ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

John Peel : A Tribute / Various Artists

2018年05月31日 | クラシック・ロック

John Peel : A Tribute / Various Artists (2005)

2004年に亡くなったイギリスの名物DJ、ジョン・ピール(John Peel)。イギリスの多くの若者やアーティストを虜にした海賊ラジオ(※)出身で、のちにBBCと契約したのちも独自の視点と選曲で、いわゆるメジャーなヒットとは一線を画す音楽の情報を発信し続けた伝説的人物(※かつてイギリスの公共放送では、ポピュラー音楽の放送は1日たった1時間弱と決められていた為、法律の及ばない海上に停泊した船から若者向けの独自のプログラムを放送した)。自分は若かりし頃、パンクやニューウェーヴにハマったので、彼の番組でのスタジオ録音を収録した「The Peel Sessions」のシリーズをアナログで沢山買い集めた(例:写真下)。オリジナル音源とはひと味違うイキの良い演奏が12インチ45回転の高音質で収録されていて、そこから興味が深まったアーティストも数多い。

  

そんなジョン・ピールの没後に発売されたトリビュート盤があると最近知ったので買ってみた。収録されているアーティストは名が知れた大物が多い。それでも彼が推していた”らしい”バンドも多い。ただ後の資料でしか知らない自分としては、収録アーティストと彼との関係が思い浮かばないボウイ(David Bowie)、ドアーズ(The Doors)、クラッシュ(The Clash)、エルモア・ジェームス(Elmore James)なんてところの選曲が気になる。調べてみるとコンパイルしたのはChris Lycett( BBCプロデューサー)とNick Stewart(アーティストの発掘・育成担当)という2人。ま、こういった2人で選曲しているのなら本人と何らかのエピソードがあったアーティストばかりなのだろう。でもクラッシュよりはダムド(The Damned)だろ、とか、ジョイ・ディヴィジョン(Joy Division)とニュー・オーダー(New Order)を並べちゃうかなァ、と気になる点もいくつか。

Disc 1

01 Lonnie Donegan - Lost John
02 T-Rex - Debora
03 Pink Floyd - Set The Controls For The Heart Of The Sun
04 Jimi Hendrix Experience - Spanish Castle Magic
05 Van Morrison - Sweet Thing
06 David Bowie - Life On Mars
07 The Doors - Five To One
08 Tim Buckley - Song For A Siren
09 Faces - Stay With Me
10 The Misunderstood - I Can Take You To The Sun
11 Country Joe & The Fish - Not So Sweet Martha Lorraine
12 Fairport Convention - Meet On The Ledge
13 Captain Beefheart - Big Eyed Beans From Venus
14 Loudon Wainwright Iii - Be Careful There's A Baby In The House
15 Roy Buchanan - I Am A Lonesome Fugitive
16 The Bonzo Dog Doo Dah Band - Mr Apollo
17 Ramones - I Don't Want To Walk Around With You
18 The Clash - Complete Control
19 Joy Division - Love Will Tear Us Apart
20 New Order - Ceremony

Disc 2

01 The Undertones - Teenage Kicks
02 Altered Images - Happy Birthday
03 The Smiths - How Soon Is Now?
04 The Cocteau Twins Pearly-Dewdrops' Drops
05 The Jesus & Mary Chain - Sidewalking
06 Blur - Song 2
07 Culture - Lion Rock
08 Billy Bragg - New England
09 Robert Wyatt - Shipbuilding
10 The Wedding Present - Brassneck
11 Pj Harvey - Sheila Na Gig
12 Pulp - Common People
13 The Fall - Theme From Sparta F.C. #2
14 Super Furry Animals - Something For The Weekend
15 Nina Nastasia - Bird Of Cuzco
16 The Delgados - Pull The Wires From The Wall
17 Belle & Sebastian - Lazy Line Painter Jane
18 Laura Cantrell - Two Seconds
19 Orbital - Chime
20 Elmore James - Dust My Blues

