暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

茶名の許状式

2023年12月17日 | 暁庵の裏千家茶道教室

 

特別社中のオーネル敏子さんがこの度茶名を拝受することになりました。

誠におめでとうございます!

10月24日にオーネルさんが4年ぶりに来日し、10月29日の「野月の名残りの茶事」へ参席してくださいました。

今日庵から許状が届いたのはその頃だったと思います。オーネルさんの来日中には間に合わないだろう・・・と思っていたので、今日庵許状係さまに感謝でございます。

それで、オーネルさんの稽古を予定していた11月1日に急遽許状式を行うことにしました。社中のKTさんに許状式の立会人と真之行台子の点前をお願いすると、快諾してくださって、もう一人の立会人はKRさんにお願いしました。

10時過ぎに3人がいらして、先ず待合でお祝いの桜湯をお出ししました。

いつものように三具足を飾り、床には坐忘斎お家元筆の御軸「曉雪満群山」を掛けました。本来なら今日庵で坐忘斎お家元から拝受するものと思いますが、御軸にてご臨席を賜りました。

坐忘斎お家元に代わり、不肖暁庵がオーネルさんへ茶名と紋許の許状をお渡ししました。

「おめでとうございます!」

この度の茶名拝受には海外在住ということもあっていろいろな方のご協力を仰ぎました。特に淡交会横浜支部には本当にお世話になりました。ありがとうございました。

・・・そしてご本人のオーネルさん、40年を超えるスウェーデン在住中に自分のルーツを知りたくなって裏千家茶道を習い始めたそうです。よくぞ茶名取得まで茶の修行を熱心に積まれたことに心から敬意を表します。

 

お稽古で真之行台子を見させていただきました。基本をしっかりと身につけられ、一緒に稽古をした暁庵社中の方も感心することしきりでした。その茶道への姿勢に大いに刺激を受けたことでしょう。私もいろいろな刺激をたくさん頂き有難いです。

久しぶりの来日でしたが、またいつでもいらしてくださいね。

 

11月末にスウェーデンへ無事帰国したオーネルさんから嬉しいメールが届きました。ホーカンさんの母上のコレクションの可愛いトムテの写真も一緒です。

 

暁庵先生へ

先日は野月の名残の茶事にお招きいただき、又私の為に茶名の手続きに骨を折っていただき本当にありがとうございました。 

私の来日中に茶事に御招きいただき、その上茶名がいただけたなんて! 本当に夢の様です。 

宗芳と言う茶名を亡夫ホーカンにちなんで提案くださり、ホーカンが喜んでくれてる様で感無量です。先生がおっしゃったようにお茶の神様がこの機会を下さったのかもしれません。本当に先生のおかげです。茶名の許状を頂いたときは先生からたくさんのお祝いを頂き、ありがとうございました。落ち着いたら棗を使い、茶友を招きたいと思っています。

立礼の「野月の名残の茶事」では懐石料理が全て最高でした。先生がフランスとスウェーデン旅行で手に入れられたお道具が使われていて、懐かしく当時を思い出していました。

と同時に濃茶では各服点でそれぞれの客にあうお茶椀を考えてくださり、とても美味しくいただきました。半東をやってくださったY氏が、私がせき込んだとき白湯をすぐ持ってきて下さり、そのお心使いに感激しました。

後座での花寄せでは以前夫が先生の茶室を訪れた時、花を入れたことが 又思い出されて夫が一緒にいる様な気がしました。先生はもちろん皆様のおかげで楽しい時を過ごさせていただき感謝しかありません。

これからもスウェ-デンで私に出来る茶の湯を広めていこうと新たに決心しています。

後から来日した娘家族と一緒に弟の住む私の故郷を訪れ、彼らがスウェ-デンへ戻ってからは 福岡の高取焼でお茶椀造りを体験させていただきました。

又唐津の先生の所へ何日か通い、茶入のお仕覆を一枚縫い上げとても嬉しいです。 

今回は皆様のおかげでお茶に関する多くの体験が出来、長いと思っていた日本滞在が早く過ぎていきました。 先生にはもっと早く御礼の手紙をと思いながら 今日になってしまい申し訳ありません。

 

 

戻ってきたスウェ-デンは暗くて雪が残っていて とても寒く 2日間はまだ外へ出ていません。でも今日は孫達を迎えに行かなければなりませんし、次の日も初心者用のお茶のコ-スがあるので外へ出なければなりません。急に夢が覚めたような現実に戻りました。

久しぶりの日本、4年半戻れなかったブランクを取り戻した様な滞在でした。 

先生、本当にありがとうございました。

これから寒くなります。どうぞお身体ご自愛ください。   オ-ネル敏子より

 

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