暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

柔らかな心  自由な発想

2015年09月05日 | お茶サロン&ご近所さんと茶会

               菊 (Chrysanthemum)

いつも目前のことに追われていますが、長月最初の稽古が2日に終了し、
今、9月7日の「ご近所さんと重陽の茶会」の準備をしています。

「ご近所さんと七夕茶会」
へいらしてくださったTさんからそのあとすぐに
「先日は楽しいお茶会をありがとう。
 茶会のことを主人に話したら、珍しく俺もぜひ行ってみたい・・・と言うの。
 また茶会をお願いできないかしら?」

Tさんのご主人篤さんは5年間で2回も大手術をされ、今はリハビリを頑張っておられるとか
・・・とても嬉しいリクエストでした。
涼しくなるのを待って「重陽の茶会」を計画し、Tさん夫妻と友人二人をお招きしています。

            
             水墨画「菊香る」

それで今、茶会準備の最中ですが、
「ご近所さんとの茶会」は知らないうちに流儀のお茶や約束事に縛られていた私をゆるゆると解き放し、
「柔らかな心 自由な発想」の世界へ心地よく導いてくれます。
お客さま4人がお茶をされていない方ばかりなので、どのようなおもてなしをしたら
暁庵のお茶を楽しんで頂けるか・・・今はまっています。

中国では菊は不老長寿の薬効があるとされ、陰暦の9月9日「重陽の節句」には
菊酒を飲み長寿の祈願をしました。
これがしだいに日本にも伝わり、菊の花を酒に浮かべて飲み、花を鑑賞する「重陽の宴」が催されるようになったそうです。

五節句のひとつ「重陽の節句(9月9日)」は、菊を用いて不老長寿を願うことから別名「菊の節句」といいます。
新暦では菊の盛りとはほど遠く、どのように「菊の節句」を表わすか、いつも頭を悩まします。

待合に水墨画「菊香る」はどうかしら?
京都・法輪寺で入手した茱萸袋(しゅゆぶくろ)を飾ろうかしら?

          
          法輪寺の茱萸袋(しゅゆぶくろ)

法輪寺は真言宗、本尊の虚空蔵菩薩が、「嵯峨の虚空蔵さん」として親しまれています。
嵐山の中腹にあるので境内からの眺めがすばらしい寺です。
9月9日の重陽の節句には長寿を願う茱萸袋が特別販売され、
「菊慈童」や「枕慈童」などの能の奉納が行われています。

 


   嵯峨嵐山の法輪寺



  奉納能「枕慈童」のお知らせ(2012年?)

・・・それから、それから・・・思考過程が愉しい!です。
ご近所さんが暁庵の新しいお茶の世界を拓いてくださるかもしれませんね。