暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

「菊月のコラボ茶会」・・・後礼の手紙

2024年10月17日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

 

「菊月のコラボ茶会」が終わり、ぼんやり過ごしています。

庭の金木犀が数日前から花が色づき、芳香を放ち始めました。この香りで「秋がやっと来たのね!」と実感します。

「菊月のコラボ茶会」のお礼のメールや手紙を頂き、ありがたく涙ぐんでしまいました。

茶会の思い出に1通のお手紙を掲載させていただきます。

 

 Rさまからのお手紙

秋霖が続いております

先日はコラボ茶会へお誘いいただきまして ありがとうございます

他流のお茶会にはほとんどお伺いしたことがなかったので

Y先生の橘楽庵席では説明を受ける耳を動かしながらお点前も追っていたい・・・

茶入一つの扱いがこんなにも違うのかと 御年上の男性の方の帛紗捌きのきれいな扱いを拝見させていただきました

帰り際に「送別の音楽を・・」と美術館にあるようなオルゴールを鳴らしてくださったのも嬉しいサプライズでした

   (大海(中海?)と仕覆)

暁庵席のお部屋に入った途端 存在感のある花入が飛び込んで参りました

蜂の巣・・・それとも流木・・・?

入れられた葛の葉の虫喰いの見事さ 侘びの風炉と中置の風情と共に 一気に秋が進んだ気がします

      (葛の葉の虫食いと釣花入)

 今回は特に社中の皆様方とご同席で 改めて暁庵様の教えの見事さに感心いたしました

KT様は穏やかながらさり気なく上手に周りに気を配ってくださいました

T様はお若くていらっしゃるのにタイミング良く堂々としたお正客でした

KR様は出過ぎずでも的確に落ち着いて周りをご覧になっていらっしゃいます

可愛いお嬢様と思っていましたAY様が煮物椀の真じょうを作られたのに驚きでした

ふわふわで美味しかったです

半東のI様の言葉の滑らかさ・・・柔らかな笑顔で一つ一つ丁寧に説明をしてくださいました

二席目でお運びをしていらしたHさまは絶妙なタイミングでお茶を運んでくださいました 点心席でも常に気を配ってお茶のご用意をしてくださいました

Y様の真摯なお点前に襟を正しました 練られたお濃茶がとても美味しかったです タクシーに乗る瞬間までアテンドしていただきました

 お社中の皆様方にホスピタリティの真髄を教わったような気がいたします

心からの感謝を込めまして 

           ありがとうございました    Rより

 

         (野辺に咲く野紺菊)

 

 暁庵の返礼の手紙

  軒近き 山の下荻 声たてて

       夕陽まぐれの 秋風ぞ吹く    光悦

先日は「菊月のコラボ茶会」へ足をお運び頂き ありがとうございます

その上 温かな後礼のお手紙を頂戴し 涙ぐみながら拝読しました

折しも「緊張して手が震え茶入に茶杓を載せることができませんでした・・・」とY氏

又、後座では湿気のため抹茶が固まって濃茶が上手に練れなかったなど・・・

お点前やおもてなしが十分にできなかったことに意気消沈していた時だったので R様のお手紙が何よりの励ましと特効薬になりました

ありがとうございます!

お手紙を回覧させて頂きました・・すると不思議なことが起こりました

バラバラになりかけていた皆様の気持が1つにまとまったような気がしたのです

お稽古にいらっしゃる皆様のお顔がとても落ち着いていて安堵しました

寒暖の差に身体がついてゆけず風邪をひきまして御礼の手紙が遅くなりました事 お許しください

どうぞ今後とも良きお付き合いを宜しくお願い申し上げます  かしこ  暁庵

     

 「菊月のコラボ茶会」・・・暁庵席ーその1へ  暁庵席ーその2へ  

          橘楽庵席へ  「第2回コラボ茶会」の準備中です

 


「菊月のコラボ茶会」・・・橘楽庵席へ

2024年10月08日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

つづき)

