淀めば汚れる

例えば物語などで、ある人が統治者となり、その治世は数百～千年の
永きに亘った。…というようなくだりがあるが、一人の為政者の統治では
精々もって数年の治世である。
善政を布いた為政者が、その後も永きに亘り、それこそ恒久の平和を
成し遂げるような描写は、完全に幻想でありファンタジーであるが、現実
においてそれを非現実と割り切れるかどうかと言えば、案外に出来ていない
のではなかろうかと思う。

やはりどうしても一人の人間の業である以上は、飽きたり脱線したり、
間違ったり狂ったりするのはやむを得ない。問題の半分くらいは幻想に
とらわれて正常な判断を欠いてしまった支持者にあったりする場合もあるが、
ともかく、何かのトップに立っていたり、方針を決めうるような立場にいる
人間は長期間居座らない方が良いと考える。
具体的には3～4年程度で交代することを、制度面から義務付ける。

ただ、そういう仕組みを作っても、その外に権力を持った地位を設ける
のがお約束でもある。名誉○○とか。
こういうのを目の当たりにすると、『汚職体質』というのがとても
リアルに感ぜられてくる。
とりあえず、就任後しばらくは精力的に動いてくれて、とても良い長
だったのが、数年たった今ではめっきり仕事も人の扱いも雑になり、
上にはへつらい、横には良い顔ばかりし、下は見てるだけ…しかし、
下からは何もできない、というようなことが減って欲しいと思った
今日この頃である。