小笠原日記

夫婦で小笠原に移住予定です。どんな生活が待ち受けているか?とりあえず小笠原の生活を綴って見ようと思います。

秘境トレッキング

2006-02-18 20:50:24 | Weblog
今日はエイチャン、カズチャンのお誘いでトレッキングに行く。トレッキングガイドのムライさんのご好意により、普段は絶対行く事の出来ない秘境へのトレッキングに参加させて頂く。待ち合わせ場所の農業センターまでウォーミングアップがてら歩いていく。八ツ瀬川でムライさん達と合流。今日は総勢10名で、ユースホステルのヘルパーの若者から私達オジサン、オバサンとバラエティー豊かな参加者だ。私達は大勢でトレッキングするのは初めてなので、少し緊張した。体力にはふたりとも自信はあるが、場所によっては危険を伴うので迷惑を掛けてしまうかも知れない。不安と期待で始まった。

行き先はムライさんが当日決めた。今日は中海岸、西海岸、天之浦を目指す。ガイドなしではいけない場所だ。途中までは、何となく道らしきものはあった。が、その後は道なき道を掻き分け、どこをどう進んでいるのかさえ分からない。ムライさんにしか見えない道をひたすら歩く。森の中は戦跡の宝庫だ。初めて壕の中へも入った。ガジュマルの生い茂る森には生活の跡が残っている。壕の中やガジュマルの森で先人は何を思っただろう。藪漕ぎしながら、考える。

今日のコースはかなりスリリングだ。昨日、エイチャンが℡で長ズボン、軍手を着用と言った意味が分かる。帽子も被ってて良かった。樹の生い茂った森に滑落しそうな崖、沢へも降りたりとアドベンチャー気分満点である。妻は何度も樹に頭をぶつけたり、斜面をズリッと滑ったり悲鳴を上げていた。僕も帽子を被っていなかったら自慢の光り輝いたスキンヘッズが血だらけになる所だった。

ハイリスク=ハイリターン、怖い思いをした後には絶景が待っている。ポイントごとに見晴らしの素晴らしいところをムライさんはセッティングしてくれた。どこも本当に見事な景色だった。小笠原のいいところは、山からどこも海が見渡せることだ。今日の小笠原も天候に恵まれ、私達の疲れを一瞬にして取り除くパワーを持っていた。海はどこまでも果てしなく青く、山は穏やかに私達を包み込む。
みんなそれぞれに感動していた。

全行程、8時間に及ぶ秘境トレッキングはみんな怪我も無く無事終了した。よく歩いた。今までの私達のトレッキングはほんのプロローグに過ぎなかった。イメージが根底から覆された感じである。またチャンスがあったら参加してみたいと思う。
楽しかった。

ムライさんは凄い。自然の中で絶えずアンテナを張っている。山のガイドは体力もさることながら、知性やセンスが無くてはならない。ここにも島の達人が居た。