WALKER’S 

歩く男の日日

神戸市立博物館

2008-10-10 | 日記
 コローといえば風景画、という印象しかなかったのですが、人物画も多く、今回も人物を中心に描かれた作品が20点くらい来ていました。その中で、ポスターに使われている「真珠の女」だけが違っていました。ほかの人物画と徹底的に違う。ほかの絵は「絵」だけれど、この絵は「絵」ではない。彼が自分のためだけに描いた「人間」にほかならない。それほどに、その存在感、立体感は他の絵とは別のものになっている。その絵を見ている本物の人間より立体感と存在感は大きい。 ルーブルがよくもこの絵を出したものだと思う。見方によれば本物の「モナリザ」以上の「モナリザ」ではないかという感じさえする。