職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

学校ブログで日々の「授業」を取りあげるようになると、日本の教育は変わる。ただ、これはむずかしいぞ

2011-05-13 10:36:38 | Weblog

 

2011
05.13
学校ブログ=「授業」を取りあげるようになると、日本の教育は変わる


★仕事柄、中学校のHP、特に、その中のコンテンツのひとつ、「学校ブログ」をチェックすることが多い。

 これはある中学校のブログの日ごとのテーマだ。
 ここ3週間分を列挙してみると――

 〈最新から過去へ〉
・「第1回全校一斉コンテスト~漢字~」
・「1学年生活向上プロジェクト」
・「春季大会」
・「生徒総会」
・「被災地へ~ボランティア委員会~」
・「授業参観日&PTA総会」
・「参観授業一覧」
・「眼科検診」
・「朝読書」
・「月曜テスト~2学年~」
・「学年朝会~1学年~」
・「3学年委員会新聞『○○○○』」
・「1学年宿泊学習~1日目~」
・「給食再開」
・「授業オリエンテーション」

★同じようなことをやっている人間として、粗く、アトランダムに感想を述べる。

(1)経験的に、これ、ホンマ、シンドイ。
 そのシンドイことをよくやっている。
 担当者は1人のようだ。
 敬意を表する。

(2)(記事内容を紹介していないので、記事を見ていない人にはわからないと思うが)対象が保護者にせよ、地域の人びとにせよ、教育関係者にせよ、プロ教師が書く記事としてはツッコミが足りない。
 同業者として遠慮なくいわせてもらえば、この担当者は、ひょっとすると、継続して発行する「学級通信」とか「学年通信」とか「生徒指導通信」とかの経験が不足しているのかもしれない。

(3)記事のひとつ「参観授業一覧」はヒットだ。
 授業内容も紹介している。
 僕はこれはやったことがない。
 ドキッとした(^_^)v。
 授業者2、3人の意気込み(コメント)でも紹介すれば、もっとよかった。

(4)最後にいちばん言いたいことをいう。 学校は「授業」で出来ている。
 なのに、この学校ブログは授業はほとんど取りあげていない。
 「授業」を、もっともっと取りあげてほしい。
 これはこの学校だけの問題ではない。
 他校にもいえる。
 日本の学校の課題だ。
 この課題がクリアーできるようになると、日本の教育は確実に変わる。
 ただ、「授業」をどう取りあげるか?
 これはむずかしい。
 「学力」の測定に似ている。
 学力を直接的に測定することはできない。
 だから、テストを工夫して間接的に測定している。
 「授業」をブログで取り扱おうとすると、これに似た工夫が必要だ。
 後日、未熟な僕の方法を紹介したい。

★こうして某中学校のブログのことを書いていたら、わが畏友・乱氏の学校ブログを思い出した。
 学校部活動の1つ、総合文化部の生徒が学校ブログを担当している。
 部員は各学年にいるからどの学年の活動も取材が可能である。
 最後に顧問が監修してアップ。
 即ち、本日、紹介している某中学校のブログ内容だったら、90%は生徒でもやれるということだ。

★ならば、プロ教師が学校ブログをやるとすれば……ということになる。
 くりかえし、かつ、我田引水になるが、
(1)「生徒総会」「眼科検診」「朝読書」等を取りあげるとき、対象である保護者、あるいは地域の人々、教職関係者を強く意識した、プロとしてのツッコミ、具体的にいえば、成果や課題が共有できる情報の発信、さらにいえば、今後の連携・融合のための情報の発信が必要だ。
(2)そして、日々の授業を取材対象とすること。

 今後、このテーマで、僕の未熟な体験、さらに他校の例も含めて、ひきつづき、紹介していくつもりだ。

★画像=教師の授業修業(模擬授業)の光景。

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