小笠原日記

夫婦で小笠原に移住予定です。どんな生活が待ち受けているか?とりあえず小笠原の生活を綴って見ようと思います。

開花

2010-01-31 06:21:05 | Weblog
昨日の土曜日、小学校は例の新型インフルエンザ流行に伴う休校の調整のため、午前中授業。土日お休みの生活に慣れた生徒さん達にとっては、チョッピリ辛い朝だったかもしれない。勿論先生方も出勤と言う事になるが、何故か用務のオジサンはお休み。生徒さんや先生方には申し訳ないが、本当に父島しては珍しく朝から一日中雲一つ無い快晴の一日を、十分満喫させていただいた。

妻との早朝ジョグの時から、ほぼまん丸のお月様が夜明け前の父島を明るく照らす素晴らしいコンディション。あまりの月の明るさの為、満天の星空と言うわけには行かないが、見渡す限りその夜空に雲のかけらも見えない。

勿論こんな日、我家の一日はハートロックまでのお散歩。8時過ぎに出発、いつものペースで歩く湾岸道路、早くも強い陽射しが眩しい。加えて、昨日はまったくと言って良いほど風が無く、半袖のTシャツ一枚で十分。

そして昨日のお散歩、楽しみにしていた事が一つ。小港道路の途中、トンネルを過ぎた先の左側にある桜の木のチェック。4年前この島に移住して来て間も無くの今頃、初めて桜の花を見たのがこの場所。

「父島にも桜があるんだ、しかもこんな時期に咲くんだネ」と妻と感激。

その後、他の場所にも桜の木は結構ある事を知った。特に農業センターの桜は有名。一週間ほど前、オガツアーのオガ君のブログに、農業センターの桜開花の模様が、数枚の写真とともに紹介されていた。

そんな訳で我々のお気に入り、小港道路の桜もそろそろではと期待していた。出発から1時間弱、薄っすらと額に汗し桜の木を覘く。「あれ~まだ見たい」と妻。確かに枝の先の蕾はピンク色になり膨らんではいるが、花びらは見当たらない。しかし、日当たりのいい所にある木を注意深く見ると、ありました。やや濃い目のピンク色した花びらを遠慮がちに開いている花が数輪。昨日の暖かさに釣られて開花したのだろう。妻と違い草花には余り興味の無い僕だが、桜はイイネ~!

その後又約1時間のお散歩、10時過ぎにはハートロックの赤土の上へ。昨日のハートロックは完璧、120%だった。快晴無風、あまりの風の無さに靄っているのか、母島が薄っすらとしか確認できない。そして予想通り、昨日のハートロックにやってくる物好きな島民は他に無く、妻と二人でハートロックを独占。南島横でジャンプを繰り返すクジラを見ながらのんびりランチ、正に至福の時。

さて、本日は久し振りにオガマルの入港日。ドック明け、綺麗に化粧直ししたオガマルが、島民の方々が首を長くして待っている、生鮮食料品を初めとした多くの積荷とともに入港予定だ。荷役の仕事も、恐らくフルコースになるだろう。又、いつもの島の生活のリズムが戻って来る、頑張らないとネ。

写真は、開花した小港道路の桜。

女子会

2010-01-26 18:32:31 | Weblog
一週間(実質的には4日間)父島の小中高を休校に追い込んだ新型インフルエンザ騒ぎも、どうやら一段落したように思う。インフルエンザが原因でお休みしている生徒さんの数もだいぶ減ったようだし、インフルエンザで自宅隔離状態?だった知り合いの顔も、町で見かけるようになってきた。

そんな折、遅ればせながらやっと僕にも新型インフルエンザワクチン接種の順番が回ってきて、先週予約を済ませ今日診療所で無事接種を終えてきた。これで万全と言うわけではないが、まあとりあえずは一安心といった所だ。

DRの「今日はアルコールは控えた方が良いでしょう」と言うお言葉に敬意を表し、夕食時のBEER一缶で我慢、こんな日はブログでも投稿とパソコンに向かっている。

休日の土曜日、前回のブログ投稿の後は、妻が仕事だったこともあり予定通り桟橋での釣。そして翌日曜日は、妻がお客さんを招いてランチパーティー。友人や職場関係の女性ばかり4名。妻曰く「女子会」だそうで「良かったら、御一緒にどうぞ!」との事だったが、この申し出は丁重にお断り。

呆けかけたオッサンがいたんじゃ、女子会の面々の会話も話の腰を折られて進まないだろうし、僕も昼から独り酔っぱらう訳にも行かず、素面じゃ居場所がなさそう。そんな訳で日曜日も桟橋での釣。土日のお休み、珍しく釣三昧の連休となった。

しかし、結果はまたしても散々。土曜日はムロ狙いのサビキ、日曜日は本命シマアジ狙いでオキアミの餌釣り。2日間、朝から晩まではチョッと大袈裟だが、好天にも恵まれ思う存分竿を振ったが、クーラーボックスに入った釣果は、土曜日のデカムロ1本のみ。