メイン・ストリームのアーティストだろうと、そうでなかろうと、一貫して自分のポリシーに基づいて新しい音楽を紹介し続けていたジョン・ピール。アーティスト側からの信頼も厚く、親交が続いたアーティストも多い。残念なのはこれらの音源が全てごく普通のレコードと同じ正規ヴァージョンで、彼の番組からとかの貴重な音源は全く含まれていないということ。ピール・セッションだけで集めた編集アルバムもいくつかあるが、そちらの方がやはり彼の特性というか趣味がよく分かり、聴いていて違和感がない。この編集盤でもどちらかというと2枚目の方が彼らしい雰囲気が伝わる気がする。

amazon にて購入(¥668)

  • CD (2005/11/29)
  • Disc : 2
  • Format: Import
  • Label : Warner Spec. Mkt. UK
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よもだそば @名古屋市中村区・名駅

2018年05月31日 | 名古屋(中村区・西区)

日本橋と銀座に店がある立ち食いそばの「よもだそば」が名古屋駅構内に出来たと聞いて寄ってみた。名古屋に店を出すくらいだからチェーン展開を始めたのかなと思ったが、現在のところ上記2軒以外の出店はここだけ。なぜ? 以前に夜遅くホテルに帰る前に銀座の店に入った覚えがあるのだが酔っぱらっていたので記憶が曖昧…。この日は用事があってたまたま店の前を通ったのだがつい券売機を覗いてしまった。もう有名になったが、こちらは日本蕎麦とインドカレーという奇妙な組み合わせの立ち食いそば。果たしてどんなカレーを出すのかなと「半よもだカレー」を食べてみた。

楕円の皿に盛られた「半よもだカレー」は量も少ないが、通常サイズには入っている骨付きの手羽元肉も入っていないシンプルなもの。オレンジ色をしたカレーはサラッとしたタイプ。ほぐれた肉片も入っていて立ち食いとはいえしっかりとした辛味があり、意外と本格的(とはいってもインドの”本格的”って実際はどこの何が基準になるのか知らないが)。酸味はトマト由来だろうか。でも今は昔と違ってインドカレーの選択肢も怪しい店を含めて増えてきたので、わざわざここで食べたいかというと…。変わり種のそばが多いようなので次はそれらか、名物という「かき揚げそば」を食べてみようかな。(勘定は¥320)

この後の記事はこちら

 

よもだそば 名古屋うまいもん通り広小路口店

愛知県名古屋市中村区名駅1-1-4 名古屋駅構内

 

( 名古屋 なごや 名古屋駅 名駅 めいえき よもだ蕎麦 インドカレー チキンカレー 特大かき揚げ )

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ひさご @岐阜県下呂市

2018年05月30日 | 岐阜県(飛騨)

巌立峡(がんだてきょう)までバイクで走り、近くの温泉の赤茶色をした源泉(冷たいのだ・笑)で汗を流した後に下呂市内へ。市内は大勢の観光客で賑わっていた。軽く蕎麦を手繰ろうと寄ったのは手打そば、うどんの「ひさご」(さ・ごは変体仮名)。店は細い坂道の途中にあるが、店のすぐ前の道には「飛騨街道・湯之島宿」と書かれた囲いがあり、なかなかいい雰囲気の建物。創業は古いのかな。暖簾をくぐるとこじんまりとした店内にはカウンター席とテーブル席、奥に小上がり席がある。入り口脇には麺打ち場も。結構な客入りで席はほとんど埋まっていた。

カウンター席に座り「ざるそば」を注文。出されたお茶は「そば茶ではありません」とのこと。願ったり叶ったり(蕎麦の前に当たり前のように出される蕎麦茶は蕎麦の邪魔になると思うので)。しばらくして調理場の年輩の主人から渡された「ざるそば」は、所々不揃いのしなやかな蕎麦切り。やや軟らかめの茹で加減で、つゆは濃いめ甘め。いわゆる”趣味蕎麦”とは趣を異にするが、喉越し良くこれはこれで旨い。スルッと手繰った後は猪口にとろみのある蕎麦湯を注いでつゆもしっかりいただいた。やや値付けが高いかなと思うが観光地だから仕方がない。次は何か種物をいただこうかな。(勘定は¥1,050)

