蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

天目山栖雲寺  大和村

2013-11-29 23:17:30 | 古民家、庭園
甲府盆地は厳しい山に囲まれている。南に富士山、西に南アルプス。そういう有名な山は無いが、北側もトレッキングの名所のようだ。
笹子トンネルを抜けて直ぐに北上する県道218号線をどんどん登って行くと、栖雲寺に行きつく。


県道沿いの駐車場に車を停めて、本堂の裏庭になる石庭の脇の階段をどんどん登って行く。
この庭は、南北朝時代の高層業海本浄の作庭だという。


結構な急斜面を登って行くと次々、新たな場面が展開する。
それにしても、これだけの巨石をどうやってこの庭に運び込んだのか。
そして、それぞれの石は水害などで流されてきたようには見えず、見事に計算されて配置されている。


ひときわ目立つ鯉魚石。


訪れたのは紅葉がちょうどよいタイミングであったようだ。




登山道のような石段をどんどん登っていくと、石組の最上部にたどり着くのだが、この庭はそれでは終わらない。




ここから先は巨石の積まれた世界。この庭をこれだけ上がった所に、途方もない巨石が据えられている。


座禅石の前の、4本揃った木の幹が、はっきりと結界を感じさせる。




忿怒石に呑みこまれたような奥には、地蔵のような姿が見える。


カルミネのランチ

2013-11-27 21:25:17 | 洋食
カルミネさんは新宿区納戸町にお店を出して、もう二十年近くになるだろうか。


ランチは手ごろなお値段で、気軽に食べに生ける。
まずは、シェフの気まぐれサラダ。とても上質のお酢が使われている感じがする。


プリモ ピアットは小海老のスパゲッティ。
スパゲッティは手打ちではないが、乾燥パスタの歯ごたえを上手に使っている。


セゴンド ピアットには、鶏の詰めもの焼き。
鶏も、周りのフリッタも天国的に美味しい。
グラスワインの赤を付けないのは勿体ないと感じた。




デザートにカプチーノ。


遅めのランチをゆっくり食べても、外は明るい。
ご馳走様でした。


旧今井染物屋  高田

2013-11-26 19:34:45 | 古民家、庭園
高田の街は雁木で名高い。


この明治以前からの建築後150年経つ建物にも雁木が造られている。
高田に現存する最古の町屋の一つだそうである。この日は、この建物が公開されていた。


この家は相当に栄えたようで、奥行きが非常に深い。
写真左手が入り口だが、右手の方に少しだけ見える奥の間の更に先までがこの家の所有であった。


今はちゃんと手入れされていないが、町屋らしい小規模の庭も残されている。


ちゃのまの床の間の奥が、急な階段になっている。




通り庭は、入り口近くは敷石だが、ちゃのまの前からよく手がかけられたたたきになる。


北前船が通う文化圏の典型的な姿である。



芳味亭  人形町

2013-11-21 23:49:12 | 洋食
人形町は日本橋からたいして離れていなくて、徒歩圏内だと思う。


しかし、ビルが立ち並ぶ日本橋と違って昔からの下町風の下田屋が少数ながらも残されている。


そいう横丁に面して、名高い洋食屋さんの芳味亭さんが、お店を構えている。




人気メニューの洋食弁当は、重箱に盛られて登場する。
左側から、基本のビーフシチュー。揚げものは、ポークカツにカニクリームコロッケ。
ハムがシチュウのエリアと、サラダのエリアを区切る。
お昼には十分な量であったが、これにビールの大瓶を付けてまったりするのは本当に悪くない。
人気店なので座敷は入れ込みになるが、お昼を少し外せばお店にも客にも多少の余裕が出てきて、不思議な長閑さを感じられるかもしれない。


ご馳走さまでした。



仏法紹隆寺  諏訪市

2013-11-19 22:32:36 | 古民家、庭園
真言宗の寺だが、凝った石組が有名な庭である。
到着した時には、午後の陽が傾きかけた時分時であった。




普賢堂前の小さな池が、奥の庭への導入的な役割を果たす。
紅葉の色付きもなかなかである。




本堂前のには大きな池が設けられ、その奥の方の紅葉は見事な姿であった。




本堂前の庭園は、桃山様式で造られている。
その中に、亀も鶴も織り込まれている。






池には裏山からの流れが落ち、紅葉の姿が映る。
きめ細かい石と苔の庭である。


諏訪大社 下社秋宮

2013-11-16 21:04:19 | 神社仏閣
杉の大木で囲まれて、神秘的な趣があった。


清めの水は温泉が用いられ、龍の口からは湯気が立っている。肉眼でははっきり見えるのだが、なぜか写真ではほとんど写らない。


しめ縄の立派なこと。




菊の華の品評会が行われていた。
この場所にまさにふさわしい展示だと感じた。


大社の門を出て直ぐのところにある和菓子屋さん。
140年の伝統があるそうだ。


富寿司  高田駅前店

2013-11-15 00:18:03 | 寿司
富寿司さんは、よくバランスのとれたお店だと思うが、結構大きな規模で展開しているにも関わらず、お店によって(もしかすると寿司職人一人ずつの差かもしれないが)、微妙に違いがあるような気がする。


