蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

天竹  築地

2014-03-30 17:17:33 | 日本料理
築地市場の中のお店は大変に混み合い、下手すれば1時間くらい待ち時間がかかりそうだ。
そこで、市場を抜け出し勝どき橋方面に少しだけ歩くと「天竹」さんがある。


こちらは、それなりの歴史があるお店なのだが市場のように騒がしくもなくささっと座れる。
気候もよくなって、冷たいビールが魅力的だ。それには、かき揚げを定食で合わせる。
突き出しには、鰺の南蛮漬けが出てくる。これで、冷たいビールを一杯。極楽である。




かき揚げはイカにエビに貝柱が、実に軽く揚がっている。
一つの丼に完結するかき揚げ丼も捨てがたいのだが、ビールのお供にはこちらが一枚上手だろう。


御馳走さまでした。

築地市場

2014-03-27 23:07:50 | お散歩
よく晴れた土曜日に築地市場に出かけた。




場内の一角に水神様が祭られていて、後ろを振り返れば人の出の様子がだいたいわかる。
この日の込み具合は大変なもので、有名店は大行列になっていた。




市場としての規模は大きくても、一軒一軒は小振りな懐かしい感じのお店がほとんど。


中には看板建築として工夫を凝らしたものもみられる。






お客が行列を作るお店の表側から裏側に回ると、思わぬ姿がみられ、それがまた興味深い。

新次そば三井  長野県諏訪郡富士見町

2014-03-25 22:36:40 | 蕎麦
富士見町は八ヶ岳の南西に位置する。年間の晴天率も高そうだが、朝方の冷え込みも厳しそうな土地柄である。


三井さんは、寒冷地を相手にするごく普通の農家に見える。
控えめな案内板のお陰で、迷子になることはなかったが。




蕎麦屋さんだから、出来ますものは蕎麦のみ。自家栽培の蕎麦だからそれで十分だと思う。
野沢菜をささっと出して下さったが、おそらくお店の奥の漬物小屋から出してきたのだろう。皿の上でも凍っている。しかし、それが堪らなく旨い。漬け込んだ野沢菜がそのまま生きている。




田舎仕立てに平打ちの十割。固すぎず、香りが分かりやすい蕎麦の形だと思う。
蕎麦は細打ちだけではない。産地に近づくにつれ、ドカンと香りが立つ太打ち、決して固すぎない平打ちなど、蕎麦を正面に捉えた一杯が食べられる。
大事なのはいかに細く打つかではなく、どれだけ蕎麦の香りをきちんと感じさせるか、だろう。




こちらのお店は背筋を伸ばしていただくに値する。なにしろ、お店の室内温度と屋外の温度はほとんど変わらない。蕎麦を予約した時点でストーブを設置していただけたようで、その大名席は近くの建具が暖まっていた。
蕎麦屋さんである前に、地域の豪農であろう。そのようなお店に入れたこと自体ラッキーに感じられてしまう。このお店の庭のしつらえも、もう一度訪ねたい興味を引く。
この日は、冬型が大きく緩んだ日であったのだが、池の水はガチガチに凍りついていた。


龍寿し  南魚沼郡大崎

2014-03-22 21:38:15 | 寿司
寿司屋さんのネタケースは神秘のおもちゃ箱だ。
ここにある素材と包丁使いで、まったく想像もできなかったようなものが供される。


カウンターでつまみをいろいろ注文し、ゆっくり酒でくつろぐのも素晴らしいだろう。しかし、財布の事情もあって、そんなにくつろぐのは難しい。
それよりも、つまみ無しで握りから始める方が私の個人的な気象には合っているようだ。

