映画鑑賞記録
地球外少年少女の前編を見に行った後、その翌週、後編が公開されたので、それを見に行きました(2月11日)。全6話の後半3話で、物語の緊迫度がやがて地球全体に広がっていって、その中で宇宙ステーションに残された少年少女と大人がどう動いてどうなったか、その原因となったAIはどうなるのかってなもんだけど、これがとても良かったので、劇場公開限定版Blu-rayを買おうかどうしようか迷ってる。
そして2月23日に行ったのがグッバイ、ドン・グリーズ!です。こちらは男子高校生(世代の男の子)3人の物語で、女子高生(世代の女の子)の物語であった宇宙よりも遠い場所のスタッフが作り上げた小さな冒険の物語でした。
物語の内容、方向性を全く把握できぬまま映画が始まり、それを捉えきれずに戸惑いつつぐいぐいと物語に引き込まれていき、観終わった後に観に来れて良かったって気分になることができました。2回目いきたかったのだけど、2月から3月の繁忙期のせいで足を運ぶことが叶わず、でもまだ上映しているところはあるみたいなので、足を運べたらまた観たいと思ってる作品です。
そんなわけで繁忙期ということで観に行けていなかった中、ひと段落ついたタイミングとチネチッタでアイの歌声を聞かせての期間限定の上映が行われたタミングが重なったのでそれを観に行って満足してみたりしまいたが、当然ながら、映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021にも足を運びました。昨年公開予定だったものが1年延期されてた作品ですね。
ギルモアの声が香川照之で、この声の印象としてはコクリコ坂からの理事長がなんとなく印象づいているのが個人的な発見だったのだけど(印象強い声なんだなって)、それはともかく、傑作である原作とその映画化作品(1985年)をはずかしめない良い出来だったと思います。色々と現代風にリファインされていましたし、ゲストキャラクターも追加されていましたけど、それらが悪い方向ではなくちゃんと映画に溶け込んでましたな。しずかちゃん・スネ夫にフィーチャーした映画でもあるこの作品だけど、それぞれの描かれ方も良かったです。(宇宙空間での初戦闘シーンの描き方はオリジナルの方が好み(^^))
昔の映画見直して観たけど、スタッフロール見ると大塚正実さんの名前が原画にバッチリ載っていて、今作にも載っていたような気がするので、これはすごいとか思いました。原画スタッフや演出助手にビッグネームがいるのはさすがに古い大型アニメ映画です。
という事でとても良かったのは間違い無いのだけど、去年上映できていればなお良かっただろうなぁと思うのです。世界情勢のせいですね。まあこれのメインターゲットである子供たちはまだ変に世界情勢と結びつけて観てしまうって事はないと思いたいけど、タイミングが本当に残念だなとは思いました。でも良い作品だったのは間違い無いですよ、うん。
冒頭、スネ夫による映画撮影をドラえもんの道具で手伝うってところ。グリーンバックでの撮影風景なのは素敵なのだけど、今時だと(いつからそう呼ばれるようになったのか…)インカメラVFXって手もあるけど、それでやろうとするとそれはそれで雰囲気壊しますかねw
で、銀河英雄伝説 Die Neue Theseのサードシーズンの第一章を観てきました。お話は原作3巻冒頭部分すかね。サードシーズンはどこまで描かれましょうか。5巻まで描き切りましょうか。
ともあれ第一章はまだ派手な展開には至らず次の展開のための幕間といったところでした。テレビ放送されるときは4話に分割されるのでしょうけど、比較的地味な話が続きますな。ラインハルトが地盤を固めていき成果を上げていっているところ。退屈する事なく楽しんでみていましたし、さらにオーベルシュタインの犬が描かれているのが良かったかなと。4月1日から第二章みたいですから、それを楽しみにしておきましょう。
Mac Studioが届いている人がいて羨ましい
M1 UltraのMac Studioが販売開始され、レビューが解禁されて話題になっているのが、Appleがイベントで示したGeForce RTX 3090と比較したGPUの性能のグラフでした。正しくない、誇張だ、嘘だって感じ。
Geekbench 5やShadow of the TombRaiderでの比較がネットに登場し、Geekbench 5ではM1 Ultraは3090の半分以下の数字だし、Shadow of the Tomb Raiderでもフレームレートがかなり下回る数値を記録した様子が広まりました。
ところでAppleが示したグラフは、横軸がワット数、縦軸がRelative performaceって値でした。これは単純に計算速度を比較したグラフではなく、同じような性能を引っ張り出すのに必要な電力の比較になってる模様。問題は 3090はさらに伸びしろがあるって事だけど。Appleはミスリードするようなグラフを提示して、その誤解をあえて解くような説明をしてこなかったってことですかね。
Mac Proでは実用的な運用の範囲での性能のピークで3090を上回るものを期待したいけど、M1 Ultraを束ねても期待できないと思われるので、M2の登場が必要でしょうか?
