ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

つまりは、韓国大統領にとっても大した脅威ではないということだ

2022-06-15 00:00:00 | 北朝鮮・拉致問題

こんな記事がありました。

>北朝鮮“ロケット砲”後に…韓国大統領が映画鑑賞
[2022/06/14 14:03]
 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が、北朝鮮がロケット砲とみられるものを発射した後に映画観賞をしていたことについて、野党などから批判が上がっています。

 尹大統領は12日午後、ソウル市内の映画館で是枝裕和監督が韓国で制作した「ベイビー・ブローカー」を夫人と観賞しました。

 北朝鮮がこの日午前に発射したとみられるロケット砲についての報告を受けた直後だったため、野党からは「非常に不安な対応で、まるでアマチュアのようだ」などと批判の声が上がっていました。

 これに対し尹大統領は、「ロケット砲はミサイルに準じるものではなく、必要な対応は取った」と説明しています。

 また、韓国軍が12日の夜遅くに発射を公表したことについても「大統領の映画鑑賞に配慮したのでは」と疑問の声が上がっています。

いろんなご意見はあるかと思いますが、つまりは大した脅威ではないと韓国大統領(と側近ほか)も考えたということなのでしょう。野党側は、当然批判することになりますが、正直先だっての大統領選挙で(現在の)野党側の候補が当選したとして(つまり政権交代がなかったとして)、そうだったとして大騒ぎしたかはあまりしなかったのではないかと思います。映画を観たかはわかりませんが(苦笑)。そしてこれは、この件だけではありません。北朝鮮全体が、昔と比べて韓国にとって脅威ではなくなっているということです。昔の韓国ならもちろんこうはいかない。前にこのような記事を書きました。

無事帰国しました

もはや韓国(人)にとっては、北朝鮮は「脅威」「打倒の対象」よりもメロドラマのネタ程度のものなのだろう(たぶん日本も同じ 関川某も自分の書いたことを撤回しろとおもう)

上の記事では、私が韓国滞在中に北朝鮮による核実験があったのですが、特に韓国内において動揺はなかったということを書きました。下の記事では、『愛の不時着』が韓国内ばかりでなく日本でも話題を得ていることを書きましたし、さらに次のような指摘をしました。

>多くの韓国人、および韓国政府ほかがもはや北朝鮮を現実的な軍事的脅威とみなしていないということがうかがえます。現実に北朝鮮を脅威だと認識していたら、このようなドラマは制作されないし、また韓国民の側が拒否するでしょう。朝鮮戦争(1950~1953年)や青瓦台襲撃事件(1968年)、そこからさらにぐっと時代がすぎて、ラングーン事件(1983年)、大韓航空機爆破事件(1987年)などの時代にこのようなドラマが製作されるわけがない。いわゆる軍事政権時代なら言論弾圧という意味でもできませんが、それ以前の話です。

ところで私は未見ですが、NHK「アナザーストーリーズ 運命の分岐点」でのこちらはどうでしょうか。

>「愛の不時着〜国境を越えた大ヒットの秘密〜」
初回放送日: 2021年10月12日

韓国から北朝鮮に不時着した財閥令嬢が北朝鮮の軍人と恋に落ちる!北緯38度線を越えた禁断のラブストーリー「愛の不時着」。タブーに挑んだドラマの裏には70年以上に及ぶ「分断」国家ゆえのスタッフの葛藤があった!社会現象化したこの作品がどう作られ、南北、そして世界の人々にどんな影響を与えたのか?監督のイ・ジョンヒョやヒロインを演じた女優・ソン・イェジンらの独占インタビューを交え、大ヒットの秘密に迫る。

NHKがこのような番組を制作すること自体、すでにNHKも、北朝鮮という国に対して現実的な脅威でありえないと認識しているということなのでしょうね。していたら、韓国でも製作しないでしょうが、日本の準国営放送とでもいうべき公共放送がこのような番組を制作して、しかもそれを再放送するということもないでしょう。「封印番組」とかにもしないわけです。そう考えるとかつての拙記事をちょっと呼び戻しますと・・・。

