ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

角竹 @名古屋市中村区・柳橋

2019年07月31日 | 名古屋(中村区・西区 老舗)

創業は明治35年(1902)という長い歴史を持つ麺類食堂「角竹」へ。柳橋中央市場の界隈はビジネス街でもあるので、周辺の居酒屋もサラリーマン目当てだろうランチ営業をしていたり、弁当の路上販売があったりして昼は激戦区の様相。長い暖簾をくぐって店に入る。やや暗い照明の店内にはカウンター席とテーブル席が並んでいる。調理場も真っ暗。あれっと思ったが問題なく案内された。先客は無かったのでテーブル席に座らせてもらった。看板に”お酒”なんて書いてあったが、昼は一品物も出していなさそうだし、酒も値段表より¥100アップとの事…(なんだそりゃ?)。という訳で酒は止めて大人しく「きしめん」を”ころ”でお願いした。背中のテレビの音声をBGMに出来上がりを待つ。

程なくして「きしころ」が登場。碗の中には、ほうれん草、揚げ、花鰹が入っている。濃くない色のつゆで味付けの塩梅はちょうどいい。普通のきしめんより少し少なめぐらいの量。麺は薄くなくごく普通の厚さと太さ(説明が難しいがうどんを平べったくした感じ)。するすると入っていく。揚げは甘く煮ていないものだった。”ころ”で頼むと麺もつゆもキンキンに冷えた”冷やし”の店と、麺は水で締めるがつゆは”ぬる”ぐらいの店があって違いも面白い。こちらはやや冷たいといった程度。調理が終わってすぐに調理場の電気が消えたのはなぜ?(節電か)。何だかちょっと雰囲気が暗いので夜はどんなか想像出来ないが、次は一品物を頼んで酒をやってみたいナ。(勘定は¥530)

 

きしめんとお酒 角竹

愛知県名古屋市中村区名駅南1-14-21

 

( 名古屋 なごや 名駅 めいえき 柳橋市場 かどたけ きしめん 麺類食堂 大衆食堂 丼物 定食 ランチ 老舗 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

西大黒屋 @三重県桑名市

2019年07月30日 | 三重県(老舗)

三重県桑名市の「大黒屋」で鯉料理をいただいた後はもちろん隣の「西大黒屋」へ。確かめていないが大黒屋で出された多度名物「八壺豆」はこちらのものだったろう。それにしても大黒屋の西にあるからって”西大黒屋”とは…。血縁の方が始めたのだろうか。店の前の幟には”宝永年間創始”と書いてある。こちらも凄い歴史だ。建物は古くなく、引戸は開いたままだったので店に入る…が誰も出てこない。”八壺豆”と書かれた所には1つも商品が並んでいない…。あれ、ひょっとして買えないかなと心配に。大きな声を出すと奥から女将さんが出てきた。「ごめんなさい、ひとつも並べないで。」どうも奥で八壺豆を作っていたところのようで、手にはいくつかの出来たてでまだ閉じていない袋が。もちろんその出来たてを1つお願いした。「どこからいらしたの?」と尋ねる女将さんと立ち話。ちょっと”要らんこと言い”の女将さんにわが故郷を若干ディスられながら(苦笑)勘定を済ませ持ち帰った。

風情ある紙の包みに入った「八壺豆」は大豆が甘いきな粉で包まれたお菓子。表面は白砂糖で化粧されている。材料は黒蜜と大豆ときな粉だけのようでシンプル。包みにも”お茶のとも”と書かれているが、熱い緑茶にぴったりで旨い。クセになってついついもうひとつと口に入れてしまう。こちらが始祖なのかどうかは分からないが、多度大社の参拝者の土産として江戸時代からあるのだとか。和菓子って大抵似たようなものが他所の土地でも見つかるのだが、八壺豆に似た菓子ってあるのかな。(勘定は¥500)

 

 


 