Mac Studioの実際のアプリでの使用感のレビューが早く出てくると良いですな。
iCloud Drive上のファイルの移動
iCloud DriveにiPhoneやiPadでダウンロードしたファイルが保存されたのを自宅Macが感知すると、それをMacのローカル(iCloud Driveのファイルとは別のユーザフォルダ内の場所。例えば~/Picturesとか)に移動させるフォルダアクションをAutomatorで組んでました。しかしある時からローカルに移動されたファイルを開くことができなくなってました。FInder上では白紙アイコンで表示され、対応するアプリで開くことができない。ターミナルでlsすると.icloudって拡張子がついたファイルであることがわかります(Finder上ではaaa.jpgなのに、ターミナルで見るとaaa.jpg.icloudとかいう名前になってた)。iCloud Driveの挙動として、クラウド上にファイルが出来上がったら、それを見ている各端末にとりあえずファイルの存在を示すファイルが出来上がり(拡張子icloud?)、その後必要に応じて各端末内に実データをダウンロードする仕組みなのだと思われます。iCloudのオプションで「Macストレージを最適化」をオンした時はそのMacでファイルを開く操作をするまでそのMacにデータはダウンロードされないみたいですね。当然これはオフにして運用しています。
でまあ困っていたのだけど、フォルダアクションがファイルの存在を検知したらすぐに稼働しちゃう(ファイルの移動処理を行う)のが問題だったらしい。.icloudファイルが出来上がったらすぐ移動しちゃうんで、実データがダウンロードされる前にiCloud Driveから実ファイルが消されていたってことみたい。
ということで、とりあえずAutomatorで一定時間停止する処理を挟んでみました。その間に実データがダウンロードされてくると信じてそう設定したら、なんとなく意図通りに動いているような気もします。とりあえず様子見することとします。
<追記>問題なく動いている模様…</追記>
MetalでのCyclesの計算時間
Blender 3.1でCyclesのMetalを使ったGPU演算が正式にサポートされ、macOS 12.3からAMD GPUを使ったIntel Macででも実行可能となりました。ということで、Blenderのデモシーンでちょっと計算時間を出してみたですよ。
こちら [blender.org] の Monster Under The Bed ってシーンの計算時間をMac mini 2018にeGPUのVega 56で回してみた結果です。
- Mac mini 2018(6Core Core i7 / 32GB RAM / Radeon RX Vega 56 8GB )
- Metal: 3:11
- CPU: 25:20
- MacBook Air M1 2020(8Core CPU / 8Core GPU / 16GB RAM)
- Metal: 8:56
ということでMac miniにおいて、なかなかに計算速度が上がっていることが見て取れます。AMD GPUを積んだMonterey対応のIntel Macを使ってるならBlenderでの制作のパフォーマンスがかなり上がりそうです。一方でM1はもうちょい頑張れって印象になります。GPUのコア数がM1の倍であるM1 ProでもVega56にも追いつけないという予想が立ち、コア数が4倍になるM1 MaxでようやくVega 56を上回れるかも?みたいな印象になっております(性能がリニアに上がるなら確実に上回るけど、さてどうなのか。Mac Studio、早く届かないかぁ…。自宅環境では消費電力が多分かなり下がるってのは大きいといえばそうなので…)。
参考までに、GeForce RTX 2080TiのWindows PCでCUDAで回して58:64でした。約59秒。つまりリニアに性能が伸びたとして、コア数がM1の8倍になるM1 Ultraでもこの数字に追いつけないわけです。最適化がまだまだってことなのか、Metalが3Dのレンダリングがイマイチ苦手ってことなのか。(AppleのイベントでM1 Ultraと比較されたっぽい3090はCUDAを使った機械学習系の計算速度で2080 Tiの2倍近い性能を示すそうだし、つまりNVIDIAの最新のGPUとの比較ではさらに差が開くわけっすな)
まあ、Mac以外のプラットホームと比べなければ大きな進化を遂げたといえるわけだし、それはよかったです。
macOS 12.3は結構大きなアップデート
リリースされて今アップデート中なのですけど、ダウンロードに時間がかかってますな。
