小笠原日記

夫婦で小笠原に移住予定です。どんな生活が待ち受けているか?とりあえず小笠原の生活を綴って見ようと思います。

天に見放された我家

2009-05-28 06:28:42 | Weblog
昨日は運命の日、都住の抽選日だった。

この島で暮らし始めてからまる3年が経ち、今年は優先順位がワンランク上がって都住への入居もやっと現実味を帯びて来た。そんな訳で、昨年までは委任状を出し支庁長へお願いしていた抽選だったが、今年は妻が休みを取り黄金の右腕?の威力発揮とばかり、抽選会へ。

しかし数日前からこの話題になると「うちはくじ運悪いからな」「なんだか全然当る気しないんだけど」と抽選前から二人とも弱気な発言。

小学校の仕事の昼休み、抽選結果を気にしながら前浜スイム&ランチへ。いつものコースを泳ぎ終えランチしていると、スガチエがやはりスイム&ランチへやって来た。

「奥さん抽選に来てましたね」と言うスガチエの表情から、こりゃダメだったな、と直感。「どうだった?」僕の問いに「予備抽選は良かったけど、本抽選はダメだったみたい」

帰宅して結果を聞くと、予備抽選は7番そして肝心の本抽選は27人中26番目、なんとブービー、今年も全く可能性なし。かくして我家の困苦欠乏状態は最低でも来年まで解消されそうもない。と言うか、この調子だと我家が都住に入れる日は来るのだろうか?と疑いたくなってしまうほどのくじ運の無さである。

妻も流石に今回の結果には呆れたようで、友人のお姉さんに超くじ運の強い人がいるらしく「来年は委任状書いてお願いしよう」と早くも弱気な発言。我家のくじ運のなさと、その方の強さとどちらに軍配が上がるか興味深いが、頼まれる方も良い迷惑だよね。

まあ、来年の話はまだ早いが、とりあえず狭いながらも楽しい我家?の生活はまだまだ続くと言う事である。

さて今日は今月唯一の平日のお休み。数日前から条件が良ければ洲崎での磯釣り、外海が悪ければオガマルのいない岸壁での釣りを楽しみにしていた。所が昨日まであれほど凪ぎの好天が続いていたのに、よりによって今日から時化模様。今まだ雨は落ちていないが、ネットの詳しい予報ではこれから明日一杯ズ~ッと傘マーク。しかも10メートル近い南風が吹き荒れそう。これじゃ釣は全く無理。せっかくの休みと言うのに、ここまでつきが無いともう諦めの境地、時の流れに身を任せましょう。

今日は写真が無く、先日躑躅山へ行った時の一枚で失礼。

新発見

2009-05-24 14:04:36 | Weblog
3年以上この父島で生活してきたが、今日は僕にとってこの島での新しい発見が多くあった。

僕は完全休日の日曜日だったが、妻は母島から2時に帰って来る‘ゆり丸’(ドック中のハハマルの代船)の船内清掃の仕事が入っており、今日は2人で丸一日の山歩きは無理。昨日チラシの入っていた生協での特売でお買い物、その後夜明道路を歩き境浦でランチ、そして妻はお仕事と言うスケジュールで決定。

まずは7時オープンの生協へ、勿論その前に境浦までの早朝ジョグは欠かしてませんよ、念の為。実は生協の特売にお付き合いするのは、どうも初めてのような気がする。「毎月あるの?」僕の問いに「二ヶ月に一回位じゃない」と妻。

7時過ぎに入った店内は、気のせいか何時に無く活気があるように感じた。内地では珍しい事ではないが、ジャガイモや玉葱の一袋詰め放題ナンボの販売や、高く積まれたトイレットペーパー、BEERの箱売etc普段ここでは見慣れない光景がなんだか新鮮に思えた。

我家も大きな冷蔵庫を頂き収容能力が格段にアップした事もあって、ここぞとばかりにお買い物。帰りの自転車では、両腕に重たい荷物の紐が食い込み結構ヤバかった。そんな荷物を妻は手早く冷蔵庫に収納、朝一で用意していたランチを持って夜明道路一周のウォーキングへ。

途中後ろから来た車が車を止めて御挨拶。妻のオガマル清掃のお知り合いで、夜明道路の中央山先にある農園のお手入れに御夫婦で向かう途中との事。「良かったら、後で覗いて見て!」

今まで何度も歩いたりジョギングしたり、時にはサイクリングで夜明道路を行き来しているが、中央山を過ぎ下りに掛かった途中の右側にあるその場所は、車一台が入れるほどの入り口があり、周りは林と所々に見えるネットで囲まれていて、中の様子は全く分からない。一見して何か栽培でもしているような手造り農園といった感じだが、妻と「ここの中どうなってるんだろうネ!」なんて何度も話していた場所である。