↓ 同じ通りにある立派な建物「桔梗屋」(建築詳細不明)。享保元年(1716)創業というこちらも八壺豆(たど豆)を扱っている和菓子屋らしいのだが店の棚には何も並んでいなかった。ただの休業日なのか、商売を辞めてしまっているのか微妙な感じ。

 

↓ いなべ市の田んぼの中にある江戸時代に造られたという用水に架かるコンクリートブロック製の「ねじり橋」(大正5年・1916・建造)。これもやはり”ねじりまんぽ”の一種らしい。橋の上には三岐鉄道・北勢線の黄色い電車が走る。

 

 

↓ 「ねじり橋」のすぐ近くにある「めがね橋」(大正5年・1916・建造)。三連橋でこちらもコンクリートブロック製。姿が美しいので黄色い電車が通るところを撮りたかったが、移動していたら撮りそこねてしまった…。どちらも土木学会の「選奨土木遺産」に指定されている。

 

↓ 北勢町阿下喜(あげき)にある「桐林館(旧・阿下喜小学校校舎)」(昭和11年・1936・建造)。登録有形文化財に指定されている戦前の木造校舎。教室の一部がカフェ「桐林館 阿下喜美術室」として営業していた。

 

 

 

 

 

 

 


 

西大黒屋

三重県桑名市多度町柚井1799-2

 

 ( 三重 みえ 桑名 くわな 多度大社 にしだいこくや 和菓子 やつぼ豆 多度豆 たど豆 近代建築 近代産業遺産 ねじりまんぽ 国登録有形文化財 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岳coffee @岐阜県揖斐郡大野町

2019年07月29日 | 岐阜県(西濃)

揖斐郡の近代建築をバイクで訪ねた帰路、家のコーヒー豆が無くなったことを思い出した。いつも行く店でもいいけれど、どこか近辺で自家焙煎のコーヒー豆を売っている店がないか、その場で検索(便利な世の中だ)。そこでヒットしたのがここ「岳coffee」。スマホの地図を頼りにバイクを走らせたが、とても店なんてありそうにない雰囲気の、揖斐川の支流・根尾川の堤防沿いの住宅街の端っこに店があった。建物はまだ真新しく洒落た感じ。駐車場にバイクを停めて店の中へ。店の中には10種類位の生豆が並んでいて、カウンターの上には焙煎具合のサンプルが置いてある。年配の主人と奥様の2人。先客はコーヒーを啜りながら2人と談笑中。まずは豆を選ぶのだが、相変わらずこれしかダメなんてこだわりもないので、普段飲んだことのない国の豆をとメキシコ産「オーロラファームSHG」というのを選んでみた。焙煎具合はお任せ。主人が家庭用のビルトインコンロを使って鍋で焙煎を始める。目の前でパチパチと豆が爆ぜる音がして、強い焙煎香が部屋に充満した。

焙煎中には試飲と称してコーヒーがいただける。飲ませてもらったのはルワンダ産「スカイヒル」という豆。丁寧に淹れられたコーヒーは通常のコーヒーカップでたっぷり2杯分はあり、奥様が作ったという自家製のケーキと、カレーの風味を付けたポップコーンまで付いている。こんなにしてもらったら豆なんてタダみたいなものだ(笑)。すっきりとした味のコーヒーをいただきながら世間話。自分の乗ってきたバイクを見た主人が「珍しいバイクですねェ。」とバイク談義。主人も以前バイクに乗っていたそうだ。この店を始めてから3年程になるのだとか。「こんな場所だからお客さんは来ないのヨ(笑)。」と屈託なく笑う奥様。確かに堤防道路を走っていても店が見えないもんなァ…。出来上がった豆を包んでもらい店を出てバイクに跨ると、帰りは奥様が外に出て手を振って見送ってくれた。

帰ってから淹れてみた「オーロラファームSHG」は、色濃くしっかりとした艶がある。煎りはやや強め。じゃあこれが濃い味になるかと思いきや、香りも味も意外と大人しくまとまりの良いタイプ。これが豆の特徴なのだろうか。面白いもんだなァ。(勘定は¥830/200g)

 

 


 

