蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

大棟山美術博物館(2)  松之山

2012-10-31 23:51:44 | 古民家、庭園
坂口安吾の姉が嫁いだという、新潟を代表する村山家の屋敷である。


母屋や主庭を取り巻く、要塞の一要素のような流れがあり、それを越えるにはいかめしい門をくぐらないといけない。


その門まで登るのも、大変な年代が付いた参道のような階段を登るようになっている。






邸内は水は豊かで、しっとりとした感覚がある。


水が豊かな庭らしく、様々な橋が造られている。


夏場だからなのか、池の水は最低限のレベルまで落とされていた。
もう少し手を入れれば、姿は本当によくなるように思いましたが、それぞれの事情があるのでしょう。


今の状態でも、十分目をひく美しさがある、


雪深い松之山に貴重な文化が残されている。


旧樋口家  松代

2012-10-28 23:50:37 | 古民家、庭園
旧樋口家は、真田邸の目の前にあり、藩の重臣の家である事が見て取れる。


門構えは、押し出しのよい瓦ぶきだが、母屋ははるかに印象が柔らかい茅葺。




内部はいろいろと文化的事業に使われ、歴史的建造物だからという縛りは小さい。


とりあえず、庭に向けて戸を開け広げれば涼しい風が通る。


兼続庵  魚沼市坂戸

2012-10-24 23:23:49 | 蕎麦
六日町エリアにある、へぎ蕎麦の系統ではないお店を訪れた。
比較的近年の、開業のようである。


地元の魚沼市枝吉で栽培される蕎麦を使う。
つなぎはカラムシという多年草の植物の繊維を使っているそうで(ムシと付くので有らぬ想像をしてしまいました)、蕎麦の味をきっちり伝えるもりである。
田舎らしい太め、柔らかめの蕎麦には、塩味が濃過ぎない汁が付く。いかにも私の好みなのだが、蕎麦汁はもう少し甘みを抑えた方が蕎麦が活きるように感じた。


色黒の蕎麦が、いかにも田舎蕎麦らしい演出をする。


御主人の筆によるものだろう。店内に掲げられ、意識の高さが感じられる。


御馳走様でした。


寺めぐり寺宝展、寺町花街道  飯山市

2012-10-23 21:58:25 | お散歩
10月14日、イベント(13、14の2日しか開催されない)の当日に、飯山の街を散歩してみた。




駅横に車を停めて、飯山市のメインストリート雁木通りの方へ、ぶらりと歩いてみる。
程なくして現れたのが、踏切の目の前にある西敬寺。禅寺である。




飯山市のメインストリート、雁木通りでは寺町花街道のイベントが開催されていた。
まるで秋葉原の電気街のように、仏具を商うお店が軒を並べ、その中には歴史的な保存が行われたような印象があった。




雁木通りのすぐ裏に、様々な宗派のお寺が立ち並ぶ。




寺めぐり湯歩道は、住居の裏など結構ワイルドな所を通す。
雁木通りのイベントの様子もうかがえる。


雁木通りから一段上がり、昇華された印象を与える本堂の前。


そば処 源  飯山市

2012-10-22 22:49:06 | 蕎麦
このお店の存在は随分前から知っていたが、今回初めて訪れることができた。


そばは十割と二八があり、十割は地元の粉を使う。
十割そばと、田舎料理を注文した。
蕎麦は太めで、柔らかめ。いかにも田舎のそばである。






田舎料理は、粒のある味噌をかけた饅頭、芋なます、白和え、山のフキ煮、竹のこ煮、中心にあるのはきのこの味噌漬けのようだ。


御馳走様でした。


旧前島家  松代(信州)

2012-10-21 23:18:14 | 古民家、庭園
松代は古い建物の宝庫である。しかも、古くからの住宅地に背の高い建築物が建てられていない。この土地の借景を取り入れた庭園を活かす条件が揃っている。


