暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

第5回お茶サロン 「野の花を愛でる」茶会のご案内・・・満席になりました

2017年05月06日 | お茶サロン&ご近所さんと茶会
            
                    鎌倉・建長寺の牡丹が真っ盛りです (2017年5月5日に撮影)  

第5回お茶サロンのお誘いです。
年2回(風炉と炉の時期に)自宅で気軽なお茶サロンを開いております。
第4回お茶サロンは茶事でしたが、第5回は「野の花を愛でる」茶会をいたします。
                 
少人数の気軽な茶会ですので、お一人でも勇気を出してお出かけ下さい。
嬉しい再会を、新たな出会いを、楽しみにお待ち申しております。 

   今までのお茶サロンです。
   ○ 第1回お茶サロン「聴雨の茶会」
   ○ 第2回お茶サロン「聴雪の茶会」
   ○ 第3回お茶サロン「お茶とハーブティを楽しむ会」
   ○ 第4回お茶サロン「春は名のみの正午の茶事」


            
                  Nさんからいただいた立浪草がうす紫の花をいっぱい咲かせています


第5回お茶サロン「野の花を愛でる」茶会

日時:平成29年6月4日(日)11時席入(20分前に集合)
茶席:拙宅・暁庵  横浜市旭区今宿
        相鉄線二俣川駅下車(2台駐車可能、参加の方にアクセスなど別途お知らせします)
会費:7000円 (昼食代込、当日お持ちください)
概要(予定):11時席入~花~炭~別室(椅子席)にて昼食(弁当、吸物、一献など)~菓子~中立~濃茶~つづき薄茶~15時頃に終了予定
お客さま:6名様 
参加資格:初めての方もリピーターの方も他流の方も男性も大歓迎でございます 
         ご一緒に野の花を愛で、茶の湯を楽しみましょう
応募方法:メールにてお申込みください(氏名、住所、連絡先電話、簡単な茶歴(流派)など)
メールアドレス:akatuki-ane@grace.ocn.ne.jp
応募期間:5月6日(金)~5月21日(日)まで(定員になり次第、応募を終了いたします)
ドレスコード:着物大歓迎(着物が好きなので・・)ですが、洋服でもOKです。

その他:満席になりましたら、この欄の追伸にてお知らせいたします。 

  
追伸) 本日残席が2名様になりました。引き続き、宜しくお願い致します。(5月9日 ) 
追伸) 本日満席になりました。 ありがとうございます。(5月14日) 


五葉会の第1回五事式

2017年05月05日 | 暁庵の裏千家茶道教室


4月28日に五葉会で初めて五事式をしました。
昨年は私の体調不良でご迷惑をかけ、「今年こそ・・」と密かに思うところがありました。
五事式は茶事ゆえに大好きなのですが、2年ぶりでしょうか。
3月の五葉会で廻り炭を修練し、五事式の役を札で決めました。
東はその日欠席した宗悦さん、正客・宗里さん、次客・宗智さん、三客・宗厚さん、詰・宗真さん、半東は暁庵です。

10時半の席入です。
3月の廻り炭では不首尾だった埋火(うずみび)、五事式では成功させたいと思いました。
それで、2時間以上前に炉底の灰を深く掻き上げて空気を十二分に入れてから(前回はここが足りないように思われたので)、炭火を置き、灰をしっかりあたためておきました。
巴半田と筋半田、花づもり、煙草盆は宗悦さん、茶や点前の準備などは宗厚さんに手伝ってもらいました。

そうこうしているうちにお客さまがいらっしゃいました。
板木が打たれ、白湯をお持ちし、腰掛待合へご案内しました。
釜は一燈好の又隠口釜(菊地政光造)、濡れ釜の風情を楽しんで頂けたかしら?



待合の掛物は「杜若」、竹内栖風画です。
床には「七事式の偈頌」、両忘庵・拙翁(大木宗玄)師筆を掛けました。
時々、「七事式の偈頌」を大きな声を出して読むのですが、いつも身が引き締まる思いがします。
一番お気に入りは、廻り花 色即是空凝思量即背(しきそくぜくう しりょうこらせばすなわちそむく)。

挨拶が和やかに交わされ、廻り炭が始まりました。
この後、昼食(別室で弁当、煮物椀、八寸、一献)になるので、席中を気にしながらそちらの準備にかかります。
そろそろ埋火を掘出す頃かしら? 時計を見ると予定より進行が早いので
「もう一回廻り炭を・・・」とお願いしに顔を出すと
「もう埋火を掘出して炭を置いています。埋火が大成功ですよ」
「あらっ・・・ヨカッタ!です」(ヤッタね



後座になって、廻り花と且座になりました。
廻り炭と同様に廻り花も早く済みそうなので、早目に香炉の用意をしましたが、
火味が今一つで反省しきりです。
濃茶となり、暁庵も参席させて頂きました。
宗悦さんが心を込めて練ってくださった濃茶を皆で嬉しく、美味しく頂戴しました。
茶碗は明るい飴釉の楽茶碗、桧垣佳山造です。
濃茶は「錦上の昔」柳桜園詰、前席の主菓子はグラーデーションが絶妙な「藤ころも」、打出庵大黒屋製です。


      主菓子「藤ころも」 打出庵大黒屋製

何度やってもわかりにくいのが、濃茶から薄茶へ変わる時なので記しておきます。
いつ帛紗を付け、四畳半へ入り、いつ四畳半から八畳へ戻り、帛紗を懐中するのか・・・・??