↓ 店から遠くない揖斐郡大野町野(大字野)にある建物(建築詳細不明)。場所からいくと雰囲気的に公民館ぽいのだが、中を覗くと広い土間があった。区割りがしてあったりするので市場的な場所なのかな。

 

 

↓ 揖斐郡揖斐川町の揖斐川にある「中部電力・西平発電所(旧・揖斐川電気工業・西平発電所)」(昭和15年・1940・建造)。隣接していた建物が古いものかどうかは分からなかったが、脇を見ると珍しいタイプの階段式魚道があった。

 

 


 

自家焙煎珈琲 岳coffee

岐阜県揖斐郡大野町相羽1066-21

 

( 揖斐 いび 大野町 おおのちょう 岳コーヒー 岳coffee  がくコーヒー Roaster ロースター 自家焙煎 コーヒー豆 喫茶 近代建築 近代産業遺産 西平ダム )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Playback (DVD) / Tom Petty & The Heartbreakers

2019年07月28日 | DVD

Playback (DVD) / Tom Petty & The Heartbreakers (2000)

トム・ペティ&ザ・ハートブレーカーズ(Tom Petty & The Heartbreakers)の1979年から1993年のPVを集めたDVD。1995年に同名の6枚組アンソロジー・ボックスセットが発売されたようだが(未購入)、それに合わせて当時はレーザーディスクで発売されたもののDVD化のようだ。当時の他のアーティストがどうだったか知らないが、わりと早い段階からPVを作っていたことになる。自分が彼らのPVを気にしたのはMTV全盛時代の08「Don't Come Around Here No More」(1985)だったが、こうして通して観てみると、あの時代は普段そんな事をやらないどちらかというと地味な見た目の彼らでさえ時代の波に翻弄された事が分かる(PVの出来は秀逸だったが)。自分はそのPVが入口だったために彼らの音楽性を見誤り、しっかり聴くようになるまで何十年もかかってしまった(汗)。

初期の作品はシンプル。トムはイケメンでは全然ないし、メンバーも含めて地味なので正直冴えないが、ゲスト参加のスティーヴィー・ニックス(Stevie Nicks)が入るとさすがに華やぐ(笑)。だんだん時代に合わせてコンセプトとアイデア重視のMTV向け作品が増えていき、やる気があるんだか無いんだか分からない彼らの演技が微笑ましい。やがてそんな突飛な作品も時代と共に変化していき、彼ら本来の演奏やバンドの姿重視の渋いアーティスティックな作品も増えていく。MTV時代を通過したバンドは多かれ少なかれ同様の道を辿っていて、今振り返ってあの時代どうだったかと考えると、音楽ジャンルや内容に関わらず我も我もと新しいアイデアを映像にぶつけていて(出てくる作品は玉石混交だったが)、あの時代に生きた自分にとっては「やっぱり面白い時代だったなァ」と感慨深いのだった。

オークションにて購入(¥825)

  • Format :DVD-Video, NTSC, Import
  • Language : English
  • Region Code : Region 2
  • Size : 1.33:1
  • Disc : 1
  • Label : Universal
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

柏屋老舗 @滋賀県長浜市

2019年07月28日 | 滋賀県(老舗)

長浜市内散策。お土産を買って帰るのに寄ったのは分木町の和菓子屋「柏屋老舗」。店舗は”職人のまち”十里街道沿いの交差点にあり、ここいらにも観光客の姿は見えない。創業して70年以上で現在3代目だとか。店に入るとガラスケースの中に菓子が並んでいた。すぐには誰も出て来なかったのでゆっくりと眺めさせてもらう。こちらにも長浜の季節菓子「がらたて」(山帰来の葉で包んだ蒸し饅頭)があった。主人が出てきたのでいくつかの菓子の内容を説明してもらう。結局選んだのは「がらたて」、「長濱ういろう」、「昇龍梅」の3種。

