職員室通信・600字の教育学

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ノマドワーカーが「周囲の刺激があり仕事が捗る」と答えていた。同感だ。「開かれた孤独空間」の効用だろう

2011-05-18 12:02:05 | Weblog


2011
05.18
僕は国際的な「ノマドワーキング」化を推奨しているわけではない


★朝、朝食中、TVを観ていたらNHK総合で「ノマドワーキング」を取りあげていた。
 番組内容に対する僕の反応2点。
 あくまでも「反応」。
 「感想」ではない。
 反応1点目=インタビューを受けた、喫茶店でパソコンに向かっていた若い男性のノマドワーカーが「周囲の刺激があって仕事が捗る」と答えていた。
 これは同感だ(^_^)v。
 僕がいつもくりかえす、「ひとりだけどひとりでない、ひとりでないけどひとり」という、いわば「開かれた孤独空間」の効用だろう。
 また、最近の僕のWiMAX化作戦は、この「ノマドワーキング」化と酷似している。
 ただ、「同じだ」と言い切るには、もう少し僕自身の考察が必要だ。

★反応2点目=本日の取材対象は、いってみれば、定住型あるいは農耕型「ノマドワーキング」の範囲内だ。
 ノマドワーカーに凧糸がつながっている。
 凧糸をたどると、特定の事務所や会社につながる。
 そこには、ちゃんと彼のデスクがあるわけだ。
 もう一歩進めると、――ま、わかりやすくするために、僕の例をあげると、(まだ不完全だが)暑いときは青森、寒いときは大阪&奈良という遊牧型の完全ノマドワーキングになる。
 僕の場合、特定の事務所はないし、デスクもない……。
 と、自慢ぽくいっているが、僕のは国内限定だ。
 今後は、たぶん、もっと国際的な「ノマドワーキング」が取材対象になっていくにちがいない。



★こういうことをつぶやいていたら、僕が以前、堀辰雄文学を「ノマド文学」と(ちょっとふざけて)命名したことを思い出した(→お時間がある方は、けっしてみせられるような内容ではないが、下の「関連記事」を見ていただきたい)。
 伊藤整たちが、堀のことを「人からもいろんなものを吸収できるけれども、読む本からも吸収できる能力のあった人だな」と皮肉った。
 これに対して、僕が「それこそ、堀文学の真骨頂ですよ(^_-)。堀は自分の領域内に必ず、意図的に他の文学を鮮明に抱え込みつづけています。永遠に非完結の、NOMADの文学です」と応酬(*^_^*)。
 堀は、創作拠点を、軽井沢(『風立ちぬ』)、奈良(『大和路信濃路』)、東京……と常に移動していた。
 ノマドである。
 しかし、堀のスゴイのは、頭の中味も永遠に非完結のノマドだった。
 大正、昭和初期に既にインターネット的な人だったんだなぁ~と妙に感心。

★考えてみれば(考えなくても)企業そのものが既にノマド化していて、僕の専門領域である「教育」についても、ま、義務教育期間に限定すれば、早くから「学習指導要領」を定め、「在外日本人学校」を設け、一応、国内外のノマド化に対応してきたわけだが……。
 最後にホンネ――
 実は、僕は、国際的な「ノマドワーキング」化を推奨しているわけではない。
 国内は超ノマド化させる。
 しかし、国外は、ま、今の程度にとどめるか、計画を縮小して……というのがホンネ。
 江戸時代の鎖国に近いイメージをもっている。
 これについてはまた今度、つづきを書くことにする。

★画像は、ずっと旧DAKA古書店内に掲げられているジグソーパズル。20年前、十和田湖畔のホテルの売店で購入した。



★関連記事
「下品な対談」をする大岡昇平たちに対して、、「それが堀文学です。堀は自分の領域内に必ず他の文学を鮮明に抱え込んでいます。永遠に非完結の、NOMADの文学です」と、大学生の僕は言いたかったのだ


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