 


 

↓ 下呂市小坂町にある5万4千年前の溶岩で形成された日本一の溶岩流の断面だという「巌立峡(がんだてきょう)」◇。写真の岸壁は72mの高さがあるとか。

 

↓ 近くの道の駅「南飛騨小坂はなもも」近辺の川土手には”はなもも”の花が咲き乱れていた。

↓ ”下呂”があるなら上呂もある。JR高山線の無人駅「上呂駅」駅舎(建築詳細不明)。開業が昭和8年(1933)なのでその頃のままの建物だろうか。

↓ バイクで下呂市内への南走中にあった木造校舎跡(建築詳細不明)。現在は何かの工場として使われているようだったので敷地内には入れず。

↓ 観光客の多い下呂の街中から少し外れたところにある通りには趣ある古い建物がいくつか

 

↓ 昔の平屋の医院の建物には何か分からない威厳がある(小さい頃はそれが怖かった…)。「牧医院」(建築詳細不明)

 

 


 

 

ひさご

岐阜県下呂市湯の島741

 

( 下呂 げろ 荻原 おぎわら 飛騨小坂 ひだおさか 蕎麦 そば うどん 手打ち 手打の味 近代建築 駅舎 校舎 ひめしゃがの湯 )

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冨士屋西店 @名古屋市中区・伏見

2018年05月29日 | 名古屋(中区)

以前から日本酒好きならココにと評判を聞いていた伏見の「冨士屋西店」へ。創業は昭和43年(1968)。近くの本店(未訪)からの独立だそうだ。暖簾をくぐって引き戸を開けるとカウンター席があり、白木のカウンター上の冷蔵ケースには様々な魚や素材が綺麗に並べられていた。その上には大皿の惣菜も。素材はしっかりと季節を捉えていて(訪問4月)、もうこの時点ですでに旨い酒肴を出すんだろうナという雰囲気がプンプン。腰を下ろして酒をぬるめでお願いする。こちらの酒は自分も大好きな「菊正宗」。出てきた徳利は店の銘も入ったキクマサ専用の徳利。「正二合」と書いてある古いタイプの物。これで呑むと気分が上がるんだよなァ。酒肴には名物と書いてあった「おから」とサヨリの刺身をお願いした。

どんこも入って出汁の効いたしみじみと旨い「おから」をつまみながらキクマサをやっていると刺身が登場。綺麗に下処理され透き通った身はピカピカと光っている。こいつを口に入れてキクマサをグイッと…。至福。細身だがしっかりとした歯応えがあって旨い。追加は何となく気になった「セロリのきんぴら」。春菊とかセロリとかクセのあるものが大好きなのでつい食べてみたくなった。しっかりと辛味が効いていてなかなかいい。もちろん山菜も大好きなので「天然タラの芽の天ぷら」も追加。毎年知人から採れたての季節の山菜をいただくが、やっぱり天ぷらが一番好きかな。コシアブラも一緒に揚がってきた。ちょこんと塩をつけてその香りと苦みを一緒にいただく。

まだまだ食べたい肴が沢山あって後ろ髪が引かれたがこの辺でキリをつけて。どの素材もしっかりと季節を感じさせて素晴らしい。肴はどれも日本酒向きで酒飲みの琴線に触れるものばかり。鬱陶しい接客も無く、放っておいてくれるので静かに呑めるのも嬉しい。また季節毎に伺いたいナ。(勘定は¥4,500程)

この後の記事はこちら

 


 

↓ 「名古屋市科学館プラネタリウム」(平成23年・2011・建造)。小さい頃は入るのが楽しみだった名古屋市科学館。新しくなってからはまだ入ったことは無いのだが、世界最大級というプラネタリウムは球体構造で、伏見を歩いていると道路の向こうど真ん中に球体がドーンッと見えるのがイイ。