同時にリリースされたiPadOS 15.4との組み合わせでユニバーサルコントロールがサポートされたり、Pythonのランタイム削除が行われたり、Screen Sharing APIが採用されたりと、マイナーバージョンのアップデートにしては結構一般へのインパクトが大きいアップデートの模様。(同時リリースされたiOS 15.4もマスク着用でのFace IDが可能になるという、今の時期とても需要が大きいであろう更新がされています。)
macOS 12.3 MontereyではPythonのランタイムが削除され、依存したアプリや機能拡張が動かなくなるので注意を。
いずれも APPL Ch.
ユニバーサルコントロールはベータサポートということでまだ本格的に利用すべきバージョンではないとはいえ、期待したいです。スクリーンキャプチャが改善されるというAPIの導入は当然アプリが対応しないとその恩恵にはあずかれないのだけど、回線混雑時のリモートデスクトップアプリの操作感の向上に少しはつながってくれるなら嬉しいのだけど、どんなもんでしょう。
また12.3でBlenderのCyclesのMetal対応がAMD GPUにも拡張されるはずなので、それに期待していますが、ダウンロードが終わらぬ。
<追記>Python 2.7系が削除されたことで、日常的に使ってた自作スクリプトが動かなくなってて焦った。同じ処理をする別スクリプトがPython 3の構文で書かれていたので、それを移植することで対応できたけど、それを書いていなかったら問題の修正のために時間を取られることになってた…</追記>
UV空間のUVアイランドの中心にポイントを集める
前書いたの、ポリゴンごとの中心にまとめる、だった。
で、欠点はありつつも、前書いたのを拡張する形でUV空間でのポリゴンアイランドとかUVシェルとか呼ばれる塊ごとにその中心にポイントを集約するのを描きました。
import bpy import bpy_extras.mesh_utils import mathutils me = bpy.context.object.data islands = bpy_extras.mesh_utils.mesh_linked_uv_islands(me) uv_layer = me.uv_layers.active.data for island in islands: v = mathutils.Vector([0.,0.]) pIndex = [] for i in island: for loop_index in range( me.polygons[i].loop_start , me.polygons[i].loop_start + me.polygons[i].loop_total ): pIndex.append( loop_index ) pIndex = list(set(pIndex)) for i in pIndex: v += uv_layer[i].uv v = v / len(pIndex) for i in pIndex: uv_layer[i].uv = v
bpy_extras.mesh_utils.mesh_linked_uv_islands ってのがbpy_extras.mesh_utilsに用意されているのでそれを利用した形。
欠点というのはUV空間内で別のアイランドに属するポイント位置が完全に重なっていると、そのポイントたちが所属するアイランドが一つと見做されちゃうっぽいことです(そのポイント同士は接続されていないのだけどね)。そんな状況を作らなければいいのだけど、使いたい場面はそんな状況だったのでやっぱり困ってる。
ネットを見ると、これより遥かに複雑な書き方で実現しているものを見るので、そっちの書き方を試すかなぁ
UVのポリゴンの中心に頂点を集める
UV空間内のポリゴンの中心に頂点を集める方法がわからなかったので簡単なスクリプトを書いた。
import bpy import mathutils #https://zenn.dev/kurogitsune/scraps/7f5e9484dd8585 #ほぼそのまんま me = bpy.context.object.data uv_layer = me.uv_layers.active.data for poly in me.polygons: v = mathutils.Vector([0.,0.]) for loop_index in range( poly.loop_start , poly.loop_start + poly.loop_total ): v += uv_layer[loop_index].uv v = v / poly.loop_total for loop_index in range( poly.loop_start , poly.loop_start + poly.loop_total ): uv_layer[loop_index].uv = v
