小笠原日記

夫婦で小笠原に移住予定です。どんな生活が待ち受けているか?とりあえず小笠原の生活を綴って見ようと思います。

何故か中央山は霧の中

2009-06-28 06:26:23 | Weblog
凸凹トリオの父島ライフも、今日明日の2日間を残すのみとなった。

今日は昼過ぎからトレーラーハウス裏のデッキでBBQパーティーの予定だが、妻との早朝ジョグの時から、湖のようにベタ凪の二見湾と明けの明星が我々を迎えてくれ、まだ7時前だと言うのに既に真夏の太陽がギラギラと照りつけている。どうやら最高のBBQパーティー日和のようだ。

どうやらこの様子では、凸凹トリオほぼパーフェクトに近い父島ライフと言うことになりそうだ。唯一‘中央山’を除いては。

凸凹トリオが来島した翌日の日曜、早速友人からお借りした車で観光に出かけたのだが、夜明道路の途中にある観光スポットの一つ中央山では雨に見舞われてしまった。車を降りて数分の徒歩、比較的気軽に行ける所で、しかも360度の大パノラマ、晴れた日には北は聟島列島、南は母島まで展望出来ると言う事で人気の場所。

所があの日は車を降りた頃からポツポツ来始め、展望台に着いた頃にはかなりの雨脚。360度のパノラマどころか展望台の下での雨宿り、そしてあえなく下山。しかしその後はお天気も回復、無事島内観光を楽しむことが出来た。

そして昨日、せっかくなのでもう一度と中央山の大パノラマに再びアタック。所が天気は良いのだが、どう言う訳かガスが発生。少し待てば晴れるかもと言う我々の願いもむなしく、中央山展望台は霧の中。時折覗く雲間から、南島やコバルトブルーに染まった二見湾を望むことはできたが、360度の大パノラマはまたしてもお預け。どうやら、今回我々にとって中央山だけは鬼門だったようだ。

不思議な事にその後中央山を後にすると、ギラギラの太陽。小港海岸を覗き、夜明道路終点近くの‘わしっこギャラリー’でお買い物。そしてコペペ海岸でランチにシエスタ、シュノーケリング。夜はお祭り広場で開催された父島返還祭へ。屋台の食べ物に舌鼓、そしてステージでのイベント、八丈太鼓、父島太鼓、南洋踊り、ハワイアンにフラ、ジャズのビックバンドetcを楽しんだ。まだまだ宴たけなわだったが、早寝の我家、そして流石に連日の父島観光でややお疲れ気味の凸凹トリオと言う事で、8時過ぎに会場を後にした。

つまり昨日も充実の一日、中央山を除けば。

さてこれから、妻とBBQの食材買出しだが、友人からお借りした車があり、今日は楽勝。車はあれば便利だが、妻と2人の生活なら、無くても全然OK。昨日、初めてこの島でガソリンを入れたが、リッター230円ほどだったかな、貧乏暮らしの我家には、贅沢品だ。

写真は昨日買い物によった‘わしっこギャラリー’にて、凸凹トリオと妻。

潜水艦 なるしお

2009-06-26 07:29:33 | Weblog
久し振りの内地からの我家のお客さん‘凸凹トリオ’は幸いな事に父島ライフを満喫しているようだ。

父タクの南島、イルカツアーに始まり、釣り場の知り合いミヤちゃんの釣ツアー、昨日は矢口家トウタンの戦跡ツアー、そして今日はタコの葉細工教室。明日は我々も一日OFFなので一緒にどこかのビーチでのんびり、そして夜は父島返還祭、明後日の日曜日は島の友人数名にお声をかけて、トレーラーハウスのデッキでBBQの予定。そして月曜日はオガマルの出港日、早くも離島と言うスケジュール。

そして父島のお天気も珍しく凸凹トリオに味方してくれているようで、好天が続いている。しかもそれまでは、お日様は出ているのだがもう一歩といった感じだった父島の空も、昨日はスカッと抜けた青空となり、夏至を過ぎたばかりで高さのある太陽の光を存分に浴びた海の色は、一段とその青さを増した。

今朝も朝から既に父島の太陽全開、どうやら本格的な夏の訪れのようである。はるばる関西から来てくれた凸凹トリオに、父島の最高の海と空を観ていただけそうで、我々としてもホッとしている。

所で昨日僕は、二見港沖に沖留めしている海上自衛隊の潜水艦‘なるしお’に乗船、艦内の見学と言う機会に恵まれた。どうやら島内の官庁や事業所に御招待があったようで、小学校にも2名の枠があり、校長先生と同行の打診が何故か僕にあった。勿論お断りする積極的な理由は何も無く、二つ返事で同行させて頂く事に。

