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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

国籍法案のドミノ倒し

2008年11月28日 20時10分44秒 | 日本政治
国籍法改正案、3日にも成立 付帯決議案固まる(朝日新聞) - goo ニュース
 制度の悪用が心配されている国籍法案。この法案が可決されますと、二つの方向に向かって、ドミノ倒しが起きると思うのです。

 ドミノ倒しの第一の方向は、最高裁判所が、国籍法と家族法(身分法)を分けなかったことに起因します。つまり、嫡出子と婚外子の権利の差を憲法違反の根拠としたのですから、この平等化のドミノ倒しは、民法のあらゆる規定における嫡出子と婚外子との差がなくなるまで広がってゆくことになります。

 第二のドミノ倒しは、認知の意思主義から始まります。もし、最高裁判所の示した判例のように、民法上の認知が意思主義に基づき、かつ、それが、国籍法にも適用されるとなりますと、日本国籍のドミノ倒しは、戸籍の売買をもくろむ世界中の闇の組織に及ぶことになります。日本人との血縁関係は問われないのですから。

 ドミノ倒しは、これで終わらず、さらに勢いを増して、日本国の安全保障、社会保障、雇用、伝統・文化などもなぎ倒してゆくかもしれません。ドミノを倒す前に、その倒れる先を十分に考えるべきですし、結局、それが自国に甚大な損害を与えるならば、法案の今国会での成立は、思いとどまるべきと思うのです。

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コメント (22)
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