武家屋敷らしい、引き締まった門の構え。中の松も歴史の厚みを感じさせる。


門をくぐれば、立派な屋敷や、広々とした庭が見渡せる。




この屋敷は18世紀半ばに建てられ、松代に残る最も古い古民家のようだ。
優れた材が選ばれ、ほぼオリジナルの姿をとどめているという。






この庭は、借景に追うところが大きい。
今の世の中でも、その昔に計算した借景を楽しめるのは奇跡的なように感じられる。
この土地が急真田藩の領地であった時代から残る屋敷である。


山寺常山邸  長野市松代町

2012-10-17 21:16:52 | 古民家、庭園
松代(まつしろと呼ぶ、同じ漢字でまつだいは新潟県の町)は、長野盆地の南端にある町である。町の南側、東側には無名だが、自然の要塞となる山々が控える。
主に町の南側にある山からの小規模な河川が町を南北方向に走り、さらにそれを上手に利用するために造られた堀(セギと呼ばれる)が、町を縦横に走る。




町の中心部から山寺常山邸へ向かう道。道の端にはカワ(道路沿いを流れる水路)が並走する。この道と並行して、神田川が流れる。


江戸末に建てられた表門。実は、常山邸の、本当に古い物は、この門しか残されていない。


母屋は久しい昔に失われ、大正末に建てられた書院とそれに付随する茶室のみが残されている。
書院では墨筆画の展覧会が行われていて、写真を撮る訳にもいかない。


茶室の丸窓のしつらえを、心覚えとして撮影した。


書院の外廊下から、借景の姿を望む。
現在でも、かろうじて借景が保たれている。この地区には、新築の建物に厳しい高度基準を適応しないと、失われるのは目に見えているように思う。




しんばし  湯沢町

2012-10-16 22:45:09 | 蕎麦
この日は、からいすけせいろを注文した。蕎麦の薬味にからいすけ(魚沼独特の唐辛子の漬物)が登場する。


蕎麦の薬味をアップで撮影。
一番右がからいすけ。となりはネギ。


山菜の漬物に、大根おろし。




それに胡麻。
すり鉢の中で胡麻をすり、からいすけと合わせる。これに蕎麦汁を入れれば、薬味入り汁のベースが完成。それを、おろしやネギで調節する。


蕎麦はしんばしらしい、野趣あふれる物。


季節のきのこ汁も、なかなか味わいが深かった。


川田宿  長野市

2012-10-15 22:48:33 | 古民家、庭園
国道403号線を須坂から松代方面に向けて走っている途中に「川田宿」の標識を見つけた。急ぐ旅でも無いので、ちょっと寄り道してみることにした。




川田宿は北国街道松代通りに面し、本陣を持つ立派な宿場である。
本陣の西澤家は、長野市指定の景観重要建造物である。


西澤家の向いの建物も、それなりの由来があるのだろうと感じられる。
脇本陣の機能を担っていたのかもしれない。




本町通り(宿場町のメインストリート)の両側に、写真のような秋葉社を祭る。
ここで通りは90度向きを変え、大きく見れば鍵の手の形を造る。




本陣は、近年昔の姿に復元されたようだが、建物に時代が付かず、いささか風情として物足りない。
それよりも、あまり注目も浴びずに昔のままに残された物の方が、よい味を出している。

上小沢の棚田 新潟県妙高市

2012-10-14 23:24:33 | 自然
少し前に大滝荘に蕎麦を食べに行った時の事。


新潟県妙高市を走る県道455号線の道端から見事な棚田が広がっていた。
ちょうど、収穫の時期で、天日干しにされた米は実に滋味豊かな味がするだろう。


たわわに実る稲穂の収穫、そして更なる熟成である。


いささか、気になったのは天日干しの為の支柱は沢山設置されているのに、使われているのはごく一部である。
もしかすると、この地区では棚田の維持は、今までやって来た高齢者の手では難しくなってしまったのかもしれない。
この問題は、本当に山深いこういう地域から始まって、意外に早く全国的な問題として波及するのかもしれない。