蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

小島屋  越後湯沢

2009-06-30 21:58:45 | 日本料理
小島屋さんの鰻はタレの味もよく、大したものなのだが、不思議な事に湯沢町の観光パンフレットでは居酒屋のカテゴリーに入っている。これは「美味しいお酒やつまみものを出しますよ」というアピールだと解釈すべきなのだろうか。


とりあえず生ビールにお通しのホタテ。暑い日にはたまらない。


川エビの唐揚げ。


お漬物。


鰻の骨のから揚げ。
これに緑川の冷酒を合わせると、実にいい具合だが、お酒がどんどんまわる。


おつまみの量も豊富にあるので、ちょっと鰻は入らない。焼き鶏椀で、〆ました。

こがね鮨  新潟市

2009-06-28 21:29:23 | 寿司
新潟市内の寿司屋さんの多くは万代橋を渡った先の古町のような所にお店を構えており、駐車場は無い事が多い。なにしろ、新潟市中心街なのだから、無理はないだろう。


その点、こがね鮨さんは、本店をバイパス近くに構えていて、これなら駐車スペースの料金のという余計な面倒がない。つまり、お店の周りにしっかりと駐車スペースが用意されている。


ランチの時間に伺ったのだが、メニューは実に多彩である。一瞬ランチではなく一人前の握りをお願いしようかとも考えたのだが、団体客が入っていてランチメニューの方がお店としても始末が良いように察せられたので、ランチ握りをお願いした。
すると、歴史ありそうなカウンターの中でも百戦錬磨と思われる方が握り始める。ささっと仕上げて、寿司の仕上がりを眺める姿勢に気合いを感じた。まさかまさかで、それがランチ握りとして私の元に運ばれたのは幸い至極。




日本海のネタにこだわりすぎず、その時旨い物を実にリーゾナブルなお値段で出してくれる。やはり、日本海の寿司に間違いはない。

ところで、ここまでの寿司の写真で、何か違和感を感じられた方は、おられますか?おられれば、その方は相当な寿司通です。


さて寿司を美味しくいただいて、そろそろと思う頃、先ほどカウンター内で私の寿司を握られたご主人とおぼしき方が来られました。
「お客さん、先ほど写真を撮られてましたね。」
「ハッハイ、そうです」 (このまま、新潟県警へ移送されるのだろうか?)
「実は、当店の従業員が寿司の向きを間違えて、お出ししまして。自分の向きに寿司を持ってきてそれを反対側からお出しした訳で。もちろん、私が十分に叱っておきましたが写真を撮られていましたので。」
「いやいや、そういう事ですか。では、写真を見るときに反対側から撮ったと思いながら見なければ・・・・」

という事だったのです。それで写真右下から手を伸ばして醤油を使うと、トロや、南蛮海老の細い方(身が広がっていない方)に醤油が付いてしまったのでした。
上の写真は全て、二人連れで寿司屋さんに入って、相手のお寿司を反対側から狙ったものとお考え下さい。
このような、小さな間違い事は江戸前のお店とて結構な頻度で起こるような気がするのです。確かに、醤油を使った時に分かってしかるべきなのに、私自身も分からずでした。しかし、ご主人自らが、それを正しに出てこられるお店は、こちらの外は知りません。これこそが、ご主人の思い入れ、真面目さを物語るように嬉しく思います。やはりこのお店はランチではなく鮨のメニューで再訪せざるを得ないでしょう。

石泉荘  新発田市

2009-06-27 18:13:44 | 古民家、庭園
石泉荘は普段はお茶席などに貸し切りの形でしか見ることができないのだが、この日は運よく一般に公開されていた。


清水園から新発田川を数百メートル遡ったところにあり、明治時代には花街で料亭が軒を連ねていた場所だという。




明治37年の火事でこの辺り一帯が焼けてしまい、庭だけが残ったところへ建物を移築したのだが、恐らく信越線の開業の影響もあったのだろう、料亭としては長く続かなかったらしい。




その後、新津の石崎家の所有となり、新発田別邸として使われたようだ。






石組の一部は江戸時代の姿を伝えるというが、何よりもこの庭の中心となるのは水だろう。写真では池のように見えるのだが、実は新発田川の流れなのである。庭の中心に新発田川を取りこみ、川幅を広げて池のような姿に仕上げている。実際に行って水面をよく見ると、結構な速さで水が流れているのが分かる。それを利用して昭和の初めまで筏流しが行われたという。




庭の流れをさらに遡れば、新発田川の取りこみ口が見られる。

佐藤家住宅  新潟県魚沼市

2009-06-24 22:52:21 | 古民家、庭園
中越は小出から入広瀬へ向かって登って行った先、国道を外れて急傾斜の山道の先に佐藤家住宅が建っている。


国指定重要文化財でありながら、個人の家の庭先のようなところにあり、車を停めるにも気を使ってしまう。とはいえ、駐車場らしき場所に勝手に停めないと、交通の妨げになりそうな状態ではあるのだが。


茅葺の屋根が、柔らかく、しかも涼しげに日の光を受けとめる。




いささかピンボケだが、ちゃの間の壁全体に展示された山道具が凄い。
また、台所にも山からひかれた清水が絶えることがない。


梅雨のさなかの清水園  新発田市

2009-06-23 00:25:34 | 古民家、庭園
清水園は新発田藩主、溝口家の下屋敷として17世紀半ばに造営されたという。新発田川に隣接して、苔が素晴らしい。


