世界各国に衝撃 非難相次ぐ インド同時テロ(朝日新聞) - goo ニュース
経済の視点から見ますと、物、マネー、サービス、情報などが自由に行き交うグローバル化には利点があります。その一方で、政治や社会に視点を移しますと、良いことばかりではなさそうなのです。
それは、国境が低くなればなるほど、異なる人間同士、あるいは異なる集団同士が、紛争や摩擦を起こす機会も増えてしまうという、現実に由来しています。人間の集団は国家を枠組みとした国民のみではなく、国家がなくなっても、宗教、人種、民族、言語、歴史などで結びついた集団は残り、これらを共通項として、新たな集団が作られるかもしれないのです。現に、テロリストは、国家を超えた国際組織として活動しています。あるいは、国境の消滅は、未だ国家権力を振るう覇権主義国に、境界が曖昧化した周辺諸国に支配の触手を伸ばすチャンスを与えるかもしれません。
人間とは、理想主義者が言うほどには完璧な存在ではありません。異質なものに対する寛容が称賛されるべき美徳であるのも、すべての人々に寛容の精神が備わっていないことの裏返しでもあります。そうして、人間は、支配欲を持つ存在でもあります。経済と政治、あるいは、経済と社会の区別なきグローバリズムは、人類を危険な世界に誘うかもしれないのです。
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経済の視点から見ますと、物、マネー、サービス、情報などが自由に行き交うグローバル化には利点があります。その一方で、政治や社会に視点を移しますと、良いことばかりではなさそうなのです。
それは、国境が低くなればなるほど、異なる人間同士、あるいは異なる集団同士が、紛争や摩擦を起こす機会も増えてしまうという、現実に由来しています。人間の集団は国家を枠組みとした国民のみではなく、国家がなくなっても、宗教、人種、民族、言語、歴史などで結びついた集団は残り、これらを共通項として、新たな集団が作られるかもしれないのです。現に、テロリストは、国家を超えた国際組織として活動しています。あるいは、国境の消滅は、未だ国家権力を振るう覇権主義国に、境界が曖昧化した周辺諸国に支配の触手を伸ばすチャンスを与えるかもしれません。
人間とは、理想主義者が言うほどには完璧な存在ではありません。異質なものに対する寛容が称賛されるべき美徳であるのも、すべての人々に寛容の精神が備わっていないことの裏返しでもあります。そうして、人間は、支配欲を持つ存在でもあります。経済と政治、あるいは、経済と社会の区別なきグローバリズムは、人類を危険な世界に誘うかもしれないのです。
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