約一時間、艦長、副艦長からの説明に始まり、2判に分かれて艦内の中の見学、本当に貴重な体験をさせていただいた。個人的に印象深かったのは、本物の魚雷を目の前で見て触った事。何千トンと言う船を一発で沈める威力があるという‘本物’の放つ無言の迫力に圧倒された。そしてもう一つ、覗かせていただいた潜望鏡のビックリするほどの視界のすばらしさ。普段使っている双眼球とは全く比べ物にならない。たまたま二見湾をクルーズしていたカヤックの、人の顔が識別できるほどだ。

機密事項で、横須賀の基地を出港してから何日潜行したまま航海しているのか知る事は出来なかったが、とにかく一度出港すると帰港するまで、潜行したまま6時間単位の3交代で24時間勤務。その間乗組員は外部との連絡は一切無し、禁酒禁煙で楽しみは食事とDVD観賞だけ。狭い艦内は動く場所も無く、試しに万歩計をつけた艦長の歩数は一日300歩だったとか。

因みに、ギャラは通常の五割増しとの事だったが、アウトドアでの生活が好きで、Beerのない夕食なんて考えられない僕にはとても無理。約70名ほどの乗員が乗り組んでいるそうだが、彼らをして潜水艦乗組員たらしめる動機と言うかモチベーションはどんな物なのか、チョッと興味がわいた。

いずれにしても、これからは時々やって来る自衛艦の乗組員さん達には、優しくしてあげないとネ。特に潜水艦乗組員には。

写真は通船の船から撮った‘なるしお’ 蛇足ながら、乗船と同時にカメラと携帯は、一時預りで没収。

いらっしゃ~い!

2009-06-21 07:15:51 | Weblog
昨日のオガマル、予定では20分遅れとの事だったが、11時半前には二見湾にその姿を現しほぼ定刻通りの入港。上野選手を始めとする北京五輪ソフトボール優勝メンバー数人が来島と言う事もあり、二見桟橋は何時にも増して華やいだ様子。この時期にしては珍しい400名を越える乗船客で、久し振りにタラップも2本用意された。

積荷のほうは比較的少なめで、「今日は2時コース(荷役終了2時頃)だ」と作業前の打ち合わせの時から皆の表情は心なしか明るい。

いつものようにまず船の後ろ側に積んであるコンテナを下ろしていると、村役場の人に案内され接続便で母島へ向かう上野選手ら御一行が僕のすぐ横を通り抜けた。すぐ傍で見る上野選手、デカイ!そして僕のほうにある先入観がそうさせるのだろうか、五輪金メダリストだけが持つ独特のオーラを感じずにはいられない。

それにしても2016年東京オリンピック招致事業の一環と言う事なのだろうが、片道26時間約1週間の時間を割いて、わざわざ世界で一番遠いこの島までお越しいただけるなんて、正直驚きである。ひょっとして、小笠原に思い入れの深い都知事の影響なのかな?

上野選手の大活躍でせっかく五輪チャンピオンになったのに、次のロンドン五輪でソフトボールは対象外競技となってしまった。2016年のオリンピック開催地はまだ未決定だが、日本ソフトボールティームに五輪での活躍の場が再び開かれる事を願うばかりである。

さて昨日のオガマルには、我家にとって本当に久し振りのお客さんが3名乗船していた。妻の叔母、その孫、そして妻の従姉と言う凸凹トリオ。どう言う訳でこういったメンバーになったかお堅い話は抜きにして、関西圏からの賑やかな御一行の来島で我家の日常にもパッと花が咲いたようである。

我家のアパートのすぐ隣のトレーラーハウスに滞在しているのだが、妻が自炊との事前情報を入れていた事もあり、夕方届けられた五つの宅急便から出てくる品々にはビックリ。米、カップメン系各種、缶詰め色々、調味料etc食料品の数々、そして布巾にラップ、ハンガーまで、広いトレーラーハウスは一時荷物の山積み。

妻と「こんなに沢山の食料品、見てるとなんだか楽しい~」

手際よく?その山のような荷物を片付け、昨夜のディナーは妻の用意したチキンカレーとサラダに舌鼓。関西弁の回転の良い会話が飛び交う中、トレーラーハウスでの楽しい一時を過ごした。

今日はこれから、釣仲間のトチサンからお借りした車で島内観光の予定、お天気もまずまずのようで素敵な一日を期待したい。

写真は、トレーラーハウスで、凸凹トリオ。

無事帰ってきました

2009-06-20 07:16:28 | Weblog
前回のブログ投稿が先週土曜日の朝、丁度一週間ぶりの投稿と言う事になる。

先週のオガマル、夜には硫黄島へ向け出港と言う便だったが、積荷はほぼ満載。昼休み無しの荷役作業だったが、終了は3時を回っていた。それから一旦帰宅、慌ただしくパッキングを済ませ8時に桟橋集合。大勢の島民の方々に見送られて、予定通り9時硫黄島へ向け出港。

いつもは出て行くオガマルを見送る側だが、珍しい夜の出港のオガマルの船上から目に入るのは、ライトアップされたような桟橋、そこで手を振る見送りの人々、中々素敵な光景である。