せっかくのお言葉に甘え車が駐車してある入り口を入っていくと、先ほどの妻のお知り合いが快く迎えてくれ、その後中を丁寧に案内してくれた。約1時間ほどだろうか、それでもその敷地のホンの一部と言うくらい広大な所で、趣味でお気に入りの草花を手入れしたり、育てたりしているとの事。ビックリするくらい大きな桜の木があったり、先日行った躑躅山の躑躅よりはるかに大きな躑躅の木があったりと、自然の中でのガーデニングとでも言ったら良いのだろうか、とにかく素晴らしい所だった。

草花や庭弄りの好きな妻にとっては、この上ない場所だったに違いない。「又何時でもどうぞ」と優しい言葉をかけていただいたが、あまり草花に興味の無い僕だが、満開のあの桜の木は是非一度拝見させていただきたい物である。

予期せぬ嬉しい出会いで時間が押してしまい、ランチは扇浦のレストハウスで手短にと訪れて見ると、人はほとんどいないのだがレストハウス前の駐車スペースは満車状態。何事かと思いきや、この島でのNO1ホテル、古くは天皇陛下、そして昨年は石原都知事も宿泊したホテルホライズンでの初試み、千円ランチ目当てのお客さん達らしい。

食事を終えたお知り合いの話では、ウェーティングが出るほどの盛況で、4種類から選べる食事もボリューム満天で好評のようだ。普段敷居の高いホテルでの、こういった島民向けの試みも良い企画かもネ!

写真は、夜明道路の途中で妻が撮った一枚。

ヤラレタ!

2009-05-23 10:00:20 | Weblog
土曜日の朝、小笠原は「もう梅雨明け?」(入梅したかどうかも分からないのだが)と思わせるように、昨日まで垂れ下がっていた雲が無くなり、スカッと抜けた好天だ。妻との扇浦までの早朝ジョグの後、一昨日綱取りした海洋調査船「よこすか」が8時半に出港の為、その綱を外して一旦帰宅したところ。

その「よこすか」乗組員さんの話では沖のブイに停泊、明日島の東側に向け出港するらしい。沖留めしたその「よこすか」の横を見慣れた水色の船体の共勝丸が入港してきた。そしてハハマルの岸壁にはドック入りしたハハマルの代船「ゆり丸」が停泊している。これで今日入港予定のオガマルが入ってくると、またまた賑やかな二見湾となる。

そのオガマルだが、ベタ凪の海にも係わらずまたしても定刻40分遅れ、12時10分の入港予定らしい。乗船客は266名、その中には長い修学旅行を終えたオガ中の3年生達も乗船している。内地では例の新型インフルエンザ騒ぎで関西地方の修学旅行のキャンセルが相次いでいるらしいが、オガ中の生徒達も出発がもう一便遅かったら、修学旅行自体どうなっていたか分からなかったかもしれない。

小笠原では、新型インフルエンザの感染今のところ大丈夫のようだが、もしこの島で発生したら「島民全員感染しちゃうんじゃない」なんて会話もチラホラ。とりあえず感染者が出ないことを祈るばかりだが、時間の問題と言う気もしないでもない。いずれにしても、大事に至らぬ内に全世界で早く収束する事を祈るばかりである。

所で、我家では昨夜も早めの夕食を済ませ、羽蟻対策で福祉センターへ緊急避難。僕はカーグラフィックではなくゴルゴ13を熟読。昨夜はそれ程ひどい発生は無かったようで、妻は様子を覗いながら7時半頃早めの帰宅。僕は切りのいい所までとマンガに夢中で、8時を回った頃やっと読み終わり「さあ帰って飲みなおし」と下駄箱を覗くと、愛用のブルーのギョサンが見当たらない。下駄箱、玄関全て見渡してみたが、ギョサンは沢山有るのだがブルーの物は全くなし。

ヤラレタ!

同じ色のギョサンが無いと言うことは、履き間違いではなく明らかに誰かが故意に履いて行ったとしか考えられない。残念ながら鍵を掛けないで暮らす人の多いこの島にも、そんな悪い事する人がいるんだと、ややがっかり。しょうがなく受付の人に事情を話、上履きのスリッパをお借りして寂しく帰宅。何となく飲みなおしも苦い酒となってしまった。

ギョサンはこの島での生活必需品。先ほど町で新しいやつを購入してきた。男性で履いている人はあまり見かけない赤いやつ。これなら大丈夫だろうが、妻から「ブ~!」が出そうだ。

写真が、その真新しい赤いギョサン。

今年も出ました!

