暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

弥生&卯月の教室だより

2016年04月24日 | 暁庵の裏千家茶道教室


いろいろありまして遅くなりましたが、久しぶりの教室だよりです。

弥生(3月)からN氏が暁庵の茶道教室の門を敲いてくれました。
三十代に茶道にかなり熱中し、茶名も持っておられます。
・・・が、諸事情で中断すること20年を経て再開してくださいました。
それで、平点前からぼつぼつお稽古して頂いてます。

N氏が大の骨董好きということがわかり、早速おねだりしました。
稽古に来るたびに「1つだけ骨董」を持参して見せて頂きたい・・・と。
1つだけにしたのは、毎回の楽しみにしたいのと、時間の問題もありますので。
折角の機会なのでギャラリーが多い方が愉しいと思い、ツレにも声をかけ、
Kさんと3人で拝見しました(なんて贅沢なことでしょう!)。



それは、古備前の茶入でした。
黒く焼き締められた丸壺の茶入。
手に取って見せて頂くと、かわいらしい形、焼き締められた肌合いの、深く侘びた味わいに惹きつけられました。
この茶入は二畳台目の小間で客二人。水指は木地釣瓶、茶碗は・・・と、つい想像してしまいます。
江戸時代の遠州流家元でしょうか、素敵な歌銘が付けられていました。
それに付属品が凄かったです。外函、内函、曳家、仕覆など。
時代裂地の4つの仕覆は品よく珍しい裂地ばかり、持ち主の深い愛情を感じました。

・・・素晴らしい茶入を見せて頂いて、少々興奮気味で稽古に入ります。
その日の科目はN氏、Kさんともに炉の薄茶平点前と濃茶平点前でした。
お稽古も楽しみですが、骨董も楽しみでして、次回が待ち遠しいです・・・。


  あけびを竹尺八へ

卯月(4月)からOさんが短期入門されました。
Oさんはスウェーデン在住です。
娘さん夫婦が日本に留学されたのでお孫さんの世話のため一緒に来日されたのでした。
スウェーデンで裏千家茶道を習っていたので、めったにないこの機会に日本で稽古をしたい・・・と思ったのだそうです。
短期間と言っても半年それとも1年かしら?・・と思っていたのですが、3ヶ月の滞在です。
Oさんの稽古への前向きな気持ちと、土、日曜日は孫のお守りも休みなので、茶の空間に身を置き、自分の時間を持ちたい・・・と。

その気持ちがよくわかり、短期間ですがお引き受けしました。


 頂戴した「京の花だより」(by 心花さん)と「つくしの里」(by Wさん)

3ヶ月間の稽古の要望をお尋ねすると
 ○ 自信がないので基本から見てほしい
 ○ 炭手前を見学や稽古したい(海外では炭手前は難しいとのこと)
 ○ 茶事や茶会の機会があれば、見学でも良いので勉強したい

上級(引次)まで許状を持っていらっしゃるので、
最初は薄茶と濃茶平点前から基本を見させて頂きました。
2回目は和巾と貴人点、今度が3回目です。
とても楽しく意欲的にお稽古してくださっていて、私も3ヶ月でどこまでお教えできるか、がんばっています。
                       Oさんと一緒に


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