3/9のAppleのイベント
ということで3/9のイベントを思い出してみます。
Apple TV+のコンテンツの充実を示し、iPhone SEの新型が発表されました。SoCにiPhone 13と同じものを搭載してきたことで、iOSコンテンツのスタンダードがA15 Bionicを基準にする時代になる準備ができたというところでしょう。iPhone 13と13 Proは新色の追加が行われ、個人的にiPhone 11 Proの緑色を使っている関係上、追加された新色が緑色なのは喜ばしいです。まあ買わないけど。買うのはiPhone 14以降っす。
んでiPad Airの新型。こっちもSoCがM1に置き換えられてます。結果としてProを選ぶ理由がProMotionとストレージ容量とカメラ性能とThunderboltってことになるわけで、M1を搭載する前のiPad Proを使っている私がそれを使っている用途を考えると、Airで本当に十分ですって内容になっております。ProはM2の発表と同時に新型リリースですかね。
で、Macに関する内容に続いていき、M1 Maxを超えるM1 Ultraを発表しますが、"ULTRA"の文字が出たとき変な声が出ましたw M1 Maxからどんなふうに強化するのだろうという思いに、M1 Max二つを繋げましたという実に馬鹿正直な回答をしてきたよう見えるM1 Ultraは、その正直さゆえに分かりやすく魅力的です。
もちろんこの性能を生かすためにはアプリケーションの対応も重要で、いくつかのアプリケーションがApple Siliconに対応したことを見せてくれるのですけど、動画で示されたのはAbleton Live, Adobe AfterEffects, Vectorworks, Cinema4D/Redshift, Boris FX Sapphire, CLOでした。CLOってツールは知らなかったのですけど、ファッション・アパレル系の衣装のシミュレートをするツールみたいっすね。本物の服を作る時に利用するツール?。まあこれらがApple Siliconに対応し、M1 Ultraのパフォーマンスを利用できるってことっすな。(注:M1 , M1 Pro , M1 Max., M1 Ultraそれぞれにコードを書き分ける必要はないのが売りであり、AppleSiliconにアプリを対応させ最適化するのが大事ってことっすね)
そして、Mac Studioが発表されました。分厚いMac mini。M1 MaxとM1 Ultraを搭載するこのマシンとMac Pro 2019やiMac 2020との比較のグラフを見せてくれます。Mac Pro 2019の28コアモデルよりCPUは60%速くRadeon Pro W6900Xとの比較では80%速いって言ってます。実に魅力的に見えてきます。そんなパフォーマンスの発表の後、それを使用したシーンの映像になりますけど、これ見ると、Mac Studioがその厚みのせいで意外と迫力ある存在感を机上で示すかもなぁとかちょっと思いました。このシーンで少し気になるのは、ビデオ編集において8Kコンテンツを扱っていることを示しながら、それを表示する環境はどうするのだろうというところです。おそらく、Mac StudioのUSB-C端子からHDMI 2.1への変換アダプタを介しても8Kモニタへの8K出力はできないだろうと思われ、どうするのかなと。
そしてStudio Displayが発表されます。iMac 27インチモデルを廃止するためのモニタと感じさせました。27インチ 5KディスプレイというのはiMac 27インチモデルから差はあまり感じませんが、A13 Bionicを内蔵することでカメラとオーディオの処理をこのモニタの中で行うようになったらしいです。この処理にMac本体のパワーは使わないってことですかね。カメラと一緒にマイクアレイも搭載していることから、そしてそれを接続するMacのほとんどは大変に静かであることから、上質なビデオ通話が実現するかもしれません。まあその分結構お高いのですけどね。
そしてこれら製品群の最後に「残る製品はあと1つ、Mac Proのみです。しかしそれは別に日にしましょう」と述べたのはなかなかにファンの心をくすぐります。Mac Studioを超える性能と拡張性が期待されるMac Proが果たしてどんな姿になるのか。WWDCぐらいですかね、正体が明らかになるのは。
ということで、Macに関するなかなかにエキサイティングな発表会となった今回のイベント映像は、日本時間午前3時から開始でしたけど、M1 Ultraの発表以降眠気を感じることなく、興味深く少し興奮して観ることができました。なかなか良い発表会でしたね。
Mac Studio!
