再開 私の色（６２）

　元厚生事務次官らが殺害された事件は衝撃であり、また、警視庁に出頭してきた小泉毅容疑者の事件にかかわる動機は、今（２００８年１１月２４日）のところ私にはわからない。どうこの事件を理解していいのか考えてみた。

　容疑者は長く孤独であったかもしれない。騒音などに敏感で、他人のことよりも自分を優先し、自分の世界に住んでいた様子が伺われる。

　実父によれば、子供のころ優しかったという。何が容疑者を大きく変えてしまったのだろうか。人間と社会関係にうまく適応できなかったかもしれない。しかし、たとえそうであっても、他人を殺傷することは許されない。

　精神的にはどうなのか。何が彼を追い込んでしまったのか、再度考えてみたい。

再開 私の色（６１）

　今の日本の状況（2008年11月15日現在）を考えると、不況の様子を呈している。中でも、非正社員の雇用関係は厳しくなっている。派遣社員の悲痛の声（新聞から）を聞くと、「失業者が増えて、この国は大丈夫かな」と危惧する。派遣社員の意見で「プロとして仕事をしても、派遣は結局、使い捨てなんです」があり、企業は自社の都合で、簡単に派遣社員を切るわけだ。
　こういう雇用契約は、労働者の立場を考えていないものだといえる。派遣社員が生まれる背景を考えると、企業のコスト削減を第一に、欲しい時に欲しいだけの労働力を確保したいという都合のいい思惑がある。また、同一労働、同一賃金も当たり前のことだが、そうとはなっていない。正社員と非正社員との差が拡大する一方であり、非正社員の勤労意欲が高くなるとは思えない。
　国全体の繁栄、平和などを考えていくと、失業者が増えるのを避けなくてはならない。自助努力で、自分でやっていくしかないのだろうか。政府などに依存できないだろう。