暁庵で昼食(なだ万製のお弁当)とAYさん腕まくりの煮物椀(萩真蒸)を頂いた後、午後の橘楽庵席へ向かいました。途中で暁庵席へ向かう小堀遠州流のお客さまとすれ違い、ご挨拶を交わしました・・・ベストタイミングです。

午後の橘楽庵・三席目は裏千家流のお客さまで、暁庵(正客)、次いでYMさま、Y氏、SMさま、Iさん、NHさま、M氏(詰)でした。

席順はT氏にお願いしましたが、暁庵の社中とゲストの方が交流できるように交互になっていて、とても素晴らしいアイディアと思います。

「菊月のコラボ茶会」にふさわしく玄関に茱萸袋(水引細工)がかざられていました。

待合の掛物は、太田垣蓮月の和歌です。蓮月尼の字は読みにくく「月前虫」だけ何とか読めましたが、後で後見SKさまに和歌を詠みあげて頂きました。

   月前虫

     月清み 垣根にすだく虫の名の

        すずろ寒しも 夜や更けぬらん    蓮月

 (月前虫の和歌短冊・・蓮月)

小堀遠州流・橘楽庵の席入りの合図はトライアングル、詰M氏が裏千家流(?)に「大小大小中中大」と上手に奏でてくださいました。

外腰掛で待っていると、長~いウリのようなものが吊り下げられていて話題騒然・・・。

間もなくご亭主が手に羽箒を持って現われ、枝折戸を開けて無言で一礼を交わしました。蹲を使い、美しく調えられた露地を通って席入りしました。

          

                    (これは何?と話題騒然)

床には「清風拂明月」の御軸、一瞬、風が吹いて雲が払われ、秋の夜の月が目の前に現れた気がしました。小堀宗通師の御筆で、味わい深い筆致は竹筆で書かれたとのことです。

秋の野の花が唐人籠花入に生けられています。薄、紅水引、鳥兜、杜鵑、萩・・・紫色が鮮やかな鳥兜は八ヶ岳で採取したとか・・・高原の爽やかな空気まで運んでくれました。

香合は、秋草が細やかに描かれ、光線の具合で螺鈿の鈴虫が鳴き始めました。

 

点前座へ回ると、風炉先屏風(遠州好・鉄刀木(たがやさん))が見事な七宝透かしの彫りで、見ごたえがありました。

長板二つ置き、お釜好きの暁庵は風炉(伊予芦屋鬼面風炉)と丸釜(七代大西浄玄造)の組み合わせに魅せられ、渋く控えめな中にも存在感がある水指が置かれ、後でお尋ねするのが楽しみでした(・・朝鮮唐津、丸田宗彦造でした)。

「コラボ茶会」でこのような小堀遠州流の素晴らしい設えにお目にかかり、じっくり鑑賞できて幸せ!と感動しました。

 

(正面からの写真がなくって・・・)

主菓子が運ばれ、濃茶点前が始まりました。

一同、目を皿のようにしてご亭主の一挙一動を見つめます。武家茶道なので袱紗は右に着け、袴姿のご亭主の袱紗捌き、茶入や茶杓の清め方、千鳥茶巾の畳み方など、カッコよく見ごたえ十分でした。

濃茶は大海(中海?)のお点前でしたが、長緒の扱いが裏千家流とは全く違うのが興味深かったです。

お点前も気になりましたが、ご亭主がどこかでお目にかかった気がして・・・お名前を伺って「やはり・・」と頷きました。前田宗令様の茶事で薄茶を点ててくださったI氏でした。あれから5年近く経ち、落ち着いた美しいお点前にほれぼれし、I氏の精進ぶりが伺えて嬉しかったです。

趣きのある李朝刷毛目の茶碗で練られた濃茶を次客のYMさまと二人で頂戴しました。

濃茶は薄目、少な目でしたが、とても美味しく一人で全部飲み干したいほどでした。

濃茶は「蓬莱山」(松尾園詰)、主菓子は薯蕷饅頭で銘「秋の野」(東宮製)です。

   (薯蕷饅頭 銘「秋の野」)

