことを決めた。

◎自転車変形、荷物が散乱

 事故現場には、前輪が大きく変形した自転車が路上に倒れ、事故に遭った女子高生のものとみられる靴やリュックが散乱していた。事故車両は前部が破損し、右側面にこすったような大きな痕跡があった。

 「渋滞の車列に並んでいたら、ものすごい速度の車がセンターラインをはみ出して追い越していった」。事故を目撃した前橋市の60代女性はこう証言した。

 現場近くに住む60代男性は大きな物音で屋外に出たところ、女子高生が心臓マッサージを受けているのを見たという。「どれほどの衝撃だったのだろう。(運転手が)車からはうように出てきた」と振り返った。

 近所の50代女性によると、運転手は警察官に事情を聴かれても「よく分からない」と言い、ぼうぜんとしていたという。女性は「(市立前橋高は)息子も通っていた。心が痛い」と表情を曇らせた。

上の写真は、2人をはねた車です。衝撃のすさまじさがわかります。女子高校生たちが助かるかどうかは分かりませんが、助かってもかなり強い後遺症が残る可能性が否定できないですね。いずれにせよ私としては、可能な限り大事がないことを祈るのみです。

それで、家族もこの運転手の人については相当心配していたみたいですね。そもそも目的地が

>市内の老人福祉センター

というのも、施設による車での送迎はなかったのか、家族の送迎はだめだったのかと考えます。

でも・・・たぶんご当人、車の運転がしたくて仕方なかったんでしょうね。群馬県というのは、日本でもきわめてマイカー主体の県です。転勤ほかで群馬県に引越ししてきた人たちの中には、免許がないと生活しにくいのでそれなりの年齢になってから免許を取得した人も多いはず。そういう県に在住している人の中には、車に対する思い入れが人一倍という人も少なくないのかもです。

それでご当人は

>気付いたら事故起こしていた

とあるので、どういう事情でそういう状況になったのかは当方には分かりませんが、ちょっとこの時点で車を運転できる状態ではなかったのでしょうね。この時点で飲酒状態や居眠り運転のようなものだったんじゃないんですかね。これではどうしようもありません。それでまた、このような報道もあります。

>2018.1.12 11:43

【前橋女子高生重体】
家族が免許返納を再三説得も無視 駐車場での制止も隙みて出発

 前橋市の県道で9日朝、自転車で登校中の女子高生2人が逆走してきた乗用車にはねられ、重体となった事故。乗用車を運転していた川端清勝容疑者(85)=同市下細井町=の家族は産経新聞の取材に、半年前から免許を返納するよう川端容疑者を再三説得していたが、応じなかったと明らかにした。

 川端容疑者は年明けから家族に運転しないよう諭され、事故前日には「車の鍵を隠す」と宣言までされていた。しかし当日、同市大友町の「おおとも老人福祉センター」に向かうため、家族の目を盗み通常より2時間早く外出。家族は駐車場で川端容疑者を制止したが、一瞬の隙を突いて出発したという。

 その後、家族はセンターに電話し、「(川端容疑者が)到着したら連絡が欲しい」と伝えていた。家族の1人は「この日は体調も良くなかった。『(認知機能検査に)合格しても、乗らないで』と何度も言ったのに…」と声を震わせた。

 川端容疑者と面識があり、事故を目撃した男性によると、川端容疑者は現場から約350メートル離れたコンビニエンスストア周辺から、センターラインをはみ出し、蛇行運転をしていた。男性は事故直後に川端容疑者に声をかけたが、車内であぐらをかき、呆然(ぼうぜん)とした様子だったという。

男性は、川端容疑者が「普段から危険な運転をしていた」と指摘。「被害者の一刻も早い回復を祈る」とした。

 逆走してきた川端容疑者の乗用車と正面衝突しそうになった男性(74)は「時速70キロくらいの考えられないようなスピードで突っ込んできた。ぶつかっていたら死んでいたと思う」と話した。(住谷早紀、吉原実)

車のキーを隠せばよかったといいますが、でもこれも究極のところは完璧に防げるものでもないし、また運転免許の更新だって、更新しなくったって車の運転はできるしね。

私の家族の友人の親(男性)は、車を勝手に運転してどこかへ行ってしまい、そして帰れなくなって連絡が入ることを繰り返して、ついに事故を起こして死亡してしまったそうです。ほかに巻き添えがあったかは知りませんが、自分だけでなく他人にも甚大な迷惑がかかります。お話にもならない。

安全運転は当然ですが、なんだかよくわからないが車の運転をどうしてもしたがる人間というのも非常に困りますよね。車の運転をすることに何らかの生きている意義を見出しているような人もいる。それでこのような事故が起きてしまうとどうにもならない。

以前書いた記事でもふれたことがありますが、阪急電鉄デロリアン事件の運転手など、愛知から大要友人に会いに来た、しかしその友人の名前も連絡先も分からないといった状況だったようです。私が面談した男性など、自分の本籍地も答えられず、それで運転免許証は持っていましたしねえ。私は

>さすがに次の更新で本人更新を断念するか、免許は取り上げられることになろうかと思います

と書きましたが、どうもそれも怪しい気がします。いや、この男性はあるいは免許を剥奪されるのかもですが、上にも書いたように車には乗れるしね。

徘徊して電車にはねられた老人は、家族の鉄道会社(JR東海)への損害賠償責任が最高裁で否定されたので良かったですが、デロリアン事件で最悪電車と正面衝突していたら、運転手が助からないだけでは話がすみません。電車の乗務員乗客らにも被害が及ぶ可能性がある。そうなれば加害者家族もちょっとやそっとでは話がすまなくなります。

当方は、運転免許は取得していますが車の運転は嫌いなので、たぶん認知症になっても運転関係で迷惑をかけることはないと思いますが、でも分からないしね。それはともかく車の運転てのは、ほんと危険ですよね。運転免許を取得した際、学科の教官(自衛隊出身者の方でした。自衛隊で、運転の指導をしていたらしい)が、ピストルは6人しか人を殺せませんが、車はいくらだってできるんですよ、と言っていたのを思い出します。そういうわけで、読者の皆さまも、自分で気をつけることは究極のところできませんが、家族ほかに対しては最大限の注意を払いましょう。ご当人だけでなく、家族、他人まで迷惑します。

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2 コメント

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自動車事故は (つゆ)
2018-01-13 09:25:26
起こした本人は、なにがなんだかわからないうちに、起きてしまうものかもしれません。
30代のときでしたが、
後から、ああだった、こうだったと思うわけです。
車の壊れ方に比べ、みんな怪我という怪我はなかったので。
ともあれ、上手とは言えなかったので、
以来、しなくなって、よかったです。
ただの個人的な経験だけですが。
>つゆさん (Bill McCreary)
2018-01-14 08:59:11
車というのは凶器ですよね。記事にも書いたように、簡単に人を殺すことができますから。運転するのなら、私も運転はしますが、それなりの社会的責任が全ドライバーにあります。

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