そして今日の一番のハイライト白峯寺への登りに向かう。300m以上を一気に登らねばならない。2年前体調が悪くてこの登りでひどいダメージを受けたので慎重にならざるをえない。その年まではさほどきつい登りだという感じはなかった、むしろ屋島の登りの方が余程きついという感じだった。そして、この登りは今回が最後になるので、絶対きちんと登っておきたい。7時50分に出発する、この近くに泊まった人は1時間くらい早く出ているから白峯寺までに追いつくことはないだろう、と思いながら山道にさしかかる、登り始めて30分もしない内に女性3人の遍路に追いつく、旅館を出るのがかなり遅い。女性は概して遅く発つことが多い、この時間でこのあたりだと今日は高松まで行けない、たぶん鬼無駅の近くの宿に泊まるはずだ。山道が続くとはいえ20km足らずの道のりだ。多くの人は高松市内までの30kmを歩く。3人に追いついてからは、さらに気合いが入る。着実に急坂を登っていく、2年前のような疲れは全く感じさせない。立ち止まる必要も背中の絶景に気を止める必要もない。3年前のような普通の山道を登っている感じだ、思ったより早く自動車道に上がってくる。自動車道から山道に入ると白峯寺から根香寺へ向かう人とすれ違う、この打ち戻りですれ違うのが普通かもしれない。
白峯寺に着いたのは9時3分、2年前より1分早い、何とかリベンジを果たすことができた。でもそのあとが良くなかった。安心しすぎたのか、油断したのか。2日前の弥谷寺から出釈迦寺までの道のりと全く同じ感じになってしまった。根香寺までの山道はフラットなところも多くてスピードの乗りやすい好きな道なのに、全然気が乗らない。前へ前へと足が動いてくれない。休みは5分ほどしかとらなかったけれど、それより水分と塩分の摂り方がまずかったことに原因があるのかもしれない。3分遅れでやっと根香寺に到着する。10時20分、本日の半分の行程をこなしたことになる。
根香寺には6人ぐらいの歩きの人がいた、納経所の前のベンチで休んでいる。同じ宿から出た人が多いらしく、なにやら談笑中だ。ぼくはここから別格の方に下りてしまうので、また追いつくことはないかもしれない。お参りを含め30分の休憩をとる。香西寺への下り道は初めて、下り口はすぐ判った。山道は一本道で迷うことはないけれど、里まで下りてきてからが大変だった。遍路標識がないので、何度も地図を確かめながら行く、所々に黒くて四角い矢印のシールが貼ってあるけれど、それが遍路シールかどうかの確証もなく、信用していいのかも判らない。でも結果的に、それは正しい遍路シールでした。どうせ貼るなら同じデザインにしてほしかった。安心感が全然違ってくる。何度か立ち止まったものの一度も迷うことなく1時間弱で香西寺に無事到着した。時速は6kmにちょっと足りないくらい、歩く調子はだいぶ戻ってきている感じだった。
納経所の住職は気のいい人だった。こんにちは、と明るく挨拶してくれた。記帳が終わってお礼を言うと、気をつけてね、と送り出してくれた。残るは明後日の大瀧寺のみになった、でもこの最後の札所が最難関で、とてもこんな所でほっとしている場合ではない。県道に出てしばらく行くとローソンがあったので、飛び込んで野菜ジュースを買う、店の脇で一息入れる、香西寺では休まなかった。15分ほど休んで一宮寺へ向かう、1km半ほどで鬼無駅が見える、ようやく遍路道に合流だ。ここからはもう何の心配もない。香東川の手前で前を歩く人が見える。追いつくと、根香寺にいた人だった。一宮寺へは1時40分に着く、平均時速は6.48km、ようやく普通のペースに戻ってきたようだ。
ここから宿までは1時間だからそうゆっくりもしていられない。10分ほどの休憩で出発、とはいってもお寺のすぐ近くのローソンで食料を仕入れねばならない。いつもここで買うけれど、今回は適当なパンがなかったので、買わずに出てくる。もう少し先にもローソンがある。高松の中心部、瓦町駅の近くにある宿に着いたのは3時12分、昨年より1分遅れ、時速6.6kmだから十分な速さではある。