AppleがMacの新しい製品を発表しました。
Mac Studio[Apple] です。本当にこの名前で登場したよ、という気分です。
イベント映像ではそれが搭載する新しいSoCであるM1 Ultraの発表から始まりました。M1 Maxを二つ繋いだM1 UltraはM1 Maxを凌ぐ性能を示すわけで、上記Appleのページに記された各アプリケーションのパフォーマンス結果によると、まずCPU性能は
- Houdini FX 19.0.524のnarrow band FLIP simulation scene
- M1 Max搭載Mac Studioに対しM1 Ultra搭載Mac Studioは1.52倍の性能(iMac 2020の最強構成を1とした時のM1 Maxが2.5、M1 Ultraが3.8)
- Photoshop 23.1.1で色域指定、レンズ補正、浅浮彫り、ガラス、遠近法ワープのフィルタを使用
- M1 Max搭載Mac Studioに対しM1 Ultra搭載Mac Studioは1.14倍の性能(iMac 2020の最強構成を1とした時のM1 Maxが2.2、M1 Ultraが2.5)
- Vectorworks 2022 のパブリッシュコマンドを使ってRenderworksでレンダリングされた3Dビューポートを含むシートレイヤーを7ページのPDF文書に書き出すテスト
- M1 Max搭載Mac Studioに対しM1 Ultra搭載Mac Studioは1.23倍の性能(iMac 2020の最強構成を1とした時のM1 Maxが1.6、M1 Ultraが1.3)
となり、GPUは
- Final Cut Pro 10.6.2にて8KのProRes 422メディアを含む複雑な5分のプロジェクトのレンダリング
- M1 Max搭載Mac Studioに対しM1 Ultra搭載Mac Studioは1.43倍の性能(iMac 2020の最強構成(Radeon Pro 5700 XT)を1とした時のM1 Maxが5.0、M1 Ultraが3.5)
- Compressor 4.6.1にて5KのApple ProRes RAWメディアを含む3分のクリップ(5,760x3,240解像度、毎秒24フレーム)をApple ProRes 422にトランスコード
- M1 Max搭載Mac Studioに対しM1 Ultra搭載Mac Studioは1.68倍の性能(iMac 2020の最強構成(Radeon Pro 5700 XT)を1とした時のM1 Maxが4.5、M1 Ultraが12.6)
- Adobe After Effects ベータ版 22.3.0 上で Boris FX Sapphire 2022.01 を使用した様々なエフェクトを適用した10のコンポジションを含むビデオプロジェクト
- M1 Max搭載Mac Studioに対しM1 Ultra搭載Mac Studioは1.3倍の性能(iMac 2020の最強構成(Radeon Pro 5700 XT)を1とした時のM1 Maxが2.0、M1 Ultraが2.6)
- Cinema 4D R25.117とRedshift 3.0.65 にて1.32GBのシーンのレンダリング
- M1 Max搭載Mac Studioに対しM1 Ultra搭載Mac Studioは1.18倍の性能(iMac 2020の最強構成(Radeon Pro 5700 XT)を1とした時のM1 Maxが2.2、M1 Ultraが2.6)
- DaVinci Resolve Studio 17.4.4 にて24fpsのUHDプロジェクトを使用したエフェクトレンダリング
- M1 Max搭載Mac Studioに対しM1 Ultra搭載Mac Studioは1.80倍の性能(iMac 2020の最強構成(Radeon Pro 5700 XT)を1とした時のM1 Maxが1.3、M1 Ultraが2.3)
