金融サミットを評価=河村官房長官(時事通信) - goo ニュース
規制強化をめぐる米欧の対立もさることながら、急遽開催された金融サミットでは、IMF改革の一環として、欧州が、金融市場のグローバル化を念頭に、国際的な金融監督機関の設立を提唱したと伝えられています。
具体的には、IMFに金融市場の監督権を与える、ということのようなのですが、この案の実現可能性を探るには、EUが参考になるかもしれません。何故ならば、EUは、通貨統合と並行して金融市場の統合を進め、早くから国境を越えた金融秩序の安定化という課題に取り組んできたからです。その結果、どのような手法が採られるようになったかと申しますと、金融市場のルールは共通化するけれども(それでも大半は、”指令”という国際法の形態)、規制・監視の業務は、国家レベルの行政当局が中心に行うということでした。ECBも、支払・決済に関して規制・監視業務を行いますが、基本的には、ルール造りはEU、ルールの順守を監視するのは国家、という役割分担が成立したのです。
このEU方式とIMF金融監督化案を比べてみますと、後者の方が、はるかに大胆なように思われます。もし、このIMFに、広範な規制・監視権限が付与されるとしますと、世界最強の金融庁が誕生しそうです。いざ実現となりますと、中立性や独立性なども問題となりそうであり、この方法が、はたして最適な方法であるのか、今後、十分に議論すべきと思うのです。
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このEU方式とIMF金融監督化案を比べてみますと、後者の方が、はるかに大胆なように思われます。もし、このIMFに、広範な規制・監視権限が付与されるとしますと、世界最強の金融庁が誕生しそうです。いざ実現となりますと、中立性や独立性なども問題となりそうであり、この方法が、はたして最適な方法であるのか、今後、十分に議論すべきと思うのです。
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