ビジネス旅館三鈴は3年連続の投宿、1回目の時は4畳半の部屋で3500円(素泊まり)、2回目の時は6畳の部屋で4000円、今回も昨年同様ぼく一人だったので6畳の部屋に通される、当然4000円だと思ったら、3500円だという。ありがたいけどちょっと首をひねってしまった、そしてこれもいつも通り洗濯物は出すだけで全部してくれる、そして今回は「おかずはないけれど、豆御飯を炊いたので食べますか」と言われる、またもお接待だ、断る理由はないのでありがたく頂くことにする。用意ができて階下の食堂に行くと、おかずはないというのは本当ではなかった。カレイの煮付け、蕗と茄子とちくわの煮物、空豆の煮物、沢庵、味噌汁、デザートのバナナまであった。完璧な夕食だった。女将さんは区切り打ちで何年もかかって88ヶ所を巡ったそうです、ぼくが6回目だというと目を丸くしていました。
31日目の歩行距離 42.0km
歩行時間 6時間58分
平均時速 6.03km
白峯寺に着いたのは9時3分、2年前より1分早い、何とかリベンジを果たすことができた。でもそのあとが良くなかった。安心しすぎたのか、油断したのか。2日前の弥谷寺から出釈迦寺までの道のりと全く同じ感じになってしまった。根香寺までの山道はフラットなところも多くてスピードの乗りやすい好きな道なのに、全然気が乗らない。前へ前へと足が動いてくれない。休みは5分ほどしかとらなかったけれど、それより水分と塩分の摂り方がまずかったことに原因があるのかもしれない。3分遅れでやっと根香寺に到着する。10時20分、本日の半分の行程をこなしたことになる。
根香寺には6人ぐらいの歩きの人がいた、納経所の前のベンチで休んでいる。同じ宿から出た人が多いらしく、なにやら談笑中だ。ぼくはここから別格の方に下りてしまうので、また追いつくことはないかもしれない。お参りを含め30分の休憩をとる。香西寺への下り道は初めて、下り口はすぐ判った。山道は一本道で迷うことはないけれど、里まで下りてきてからが大変だった。遍路標識がないので、何度も地図を確かめながら行く、所々に黒くて四角い矢印のシールが貼ってあるけれど、それが遍路シールかどうかの確証もなく、信用していいのかも判らない。でも結果的に、それは正しい遍路シールでした。どうせ貼るなら同じデザインにしてほしかった。安心感が全然違ってくる。何度か立ち止まったものの一度も迷うことなく1時間弱で香西寺に無事到着した。時速は6kmにちょっと足りないくらい、歩く調子はだいぶ戻ってきている感じだった。
納経所の住職は気のいい人だった。こんにちは、と明るく挨拶してくれた。記帳が終わってお礼を言うと、気をつけてね、と送り出してくれた。残るは明後日の大瀧寺のみになった、でもこの最後の札所が最難関で、とてもこんな所でほっとしている場合ではない。県道に出てしばらく行くとローソンがあったので、飛び込んで野菜ジュースを買う、店の脇で一息入れる、香西寺では休まなかった。15分ほど休んで一宮寺へ向かう、1km半ほどで鬼無駅が見える、ようやく遍路道に合流だ。ここからはもう何の心配もない。香東川の手前で前を歩く人が見える。追いつくと、根香寺にいた人だった。一宮寺へは1時40分に着く、平均時速は6.48km、ようやく普通のペースに戻ってきたようだ。
ここから宿までは1時間だからそうゆっくりもしていられない。10分ほどの休憩で出発、とはいってもお寺のすぐ近くのローソンで食料を仕入れねばならない。いつもここで買うけれど、今回は適当なパンがなかったので、買わずに出てくる。もう少し先にもローソンがある。高松の中心部、瓦町駅の近くにある宿に着いたのは3時12分、昨年より1分遅れ、時速6.6kmだから十分な速さではある。
ビジネス旅館三鈴は3年連続の投宿、1回目の時は4畳半の部屋で3500円(素泊まり)、2回目の時は6畳の部屋で4000円、今回も昨年同様ぼく一人だったので6畳の部屋に通される、当然4000円だと思ったら、3500円だという。ありがたいけどちょっと首をひねってしまった、そしてこれもいつも通り洗濯物は出すだけで全部してくれる、そして今回は「おかずはないけれど、豆御飯を炊いたので食べますか」と言われる、またもお接待だ、断る理由はないのでありがたく頂くことにする。用意ができて階下の食堂に行くと、おかずはないというのは本当ではなかった。カレイの煮付け、蕗と茄子とちくわの煮物、空豆の煮物、沢庵、味噌汁、デザートのバナナまであった。完璧な夕食だった。女将さんは区切り打ちで何年もかかって88ヶ所を巡ったそうです、ぼくが6回目だというと目を丸くしていました。
31日目の歩行距離 42.0km
歩行時間 6時間58分
平均時速 6.03km