自力整体でいきいき歩き: 狛 雅子

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フード左翼とフード右翼  ④

2015-06-20 11:07:28 | 図書メモ


再度、言葉の知名度(?)確認をしましょう。

   スローフード、ローフード、ファストフード、アリスのレストラン

ここではSlow foodとRaw foodを混同している方のためにあえてローフードを上げました。

確認しておきたいのは、「スローフード宣言」です。

P.85 その中身を要約すると、

   「素材とその文化を学ぶこと」「環境破壊から農作物を守ること」

   
   「正当な価格に見合った品質を伝える」「食べる喜びの探求」


   以上の4点が重要なポイントである。

   マクドナルドのイタリア進出への抗議運動から始まったスローフード運動は、
   マクドナルドやピザハットといった米資本の多国籍企業の企業活動に対抗する
   オルタナティブな運動として、世界中から注目を集めるようになった。


P.67 アリスのレストランはなぜ政治的なのか

   P.66 どう食べるかは政治的なこと

   この言葉を発したのは、アメリカの食の世界の有名人Alice Watersだ。
   彼女は本書に登場する中でも、「フード左翼」の最左翼的な人物である。

彼女は1971年にCalifornia州バークレーでシェ・パニースというレストランを開業。
食材費より安い値段で客に料理を出していた。彼女がこだわっていたのは食材である。

   メニューは1日1品。その日地元で採れた食材でつくられた料理が提供される。
   彼女は自ら地元の農家に出向き、新鮮で旬な食材を毎日探し回った。

   そして伝統的な調理を行うことにも強くこだわっていた。
   これは、彼女が料理に目覚めるきっかけとなったフランスでの日々が影響していた。
   (中略)
P.69 こうしたアリスの食材へのこだわりとは、
     食品流通への抵抗という意味を持っていた。


   大型農業機械を使って実現する大規模農業、モータリゼーションによって
   実現した複雑な食の流通ネットワーク、こうしたものはアメリカが体現する
   アメリカン・ウエイ・オブ・ライフ、つまりは
   大量生産・大量消費によって実現する豊かなライフスタイルの根本をなすもの。

   それを否定して、別の価値を体現しようとするアリスの行動は、
   アメリカ社会に対する過激で政治的な批判となったのだ。


   それまで、食の安全や有機農法に興味を持つことのなかったアメリカ人は、
   アリスの地元の食材に対するこだわりや、オーガニック食材を使って
   料理するという姿勢に共感し始めた。

   アメリカ人の食の常識にメスを入れた彼女の政治的な影響力は絶大だった。

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