たまたま今年は梅雨入り後も雨が少なく、雨直後のつやつやとした苔の姿は見られなかったが、庭園が一年を通じて安定したレベルで管理されているのを実感することができた。写真は、中門を通して百間馬場を見通す。


庭に面した書院から、庭全体を見渡す。昨年の秋に訪れた時よりは、やはり全体に瑞々しい感じがする。


同じく書院の上段の間から、茶室の夕佳亭を眺める。このビューポイントが一番、カッチリと決まる感じがする。




州浜から岩島を見通す。


日差しがカッと照りつけるわけではないが、気温は驚くほど高かった。水の流れがなんとも心地よい。




奥の船着き場と、手前にある立石。この庭の懐深さがなんとなくだが感じられる。




この日、茶室の同仁斎が公開されていた。その中の一番の場所で、ゆっくりとお茶をいただくことができた。
 

ざるそば  仁の蔵

2009-06-21 22:29:36 | 蕎麦
これまでに何度となく訪れたお店だが、やはり蕎麦が美味しい店だ。


仁の蔵は信濃町でも柏原に次いで栄えた場所のようで、小林一茶の奥さんの一人(死別などの事情で)は、この地の方と読んだことがある。
ざるそばを単品で頼んでも、煮ものに漬けものを付けてくれる。


確かに十割のお店ではないのだが、この蕎麦には素晴らしい逞しさをを感じた。それが、味わいに反映したと思う。

うなぎ浜名屋  長野県庁裏

2009-06-18 22:01:04 | 日本料理
長野県から真直ぐ南下すると静岡県に突き当たる。そういう地理的な条件が関係するためか、長野は北信地域でも鰻屋さんの名店は多い。




県庁の東側の、明治の面影が少しだけ残る道筋に浜名屋さんがある。


日も高い時刻に伺ったので、鰻は弁当にしていもらった。


夕刻となり、肝焼きに発泡性の日本酒を合わせたのだが、日本酒の甘さがかえって味の輪郭をきっちりと作り、最高の取り合わせとなった、それに、飲み口が非常に馴染みやすい。


鰻弁当は、そのままでもとても美味しそうだが、ご飯は電子レンジで加熱し、鰻自体は鍋で日本酒(非発砲)を振りかけて暖め、お重に詰めてみた。
鰻の置き方には問題が感じられるが、それでもお重の威力を少し感じることができた。


冨寿し  長野駅前店

2009-06-17 22:12:49 | 寿司
冨寿しは上越は高田駅前から始まり、新潟県内でチェーン展開されたお店なのだ。どんどんチェーン展開する土台には、二昔以上前からと思われる接客マナーなどのノウハウがあるようだ。


2年位いまえからか、新潟県から打って出た最初のお店が、長野駅前店。坪あたりの売上計算もあるだろう、と意地悪く見ていたのだが、二階のお店には醤油の使い分けまでされている(寿司用からはそれなりの酸味が感じられ、刺身用はまったりとしたもろみの香りがします)。悪く想像したガサガサしたお店では無いようだ。


思わずそそられて、上寿司を注文すればこの姿。神経が通う、見事な寿司である。海苔はパリパリ(これが泣かせです)。握りは大きめ。ネタも大きいが、シャリもそれなり。








まさしく、上寿司の名に値すると思う。白身の鰤や平目は味わい深く、トリ貝は味が濃くて楽に噛み切れる仕事がしてある。
日本海の幸にこだわるというよりは、今鮮度が良くて美味しい物を出す、という感じだ。新潟は高田でお店を始められた冨寿しさんが、ここまで発想を転換するのは並の事ではないだろう。


本興寺  湖西市

2009-06-16 21:26:21 | 古民家、庭園
本興寺は浜名湖西岸にあり、14世紀にまで遡る歴史がある。戦国後期から江戸初期まで、相当に厚遇されたらしく規模はなかなか大きい。




それだけ歴史も力もあるお寺なのだが、運よく本堂からして茅葺のまま残っている。


本堂右手の客殿も、茅葺。18世紀の建築だという。


谷 文晁の襖絵のある大書院から眺めた庭園だが、どうも庭樹や下草が茂りすぎてゴチャゴチャとした印象を受ける。


芝を刈りこめば、石組も生きてくるように思えるのだが。


大書院から向って右手に、吉田城から移築した奥書院が建つ。江戸初期の建築で、これも茅葺。




奥書院から庭を眺める。この庭は、この向きで見た方が形になるような感じがする。


客殿への渡り廊下の窓から、庭を眺める。向い側にあるのは、茅葺の奥書院。雪の朝など、格別かもしれない。

生桜えび  由比土産

2009-06-15 18:50:26 | おつまみ
春と秋の限られた期間しか漁をやらないので、季節限定です。




どうにか生を入手しました。
箱の中に保冷剤の塊は入っていますが、そこそこの量のえびが入っていました。これは、足が早そうなので、この一食で食べきりです。


まずは、お刺身です。うす口醤油をチョロッと垂らすと、最高です。


山芋の上に散らしてみました。赤一色だけでは寂しいので、青柳の黄色を加えてみました。


生、刺身の系統だけでなく、ちょっと贅沢ですがかき揚げにしてほうばるのも悪くありません。