高世仁の幼稚なデマ自慢を平然と垂れ流すNHKの馬鹿さとクズぶりに本気であきれ返る

同じ番組の別の特集で、NHKは、高世仁のしでかした幼稚で愚劣な政治工作についてのデマ自慢をそのまま垂れ流しています。上の記事で私は、

>でさあ、NHKだって高世の話を聞いて、もちろん事前取材の段階からしてですが、高世の取材や主張に不審なものを感じなかったんですかね(苦笑)。そんなことないでしょう(笑)。つまりNHKも高世ほからの政治工作を追認したということです。NHKもどんだけ馬鹿でクズなんだか。こんな話、当方のように拉致問題に関心があり高世に対していかがわしさを感じている人間でなくったって、「変だ」「おかしい」と考える視聴者は少なくないはず。「北朝鮮による拉致だ」「少女を拉致したとんでもない事件だ」とかを理由として、ジャーナリストによるそのような政治工作が免責されるとか許されるといったことではないでしょう。高世だって自分の行為がやばいなんてことは重々承知だから、こんなバレバレな嘘(あるいは建前)に固執しているわけです。そんなことをこの件では善意の第三者であるNHKが、高世の言い分を垂れ流すことはない(当たり前)。

現実問題として、NHKだって通常の問題だったらこんなアホ報道はしないでしょう。さすがにもう少しはましな報道をするはず。ジャーナリストによるこんな見えすいた政治工作をそのまま垂れ流すなんてことはない。そもそも高世は、この件に関わった産経新聞、アエラ(記事を書いた長谷川煕)、「ザ・スクープ」(高世)の中では、彼が一番まともだとNHKなりに判断してとりあげられたのでしょう。NHKも、自他ともに認める右翼新聞の産経を肯定して取り上げることはできず、現在古巣の朝日新聞を罵倒しまくって右翼の完全な手先になっている長谷川を取り上げるわけにもいかないと判断したのでしょう(長谷川に関しては、取材拒否の可能性も強そうですが)。それでこのざまなのだから、お話にもならないにもほどがあるとはこのことだじゃないですか。高世もそうですが、NHKもこんな報道していて恥ずかしくないのか(笑)。おそらくNHKも、この取材から23年たった(1997年→2020年)ために「時効」と判断したところもあったのでしょう。それにしたって悪質ですよね(呆れ)。

と指摘しました。上の私の指摘で特に訂正することはありませんが、ただNHKもすでに「過去の話」だから、こんな幼稚でお粗末な政治工作をそのまま垂れ流したのでしょう。もちろんそんなのは論外の極みですが、同時代で政治的にいろいろ差しさわりがあったら、こんな愚劣なことはNHKもしなかったのではないかと私は考えます。つまりは、そんなに北朝鮮を脅威としてがなりたて、北朝鮮を滅亡させるといったような考えが現実的でないということです。

そうなると、昨日の記事でご紹介した有田芳生氏の著作(北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実 (集英社新書))やそれに解説を書いたという高世仁なども、そのようなことを認めざるを得ない方向にあるということなのですかね。このあたりは、また本を読んでみて私なりに判断をしていきたいと思います。

有田芳生氏の拉致問題についての本が発売され、その解説を高世仁が担当するとのこと


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6 コメント

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高世曰く「拉致問題の進展は、地道な外交交渉からしか生まれない」 (bogus-simotukare)
2022-06-15 05:52:18
【高世仁のニュース・パンフォーカス】「なぜ拉致問題は進展しないのか?」
https://www.tsunagi-media.jp/blog/news/27
 白か黒か、100か0か(ボーガス注:救う会や家族会が主張する即時一括全員帰国以外は認めない、段階的帰国、一部帰国は認めないという方針のこと)というのでは、もう外交の出る幕はありません。「全拉致被害者の即時一括帰国」を願う気持ちも痛いほど分かります。でも残念ながら、それは実現不可能なのです。威勢の良い北朝鮮糾弾や制裁の強化をぶち上げることは簡単です。しかし、拉致問題の進展は、地道な外交交渉からしか生まれないのです。
(引用終わり)