となります。HoudiniやAfterEffectsのAppleSiliconネイティブ対応ってところに目が行きますが、2倍とは行かずともパフォーマンスの向上を実感できる速度差は生まれてそうです。ワットパフォーマンスが大変に優れているというアピールをしていますね。CPU性能についてM1 MaxがIntel Core i5-12600Kと比較して65%少ない消費電力で同じぐらい、M1 UltraがCore i9-12900Kと同じ消費電力で90%高い性能を示しピークパフォーマンス時は100W少ないと言ってます(ピーク性能はCore i9-12900Kの方がちょっと上?)。GPUについてはM1 MaxはCore i9-12900KとGeForce RTX 3060 Tiの組み合わせと比較して3分の1の消費電力で同じぐらいのピークパフォーマンスを出し、M1 UltraはCore i9-12900KとGeForce RTX 3090の組み合わせで200W少ない消費電力でそれ上回るピークパフォーマンスを示すと言ってます。ただ実際のアプリケーションでの比較ではソフトウェアの作りに依存するでしょうし、実際、Redshift 3DではおそらくGeForce RTX 3090にM1 Ultraの演算速度は負けます。
M1 Maxの10コアCPU・32コアGPUとM1 Ultraの20コアCPU・48コアGPUの価格差が16万円ほど、64コアGPUにすると27万円ほどになりますから、MaxにするかUltraにするかは値段差とパフォーマンスの伸びを天秤にかけて検討することになりましょうか。
もっとも、Ultraにはもう一つ重要な要素があって、それがメモリ搭載量です。標準の64GBのユニファイルドメモリに加え128GBを選ぶことができる。GPU演算でこれだけのメモリを使用できるとなると、分野によっては非常に有力な選択肢になるのではないかと思われます。GeForce RTX 3090のメモリに乗らない大規模なシーンのレンダリングになった時、M1 Ultraの方が結果が早く出るということはあるかもしれません、知らんけど。
動画の編集ではあるいは圧倒的な性能を示すのかもしれず、8K ProRes再生はM1 Maxでは9ストリーム、M1 Ultraでは18ストリームとなっており、まあ内蔵の8TB SSD(7.4GB/s)があっての性能でしょうけど、実現するのはすごいなと。ちなみにここでいう8K ProResは8192x4320ピクセルの30fpsのProRes 422だそうです。8Kテレビの解像度よりも大きいのでご注意ください。
この強力な演算能力をMac miniと同じフットプリントで実現するために高さがMac miniの2.6倍と分厚くなってて、その上半分が冷却のための構造となっているようです。ファンがついている。しかしほとんどの作業において音は聞こえないレベルに抑えられるようで、安心して目の前に置いて作業を行えるかもしれません。
増設はMac mini 2018と比較して前面ポートが増えているという印象で、前にThunderbolt 4に対応したUSB-Cコネクタが2つとSDXC(UHS-II)が1つあるというのは大変にありがたいかもしれません。と言いますか、今まで背面にしかなかったMac miniやiMacと比較して使い勝手が向上しているのは間違い無いでしょう。結果、Thunderbolt 4端子は6つついていることになります。HDMIがやっぱり4Kまでにしか対応してなさそうでそこは残念なところ。ネットワークは10Gb EthernetとWi-Fi 6に対応するようで、ここの高速化も抜かりないです。
というわけで、モニタ出力解像度以外(8Kテレビへの出力は相変わらずサポート外?)悪くいうところが見つからない内容を持つように思えるこちらのMac Studioは、一緒にリリースされるStudio Displayと組み合わせることで27インチiMacやiMac Proの後継としても位置付けられるように思われます。Mac Studioは5Kのモニタ解像度を持った27インチディスプレイですけど、A13 Bionicチップを搭載して高品位なスピーカーとセンターフレームに対応した広角カメラを駆動させて、iMacと同様の体験を実現できるようになってます。
