矢指谷戸(横浜市旭区)の菜の花畑
用事やら体調不良やらでブログの更新ができず、申し訳ありませんでした。
そうこうしているうちに菜の花、辛夷、彼岸桜が満開で、春爛漫です。
3月21日(月)に捨意菴(しゃいあん)の茶事へ招かれました。
ご亭主のH氏は表千家流、初めての御目文字です。
昨秋のむらさき茶会の折、庸軒流茶人・伊藤庸庵について調べていた時に「茶道望月集抜粋編」(伊藤庸庵編纂、昭和40年発行)をお借りしたことが御縁となりました。
上野駅で懐かしい常磐線に乗り換え、捨意菴へ向かいました。
利根川のほとり取手で生まれた私は常磐線に乗ると、いろいろな思い出が頭を駆け巡り、いつも胸キュンになるのでした。
マンション一階の部屋へ入室すると、正客のIさま、詰のNさまが既に到着していらして、ご挨拶を交わしました。
Iさま、Nさまとも初めての御目文字でしたが、ベテランのお二人に導かれて自然体で臨むことができ感謝です。
庭が露地と腰掛待合になっていて、大甕と黒石が詰められた盆栽鉢が蹲に工夫されています。
腰掛に座ると、彼岸とはいえ冷たい風に思わず手あぶりに身を寄せました。
すると、見たことのない美しい灰筋に目が釘づけになり、ご亭主の心入れも嬉しく、心身ともに温かくなりました。
やがて結界が除かれ、ご亭主H氏と初めて無言のご挨拶を交わしました(感激!・・・)。
辛夷の花 (季節の花300)
席入りすると、木の香り、塗り壁、障子が清々しい四畳半茶室に釣釜が自在に掛けられています。
表千家流では3月は透木釜、4月が釣釜だそうですが、裏千家流の客三人に合わせて3月の釣釜。
床には「一日清閑一日福」、紫野洞雲和尚(玉林院)の御筆です。
この禅語にはお正客さまの名前が散りばめられていて、交友の深さが伺えるご趣向でした(ステキですね・・・)。
ご挨拶のあと、初炭が始まりました。
表千家流の炭手前は久しぶりで、炉中のあられ灰の風情、炭斗の炭の組み方など新鮮です。
自在を巧みに操りながらさらさらと裏千家流とは逆に炭が置かれていきました。
釜はたしか筒釜(?)、畠春斎造だったような・・・。
続いて懐石がだされ、客一同、次々と出される料理を舌鼓を打ちながら賞味しました。
お酒は二種、燗鍋で千葉県産の房の寒菊、垂涎の信楽とっくりで伏見の玉の光を。
いつもは舐めるほどしか口にしないお酒ですが、ついつい勧められるままに飲み過ぎて真っ赤になりました。
続いて菓子きんとん(遠桜、とらや製)をしっかり頂いてから中立ちしました。
やっとブログです
捨意菴へ招かれて-2へ続く