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玉肌日記

2008年06月23日 | 玉肌日記
【入之波温泉(奈良県)】
本州の秘境、紀伊半島の中部にある温泉。「入之波」と書いて「しおのは」と読む。かなりマニアック、かつ不便なところにあるも、この泉質が相当世間に知れ渡っている模様で、幹線道路からダムを経て当温泉に向かう道は結構なる渋滞。”秘境で渋滞”というのもかなり違和感があるが、到着すると日帰り温泉客と思しき人で大混乱。やっとの思いで駐車すると温泉に向かうが、その途中で浴室から捨てられているお湯が大量で、その成分が山(高さ数メートル)のように堆積している部分をみて、さらに興奮は高まる。期待をもって浴室へ行くも、聞きしに勝る浴槽そしてお湯。色的には有馬の金泉に近い赤い黄土色。ここが有名なのはその析出物量が異様に多く、それが掛け流しになっているため、元は杉丸太で作った浴槽が鍾乳洞のようにドレープを描いているからなのだが、入浴すると水面表面には白い粉のようなものが浮いており、これは成分(カルシウム)とのことながら、その量が驚愕。色は激烈だが、匂いはやや鉄っぽいものの、あまり感じられず(ナトリウム-炭酸水素塩?塩化物泉)。味わってみるに、やや鉄っぽいが炭酸をかなり感じ、炭酸水の味に近似。こちらも色の割にはかなりマイルド。ちなみに、源泉は無色透明であって空気に触れることでこのように変色するとのこと。ドバドバと配管から落ちてくる湯量は”打たせ湯”というにはあまりに暴力的な勢いで子供がそれに挑んで跳ね飛ばされるのを目撃。というのも毎分500Lの自憤泉であり、かなりな贅沢。内湯と露天があるが、内湯から排出されたお湯が露天に行き、そこのオーバーフローがそのままダムに捨てられるという具合。温度は39.5℃とかなり温めだが、長時間浴が可能(だからか、長湯による湯あたりを警告する張り紙をあちこちで見かける)。浴後は非常によく温まるが、表面についた成分のせいか、やや粉っぽく、体臭がかなりの鉄分臭。かなり異色な温泉でそれだけに注目度の高いが高水準の泉質とダム湖を一望する景色と森林浴。かなりなレベルにある温泉と思料。
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