握り8カンコースを注文すれば、前回は切れていて食べられなかった寒びらめから始められて、おそれいった。


このお店の包丁仕事は実に丁寧で、寿司が実に食べやすい。


ちょっと漬け込んだ感じの赤身も、鮮度抜群の南蛮海老も実にハンサムである。
御主人が最後に付ける醤油で味はぴったりと決まる。


これは泣かせの生うに。この味、みごとの一言。


太刀魚は酒蒸しだろうか、温かいネタとしてホロっと口の中で崩れるようなシャリが相手。
本当に柔らかな口触りだが、寿司を持つのが大変。




イクラの軍艦巻きを挟んで、穴子もシャリがほぐれる手法が使われている。
お店の中を把握しきった気配りがないと、これは出せないだろう。




締めの玉子焼きに、南蛮海老の味噌汁。
出汁が見事だった。

タイ料理 Siam トムヤムラーメン  新橋

2014-03-20 23:51:38 | エスニック料理
そういえばチェンマイというタイ料理屋さんが、30年位前に有楽町にあった。


それ以来、東京には沢山のタイ料理屋さんができたが、一流は有楽町周辺のような印象を持っている。
根拠は無い。

トム ヤム クンはそもそもは、スープなのだが、近年はトムヤム ラーメンとしても定着した感じがある。
このお店のものは、生のハーブを実に豊富に使っており、素晴らしい香りが口一杯に広がる。
食して見れば、ただものではない。


デザートやコーヒーまで付いて、ランチは900円に達しない。
味をよく知るこの周辺のOLが集まって来るのも、当然のことだろう。


目黒邸 雪姿  魚沼市

2014-03-18 23:09:50 | 古民家、庭園
雪国の天候の変化は激しい。朝方は冷え込んだかと思えば、昼過ぎにはすっかり緩んで屋根からも雪がすっかり落ちた状態になったりする。


目黒邸は新潟県中部と会津を結ぶ山深い街道沿いにある。積雪量は本当に半端ではないのだが、なんと正月前後以外は年中開館している。この館が建てられた時から、冬場は無人になるようなことはなく、どんな雪の中でも屋敷のメンテナンスのために人が働き続けた伝統が残っているのだろう。


玄関の屋根の兜作りは、こんな雪の中でもぴんしゃんしていて、勢いを感じさせる。


館の囲炉裏では、火が焚かれていた。
内部の建具がすべて冷え込んでいて、火のぬくもりはとてもありがたかった。
ただし囲炉裏は暖房システムではなく、あくまでも囲炉裏を向いた側だけを暖めるもの。顔は火照るようでも、背中は冷えたまま、ということがよく起こる。




この館の座敷の奥にはそれなりに洗練された庭があるのだが、冬場は雪に覆われてその存在すらも感じられない。
厳しい自然に直面しながらも、これだけの造形を造り上げるこの土地の文化は、都とは形が違うものだとしても実に尊重すべきものだと思う。

福舞十兵衛 鴨汁  前橋

2014-03-17 22:34:00 | 蕎麦
群馬の蕎麦のレベルの高さを、いろいろと味わえた冬であった。


ロケーションが分かったので、ギリギリの時刻だったがサービスエリアから電話を入れて閉店を少しだけ待ってもらうことにした。


まずは、舞茸の天麩羅。注文すると、揚げる音が聞こえて熱々が供される。
塩でいただいた。




こちらの蕎麦の力は、この間よく味わったばかり。
今回は夜も遅めに訪れたので、このお店の自慢の暖かい鴨汁に合わせることにした。
鴨汁の味の深さは、十分な説得力があった。


この店の蕎麦、本当に旨い。


月夜野  群馬県

2014-03-14 21:50:46 | 古民家、庭園
国境近くから、月夜野の町近くまで降りてくると、風は冷たいが積雪はほとんど見られない。




たった数百メートル程にすぎないが、大昔の屋並みをそのまま伝える感じの集落に出会った。


前の写真の斜め向かいにあるこちらの邸宅は、本陣を務めたのではないだろうか。立派な門構えである。


土蔵の細工も手が込んでいる市、壁の厚さは、富の蓄積を思わせる。


この街並みは、なにかのガイドブックを参照したのではなく、車を走らせながらたまたま見つけたものである。
そのため、ごく近くを走ったとしても、もう一度見つけられるか自信がない。


八兵衛  須川 群馬県

2014-03-12 21:40:43 | 蕎麦
意識的に「保存」された街並みの一画に、十割をだす蕎麦屋の八兵衛さんがある。


積雪量は少ないが、本当に凍てつく風景の中を2キロ位は歩いた後であり、なんとしてでも暖かみのあるお店の中に入りたく思った。


凍てつく風景の中を供にしたしたカメラは冷え切ってしまい、暖かく湿度の高いお店の中ではレンズが曇り片目を閉じた状態になってしまった。


数量限定の十割を注文したのだが、味わいは観光地の平均レベルだったように思う。


それでも、暖かいお店の中は助かりました。