家に持ち帰って包みを開ける。長浜の郷土菓子「がらたて」は2枚の葉で包んである。皮は張りのある店とそうでない店があるが、こちらの皮は軟らかい方。つぶ餡がたっぷりと入っているが甘さは控えめ。「長濱ういろう」は上面に小豆の粒がそのまま入って固まっている。下面はういろうらしくあっさり。普段和菓子をよく食べているがあまりういろうは買って帰らないことが多い(棹では多いので)が、こうしてたまに食べるとしみじみと旨い。インパクトは無いがこういうのがだんだん好きになってきた。「昇龍梅」は長浜で開催される盆梅展の作品に感銘を受けて作られた菓子だとか(作品は”ばい”と読むが、菓子は主人が”しょうりゅううめ”と呼んでいた)。玉子が使われた薄い皮の中に甘い白あんと炊かれた種入りの梅が丸ごと入っている。甘味と梅の酸味があって面白い風味。美味しくいただいた。(勘定は¥600程)

 


 

↓ 元浜町の北国街道沿いにある漢方薬局「吉川薬留」(建築詳細不明)。綺麗に塗り直されている看板建築。上部の装飾が通りの街灯の雰囲気とピッタリと合っている。

 

↓ 郊外を車で走っていて偶然見つけた下見板張りの建物2棟(建築詳細不明)。「ハイキス(株)」という会社の工場敷地にあったのでその社屋だろうか。どちらもスカイブルーに塗装されていて、かない年季が入った建物のようだ。

 

 

 


 

御菓子司 柏屋老舗

滋賀県長浜市分木町3-36

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま 柏屋 かしわや かしわやろうほ かしわやしにせ 和菓子 近代建築 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松竹大歌舞伎「襲名披露・口上」「双蝶々曲輪日記・引窓」「色彩間苅豆・かさね」 @岐阜県岐阜市・岐阜市民会館

2019年07月27日 | 歌舞伎・文楽

松竹大歌舞伎「襲名披露・口上」「双蝶々曲輪日記・引窓」「色彩間苅豆・かさね」 (7月25日・岐阜市民会館)

梅雨が明けようかという強い日差しで酷暑の岐阜市内。市バスを待ってバス停に立っているだけで額から顔から汗がダラダラと落ちてくる。もちろん会場は冷房が入っているのだが、自分の座った2階席は冷房の効きが悪く、汗もなかなか引いていかない。いつもの岐阜巡業公演は客がしっかり埋まることは稀なのだが、なぜか今回の客入りは上々で、2階席でも空席は僅か(→夜公演が無いからのようだ)。

まだ続いている二代目松本白鸚と十代目松本幸四郎の襲名披露巡業。歌舞伎座での初披露から早や1年半。歌舞伎の名跡を継ぐという事は、かくも大事なことなのだ。長いと何年もかけて全国津々浦々まで周るのだという。例の如く口上では白鸚が独特の口跡で挨拶。何かこの節回しに拍車がかかっているような(前からあんなだったっけか・笑)。

そして「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」の「引窓」の段。二段目の「角力場」は見たことがあったけれど、この八段目を見るのは初めて。幸四郎演じる与兵衛の役は元々こういう少し道化が入ったように演じるものなのかは知らないが、染五郎の頃からこういう役は幸四郎にぴったり。幸雀演じる母お幸の声が完全に男のイメージで、なかなか台詞が頭に入ってこない(笑)。親と養子に出した実子、義理の息子とのそれぞれの関係は、現在と共通するところや、ちょっとニュアンスが違うところがあって興味深い。

「かさね」は怪奇物と呼んでいいのか、夏に背筋が冷やっとするような演目。舞台装置に高さがあって、舞踊にしては不自然で踊り辛そうな舞台だなと思っていたら、ちゃんと後からの効果が考えてあるのだった。歌舞伎のこういう演出は時代を超えていて面白い。猿之助の鬼気迫る表情が見もの。どうしてもパワフルな猿之助の”あの顔”が目に浮かぶので、美人から醜い顔へという落差はあまりないが(笑)、気持ち悪さは十二分。一幕目と違った幸四郎のクールな色男役も良かった。