さて今回の硫黄島訪島、出発前から海況があまり思わしくなく、上陸を危ぶむ声も聞かれていた。実際翌朝早く到着した上陸ポイント、島の西側の海域はウネリもあり、僕がこれまで経験した昨年一昨年に比べると、明らかに状況は良くなかった。

一応予定通り上陸する方々を通船で硫黄島へ送り届けたが、セットが入ってくると通船の和船は大きく揺れ、年配の方々の上陸には気を使う状況。海の状況によっては、予定を変更し早めの帰船もあると言う事で、我々荷役班は一時待機。

結局初日も2日目も、海の状態はそれ程変化が無く決して凪ぎと言うわけでは無かったが、予定通り無事全行程を終了。

僕は2日目島へ上陸。南北に長い島の中央から南側半周を半分走り、半分は歩いた。昼前から2時までがフリーの時間帯、父島から約300キロ南に下った硫黄島の陽射しをいやと言うほど味わった。もう少し時間があれば距離的には1日で島1周十分回れると思うが、あの暑さに体のほうが着いて行けるか、その辺が問題かも。まあせっかくの機会なので、もし来年も行ける事になれば、今度は北側半分を歩きなり走りで回ってみたいと思っている。そのコースの途中には、天然のサウナ壕もあるしネ。

帰りのオガマルの船内、荷役仲間のメンバーと12時過ぎまでBEERを楽しみ、翌朝は眠気眼で通船の船とポンツーンを降ろし、その後は出港のオガマルの荷役作業。毎度の事だがヘトヘト状態での帰宅。そして夜には相変わらずシロアリの発生、と言う訳で我家は今週も灯火管制状態。それを良い口実にブログ投稿もオサボリ。

さて先ほど流れた防災小笠原の放送では、今日入港予定のオガマル、定刻20分遅れの11時50分、413名の乗船客と共に入港との事。その中には、今日から29日まで我家の隣のトレーラーハウスに滞在予定の妻の親戚3名、そしてあの北京五輪のゴールドメダリスト、ソフトボールの上野選手ら一行も乗船しているはずだ。

上野選手らは、母島父島でソフトボールクリニックを開催するらしい。

しばらく我家の父島ライフは賑やかになりそう、楽しみだ!

写真は今回の硫黄島初日、待機時間中にオガマルから撮ったもの。正面は擂鉢山。

今年も硫黄島

2009-06-13 07:22:27 | Weblog
土曜日の朝、いつものように妻との扇浦までの早朝ジョグ、シャワーに朝食、そして僕は風呂と換気扇の掃除を終えたところだ。今は薄日が射しているが予報では曇りの一日、そして湿った南風が窓の外の草木を揺らしている。

今日はこれからオガマルの入港、そして荷役作業の後、夜には硫黄島へ向け出港と言う事になる。毎年この時期、小笠原村が主体となって行っている硫黄島訪島事業、硫黄島旧島民の方々の墓参がその目的だが、中学の2年生達も毎年授業の一環と言うことなのだろう、硫黄島を訪れている。後は島民枠があり希望者が確か15名ほど、毎年応募多数で抽選になるようだが、参加している。

日程は今日13日の夜父島を出港、明朝硫黄島に到着し、明日明後日と硫黄島沖に停泊、明後日15日の夕方硫黄島を出港し、16日の早朝父島へ帰島と言う予定だ。

我々荷役作業員の仕事のメインは、沖留めしたオガマルと硫黄島の間の通船。オガマルに積んで行った5隻の船を使い、訪島事業に参加する人々の島と船との送り迎え。海が凪いでいれば良いのだが、墓参に訪れる人の中には御高齢の方も多く、ポンツーンと船との乗り降りは本当に気を使う。幸い僕が硫黄島へ行くようになった昨年一昨年は、比較的海が穏やかで通船作業も順調だったが、過去には海が荒れて2日間とも上陸できず、オガマルからの墓参と言う年もあったらしい。まずは穏やかな硫黄島の海を願うばかりだ。

朝と夕方の通船の時間以外、つまり日中我々荷役作業員は基本的にフリータイムとなる。去年は愛車アルプスを持ち込ませていただき2日間硫黄島のあちこちを走り回ったが、今年はじっくり自分の足で又違った硫黄島を見て来るつもりだ。基本的には歩き、気が向けばジョギングも悪くないと思っている。勿論仕事で行っている訳で、くれぐれも本業に支障を来たさぬ範囲でと心得ている。

僕にとって3度目の硫黄島、今回はどんな表情で我々を迎えてくれるのだろうか。その様子は、又このブログで紹介できればと思っている。

さて今日のオガマル、防災小笠原の島内放送では、427名の乗船客を乗せ定刻11時30分入港予定との事。これから何時にも増して忙しい一日が始まる。荷役作業終了の後は、ポンツーン2台と5隻の船をオガマルに積み込まねばならない。

写真は昨年の硫黄島、正面は擂鉢山。