 

 


 

 

御酒処 冨士屋西店 (ふじやにしみせ)

愛知県名古屋市中区栄2-7-5

 

( 名古屋 なごや 伏見 ふしみ 栄 さかえ 冨士屋 富士屋 ふじや おさけどころ にしみせ 富士屋西店 居酒屋 小料理 割烹 酒場 日本酒 プラネタリウム 科学館 )

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きっちんケミア @三重県四日市市 (※閉店)

2018年05月28日 | 三重県

JR四日市駅周辺を散策。四日市にはJRの駅と近鉄の駅があり1kmちょっとしか離れていないが、商圏は完全に私鉄側に移ってしまっているとみえてこちらは何とも枯れた雰囲気。駅前は広いが人通りもまばらだった。古い建物がいくつか残っているが閉まっている店も多い。そんな中、崩壊寸前の商店街(三和商店街)の外に洋食屋「きっちんケミア」を見つけたので入ってみた。建物自体がヤバイ感じになっている中、テナントのひとつとして店がある。かつては店でぎっしりだったんだろうなァ。店先にはサンプルの飾られたガラスケースもあった。創業は70年代の初め頃らしい。中に入るとL字のカウンター席があり、やや暗い電球色の照明がそそる。年配のご夫婦でやっていらっしゃって、主人はしっかりとコックコート着用(洋食屋のコックコートって気分が”上がり”ますネ)。値付けはどれも安くて定食にも惹かれたが、結局好物の「オムライス」をお願いした。

すぐに主人の調理が始まる。手元までは見えなかったがジャッジャッとライスが炒められ、味付けに使うケチャップは缶入りのカゴメトマトケチャップかな。別のフライパンで玉子が焼かれて、完成。平皿に盛られたオムライスは、やや強めで焼かれた薄焼きの玉子で綺麗にライスが巻かれケチャップがたらされているクラシックな姿。早速スプーンを入れる。中はケチャップライスだが量は控えめ。味付けも優しめなので、上のケチャップをスプーンに付けると合わさってちょうど良い加減になる感じ。容器に入った福神漬を自分で皿の脇に取りながら美味しくいただいた。次に機会があったらフライ物の定食を食べてみたいな。(勘定は¥480)

 

 


 

 ↓ 「JR四日市駅」(建築詳細不明)の駅舎。だだっ広い駅前の広場と質実剛健な背の低い建物がどことなく旧共産主義圏の建物を連想させる(笑)。

↓ 駅からすぐの古色蒼然とした「三和商店街」(建築詳細不明)の入り口。昔は賑やかだったんだろうなァ。「明るい商店街」と掲げられているが、中に足を踏み入れてみると…すでに崩壊が始まっている。立入禁止でないのが不思議なぐらいの壊れっぷり。四日市の人は大らかだなァ。屋根も崩れて日が差しているので確かに”明るい”(笑)。

 

 

 

 

↓ 昭和26年(1951)に開業したという銭湯「四日市温泉」(建築詳細不明)。残念ながらまだ開いていなかったが、丸い枠の小窓などなかなかいい感じ。タイル絵はあるのかな。

 

↓「四日市温泉」に並ぶ和菓子の「花月堂本店」(建築詳細不明・写真下左・廃業済)と、精肉の「鳥義」(建築詳細不明・写真下右)。どちらも立派な建物。この並びはすごい。

 

 


 

 

きっちんケミア

三重県四日市市本町7-14

※令和5年3月を以って閉店されました

 

( 三重 みえ 四日市 よっかいち ケミア キッチンケミア 洋食 食堂 定食 ランチ 近代建築 商店街 さんわ商店街 廃墟 銭湯 閉店 廃業 )

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Brace Yourself! : A Tribute To Otis Blackwell / Various Artists

2018年05月27日 | ポップス・オールディーズ

Brace Yourself! : A Tribute To Otis Blackwell / Various Artists (1994)