通称ウマ(ウスバハギ)、オジサン、ブダイ、ヒメジetc、ポツリポツリと浮は沈み何とか釣にはなったが、それにしても今シーズンは本当に釣果が上がらない。昨日小学校に来ていた釣り場の知り合い、PTA会長のトコさんは「2,3日前青灯で、餌1本半使って一回も浮が入らなかったよ」と嘆いていた。ムロ1本でも釣れれば良しとしなきゃかな。

そんな訳で、あわよくば女子会の面々にお土産でもとの胸算用は物の見事に打ち砕かれ、手ぶらで帰宅。「昨日のムロ、美味しく頂きましたよ」との社交辞令に「ア~どうも、もう少し釣ればよかったんだけど、1本じゃね」と苦笑いするしかなかった。

写真は、妻が腕を振るった女子会のランチメニュー。ムロは何処に居るの?

一週間経過

2010-01-23 07:11:33 | Weblog
先週土曜日のオガマル出港から一週間が経過。現在ドック入り中のオガマル、次の入港予定が31日の日曜日、約半分が過ぎた事になる。

共勝丸と言う貨物船の内地との行き来はあるものの、その便数は少なく海況によっては大幅な運行スケジュールの変更もあるため、島の生活の90パーセントはオガマル頼りと言っても過言ではないだろう。特に共勝丸を利用しての観光客はまず皆無、つまりオガマルドック中の半月は、人の出入りが全く途絶えると言う事になる。

そんな訳で、観光客がほとんどいない、加えて例のインフルエンザ騒ぎもあり、この一週間の父島はとても静かだ。

僕は小学校休校中のお休みの穴埋めもあり、今週は休み無しで用務のお仕事。水曜日の昼休みは久し振りにウェザーへ。途中ゲンチャリのオガツアー、オガ君が手を振りながらにこっと笑って追い越して行った。こちらも笑顔を作ったが、心臓はバクバク、アクセルをひねれば上るゲンチャリが羨ましい。

汗だくでたどり着いたウエザーは、先客のオガ君が一人。「ドック中だけに、人が少ないね」なんて会話をしながら、クジラ見物。風が無く凪ぎの海、強い陽射しに真っ青な海面はクジラを探すには最高のコンディション。そして、クジラも増えてきたのかすぐに近くでブローを発見。

その後12時を回ると次々と島民の方々が上がってきた。バリトン&スガチエ、最近すっかり御無沙汰、早朝フリスビー部長のジュンちゃんetc。ウエザーは島民の昼食会&クジラウォッチング。クジラもご要望に応えてくれて、ブリーチング5連発の大サービス。ジュンちゃんは必死に動画に収めていたようだが、上手く撮れたかな。僕はこんな時に限って、カメラを不携帯、双眼鏡でじっくり観察。

翌木曜日は、珍しく南風の強いポカポカ陽気。昼休みは風裏となる、今年初の宮之浜へ。本当にポカポカ陽気で、ランチの後はロンT脱いで、上半身裸でお昼寝。ランチのお裾分けをおねだりに来ていたイソヒヨドリも気持ち良さそうに日光浴。

所でその宮之浜、先客が一人。右側の岩場の上で胴長に身を包み、水に浸かりながらイカをシャクル釣り人。双眼鏡で覘くと、なんとお知り合いのトウタン。竿は撓ってなかった様だが、その後釣果はあったのだろうか。そろそろアオリイカのシーズンインだ。

さて今日は一週間ぶりのOFF。先ほどまで降っていた雨も上がったようで、今日こそは本年初ムロ、釣り上げたいネ。

写真は、宮之浜で餌をおねだりする、イソヒヨドリ。

ロングバケイション?

2010-01-19 18:18:39 | Weblog
2月8日(金)始業式の後、ブログでも御知らせした通り、新型インフルエンザ発症の為父島の小中学高は休校、昨日やっと3学期の授業が始まった。診療所から登校OKの診断書がもらえないと自覚症状は治まっていても登校できないため、未だ自宅療養中の生徒さんも何名かいたようだが、とりあえず無事3学期が始まった。仕切り直しといった所だ。

僕も小学校が休校中の先週、思いがけない休日が舞い込んでしまった。12日はとりあえず教職員は出勤だったため、小学校でお仕事。13日(水)はオガマルの入港日で荷役の仕事。そして14、15日と連休。一応休校中は教職員も生徒さん同様、なるべく外出は避け、特に人の集まるような場所へは出来るだけ近付かない様に、とのお達しが出ていた。

しかし雨ならまだしも、好天の毎日、僕に自宅謹慎と言うのはあまりにも無理な注文。山歩きなら人に会う事も少なく問題無いだろうと勝手に決め込み、久し振りに高山までお散歩。我家を出てから2時間半ほどで、ここでのんびりランチと決めていた、山頂を過ぎ10分ほど下った所にある休憩所に到着。早速お楽しみのランチ、しかし天気は良いのだが北西の風が強く、残念ながらのんびりと言うわけには行かず、食べ終えた頃には体が冷えてしまい即出発。途中風裏となるブタ海岸の休憩所で、日向ぼっこしながらしばらくお昼寝。ランチの場所を間違った、と後悔。