 まさに『そういうことであるなら、小泉元首相、田中均氏、蓮池透氏らに陳謝する用意くらいはあるんだろうな』
https://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/f7459448ed160ae691ea386f48717eff
ですね。未だに救う会に媚びるよりはマシとはいえ、「威勢の良い北朝鮮糾弾や制裁の強化をぶち上げることは簡単」という高世自身が過去に
◆さあ、金正日にも逮捕状を! (2009.3.5)
https://takase.hatenablog.jp/entry/20090305
◆金正日に逮捕状を!1 (2009.12.5)
https://takase.hatenablog.jp/entry/20091205
◆日本から金正日体制打倒の宣言を!(2010.1.29)
https://takase.hatenablog.jp/entry/20100129
◆北朝鮮がこのまま「安定」していいの? (2011.11.26)
https://takase.hatenablog.jp/entry/20111226
◆北朝鮮体制の打倒は憲法の要請(2017.5.17)
https://takase.hatenablog.jp/entry/20170517
などの記事で威勢の良い北朝鮮糾弾や制裁の強化を高世自身がぶち上げてきたこと」への反省が何もないことには呆れます。例の「安取材のデマ話」も維持する気のようですし。
返信する
>bogus-simotukareさん (Bill McCreary)
2022-06-15 18:18:33
どうもコメントありがとうございます。

>例の「安取材のデマ話」も維持する気のようですし。

ですよねえ。それなら私たちの「それ政治工作じゃん」という批判に対応したらどうか。そうでないという論拠はこうだと書いてほしいですね。別に私たちのURLを明記しなくてもそれくらいのことはしてしかるべきでしょう。
返信する
Unknown (bogus-simotukare)
2024-05-29 03:18:48
https://www.chunichi.co.jp/article/905041?rct=entertainment
 女優の杉咲花が主演するフジテレビ系ドラマ「アンメット~ある脳外科医の日記~」第7話が27日(月曜)、放送された。だが北朝鮮の新型ロケットが発射され、中断となった。
 (ボーガス注:視聴者が)固唾(かたず)を飲んで見守っているシーンで、突然、全国瞬時警報システム(Jアラート)の画面に。ドラマが終わる約5分前に、北朝鮮が軍事偵察衛星を発射したためだった。
 ネット上では「手術どきどきしてみてたら北朝鮮ミサイル」「息のんでテレビにくぎ付けだったのに」「めっちゃ集中して見てたからびっくり」「めちゃくちゃ気になるシーンで」「心臓縮まった」など、視聴者から悲鳴があがった。
 ドラマの演出担当である「Yuki Saito」さんも27日、自身のXで反応。「リアタイを楽しみにしてくれたみなさま、ごめんなさい!この時間を励みに一生懸命作ってきたので、とても悔しいですが…まずは沖縄の皆様が無事で良かったです」などとコメントし、TverやNetflixでの視聴を呼びかけた。

https://www.chunichi.co.jp/article/905249?rct=entertainment
 女優の杉咲花が主演するフジテレビ系ドラマ「アンメット~ある脳外科医の日記~」(月曜午後10時)に、看護師長・津幡玲子役で出演する女優吉瀬美智子(49)が28日、インスタグラムを更新。北朝鮮のロケット発射のために中断された第7話(27日放送)の再放送を告知した。
 吉瀬は「スカイツリーと津幡師長」とつづり、スカイツリーを背景にした白衣姿の自身の写真をアップ。放送が中断された27日放送の第7話に触れ、「昨晩は仕方ないけど放送中断 7話アンメット再放送!5月31(金)26:25~!関東のみなのかな?配信もあるので、最初から集中して見てもらえたら幸いです 吉瀬美智子」と投稿した。
 フォロワーからは「放送し直して欲しいと思ってました!」「再放送嬉しい」と喜ぶ声のほか、「素敵スマイル」「お知らせありがとう」「何を着ても素敵」などのコメントが寄せられた。
(引用終わり)