プリテンダーズ(The Pretenders)のクリッシー・ハインド(Chrissie Hynde)のファンなので、彼女の参加作品を調べていて見つけたオーティス・ブラックウェル(Otis Blackwell)のトリビュート盤。1994年に発売されているがその存在を全然知らなかった。オーティス・ブラックウェルといってもピンと来ない人が多いかもしれないが、エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)をはじめとする多くの有名ミュージシャンの数々のヒット曲を書いたソングライター兼アーティスト。そんな重要人物でありながら、ここ日本ではもちろん本国アメリカでもあまり注目されることはなく不遇だったようだ。このトリビュート・アルバムがどういう経緯で企画されたのかは知らないが、何だかアートワークもパッっとしない。でも下のリストにあるように超の付く有名曲の作曲者なので影響を受けたアーティストは数知れず。参加アーティストの面子を見てもビックリするほど豪華な面々が揃っていて驚いた。

01 Graham Parker - Paralyzed
02 Chrissie Hynde & Chris Spedding - Hey Little Boy (Little Girl)
03 Paul Rodgers - Home In Your Heart
04 Frank Black & The Stax Pistols - Breathless
05 The Smithereens - Let's Talk About Us
06 Tom Verlaine - Fever
07 Joe Louis Walker - On That Power Line
08 Deborah Harry - Don't Be Cruel
09 Jon Spencer - All Shook Up
10 Frank Black - Handyman
11 Joe Ely / Sue Foley - Great Balls Of Fire
12 Ronnie Spector - Brace Yourself
13 Willie DeVille - Daddy Rolling Stone
14 Dave Edmunds - Return To Sender
15 Kris Kristofferson - All Shook Up

クリス・スペディング(Chris Spedding)が楽器で参加している曲が多いのでひょっとして彼が中心になったのかな。この他にもボウイ(David Bowie)やTレックス(T Rex)のプロデューサーとしても有名なトニー・ヴィスコンティ(Tony Visconti)や、スタックスの名ギタリスト、スティーヴ・クロッパー(steve Cropper)など錚々たるメンバーが参加している。ちなみに04の”The Stax Pistols”っていうのはスティーヴ・クロッパーと、セックス・ピストルズ(The Sex Pistols)のグレン・マトロック(Glen Matlock)が参加しているから洒落で付けられたバンド名だろう。日本盤が出ているかどうかは知らないが、なかなかの好盤。

amazonにて購入(¥440)

  • CD (1994/2/21)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Shanachie
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コルクのきまぐれ @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2018年05月27日 | 岐阜県(岐阜)

JR岐阜駅の北西、長住町にある「コルクのきまぐれ」。”ニュージーランドワインと地中海風料理”を謳うワイン・バー。人通りの少ないある日曜の午後に近辺を歩いていたら、店前に「日曜日の昼飲み支援!」なんて書いてあったもんだからつい扉に手をかけてしまった(笑)。正直、店名と若々しい佇まいからオッサンには不向きそうだナと思っていたのだが、店に入ると主人も若くなくて先客も居たのでひと安心。カウンター席に腰掛ける。洒落た感じの意匠からもう少し軽い感じの店かと思ったら、置いてあるワイングラス各種が本格的なものだったので、しっかりと拘りある店だろうと推測(そもそも”ニュージーランド”ワイン推しの時点でそうかも)。

オーストラリア・ワインの経験はあるがニュージーランドとなるとあまり覚えがないので、まずは主人に訊いて「Esk Valley」の白をグラスでもらう。品種はソーヴィニョン・ブランだったかな。青臭い香りもして”媚びていない”感じがなかなかイイ。次は赤「Hawke’s Bay」で品種はシラー。ボディ強め。香りもツンとくる押しがある。お通しでオリーブのアーリオ・オリオが出たのでつまみながら。旨いがワインをグラス毎に味わうには少し味付けが辛い。「本日の~」みたいなところにホタルイカと書いてあったので注文したらこれも同様の味付けだった(笑)。後から入ってきた常連女性客が注文したパスタの辛さを随分と気にしていたので、普段から主人の調理は辛めなんだろう。バゲットを切ってもらって口の中を中和。ついでに皿に残った辛いオイルも回収した。

