篠山神社から尾根道を北へ1kmほど進むと、左に下る道があるはずで、その分岐にマーカーがあると英語の地図には出ていて、めぐめぐさんの掲示板に投稿していた人も難なく確認できたと書いていたのですが、ぼくは見つけられませんでした。広場のようになっていて道の幅がかなり自由になっているところがあって、そこであらぬ方を歩いて確認できなかったのかと、そんなことしか今となっては考えられません。遍路標識、道しるべのたぐいはなかったのですが、木にテープが巻かれていて導いてくれていると安心しながら下っていたのですが、それは尾根道のようでした。かなり長い間下ってマーカーらしきものも見あたらないままだったのですが、道をはずしたとは長い間思っていませんでした。かなり長い間下って幅のある林道に出てきたところで、どうやらこれは違う道を来てしまったと気づきました。その林道は軽自動車が通れるくらいの道でほとんどフラットな道、そこから右の方に向かって、全くらちがあかなかったのですが、反対側に行けばもしかしたら街道の方に出られていたかもしれません。
日本語のへんろ地図には全く載っていない部分、英語の地図には向こう側まできっちり載っているけれど地図を持っていたところでどうにもならなかったでしょう。自分がどこにいるのか見当もつかない。でも大体北の方へは進んでいるという感じはあって、とにかく下へ降りれば何とかなるとそれだけを手がかりに、もう道なき道を闇雲に下っていきます。ただこのあたりは全て植林されている地域で、人が入っているのでそんなに歩きにくいということはありませんでした。
その作戦が功を奏して、大きな川が見えました、そのときは全くどこか判りませんでしたが、松田川、川沿いの大きな舗装道は県道4号、河原近くに出ていくと200mほど先に橋が見えました、これは本当に幸運でした。地図を見直すとあんまり橋はなくて、しかも川幅はかなりあるから、向こうに渡るのはかなりきびしい。一番いい場所に降りてきたということになります。橋のポイントからして県境の近くだったと思われます。県道に出てくればしめたもので完全に生還した気分ですが、方角がまるで分からず、軽トラを止めて方向だけ訪ねます。