ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

1979 – 1999 / The Pretenders

2016年07月31日 | パンク・ニューウェーヴ

 

1979 – 1999 ( Box Set ) / The Pretenders (2015)

一番好きな女性ヴォーカリストは?って訊かれたらどう答えるだろう…って考えてみたが、自分は色々な音楽を聴くわりに意外と女性ヴォーカリストのアルバムって買ってない。ソウル系ならまだしも、ロック・シンガーだとなおさら。そんな中で自分の好きな女性ロック・シンガーの筆頭と言えばクリッシー・ハインド(Chrissie Hynde)。彼女特有のコブシを効かせた歌い方は好き嫌いあるだろうが、自分は昔から彼女の声が大好き。濃いマスカラに、ガッツのある低い声、男勝りなギター・ストロークと態度、ファッション。そしてそんな強さの下から時々チラッと見せる女性らしさ。長兄の持っていたファースト・アルバムを小学生の時に聴いてから、ずっと好き。彼女の作る音楽はいい意味で昔から変わらず、ギター中心のロック。「姉御」と呼びたくなる逞しさ、かっこよさがあるが、実生活では恋多き女でもあり、実はラヴ・ソングが多い。そんなギャップも素敵だ。

近年ではとうとうアルバムには「プリテンダーズ(The Pretenders)」とクレジットされなくなり、グループとしての活動は終わったようだが、プリテンダーズは紛れもなく彼女中心のバンド。そんなプリテンダーズのデビューから8枚のアルバム(下参照)が、レア・トラック、レア映像をてんこ盛りにしてボックス・セットに編集された。もちろんすべてのアルバムはすでに所有しているし、既発のボックス・セットまで持っているのでので悩んだが、結局購入。

Pretenders (1980)
Pretenders II (1981)
Learning To Crawl (1984)
Get Close (1986)
Packed! (1990)
Last Of The Independents (1994)
The Isle Of View (1995)
Viva El Amor! (1999)

14枚のCDに8枚のDVDを合わせた22枚組! 彼女の場合、アルバム収録曲以外にも、サントラやコンピ盤、トリビュート盤に提供した曲も多いので、確かにこのレア・トラック集は便利。このボックスでほんの数曲を除いてほぼ網羅出来ているそうです(クリッシー個人名義でのコラボ作品は収録されていない)。こうして初期から聴き直すと、声も驚くほど変わっていないし、音楽スタイルも一貫している。ハードに飛ばすロックな曲はもちろん、しっとりと歌い上げるラヴ・ソングも、クラシック・ロック中心のセンスのいいカヴァー曲も、彼女が歌うとやっぱり、イイ。2枚目のライヴ音源は正式に発売して欲しかったくらいの出色の出来。必聴。

映像の方ではPV(プロモーション・ヴィデオ)の他、テレビ出演時(ほぼBBC)の映像が多く収められている。今はもう結構なバーサンになっている彼女だが、昔からあまり変わっていないなァ(若い頃が老けていたということかも…)。それでも初々しさ、色気、活きの良さは充分に伝わってくる。DVDには亡くなった2人のオリジナル・メンバー(James Honeyman-Scott、Pete Farndon)の姿も(これクリッシー、ピートに惚れてたんじゃないか?)。年を経る毎に彼女の歌が上手くなっていくのもよく分かる。ただ個人的には上手に歌い上げる曲よりも、言葉を放り投げるような粗さが感じられる曲の方がやっぱり彼女らしくて好きかな。どこまで行くのか分からないが、まだまだ頑張って世界一(初?)のかっこいいロック・バーサンになってもらいたいものだ。

オークションにて購入(¥9,782)

  • CD (2015/2/24)
  • Disc : 22
  • Format: Box set, CD, Import
  • Label : Edsel
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あさひ @岐阜県多治見市 (※閉店)

2016年07月30日 | 岐阜県(東濃)

多治見市を通る国道19号線沿いにある、ごく普通のロードサイド喫茶店「あさひ」。昭和なスタイルの喫茶店なので食事も出来、鉄板スパゲティーをはじめ、各種洋食を揃えている。その食事メニューが、何やら盛りのいい店としても知られているのだとか。ある休みの昼前に店を訪れてみた。イメージ通りの内装のお店は奥様がひとりでやっていらっしゃった。たまたま先客は誰もおらず、窓際のソファに腰を下ろす。「お食事?」と訊かれ、頷くとメニューを持って来て下さった。フライ物や唐揚げを始め定食が充実している。好物のオムライスにも惹かれたが、この日は最初から鉄板スパの口だったので、「ハンバーグスパゲティー」を注文する。