こちら高田駅前店は長野駅前店よりもすこし地元イメージで、ワイルドな印象がある。
どこが違うのかと言われても、上手く説明できないのだが。


マグロも白身も、いいものを使っている。多分、全く文句ない水準の鮮度である。
握りの姿が少しだけ大ぶりかもしれない。


ウニやイクラの軍艦巻きは秀逸。
海苔もよいものを選んでいることが直ぐに分かる。


何となく、寿司の姿が四角いように思う。


かき船  松本市

2013-11-12 21:42:02 | 洋食
松本城の堀に浮かぶハウスボートのような造りのお店である。広島産の牡蠣が手軽に食べられる。


お酒が飲める状況だったので、まずは生ビール。冷えたやつをグビットといくと、幸せな気分に満たされる。
つきだしは牡蠣の時雨煮。


一人あたり3000円程のコースがあったので、それにした。
コースは酢の物から始まる。ちょっと疲れた体に酢がよく効く。




続いて牡蠣鍋とお造りが、ほとんど同時に出てくる。
人によっては、ちょっと出し方が・・・、と思うかもしれないが、冷酒に移行した私には非常に都合の良いものであった。
お造りの魚は新潟に較べればちょっと落ちる感じで味が薄めなので、同時に味の乗った鍋を食べられるのはありがたかった。




ラード100%の脂でカリカリに揚げられたカキフライ。これがやはい、このお店の一番の売りだろう。
でも、自家製と思われる漬物もなかなかだった。


熱々のカキフライに中濃くらいのソースをどろりとかける。本当は、お店のお勧めのもっと上品なソースもあるのだが、どうしても一個くらいはがっちりとした味付けのソースをかけたくなる。カラシもたっぷり付けて、ご飯といただくのが最高。


ご馳走様でした。


地蔵寺  諏訪市

2013-11-10 21:59:27 | 古民家、庭園
諏訪の街は、大雑把に言えば奈良・京都から東国へ向かう中仙道と、この地から北へ向かい日本海へ向かう北国街道が出会う場所であり、信濃ではどこよりも文化が栄えた土地のようである。
そのため、この地では地方的特色のある古民家や、見事な造りの寺院の庭園をみる事ができる。


諏訪かから少し登った低山の山腹にある曹洞宗 地蔵寺。江戸中期の作庭とされる。
訪れた時は、紅葉の盛りであった。




池の周りの小道を奥に向かって進めば、刈り込みの紅葉の燃えるような姿まで見えてくる。


裏山からの鮮烈な流れが、この庭に水を供給する。流れ落ちる水、足元の苔、岩、いずれもよい姿である。




石橋に誘われるまま、庭を回遊する。
今日、これが許される歴史ある庭はごく少数である。


庭をぐるりと回遊し、本堂前からの庭の姿も、また格別な趣がある。




この庭は回遊式庭園ではあるが、二つの正面をもつ。
本堂を背景として、池を覆うような松はなかなか優れた形に思われるが、その周りに見どころが数々あり、意識しないと目に入ってこない感じである。


蕎楽  鴨汁蕎麦  境町

2013-11-07 22:18:57 | 蕎麦
利根川沿いの境町は、千葉県と茨城県の県境の茨城側にある街である。
蕎麦を実に繊細に打ち分けるお店で、3種類の蕎麦を使い分ける。




この日はちょっと贅沢に、一番高価な十割を鴨汁に合わせていただいた。


さすがの十割蕎麦。汁になど付けなくても、圧倒的に美味しい。
田舎の太打ちとは正反対のよく整った姿だが、香りも味も素晴らしく主張が強い。
理詰めの御主人の探究心が、ここまでの蕎麦を作ったと納得できる。


鴨汁は当たり前だが、脂でギトギト。
しかし、鴨の旨みを上手に蓄えている。
蕎麦を汁につけるのは、ほんの一瞬。それだけで、淡白な蕎麦に十分に鴨汁の味がのる。


こちらは、石臼の製作でも全国に名高いと聞く。
それが十分に納得できる味であった。