暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

五事式の会と埋火 (1)

2010年01月18日 | 茶事
今年も五事式の会がスタートしました。

五事式とは、七事式のうち五つの式を取り入れた茶事で、
修練のための一会だそうです。

初座は、廻り炭 懐石 菓子、中立のあと、
後座は、廻り花 且座 花月 一二三で、
客四人、亭主一人、炉の時季のみ八畳で行います。

我ら五事式の会のメンバーは六名、
亭主、半東、客を持ち回りで行います。
1月から3月まで月1回、3回を予定しています。
メンバーの半分が入れ替わりましたが、
参加条件は五事式を勉強しよう、やってみようという意欲があり、
3回連続して来ていただける方でしょうか。

新たなご縁が得られて、嬉しく頼もしく思っています。
みんなと気持ちを合わせて修練することが大事ですが、
勉強もし楽しみもする会になりそうです。

        

五事式は廻り炭之式から始まります。
互いに炭を置くことで、炭の持ち方、置き方、
つぎ方を拝見して、風情や変化の妙を学び合います。

亭主は炉中の火を巴半田へ全部とり、炉灰の中央を掘り、
火を1個埋めて灰をかぶせておきます。
この火を埋火(うずみび)といい、あとで下火として使います。

亭主のSさんが炭台の炭をたくさん炉中へついでくれました。
正客だったので、亭主がついだ炭を逆の順で筋半田へ上げました。
次に筋半田の炭を選び炉中へつぎました。

「花」を目指しましたが、出来は今一つ。
丸ぎっちょを二本一緒に持つのが超難しく、
握力と修練不足を痛感しました。
次客のIさんが正客のついだ炭を上げ、炭をつぎ・・・
一巡したので「炭にてお釜を」の声を掛けました。

ここで亭主は炭を全部上げてから埋火を掘り出し下火にします。
「埋火は?」
みんな期待と不安を込めて見つめます。

廻り炭のクライマックスですが、毎回埋火が消えてしまっていて、
巴半田に残っている火を持ち出して下火にします。
今回も残念ながら・・・。

実は埋火で上手に火が熾きたという経験がなく、
拝見したこともありません。
それで
「どうしたら埋火で火を熾すことができるかしら?」
と、茶事が終わってから皆さんへ問題提起してみました。

「灰の温め方が足りないのでは?」
「下火5個で暖めたつもりだけれど足りないかしら?」
「灰のかぶせ過ぎかしら?」
「もっと大きい火を埋火にしたら?」
 
「埋火で火を熾すこと」が課題の一つになりました。

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