2009-05-21 15:48:28 | Weblog
今日は3時入港予定の船の綱取りがあり、桟橋に2時半集合。小学校の用務の仕事を早退して桟橋に向かうと、見慣れない白い船が既に二見湾をゆっくりと航行していた。オガマルよりやや小振りな船体を、桟橋近くでくるっと180度方向転換し、その船は無事オガマル桟橋に接岸。

船の前後で合計11本(因みにオガマルは通常8本)の綱を取ったが、作業はいたってスムーズに無事終了。‘よこすか’と言う調査船のようで船尾には深海を調査する潜水艇を積んでいる。乗組員もかなりいるようで、外人さんの姿も艦橋にチラホラ見える。おそらくその道の専門家達だろう。この船はオガマルの入港する23日土曜日の朝8時半に出港予定だそうだ。それまで乗組員の皆さんも束の間の陸地の生活を楽しむ事だろう。

昨日は二見湾沖に大型の自衛艦が沖留めしており、大きく開いた船尾の口から出て来た2艇のホバークラフトが、轟音と共に二見湾を走り回り、父島の海上自衛隊基地との間を往復していた。おかげで昼休みの前浜スイムも、5分ほど出発を待たされてしまった。

そしてスイムを終えランチ中の僕の後ろを、BBQセットや食材、BEER、氷、大きなポリバケツetcを担いだ隊員さんたちが、何往復も行ったり来たり。こちらも束の間の陸地を楽しむ大宴会の幕開けである。夜は町の飲食店も大繁盛、こういった船の入港が小笠原経済にもたらす影響は決して少なくないのでは。2隻続けて大型船の入港と言う事で、町はホクホクかな。

一方、今年もあの招かれざる客が矢張り出ました。一昨日辺りから何となく蒸し暑く、低い雲が山に掛かりはじめ、妻は「怪しい」とその第六感を働かせていたが、昨夜はこの時期の小笠原の名物?羽蟻とそれ狙うヒキガエルが大量発生。

今年の我家の羽蟻対策は、灯火管制下でじっと耐えるのでは無く、明るいうちに食事を済ませ福祉センターに退避、羽蟻が静まるまでゆっくり読書と言う作戦。早速昨日も、まだ日のある内に福祉センターで妻は読書、僕も久しぶりに昔の愛読書カーグラフィックを眺め時間を潰し、その後は7時からのアランの英会話クラスへ。

所がこの英会話クラスに向かう途中、街路灯に群がる大量の羽蟻。そして英会話は、蛍光灯目がけて飛んで来る羽蟻と戦いながらの大変なクラスになってしまったが、これにはアランも苦笑い。

さて今夜もどう見ても羽蟻さんお出ましの雰囲気ムンムン、早めに食事を済ませ、カーグラフィック眺めに出かけますか。

写真は、今日入港してきた‘よこすか’

躑躅山

2009-05-17 16:35:41 | Weblog
妻も僕もお休みの日曜日のはずだったが、このところの好天続きでお魚の水揚げが多く、どうやら漁協の冷蔵室は満杯状態の御様子。今後も水揚げが有りそうとの事で、急遽今朝8時集合で漁協から魚を運ぶお仕事。

いつものように妻との扇浦までの早朝ジョグの後は、久し振りに自転車のお掃除で時間潰し、そしてオガマルの桟橋へ。大きな冷蔵コンテナ2本に魚の入った発泡スチロールや木箱が綺麗に積まれたパレットを納め、1時間ほどで作業は終了。

今日は短い時間の仕事とは言え、とりあえず今週は完全休養日無しで一週間お仕事。まさにworking poor、貧乏暇無しとは我家の事と言う感じだが、まっ、とりあえず借金無しで何とか食えているので、良しとしましょう。

さて、お仕事の後は我家で出発の準備を整えていた妻と共に山歩きへ。今日は初コースの躑躅山へ挑戦。妻が一応知り合いから簡単なルートは聞いており、どうしても分からなければ諦めて戻れば良いや、と相変わらずのノリで9時半我家を出発。

湾岸道路から小港道路、そして八瀬川緑地の手前から左へと、通いなれたハートロックと同じコース。ワラビ田を越えた先から分岐点を左に、ここからは我家にとって初体験の道。しかしほとんど間違える所も無く、妻が友人から聞いていた「二又に来たら登りの方」の言葉に従い歩を進めると、程なく森を抜け見晴らしの良い岩場へ到着。その先に張られたタイガーロープを頼りに急斜面を登ると、有りました!緑のネットに囲われ保護された白い躑躅の花。

辺りを散策すると、何箇所か同じように緑のネットに囲まれた躑躅の花。意外とあっけなく目的地に到着してしまい、妻も僕もやや拍子抜け状態。その先にも道は続いており、しばらく森の中を進むとやがて見晴らしの良い場所に、時間もちょうどと言う事で、ここでお待ちかねのランチ。

その後帰路も本日は初コース。先ほど登りの道を来た二又を、帰りは下りのコース取りで辰巳道路を目指した。途中見晴らしの良い岩山の上で一服し、巽道路から夜明道路を山周りで我家へ。

初めてのコースと言う事もあったが、とてもフレッシュな気持ちの良い山歩き、そして新しい父島でのお気に入りのポイントも発見。実り多い躑躅山初体験となった。

写真は、タイガーロープとネットで保護された躑躅の花。