この演目は清元連中(語り・歌が4人、三味線が3人の計7人)の演奏が付く。後ろ3人の三味線に注目していたのだが、演目の間中ずっと演奏が続くのに、そういえば楽譜にあたるものが全く無い。真ん中の方の合図に合わせているが、5分、10分の音楽じゃないのに一体どうやって調子を合わせながら長時間の演奏を続けられるんだろう? 凄いなァ。

 


 

一、二代目 松本白鸚 十代目 松本幸四郎 襲名披露 口上(こうじょう)

  • 幸四郎改め 松本 白鸚
  • 染五郎改め 松本 幸四郎
  • 幹部俳優出演

 

二、双蝶々曲輪日記 引窓(ひきまど)

  • 南与兵衛後に南方十次兵衛     染五郎改め 松本 幸四郎
  • 女房お早    市川 高麗蔵
  • 三原伝造    大谷 廣太郎
  • 母お幸    松本 幸雀
  • 平岡丹平    松本 錦吾
  • 濡髪長五郎    幸四郎改め 松本 白鸚

 

三、色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)

かさね

  • かさね    市川 猿之助
  • 与右衛門 染五郎改め    松本 幸四郎
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チロル @名古屋市西区・名駅

2019年07月27日 | 名古屋(中村区・西区)

平日の昼間に用事があって名駅に。時間があったので喫茶店で一服。名古屋駅を北に向かって歩いて行き到着したのは喫茶「チロル」。創業は昭和38年(1963)。大きなビルばかりになってしまった界隈で昔からの風情を残す喫茶店だ。店内は赤い椅子が印象的。モーニング・サービスには遅いランチ直前の時間とあって、主人と年配の女性はランチの準備に忙しそう。時間になると界隈のサラリーマンが沢山入ってくるんだろうナ。「コーヒー」を注文した。注文後にメニューを眺めると食事メニューが豊富。なんときしめんまである。曜日毎にサービス・ランチが用意されていて、毎日通うサラリーマンにもばっちり。次に来たら何を食べようかななんて考えていると、「コーヒー」が運ばれた。

カップとソーサーには可愛らしいロゴと店名が入っている。見るからに色の濃いコーヒーは、味もしっかりと濃くて苦い名古屋風。喫茶店で観察していると年配の人はいきなりフレッシュ(クリーム)と砂糖をどばっと入れる人が多いけれど、名古屋のコーヒーはそんなのを前提として濃いのかな。酸味もしっかりあるコーヒーを飲み干して勘定してもらった。次は夏限定の「ざるきし」か「きしころ」でも頼んでみようかな。(勘定は¥380)

喫茶 チロル

愛知県名古屋市西区牛島町5-3

 

( 名古屋 なごや 名駅 めいえき 名古屋駅 喫茶店 珈琲 モーニング ランチ 定食 スパゲティー COFFEE SNACK CHIRORU きしめん )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大黒屋 @三重県桑名市

2019年07月26日 | 三重県(老舗)

三重県桑名市、いなべ市辺りの近代建築を観るべく早朝に車を出して長良川の堤防沿いを走り、意外と早く到着。上げ馬神事で有名な「多度大社」にお参りをしてから移動した。昼食は多度大社脇の街道沿いにある「大黒屋」。某有名作家の著述作品にも出てきた鯉料理で有名な老舗だ。本を読んだ時にはなかなか縁がないだろうなと思っていたが、調べてみると充分行動範囲内だと踏んで前日に電話で営業と1人訪問の可否を確かめると、大抵予約無しでも入れるが念の為に朝にでも電話を入れてくれると尚良いと言われていたので、多度大社に着いてから予約を入れておいた。店は多度大社から1kmも離れておらず、風情のある街道沿いにあるが、並んでいる商店は多くないのでポツンと離れた感じ。駐車場に車を停め、立派な門をくぐる。凄い建物だ。玄関口で靴を脱いで案内されると眼下に立派な庭園が広がる(写真下)。