最後は「Cooper's Creek」赤で品種はピノ・ノワールだったか(不確か)。しっかりとした渋みが感じられる。グラスの形状はどれも違っていたが、基本は大きめのボウルのボルドータイプ。どれも200mlぐらいはいっていただろうか。グラスでもしっかりとした量がうれしい。やっぱりいいグラスで呑むと違うなァなんて思いながら昼下がりの”ちょっと呑み”を楽しんだ。”飲み比べ”なんていう楽しそうなものもあるようなのでまた寄って(酔って?)みよう。(勘定は¥3,000程) ※酔っ払いなので記述したワインの産地品種には責任持てません

 


 

↓ JR岐阜駅横の「岐阜シティタワー43」に昇ってみた。この展望台まで来るのはここが開業した時以来。何だか建物内の店舗も賑わっているようには見えないが大丈夫かしらん。

 

 

 


 

 

コルクのきまぐれ

岐阜県岐阜市長住町7-2

 

( 岐阜 ぎふ 岐阜駅 コルクの気まぐれ ワイン ワインバー ランチ パスタ ニュージーランド産ワイン 昼飲み 昼のみ 閉店 廃業 )

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大安食堂 @岐阜県下呂市

2018年05月26日 | 岐阜県(飛騨)

早朝からバイクを駆って岐阜県下呂市方面へ。萩原町あたりの近代建築を探訪した後に向かったのは大衆食堂「大安」。41号線沿いにあるドライブイン的な食堂なので駐車場は広大。朝の9時から営業しているということで、店に着いたのは9時半過ぎ(笑)。このために朝は抜いてきたので実質的な朝食代わり。店に入るとすでに先客がいる驚き。広い店内には土間にテーブル席が並んでいて不釣り合いなJポップが流れていた。こちらはホルモン系の焼物で有名な店。各テーブルにはあらかじめガスコンロがセットされている。朝の定食も用意されていて、冷蔵ケースやの中には惣菜も並んでいた。ビールを呑むわけにはいかないので、早速「豚ちゃん」と「ケイチャン」をミックスでお願いした(味付けは同じらしい)。品書きには書いていないけれど普通に出来るようだ。手製の真ん中が盛り上がった形のフライパンが用意され、しっかりとした量の肉、野菜(キャベツ、玉ねぎ)と、ご飯、味噌汁、冷奴、漬物が届く。豪華な朝食だ(笑)。

あらかじめ肉に火は入っているがフライパンの上でさらに焼きを入れていく。もう焼ける匂いだけでご飯が食べられるというやつ。ご飯は大きめのご飯茶碗にこんもりと盛られていて、お代わりが自由というから素晴らしい。「豚ちゃん」は脂身の多いバラ肉が中心。しっかりと濃いタレの下味が付いた肉に野菜が合わさって、旨い旨い。あっという間にご飯が無くなる。朝なのでおかわりはしないつもりだったが、ついお姉さんを呼んでしまった…。「普通に盛っていいですか?」といわれ、これもつい「…ハイ。」と。そうしたら最初よりも若干多めに盛られてきた(笑)。それでも難なく胃袋に収まってしまうタレの破壊力。次は「マトン」に「牛ちゃん」か、それともうどんを足そうか。(勘定は¥1,250)

この後の記事はこちら (2

 


 

↓ 萩原町の街中に建つ「十六館(旧・十六銀行益田支店)」(明治44年・1911・建造)。この時代によく見られた土蔵造の銀行。こじんまりとしているが裏手には蔵らしき建物もあった。

 

↓ 同じ通りにある創業延宝8年(1680)の「天領酒造株式会社」(建築詳細不明)。この日は地元の春祭りだったとみえて、街中が華やかな雰囲気に包まれていた。

 

