Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

玉肌日記

2007年10月15日 | 玉肌日記
【蔵王温泉(山形)】
蔵王はスキー等で有名ながら個人的には全くの未訪問地帯だったことから、今回が初訪問。しかし夏の蔵王は非常なる閑散で客はほとんど居らず、非常に寂しさ充分で、比較的温泉には人はいたものの、それでも閑散。良質の温泉があるとはいえ、このようなシーズン性の一業種に偏業した地域の厳しさを感ずるとともに、他にもやりようがあるのではないかとも思うが、とりあえず温泉へ。当地の湯は白濁であって、これまた特徴的ではあるものの、東北の八幡平付近の湯と比較すると、白濁度合いが薄く、撹拌されないと白濁部分が沈殿してしまい、透明の上澄みとなるというものながら、舐めてみるとこれがなかなかに酸っぱい。強酸性泉でpHも1.4程度となかなか強く、ヘッジ的に「この湯につけたままのタオルや衣服を放置すると切れることがあります」という文章も。ただ、湯の華成分が少なく、撹拌しないと、という具合をみるに、当方の寡聞なる知識ではなかなかみない状況であり、なんだか寂れた温泉街の雰囲気と合わせて温泉枯渇感もあり、やや落ち着かず。確かに温泉業者というのはリスキーなもので、源泉があるからといってその場に温泉宿を設けたりと設備投資を行うはいいものの、そこからの温泉が無限に永久に供給される保証はなく、枯渇してしまう可能性もあるということは、まるでオイルのそれのよう。もちろん、枯渇するにはそれなりの年限を経て、ということなのだろうが、将来には、今の炭坑廃墟街のような光景が温泉地でも出現するのか、ということを入浴中に考えざるを得ない雰囲気。スキーシーズンの冬であればこれまた違った印象なのだろうが、山形市内からもほど近いだけにややうら寂しい雰囲気のみが気にかかる。