蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

ブラ・ド・メール  敦賀市

2008-05-11 18:36:41 | 洋食
鯖江のつつじ祭りで大活躍されたたつやさんに「福井でお奨めのお店はどこですか?」と聞いたら、ブラ・ド・メールへ連れて行ってもらえる事になった。これは、大変に楽しみだ。なにしろ、たつやさんの蕎麦会で、スモークサーモンを食べさせていただき、その味がどんなに凄いかは、既に体験しているのだ。


まずは、前菜から。スモークサーモン2種に、牛肉のカルパッチョ、ラタテュイユ、イカのヴェルデ・ソース、そして旬の葉物。これを、スパークリング・ワインでゆっくりといただいた。


スモークサーモンは、短時間で仕上げたもの(向かって左)と、1ヶ月もかけて熟成させたものの2種類。短時間で仕上げた方も、非常によく脂がのっており、実に素晴らしいのだが、熟成させた方の噛み締めるほどに、味が出てくる感じの深さに出会ってしまうと、若干影が薄くなる。ちょうど、フレッシュで柔らかめのチーズと、固くて塾生させたチーズの関係のようだと思った。つまり、片方だけではつまらないので、両方あることに真の意味が出てくるのだ。


この肉質は最高で、おそらく箸で簡単に千切ることができるだろう。まさしく、大トロの食べ応え。にぎり寿司にしても、さぞや旨いだろう。また、脂が強いので、この程度の量にしておくところが、ブラ・ド・メールさんの賢いところか。
となりのラタテュイユは、写真がボケてしまった。


ジャガイモかなにかのように見えるが、イカです。それにジェネヴェーズ・ソースがかかっている。イカは、充分に柔らかくグリーンの香りが高いソースと良く合う。


ブラ・ド・メールのオリジナル、奥井海生堂の昆布を使ったコンソメ。深い奥行きのある味でありながら、主張しすぎない。大事に大事に、最後の一滴まで飲みつくしたくなる。


本日のメインは甘鯛。日本海の魚をたっぷり味わってもらいたい、というたつやさんの心づくしの選択らしい。手前は、岩牡蠣。鯛の奥にはガサエビ(確かそう呼んでいたと思う)が、ソースのアクセントとして、加わる。


岩牡蠣は大振りで、味がしっかりとしている。甘鯛だけでは単調になりがちな皿に、うまく添えられている感じだ。


ガサエビは、姿があまり良くなく地元でしか手に入らないらしいが、味は最高だ。実に甘味が深い。これを少量甘鯛にのせれば、実に良いアクセントになる。


甘鯛はさっと焼き上げてあり、ホコッとした仕上がりだ。しかし、甘鯛の上にのるのは、アスパラだけではない。


鯛のうろこを、松ボックリのようにまとめてカリカリに揚げたのだ。なんとも、心憎い演出だろう。
これらの役者をソースが上手くまとめて、調和した世界を作っている。これには、フランスものの白を合わせるしかない。


メインを食べ終えても、もう少し入るな、という腹具合だったので、ゴルゴンゾーラ和えのスパゲッティをお願いした。ついでに、グラスで赤も。いやー、もう最高。


デザート3品も、上品な味わい。


本当に、ご馳走様でした。