↓ 足を伸ばして高山本線のJR「飛騨小坂駅」前へ。適当に走っただけで事前情報は特に無かったが、通りに素敵な近代建築が残っていて感激。下は現在一般住宅になっている風格ある看板建物(建築詳細不明)。玄関口が広いので旅館とか銭湯のような雰囲気がある。何の建物だったんだろう。カッコイイ。

 

 

↓ 欄干のある2階やベンガラに塗られた佇まいが変わった建物(建築詳細不明)。看板からいくと現在は釣具屋なのだろうが、前は違ったんじゃないだろうか。

 

↓ 明かり取りの窓が並ぶ建物(建築詳細不明)。料理屋か何かだっただろうか。

 

↓ ”うだつ”の上がっていた建物(建築詳細不明)。こちらも最初から普通の住宅とは思えないような普請。

↓ 角地にあった建物(建築詳細不明)。丸窓やガラス窓の並んだ2階の感じからいくと座敷があっただろうか。裏に回ると不思議な洋館(洋間?)のような建物が繋がっていた。隣の建物(写真下4枚目・建築詳細不明)も店先のクラシックなデザインが素敵。理容店だったようだ。

 

 

↓ 「飛騨小坂駅・駅舎」(昭和8年・1933・建造)。壁面に杉の丸太が貼ってある。新しそうな意匠だと思ったが建築当初から丸太小屋風だったんだとか。

 

 


 

 

大安食堂 (大衆食堂 大安)

岐阜県下呂市萩原町上呂876

 

( 下呂 げろ 上呂 だいあん 大安食堂 焼肉 ホルモン とんちゃん けいちゃん ラーメン 中華そば 近代建築 ひだおさか駅 看板建築 妓楼建築 国鉄 御嶽山 )

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キッチン・ダイシン @名古屋市千種区・今池

2018年05月25日 | 名古屋(千種区・守山区)

今池で夕食に立ち寄ったのは小さな洋食屋「ダイシン」。週3日のみの営業らしいのでなかなか入ることが出来なかった。店名のフォントも何となく洋食屋らしさいっぱい。店に入ってから知ったが創業して47年になるのだそうだ。間口の広くない店内に入るとテーブル席が奥に並んでいる。本棚には漫画が沢山並んでいてざっくばらんな雰囲気。大柄な年配の主人1人で賄っているようで忙しそう。アールデコ調のペンダントライトが下がった手前の席に腰を下ろす。メニューを眺めると気になる品が沢山。そこに「合ノ子」という代官町の「一正亭」で経験したような名前を見つけたので、それの単品とビールをお願いした。主人に「漬物はいいですか?」と言われたがどういう意味かは分からず…。

ビールを運んで来た主人は、「じゃ、これ食べとって。」と保温鍋を指差した。立って鍋の蓋を開けると、中には「タケノコとがんもの炊き合わせ」がたっぷり。これを自由に取ってつまみに食べていいとのことなのだ。「じゃ、いただきます。」と声を掛けると、奥から「いーよーっ!」と威勢のいい返事。もうこの辺りで完全にエネルギッシュで年齢不詳な主人のペース(笑)。”体力の限界を感じ”週3日の営業にしていると書いてあるメニューの記述が信じられなくなる(笑)。

しばらくして運ばれた「合ノ子」は大皿に車海老フライ、ハーフバーグ、ヒレカツ、帆立フライ、ウインナー、ポテサラ、グリーンサラダ、マカロニサラダとてんこ盛りのすごい内容。ハーフというハンバーグはどう見たって普通サイズ。軟らかいタイプでケチャップ寄りのソースがかかっている。海老フライはさすがに小さめなものの、帆立フライと一緒にタルタルソースでいただく。サラダにはフレンチドレッシング。この皿、洋食呑みには最高だ。他のテーブルに運ばれていく品々もどれも盛りがすごい。加えて主人は「お代わりしてよー。」と声をかけている。サービス精神の塊のような人だ。これでお茶もコーヒーもご自由にとポットに用意してあるんだから恐れ入る。今度はがっつりご飯を食べに来ようかな。(勘定は¥1,700程)