替え茶碗(高取片身がわりと黒楽)で濃茶が出され、連客の皆様も濃茶を堪能したことと思います。

道具の拝見をお願いし、一同またまた目を丸くして、清めや拝見の所作を見つめます。

茶入は中海というそうで備前桟切焼・木村陶峰作です。仕服は鳥鹿文、茶杓は大徳寺・孤蓬庵の小堀卓巌師の御作で銘「小倉山」でした。

 

干菓子(菊寿糖と菊花煎餅)が出され薄茶タイムになり、座もだいぶ寛いできて質問が出ました。

「露地に吊るされていた長~い植物は何でしょうか??」とSMさま。

長~い植物は謎のままでしたが、薄茶を頂きながら楽しい談笑が続きます。

次のお席の人がいらしたようなので、あわてて名残り惜しく退席しました。

 

いつの間にか雨になり、玄関までKさんが傘を持って迎えに来てくださり、橘楽庵を後にしました。

お心こもる素敵なおもてなしをありがとうございました! 楽しかったです!

 

「菊月のコラボ茶会」・・暁庵席ーその1へ  暁庵席ーその2へ 

        後礼の手紙へ  「第2回コラボ茶会」の準備中で

 


「菊月のコラボ茶会」・・・暁庵席ーその2

2024年10月05日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

            (中置の点前座です)

つづき)

点前座は、八畳の広間の踏み込み畳(半畳)の先に台目畳を敷き、亀甲竹の結界を置きました。

暁庵は亭主床なので、このようにすると床も点前座もお客さまから見やすいようになります。

小堀遠州流は武家茶しかも大名茶です。綺麗さびと言われる華麗な道具組だと思うので、裏千家流の暁庵では少しでも侘びた風情を出せたら・・・と、鉄風炉の中置にしました。

    (鉄風炉・・・「渇来茶」を手前にしました)

鉄風炉は風炉の茶飯釜に用いられるもので、釜に「飢来飯(きらいはん)」「渇来茶(かつらいちゃ)」の鋳出しがあります。

「お腹が空いたら飯を食べにいらっしゃい」

「喉が渇いたら茶を飲みにいらっしゃい」

そんな温かくやさしい気持ちで「コラボ茶会」のお茶を差し上げられたら・・・と。

中置(なかおき)は点前畳の左右中央に風炉を置く点前で、十月初旬から開炉までの時期に行います。

日ごとに寒さが増し、お客さまへ少しでも火を近づけて暖まっていただきたい・・・という心づかいの点前です。水を少しでも遠ざけたいと、水指は勝手口の方へ置きます。

水指は、京焼・青色唐華文の細水指を使いました。

今年はいつまでも暑く、中置には早いのですが、小堀遠州流には中置の点前がないと伺ったので決めました。他の流派には中置の点前はないのでしょうか? それとも、裏千家独特の点前なのでしょうか? 新たな疑問が生じてきました・・・。

   (どの席からも見やすいように点前座を設えました)

第1席のお点前はIさんです。美術関連のお仕事が忙しくなかなかお稽古に来られませんが、自主稽古を励んで臨んでくださいました。

主茶碗で濃茶を2人分、替え茶碗で2人分練って頂き、3碗目(3人分)は水屋からお出ししました。いずれも美味しい濃茶を練ってくださったことでしょう。

第1席の後見はM氏、お客さまに濃茶を小堀遠州流のお流儀で飲んでいただきました。さらに茶碗、茶入と仕覆、茶杓などのお道具についてもいろいろお話してくださったことでしょう。

濃茶は「一滴翠」(丸久小山園詰)です。

 

         (濃茶の御本雲鶴)

主茶碗は御本雲鶴、遠州流・小堀政安蓬露の箱書があり、歌銘「玉帚(たまははぎ)」です。

次茶碗は萩焼、十一世・坂高麗左衛門作です。三碗目は赤楽茶碗で松楽作、大徳寺派福聚院・和尚の銘「蓬莱」です。

茶入は古瀬戸、鵬雲斎大宗匠から「鳴子」という銘をいただいています。仕覆は紺地花鳥文緞子です。茶杓は、紫野聚光院の雪山(隋応戒仙)師の銘「雲錦」です。

いつものように拝見にお出ししましたが、後で入らせて頂いた橘楽庵の小堀遠州流は全く違う出し方だったので、流派の違いがとても興味深いことです。

     (裏千家流の拝見の出し方です)