翌15日は、青灯で本年初釣。山歩き同様、釣りもインフルエンザには関係ないだろう?と勝手に決め込んだ。数日前には湾内で大きなナムラ(魚の群れをこう呼ぶらしい)がいくつか確認されたという情報もあり、久し振りにムロ大漁の期待も。名人マーカスもムロ狙いで竿を出しており、益々気合十分。しかし結果はサッパリ。名人ですらムロ1本、そんな状況で僕に釣れるはずも無く、本年初釣果はいつものヨツバリ。休校中はおとなしくしてろ!と言う事ですな。

そして16日はオガマルの出港。ツアーガイドさんや漁業関係者は、所謂ドック休暇で内地に出かける人も多く、島民の乗船客がいつにも増して多く感じられた。内地で風邪引かないようにネ、と言っても小笠原にいても同じか。

そして17日の日曜日は、妻とお決まりのハートロックまでお散歩。因みに妻は、休校中もお仕事があった為、久々のお休み。そんな妻へのご褒美か、あの日は最高の一日。風も弱く、ランチ中は暖かな陽射しが十分。そして2頭のクジラがマルベリ湾の方へ入り込み、その2頭をウォッチングしていた船の近くを行ったり来たり。深く潜らず、と言うか浅い所で潜れなかったというべきか、30分近くホエールウォッチングを堪能させてくれた。

僕にとっては予期せぬバケーションとなった先週だったが、終わり良ければ全て良し、と言う事で納得。

今日の昼休みは、久し振りに前浜スイム。しかし、泳ぎ終わってから何故かお日様が雲に隠れ、またまた寒いランチ、どうなってんの!

写真は今日の帰り、雲一つ無い夕暮れに、思わず製氷海岸に立ち寄って撮った夕日。

バロ~ン・・・・・

2010-01-14 06:31:33 | Weblog
前回のブログで触れた父島のインフルエンザだが、その後感染が広がったようで、島の生活に多大なる影響を及ぼしている。

小中高、父島の学校は揃って今週いっぱい休校措置。この島では、初めてのことらしい。そして島のメインイベントの一つ、今週末の日曜日に予定されていたロードレース大会は、2月7日(日)へ延期となってしまった。PTA主催の餅つき大会どころではないが、仕入れもしてある事だろうにどうなるのだろう?と僕が心配してもどうにもならないネ。

ところで、最近妻との例のお散歩の途中「ここんとこバロン見ないけど、どうしたのかな」と二人の間で話題になっていた。

バロンは、湾岸通り境浦橋近くにあるお宿の看板犬、白ラブだ。我々がこの島に移住してきた当初、毎日のようにこのお宿の前を通り、コペペ海岸の往復や、夜明道路一周の散歩をしていた。そしていつしか宿のガレージにつながれていたバロンと戯れるようになった。

最近はこちらの勝手な都合で、我々の気が向いた時に「バロ~ン」と声を掛け、遊んでもらっていた。バロンも良く分かっていて、こちらにその気が無くただ「バロ~ン」と声を掛けても、チラッと見るだけで、重い腰を上げようとはしなかった。

気が付いてみるとそんなバロンに、このところ御無沙汰していた。

11日の成人の日の祝日、飽きもせず我家はハートロックまでお散歩。境浦のお宿の前に丁度御主人がいらっしゃったので「最近バロン見かけませんが」と妻が尋ねると「実は、交通事故で死んじゃったんだよ」とショッキングな御主人の話。

12月上旬の事、散歩の途中いつものように境浦海岸に降りる坂道でリードを外すと、喜んで海岸へ下りて行くはずのバロンが、その日は何故か湾岸通りのほうへ坂を上って行ってしまい、そこで事故にあったとの事。「もう12歳で歳だったし、ほとんど苦しまなかったしネ」と御主人は本当に寂しそうに言っていた。

我々も、かなりの老犬には見えていたし、もしかしてという思いはあったが、まさか交通事故とは、本当に残念だったし悲しかった。不安一杯でこの島に移住し、仕事をを探しながらの日々、バロンとの一時にどれだけ助けられたか。

「バロンの運命だったんだネ。その時、きっと坂の上のあっちの世界から呼ばれたんだよ」妻と語り合った。

バロン、サンキューでした。そして安らかに・・・

昨日はオガマルの入港日、そしてこの便は所謂ドック便と呼ばれる奴。16日土曜日に出港したオガマルはドック入り、次の入港は今月の31日。半月間、物資の補給がほとんど無くなる。昨日は当然買い物戦争!我家の冷蔵庫も満杯だ。

我々がこの島にやって来たのも、4年前のこのドック便。あれから丸4年、色んな出会いがあり、そして別れもあった。今こうしてブログを投稿できていることに感謝!

写真は、バロンと遊んでもらっている僕。