詰の喫みきりで、東は中仕舞をとき、水をさして帛紗を腰に付けます。
正客から茶碗を拝見し、詰は茶碗を返し、東は茶碗を取り込み、主客総礼。
東は茶碗を湯ですすいでから、下に置き、
「薄茶は花月でいたします」と挨拶し、茶巾茶筅を入れ、建水とともに持って水屋へ下がります。
「薄茶は花月でいたします」の挨拶で、連客一同帛紗を付け、四畳半に入ります。
東は折据をのせた菓子器を正客前に持ち出します。
次に茶碗、建水を持ち出し、敷き合せに置き、三歩退き、仮座に着きます・・・(中略)・・・。

菓子付(茶巾で折据を回す)で全員が薄茶を飲むまで隅かけにせず、「互換機鋒看子細」ながら和やかな時間が流れました。
最後の薄茶が点つと月は服し、菓子器を手送りで正客へ戻し、茶碗を返します。
茶碗を取り込み、主客総礼で座変わりします。正客は折据を菓子器にのせておきます。

東が拝見物を取りに出て、挨拶を交わし、薄器を棚に荘り、拝見物を引くと同時に客は八畳へ戻り(正客は菓子器を持って)、帛紗を懐中します。
正客は菓子器を回し、下座へ置きます。


丹波焼の肩衝茶入は石田陶春造、茶杓は銘「颯々」前田宗源和尚作、仕覆は笹蔓緞子です。
棗は鵬雲斎好・三景棗、竹内幸斎造でした。


    干菓子「蝶(煎餅)と若みどり」 打出庵大黒屋製



最後の一二三之式となりました。
水屋で長盆の札を拝見すると、月の二、月の三、花の一、花の二だったような・・・。
皆さま、過分な評価をありがとうございます。

こうして五葉会の第1回五事式が無事終わりました。
懐石ではなくお弁当だったこともありますが、約4時間で終了したのにもびっくり!です。 
疲れたけれど来年もまた五事式を頑張りたい・・・と懲りずに思っています。


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弥生&卯月の教室だより・・・釣釜と透木釜

2017年05月02日 | 暁庵の裏千家茶道教室

    桜散る散歩道にて・・・・山口の旅から帰って

だいぶ遅くなってしまいましたが、弥生&卯月の教室だよりです。

五徳を上げて釣釜と透木釜を楽しむ季節になりました。
長年、釣釜に憧れていましたが、蛭釘を付けるのが大工事になりそうで躊躇していました。
友人の建築士Sさんに相談すると、大工さんを連れて来てくださいました。1月末のことです。
和室の天井やら、その上の部屋の床などの様子を見てから、
「天井裏へ入れないので2階の洋室がフローリングなので床を切って穴を開け、そこから天井の補強材を入れて蛭釘を付けましょう。
 切った床は床下収納庫用の蓋をはめれば、少し見た目は悪いですが大丈夫です。如何でしょうか?」
「う~ん!素晴らしいご提案ですね。蓋の位置はベッドの下なので今のところ問題なしです。
 それで宜しくお願いします・・・」
2月末に1日で手際よく工事が終わり、3月の半ば過ぎにやっと釣釜を掛けました。
遅くなったのは、まだ初炭や後炭手前を釣釜ではなく五徳ありで稽古してもらうためでした。



五徳を上げてしまうと元に戻すのは面倒で、奥伝でもそのまま稽古してもらう事になり、
なかなか悩ましいところです。
釣釜になれば、揺れる風情や鎖の影を楽しんだり、釣釜を持ち上げるのが大変そうだったり、
それでも生徒さんは熱心に炭手前に精出してくださるのが楽しみでした。
釣釜はお気に入りの糸目桐文車軸釜(長野新造)を掛けました。


    帷子川沿いの八重桜が満開です・・・4月20日頃

卯月(4月)になって、その日は福島県いわき市からYさんがお稽古にいらっしゃる日でした。
前夜が嵐のような風雨だったので「無事に来れるかしら?」と心配していました。
案の定、電車が遅れたそうで、いつもより30分以上遅れて到着し、ひと安心です・・・。
早速、透木釜で初炭手前と炉の流し点を稽古して頂きました。

我が家の透木釜は、一燈好の又隠口(ゆういんくち)釜です。
京都在住の時、S先生宅で初めて又隠口釜に出会い、その形やインパクトに魅せられ欲しくなりました。
昨年、ご縁があって又隠口釜(菊地政光造)が我が家へやってきたのです。
透木は宗旦好の桐です。



名前の由来の「又隠(ゆういん)」ですが、
裏千家三代・咄々斎元伯宗旦が隠居所として今日庵を建てました。
しかし、その後も諸務に携わっていましたが、再度、隠居する際に建てた庵が「又隠」です。
茅葺の南面入母屋造り、採光のための突き上げ窓のある四畳半草庵の茶室で、今日庵と並んで裏千家の代表的な茶室とされています。
(一度だけ、恐る恐る今日庵と又隠へ入らせていただいた思い出が胸キュンでよぎります・・・)

さて、稽古のつづきですが、午後にFさんがいらして真之行台子、続いてYさんが行之行台子を修練しました。
奥の細道会(奥伝の勉強会で休会中)でもこの2つの奥伝を同時に稽古することは少ないので、その違いがよくわかり、暁庵にとっても良い勉強の機会となりました。
「教えることとは教わることなり」
どなたか(??)のお言葉ですが、奥伝に限らずそれを実感し、感謝しながらの日々です。


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