キッチン ダイシン

愛知県名古屋市千種区今池1-13-14

 

( 名古屋 なごや 今池 いまいけ だいしん キッチンダイシン 洋食 洋食屋 エビフライ ハンバーグ 大盛 セルフ あいのこ 合の子 ) 

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新味覚 @三重県四日市市

2018年05月24日 | 三重県

四日市で餃子といえばこちら「新味覚」。印象的な店名もそうだが、ご飯を置かず、飲み物に”牛乳”があるということでも知られている有名店。創業は昭和30年(1955)。この本店以外にも駅前に1店、桑名にも1店あるとのこと。店に到着したのは昼ちょっと遅い時間だったが駐車場には警備員も出る盛況ぶり。外待ちこそ無かったものの、店の中に入ると7~8人の待ちが出ていて、自分の後もひっきりなしに客が入っていた。店内はカウンターのみで店員4人で回していて対応もハキハキとして明るい。餃子だけしかないので回転はまあまあだが追加をする人が多く、結局15分くらい待って呼ばれることに。

カウンター・テーブルにはなぜか麻雀牌が埋め込んである。見ていると皿の数の覚えは点棒で行っている様子。何だろう、この拘り(笑)。壁に貼られた品書きには本当に「牛乳」があった。実際に飲んでいる人も居たからきっと合うんだろう…。「りんご牛乳」「コーヒー牛乳」なんていうのも。自分が注文したのは「焼き餃子(1人前)」と、もちろん”牛乳”…と言いたいところだが、さすがにその勇気は無く…「ビール」を。ドライとサッポロが選べたので迷うことなくサッポロを選択。すぐに中瓶が運ばれ、後から「焼き餃子」が1皿置かれた。

「焼き餃子」は1人前8個。まずそのままひと口。焼き加減は上々で野菜多めの軽い口当たり。冷たいビールで追っかける。旨いヨ、そりゃ。カウンターには容器に入ったニンニクラー油が用意してあり、周りを見ているとタレにたっぷり入れている人が多い。自分も真似して入れてみた。思ったより効かないかなと思ったが、昼前に”とんてき”を食べたばかりだったから濃い味で麻痺しているんだろう(笑)。空いた皿をカウンターの上に置くと自動的にお代わりの意思表示らしい。置こうかどうしようかすごく迷ったが…ビールも無くなったし、予定もあったので止めておいた(涙)。次は存分に食べたいナ。(勘定は¥930)

桑名店の記事はこちら

 


 

 ↓ 富田浜元町の「アミカン株式会社(旧・網勘製網)」(建築詳細不明)。創業寛政6年(1794)という漁業網を扱う老舗企業で、社屋は登録有形文化財に指定されている。敷地内は分割されているようで現在フィットネスクラブが入っているので、レンガ塀はあるものの建物の裏側も簡単に観察することが出来た。敷地の端にはこれまた古そうな倉庫が建っていた。

 

 

 

 ↓ 近くを自転車で走っていた時に見つけた一般住宅(建築詳細不明)。平屋だが屋根上の装飾などが変わっていてかなり古そうな建物に見える。隣の病院に関係する建物だったのかな。

 ↓ JR関西本線の線路脇に残る「旧・富貴湯」(建築詳細不明)。いつ頃まで営業していたのか知らないが、とても細い路地の一番奥の線路脇に渋い外観の建物があった。

 

 

 ↓ 豊洲原町にある「豊洲原小学校講堂(旧・豊洲原尋常高等小学校講堂)」(昭和11年・1936・建造)。皇太子明仁親王誕生の祝賀記念事業として建てられたのだとか。

 

 

 


 

餃子の新味覚 (新味覚本店)

三重県四日市市久保田2-10-1

 

( 三重 みえ 四日市 よっかいち しんみかく 新味覚本店 ぎょうざ ギョーザ ギョウザ 牛乳 大内山牛乳 近代建築 看板建築 銭湯 国登録有形文化財 )

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