199800円からと大変にお高いので普通の人は別のディスプレイを買うんじゃないかと思いますけどね。これが2台のMacから使用できるとかだったらあるいは自分は検討したかもしれないが。
そんなわけで、自分で検討する場合、M1 Ultraの499800円からというのはやはり手が出ないので、M1 Maxを狙いなんとか50万円に抑える構成にすると思われます。
一方で職場にはMac Pro Late 2013がまだ現役で稼働してて、しかしいい加減ガタが来始めている機械が多くなってきている現在、その乗り換え先にM1 UltraのMac Studioってのは有力な選択肢になりそうです。たぶん、当時のMac Proと同じような価格帯かそれより若干高い価格で導入できる。Mac Pro 2019は使える構成にすると100万円を超えていたので選択肢にすることができなかったので、そんな人たちが今飛びつているんじゃないでしょうか。ちなみにMac Studioは20コアCPU・64コアGPUに128GBメモリ、8TB SSDという最強構成にしても939800円におさまり、だいぶリーズナブルに感じられるかもしれません。気がするだけで、個人ではとても手が出ないけど。
ということで個人的にはMac StudioをM1 Maxの上位構成(64GB)と4TB SSDにしてApple Careをつけた470600円のをカートに入れて、さてどうしようかと思っているところです。
<追記>
M1 Maxの構成。日和った。</追記>
今晩のAppleのイベント
不穏な世界情勢の中、噂レベルではなかなかドキドキする物が発表させるかもしれないAppleのイベントが迫ってまいりました。日本時間9日午前3時から。日本のAppleサイトでは『最高峰を解禁』というキャッチフレーズが踊ってます。Peek performanceが原文。ピークって言う響きとパフォーマンスって言葉から最高性能のマシンが出てくるのがとか思っちゃいましたが、スニークピークのピークでした。なので、他をぶっちぎるモンスターが出てくるってわけでは無さそうです。最高峰を意味するピークと覗くという意味のピークをかけてるって話もあるみたいですけど
噂されてるものはiPhone SEやiPad Airの後継やMac mini、M2のMacBook Proとか言われてますが、iMacの上位機種やMac StudioなんていうMac Proと Mac miniの中間に位置する新機種、それと組み合わせて使うという新しいディスプレイや7Kディスプレイなんて話も出てきてます。Mac Studioとセットで売られるモニタにはiOSが搭載されるとかね。
お祭り前のなんでもあり状態かもですけど、Macに関してはMac miniが順当にM1 Maxを搭載して出てくるだけでとりあえずは良いので、そこは外さないでいただきたい。
というわけでMac miniが出るかもしれないというのは(それはMac Studioって名前なのかもしれんが)Mac mini 2018を使ってる人としてはとても気になるわけですね。購入して3年を超えてそろそろメインマシンの座を別の何かに譲ってもいい。現在Vega 56のeGPUと一緒に起動させてるから、それと比べるとApple Silicon搭載機に置き換えることで、確実に電気代は安くなるし。
唯一困るのが過去のmacOSとWindowsを動作させられなくなることで、このためにMac mini 2018はeGPUを外した状態で運用されるでしょう。浮いたeGPUはどうするかね。
ともあれ、今回のイベント、自分の財布に直撃する可能性が高い物が出るかもということで、全俺的に大変に注目度が高いのでした。