回廊から見下ろす感じになっていて、澄んだ綺麗な水の池には沢山の鯉が泳いでいた。水が流れ込む音と鹿威しの音が涼をさそう。1人なので手前の小さめの部屋に案内された(写真下)。部屋は奥の方にも続いていて50人位入れる大広間もあるのだとか。この日は気温が高くなく風も少しあったので部屋の障子が開け放たれていて、そこから見える景色も素敵。建物は江戸時代中期頃のものらしいのだが、旅籠(のち旅館)であった頃の風情を残していて、一角には皇族ら、やんごとなき方々をお迎えする応接間(洋間)もあるのだとか。部屋の中に明治時代、大正時代の写真も飾られていて当時の姿を偲ぶことも出来る。広い敷地に池庭、年季の入った複雑な建物。つい”維持費”なんて無粋な事を考えてしまうが、御苦労も多いことだろう。

 

お茶が出されて「ランチコース」を注文。”洗い”又は”煮付け”という事だったので”洗い”でお願いした。お茶請けに出されたのは地元の名物「八壺豆」。大豆を甘くしたきな粉で固めてある菓子。なかなか旨い。給仕は男性1人、女性1人で行っているが、玄関脇の調理場から延々と奥まで歩いて行かなければいけないし、高低差もあるから宴会などがあった時には大変だろうなァ。同じ時間には他に2組程の客が入っていたが、呼ばれる度に部屋の前を歩いて行く足音が途切れない。風情ある風景と涼しい水音を聞きながら食事が運ばれるのを待った。

最初に運ばれたのは「うろこ、すり身だんごのから揚げ」。すり身だんごは串が打たれている。どちらもサクサクとした軽い食感で塩味が付いていた。本当は日本酒でもいきたいところ。グッと我慢…。次は「鯉こく」。京都の西京味噌で味付けしてあるとのこと。とろっとした口当たりで西京味噌の甘味と酸味の中に川魚らしい風味。中にはあらも入っていて、飲んでいるとだんだん体がポカポカとしてくる。寒い季節に飲んだら更に旨いだろうな。次は「季節の小鉢」として海老やキノコ、胡麻豆腐を炊いたものが出てきた。青葉もみじが添えられていて風流。それに「玉子焼」。次は「南蛮漬」。少量だが揚げた鯉の身が大根、人参、ピーマンの千切りと甘酸っぱく漬けてある。さっぱり。そして最後に「洗い」と白御飯、香の物が出てきた。数枚だろうと思っていた洗いは結構な枚数並んでいる。酢味噌などで食べることが多い鯉の洗いだが、こちらでは綺麗な水で1ヵ月以上も飼育することから臭味などは消えてしまうので、醤油と山葵でいただけるのだとか。ひとつ細かく包丁が入れられていた部位があって面白い食感だったのだが、どこの部位だったかの説明を忘れてしまった。これに水菓子(スイカ)と飲物(コーヒー)が付く。

食べ終わって勘定をお願いしようとすると「よろしければ庭にも降りてご覧下さい。」と言われたので、遠慮せず歩かせてもらった。本当は洋間も見せてもらいたかったが、給仕の方々はお運びで忙しそうだったので声を掛けるのを遠慮しておく。これだけの眼福と料理の割に値は安いし、是非またの機会に。(勘定は¥2,080)

この後の記事はこちら (2

 

 

 

 

 

 


 

↓ 早朝、まだ神社の方々総出で朝の掃除をしている静謐な空気の「多度大社」に参拝。ちょうど御神馬も朝の散歩。初めて上げ馬神事の坂を見たがとんでもない急斜面。恐ろしや…。

 

 

 

↓ 店の川を挟んで反対側にある「桑名市郷土館(旧・多度村立多度尋常高等小学校)」(昭和8年・1933・建造、一部移設)。予約のみの開館らしく中は見ることが出来ず。あまり開けられていないのか中はやや荒れ気味。

 

 

 

 


 

 

鯉料理 大黒屋

三重県桑名市多度町柚井1799

 

