ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Complete Willie And The Poor Boys (DVD+CD) / Willie And The Poor Boys

2019年12月14日 | DVD

The Complete Willie And The Poor Boys (CD+DVD)  / Willie And The Poor Boys (2015)

ストーンズ(The Rolling Stones)のベーシスト(当時)、ビル・ワイマン(Bill Wyman)が中心となった1985年のプロジェクト、ウイリー&ザ・プアー・ボーイズ(Willie And The Poor Boys)の2CD+DVDの3枚組セット。元々難病(多発性脳脊髄硬化症)にかかったロニー・レーン(Ronnie Lane)の基金へのチャリティーとして結成された企画もの。1983年に豪華アーティストが参加して開催された「ARMS Charity Concerts」に引き続いてのアルバム製作という感じか。当時の音楽雑誌でアルバムの発売と、このダサいイラスト・ジャケットは記憶に残っているが購入しておらず、しっかりと聴いたのは初めて。古(いにしえ)のロックン・ロールとR&Bを演奏するというコンセプトは、後の彼の活動(Bill Wyman’s Rhythm Kings)の先鞭ともなっている。

1枚目のスタジオ・アルバムの基本のバンドはチャーリー・ワッツ(Charlie Watts)、アンディー・フェアウェザーロウ(Andy Fairweather-Low)、元グリース・バンド(The Grease Band)のミッキー・ジー(Micky Gee)ら。それにジミー・ペイジ(Jimmy Page)、ケニー・ジョーンズ(Kenny Jones)、ポール・ロジャース(Paul Rogers)らの豪華ゲストが参加している。扱っている曲が曲なのでベタベタな古臭い音だけかと思いきや、そこはさすがエレクトロニクスの使い手(笑)ビル・ワイマン、ちゃんと85年らしい音作りにもなっている。PVも作られていたとは全然知らなかった(当のビルがほとんど映らないが・笑)。この辺りの音楽は、同時期のハニードリッパーズ(The Honeydrippers)にも言えることだが、あまり細かいことに目くじら立てず楽しむに限るだろう。

2枚目は1994年発売のライヴ作品。一部バンド・メンバーは変わっていて、1992年スウェーデンでのライヴ音源なのだとか。最後が「The Movie」と名付けられたビデオ映像作品(メイキング映像付)。演奏場面には本人たちが出演していて、演奏場面中心だが、ちゃんと役者ありの作品となっている。こんなにしっかりとしたプロダクションの作品だとは知らなかった。知らなかったアーティストだがゲラント・ワトキンス(Geraint Watkins)のブギウギ・ピアノはなかなか迫力がある。映像の方もゲストが凄い。リンゴ・スター(Ringo Starr)にロニー・ウッド(Ron Wood、なぜかサックス吹いてる・笑)、ジョン・エントウィッスル(John Entwitsle)などなど(ちらっとクリス・ジャガーの姿も)。英国ロックを代表するこんな面子が一堂に会しているというだけでワクワクする。ハニードリッパーズも好きだったんだからこちらもちゃんと聴いておくべきだったなァ。綺麗な音のオールディーズ・カヴァーってあまりそそられなかったけれど、今なら楽しめる(ということはリズムキングスも…)。

オークションにて購入(¥817)

  • CD  (2015/8/7)
  • Disc : 3
  • Format: CD, CD+DVD, Import
  • Label : Edsel
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川村屋 @名古屋市中区・新栄

2019年12月14日 | 名古屋(中区 老舗)

実は奥の深い名古屋の和菓子。茶事が盛んな名古屋だけに茶席に用いられる菓子に対する評価はとても厳しいらしい。そんな中、一度は訪れてみたいと思っていた新栄の「川村屋」へ。茶席でも信頼度が高いと伝え聞く店だが自分にはそんな機会は無いし、日曜祝日休みの店なのでなかなか訪れる事も出来なかった。たまたま平日の昼間に用事があったので新栄まで足を延ばす。歩いて店の前まで来てびっくり。薄っすらと読める木製看板のみの、なんとも地味な店構え。店の前を歩いて行くサラリーマン達もここが和菓子屋だとは気付いていないんじゃないか。戸を開けて中へ。ショーケースの中には6種程の上生菓子と、いくつかの干菓子、棹物が並んでいるのみ。でもその潔さと凛とした空気が惚れ惚れするほどかっこいい。声をかけたら奥から女将さんが出ていらした。「焼栗」(訪問11月)「光琳菊」「うずら餅」という菓子をお願いして、座って包んでもらうのを待つ。

この日は家に帰るのが遅くなりそうだったので、残念ながら出先での休憩時間にペットボトルのお茶でいただくことに…(涙)。取り出した「焼栗」は表面に焼き目が付いて、しっとりと水気が多くとても滑らかな口当たり。これは旨い。栗の風味がじわっと口に広がる。ペットボトルのお茶で流すのが惜しい(笑)。「光琳菊」は菊の形をした菓子。淡い桃色で中に餅が入っている。この餡はかなり甘め。「うずら餅」は焼き目で模様が付けてある。ぷるんとした生地に包まれていて、餡にはやや酸味というか塩気が感じらる。初めて味わう味。素人には口にするまで味の想像が出来ないのが上生菓子の面白いところ。今は菓子ひとつ取っても説明やこだわりを声高にアピールする事が多いけれど、こうやって派手な事を何ひとつせずに評判を上げるカッコよさ。家が遠いのでなかなか持って帰ることは出来ないが、日々変わるだろう菓子の品揃えを季節毎に味わってみたいものだ。(勘定は¥1,000程)

この後の記事はこちら

 

御菓子司 川村屋

愛知県名古屋市中区新栄2-18-1

 

( 名古屋 なごや 新栄 しんさかえ かわむらや 和菓子 おんかしつかさ 上生菓子 落雁 栗きんとん 藤団子 茶道 茶会 茶菓子 )

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