 「北朝鮮はもはや軍事的脅威ではない」ことが改めてよく分かります。
 本当に脅威だったらこんな暢気な反応にはなりません。
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>bogus-simotukareさん (Bill McCreary)
2024-05-31 00:39:22
私も「100分de名著」を見ていたら(録画です)、この件で打ち切りになって「おいおい」でした。Eテレって、教育テレビの時代は、昭和天皇が死んだ日でも平然と通常放送をしていたくらいなんですがね(苦笑)。
返信する
Unknown (bogus-simotukare)
2024-06-01 07:49:22
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA27AIT0X20C24A5000000/
 日朝両政府が北朝鮮による日本人拉致問題の再調査などを確認した2014年5月29日の「ストックホルム合意」から10年を迎えた。政府は当時、再調査の決定を受けて独自の制裁措置の一部を解除したが、2016年1月の北朝鮮による核実験と2月の弾道ミサイル発射を受け、再び独自制裁を決定した。北朝鮮は調査中止を一方的に発表した。
 北朝鮮を巡る国際情勢や拉致問題解決への課題を識者に聞いた。
◆新潟県立大の三村光弘(聞き手は馬場加奈記者)
 日朝首脳会談を開いた2002年と2004年当時は北朝鮮にとって、日本の経済協力の意義は大きかった。2014年のストックホルム合意の頃までには中国とも貿易関係を築き、北朝鮮は外貨調達の手段が多様化した。経済支援のインパクトは薄れていった。
 2014年のウクライナ政変後にロシアとの関係を深め始め、2022年からのウクライナへの「特別軍事作戦」を支持している。ロ朝首脳会談などを経て全面的な協力関係に入り、米韓によると北朝鮮はロシアに武器を輸出して対価を得ているとされる。
 そんな状況下で北朝鮮が日本や米国との交渉を望むとすれば、その目的は国交正常化にある。
 日本は9月に自民党総裁選、米国は11月に大統領選を控え、政権が変わる可能性がある。北朝鮮側も様子をうかがっている。
 北朝鮮がすでに解決済みと主張する拉致問題について、日本にとって受け入れ可能な「解決」とは何か、日本政府が北朝鮮に明確かつ具体的に示す必要がある。
◆慶応大の西野純也教授「日米韓の政策調整が重要」(聞き手は川上進平記者)
 日朝間で水面下の接触はあると思うが、双方が提示する条件や認識の差が埋まらず本格的な交渉には入れていないと分析する。岸田文雄首相も強調しているように、被害者家族の高齢化によって拉致問題は時間的制約のある問題だ。
 北朝鮮にとって日朝首脳会談が意味のあるものだと受け取られないと、金正恩(キム・ジョンウン)総書記は交渉のテーブルには着かないだろう。もっと戦略を練る必要がある。
 一例として北朝鮮への独自制裁の一部を緩和することなどが想定できる。
 その場合は米国、韓国の理解を得ることが欠かせないが、容易な作業ではない(ボーガス注:勿論、最大の問題は「米韓の反応」ではなく「救う会、家族会の反発」です。そう書けない点は日経と西野教授の限界でしょう)
 米国のバイデン政権、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の両方が北朝鮮への抑止力を強化する政策をとっている。
 尹政権の与党が4月の総選挙で大敗し、国内的には対日政策で厳しい立場に置かれている。日本と北朝鮮が関係構築を進めた場合、尹政権は更なる批判を浴びかねない(ボーガス注:むしろ最大野党は「太陽政策の金大中の流れをくむ」ので関係構築を進めた方が「最大野党の関係が良好化」して尹政権にとってプラスでは無いか?)
 日本はそういった事情も勘案せざるを得ない。
 拉致問題の交渉が進展しても、北朝鮮の核・ミサイル問題を巡る対応に悪影響を与えることはないと真摯に伝えなければならない。
(引用終わり)

 「マスコミの変化の一例」として紹介しておきます。
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>bogus-simotukareさん (Bill McCreary)
2024-06-03 00:39:18

勿論、最大の問題は「米韓の反応」ではなく「救う会、家族会の反発」です。そう書けない点は日経と西野教授の限界でしょう

ということでしょうねえ。なかなか世の中の「識者」は、巣食う会や家族会をあからさまには批判しにくいのでしょうね。
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