濃茶が終わったのでしばしリラックスして頂き、干菓子と薄茶をお出ししました。

干菓子は「はるか」(会津長門屋製、白餡の中に無花果が入っています)と金平糖(緑寿庵清水製)が入った振り出し(菊絵、豊楽焼)をおだししました。

  (兎久佐盆に盛った「はるか」と振り出し)

薄茶は「清浄の白」(丸久小山園詰)で水屋から点て出しました。

薄茶の茶碗は、社中の方が「この茶碗で薄茶を喫んでいただきたい」とお持ち出ししてくださったものです。

主茶碗は花鳥蒔絵(前端春斎)、次いで志野雁絵(水野古麦)、萩焼俵(加藤春岱)、白磁鉄絵(中国・吉州窯)、京焼・飴釉更紗文(今岡都)、京焼・蔦絵(宮川香雲)、京焼・秋の薔薇(山岡善昇)で薄茶タイムを楽しんで頂き、茶会の第1席終了となりました。

     (薄茶の花鳥蒔絵茶碗・・・陶胎漆器)

裏千家流の方にはごく当たり前の中置の点前であり道具の拝見の仕方ですが、小堀遠州流の方にはいろいろなカルチャーショックがあったのではないでしょうか?

特に当流の濃茶は濃いめでたっぷりなので、お口に合ったか心配しています・・・。

どうぞこれに懲りずに来年も楽しくお付き合いくださると嬉しいです。 つづく)

    

 「菊月のコラボ茶会」・・・橘楽庵席へつづく  暁庵席ーその1へ 

        後礼の手紙へ  「第2回コラボ茶会」の準備中です

 


「菊月のコラボ茶会」・・・暁庵席ーその1

2024年10月03日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

 

令和6年9月29日に「菊月のコラボ茶会」を開催しました。

「コラボ茶会」のお相手は、我が家から6軒先の橘楽庵・Yさまです。

暁庵(裏千家流)と橘楽庵(小堀遠州流)で「コラボ茶会」を開催し、お互いの流派、設えや点前の特徴や違いを知り、それぞれの流派のルーツを考える機会になればと、今回で2回目の開催です。

暁庵の第1席は小堀遠州流の7名のお客様がいらっしゃいました。正客はK様です。

玄関に日本画「虫の音」を掛けました。これは京都在住の折、ツレの水墨画をご指導して頂いた山本和夫先生の御作です。

待合の掛物は、太田垣蓮月の和歌です。

   野月

     むさし野の 尾花が末にかかれるは

        誰がひきすてし 弓張の月     蓮月

「菊月のコラボ茶会」の暁庵にかかる月は、尾花の銀の穂波が一面に広がるむさし野にかかる野月としました。

  (待合に蓮月の野月の和歌を掛けました)

 

待合で冷たい汲出し(氷の入ったレモングラス)を1席目だけお出ししました。

裏千家流の点前を見て頂くのが眼目の1つなので、席中では点前に集中して頂きたくって、待合で主菓子をお出ししました。

主菓子は、中津川・すやの栗きんとんで銘「山づと」、菓子器は雪舟焼(益田市)です。

「どうぞお菓子をお召し上がりください。お召し上がりになりましたら、露地を通リ席入りをお願い致します」と半東Y氏がご挨拶しました。

 

本席の掛物は、「日日是好日」 柳生芳徳禅寺の橋本紹尚和尚の御筆です。

御軸の説明は後見(第1席はM氏、第2席はIさん、第3席はT氏、第4席はAYさん)にお任せしています。お席ごとに解釈やお話が違うと思いますが、それも良きかな・・・と思い楽しみでした・・・。

花ですが、夢に出てきた花入を初使いしました。

中村錦平氏という陶芸芸術家が創作した、縄文土器のようなエネルギーを感じる釣花入なので、どのような花をどのように生けたらよいのか?? 私の手に納まるのか? ・・・あれこれ迷いながらも変わった釣花入に挑戦するのが楽しかったです。