( 三重 みえ 桑名 くわな 多度大社 だいこく屋 だいこくや 老舗 コイ料理 川魚料理 上げ馬 神馬 神事 多度祭 近代建築 池波正太郎 包丁ごよみ ) 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

光廼家 (2) @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2019年07月25日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

JR岐阜駅の南、泡の国「金津園」の中にある食堂「光廼家」に再訪。表通りから行くとアレなので(笑)、裏道からそういう建物の間(細い路地あり)を通って店へ。昼になったばかりの時間なので、暖簾をくぐって店に入ると主人は座敷で食事中だった。「ちょっと待ってね。」と慌てられたので「ゆっくりどうぞ。」と声を掛け、テーブル席に腰掛けテレビのニュースや品書きを眺める。用意の整った主人が「お待たせしました。」と注文を訊いてくれたので、品書きにあった”おすすめBEST5”の中から「えびおろしそば」をお願いする。ちなみにその他は「オムライス」「カレーうどん」「にごみ玉子」「ミニ丼セット」だったかな。

主人と世間話をしながら待っていると「えびおろしそば」が完成。上には海老(2本)とかぼちゃの天ぷら、大根おろし、刻み海苔がのっている。もちろん天ぷらは揚げたて。少量のつゆは色こそ濃いものの塩分は控えめ。そばを手繰ってみると張りがあって茹で加減もちょうど良い。正直数多ある麺類食堂で出てくるそばには期待出来ないことがほとんどだが、こちらのはいい感じだった。ササっと手繰り終えて勘定をお願いすると、前回と同様に「もう行かれるんですか?」「お仕事ですか?」「ゆっくり出来ない?」と矢継ぎ早に尋ねられた(笑)。スイマセン、ただの早喰いなので。(勘定は¥900)

以前の記事はこちら

和洋食 光廼家

岐阜県岐阜市加納水野町3-19

※閉店されたようです(令和3年現在)

 

( 岐阜 ぎふ 岐阜駅 JR岐阜駅 みつのや 食堂 大衆食堂 麺類食堂 洋食 金津園 かなづえん ソープランド 繊維問屋 再開発 閉店 廃業 ) 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Masterpiece Sound Trojan Mix / Various Artists

2019年07月24日 | レゲエ・スカ

Masterpiece Sound Trojan Mix / Various Artists (2005)

どういう企画のCDなのかいまいちよく分からないが、レゲエの名曲をノンストップで繋いだミックスCD。ジャケットのデザインはマリファナ・ネタで有名な米コメディアン、チーチ&チョン(Cheech & Chong)のセカンド・アルバム「Big Bambu」('72)のパロディだ。具体的に誰が選曲してミックスしているのかよく分からないのだが、スカ、レゲエの老舗レーベル「Trojan」の音源を使ったノンストップCD。贅沢に使っている音源が”超”の付く大物アーティスト、”超”の付く有名曲ばかりなので、”The Best Of Reggae”と言っても過言ではないような選曲になっている。Trojanは2001年に英Sanctuary Recordsに買収されてから数えきれないほどのコンピ盤やミックスCD等の企画盤をCDで出したので、これもそんな企画の1枚だろうか。

オールドスクールなレゲエばかりでダンスホール期の曲も入っておらず、リズムや曲調としては共通項が少ない曲群で、SEを間に挟んだりしてちょっと強引に寄せ集めてみました的な印象もあり、ミックスとしての完成度は正直高くなく、繋げて1枚にした意味は正直あまり感じられない。”Trojanの音源を自由に使えたらこんなに贅沢なこと出来ますヨ”っていうサンプル的な感じだろうか。ただ次々と出てくる曲がレゲエの歴史を語る時に外せない曲、アーティストばかりなのでレゲエの歴史を俯瞰するベストCDとしては十分機能していて楽しい。気軽に聴くのが吉。

オークションにて購入(¥355)

  • CD  (2005/7/21)
  • Disc : 1
  • Label : Victor Entertainment
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする