暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

お茶サロン・聴雨の茶会-1

2015年07月03日 | お茶サロン&ご近所さんと茶会
6月28日にお茶サロン・聴雨の茶会をしました。

横浜に戻り、茶事ではなくもう少し気軽に何かできないかしら・・・と模索中です。
今回の茶会は、4月の茶会で3年ぶりにYさまにお会いして、その時の会話がきっかけになりました。

Yさまは仕事で忙しく、なかなかお稽古へ通うことができません。
それでも、それだからこそ、お茶と触れ合う時間を持ちたい、その時間を大切にしたい・・・と考えていました。
のんびりほっこりした茶席で雨を聴きながら、気楽にお茶を楽しんでもらいたい・・・
と、ブログでお呼びかけし、Yさまはじめ7人のお客様がいらっしゃいました。

                        

待合には横山大観の「雨はる」の色紙、足立美術館で求めたもので、
雨が上がり、山にかかった霧雲が晴れていく様子を描いた水墨画です。

待合は大テーブル(点茶盤と3つの喫架)を囲んだ椅子席です。
板木が7つ打たれ、半東Aさんが白湯をお出しし、腰掛待合へ案内しました。
(今回の茶会は、Aさんが半東として参加してくださり、強力な助っ人でした)
3年ぶりで筧を使ったのですが、水量調整が難しく、これからの検討課題です。
蹲を使い、迎えつけをし、初めてお客様と御目文字しました。

7人のお客様は、東京都から正客Yさまと次客Mさま、横浜市のNさま、福島県いわき市のAさま、東京都からMさま、Kさま、詰Yさまです。
灑雪庵の茶事へいらしてくださった方、勇気を出して初めて参加してくださった方など、今回のご縁を思いながら一人一人と挨拶を交わしました。

                        
                         
床には、周藤苔仙師の書「無我」を掛けました。

心に何か饗雑音を感じるとき、それは他人のせいではなく自分の「我」がそうさせていることにはっと気づきます。
「我」とは自尊心、うぬぼれ、我がまま、虚栄・・・・自分にとらわれる心です。
そんな時、「無我」の境地へ少しでも近づくと、饗雑音がすっーと消えて、穏やかな心が蘇ってまいります。
聴雨の茶会が平和な無我のひと時になれば・・・と願いました。

最初にお香を用意し、次客Mさまに香元をお願いしました。
蒔絵のある重香合は京都のSさまから餞別に頂戴したもので、嬉しい初使いです。
香は2種類用意しましたが、焚かれたのは「真那賀(マナカ)」。
軽やかな優しい香りを末席でご一緒しました。

先日のIさまの香席で頂いた資料によると、
 真那賀 (かん・・塩のからみ)
   香り軽く艶にして早く香の失せるを良しとす
   少しクセありて愁を含める女に似たれば小野小町とす


                       

次は「お炭を置かせていただきます」・・・(つづく)

                     その日は  夕方 
      
           お茶サロン・聴雨の茶会-2へつづく           


    

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