暁庵は縄文土器の持つエネルギーを連想しましたが、砂漠でラクダに結ばれている水筒(アラビアのロレンスの世界?)をイメージしたお客さまもいらっしゃいました。

花屋さんを覗いたり、ドライフラワーを考えたりしましたが、自宅近くで採取した葛の花に落ち着きました。

      (葛の花を釣花入に生けました)

 

香合は初雁蒔絵香合(前端春斎作)、第37回関東地区大会の記念品で某先輩から譲られたものです。この記念品は、白山連峰の欅(ケヤキ)の木を材料とし拭き漆で塗り上げ、川越城(初雁城とも)ゆかりの初雁蒔絵があり、香は伽羅です。

香合を紙折敷に載せましたが、紙折敷はK先輩から贈られた源氏物語に因む檀紙です。

 

やがて座が静まり、濃茶点前が始まったようです。  つづく)

 

「菊月のコラボ茶会」・・・暁庵席ーその2へつづく  橘楽庵席へ 

       後礼の手紙へ  「第2回コラボ茶会」の準備中です

 

 


「第2回コラボ茶会」の準備中です

2024年09月23日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

        (秋は月・・・心づくしの秋は来にけり)

 

9月29日(日)に「第2回コラボ茶会」を開催するので、暁庵はただ今忙しく過ごしています。

ずっ~と前からお近くに住む小堀遠州流Yさまと、気軽でアットホームなコラボ茶会が出来たら・・・と夢見ていましたが、ついに昨年4月に実現し、今回が2回目の開催です。

昨年はYさまの橘楽庵と暁庵でそれぞれ薄茶席を設け、惜春の1日を楽しんでいただきましたが、今年は秋の開催なので風炉の濃茶がテーマです。

同じ濃茶でも点前の所作が全く違いますので、その違いを確認したり、楽しんだり、そして自分の流派の点前やルーツを考える機会になれば・・・嬉しいことです。

 

         (ススキの銀の穂が風になびいて・・・)

2回目なので、座の設えや茶道具の取り合わせを社中の方にお任せして、私はサポートです。

道具組や役割分担はほぼ決まっていましたが、急に気になることが出てきました・・・。

3年前(?)に購入したものの、一度も使う機会がなく、私自身も忘れていた花入がなんと!夢の中に現れたのです( 暑くて寝苦しい夜に寝つく寸前まで茶会のことをあれこれ考えていたせいかもしれませんね)。

「そうだわ! あの花入が使えないかしら?」

探し出して床の間に設えてみると、インパクトと魅力があり、頭に不協和音の教えがよぎります。

籠花入に秋の野の花をいれることになっていたのですが、この花入を使ってみたくなり迷いました。

すると、「コラボ茶会」のお相手のYさまがいらっしゃったので、花入をみてもらうと、

「是非こちらの花入にしてください。橘楽庵も籠花入なので、同じよりこちらの方がお席の違いが出て面白いと思います・・・」

 

         (野辺に咲く野紺菊)

一昨日、Y氏が稽古に来た時、「コラボ茶会」のあれこれをリハーサルしてみました。

一点だけあやふやなこと事が・・・。水屋から濃茶と薄茶を点出しで運ぶ時に男性が古袱紗を使うかどうか・・・と言う点です。

以前、某先生から女性は古袱紗を使うが男性は使わないとお習いした気がするのです。

「本当の所はどうなのかしら?」

考えてもわからないので、S先生に恐る恐るお尋ねしました。すると、

「男性でも女性でも 濃茶でも薄茶でも 水屋からの点出しは 古袱紗にのせます 手盆はいけないの理屈です」とご回答いただきました。

「先生、ありがとうございます!」

これで迷いも吹っ切れ、あとはせっせと庭と部屋の掃除に精出します・・・実はこれが一番の苦手かも・・・です。

当日は、暁庵も午後の2席へ入らせて頂くので、とっても楽しみです!  

 

 「菊月のコラボ茶会」・・暁庵席ーその1へ  暁庵席ーその2へ     

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