雑誌をめくりながら待っていると、アルバイトの女の子が2名到着。やはり昼時になると食事客で混雑するのだろう。店の準備と並行して調理が始まったようだが、調理の様子は見えない。しばらくして丸い鉄板にのったハンバーグスパゲティーが運ばれた。鉄板はもちろん熱々で玉子液が流し込まれている、いわゆる玉子敷きタイプ。スパゲティーの上にはドーンとハンバーグがのせられている。鉄板に敷かれた油は多めで、固まり始めた玉子はスルッと鉄板から剥がれる。鉄板スパの場合、麺は太目の場合が多いがこちらのは細目。まずは火傷覚悟で鉄板に触れた熱いところを、玉子を絡ませながらクルクルっと巻いて口に放り込む。アチッ。しっかりとした大きさのハンバーグは口に入れると拍子抜けするぐらいの温度。これは焼きたてじゃなかったかな。ソースはトマトソースとミートソースの間くらいの味わいでなかなか旨い。何にしろヴォリュームは充分。途中でタバスコやパルメザンチーズを加えながら楽しんだ。(勘定は¥900)

喫茶レストラン あさひ

岐阜県多治見市池田町7-11

 

( 多治見 たじみ CAFE&REST ASAHI 喫茶あさひ レストランあさひ 喫茶レストラン 軽食 大盛 デカ盛り ガツ盛り 鉄板スパ からあげ たじみそ焼きそば )

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グリル プランセス @名古屋市千種区・池下

2016年07月29日 | 名古屋(千種区・守山区)

池下駅の北にある洋食レストラン「グリル・プランセス」。創業は昭和39年(1964)とのこと。店は銀行も入るビルの地下にあり、階段を降りるとタイムカプセルのように閉じ込められた「昭和」の雰囲気が広がる。赤い絨毯、濃色の壁紙、たくさん飾られた絵画など、むかし家族で食べに行く”ごちそう”の店はまさにこんな店だったナ。まだ昼の口開けの時間とあって先客は数名。案内された席に座ると、名物主人が注文を取りに来て下さった。ご高齢だがムキムキの体(その筋では有名だそうで)に、赤いジーンズに赤いシューズ(笑)。そのど派手な出で立ちと、高齢とは思えない姿勢の良さがかっこいい。注文したのはこちらの名物と言われるハンバーグ、という事で「ハンバーグランチ」。

まずはサラダが運ばれ、オリジナルのドレッシングをかけていただく。そして熱々の鉄板の上にのったハンバーグがジューッと音を立てて登場。つけ合わせはケチャップ味のスパゲッティー、フライドポテト、そしてかぼちゃの天ぷら。ハンバーグはナイフを入れなくてもいいくらい柔らかで、いま手で捏ねたばかりといった感じの柔かい食感。上にかかったマイルドなデミグラス・ソースをたっぷりつけて熱々をいただく。旨い。この味はずっと昔のままだそうだ。平皿に盛られたライスと交互に、あっという間に平らげた。食後にはコーヒーがつく。ちなみに主人に腕相撲で勝つとハンバーグランチは無料だそうです(笑)。次は「的矢かきフライランチ」か、ランチでも車海老を使うという「エビフライランチ」か、どちらにしようかな。(勘定は¥918)

 


 

 

↑ 城山八幡宮の境内に立てられた「愛知学院大学大学院歯学部研究棟(旧・昭和塾堂)」(昭和4年・1929・建造)。愛知県が青年教育・社会教育の施設として建立。

 

↑ 戦中は軍部にも利用された建物。RC構造で塔部は4階、地下1階。建物自体が丘の上に建っているから、塔の上はかなり見晴らしがいいだろうな。登ってみたいものだ。

 

↑ 裏手にまわると建物へのアプローチもなかなか凝った造り。木々の中には当時のものと思われる煉瓦積みの基礎部分が残っていた(写真上右)。

↑ 裏手に建つのは木造の武道場「養心殿(旧・昭和塾堂付属体育館)」(昭和6年・1931・建造)。今も現役で使われているのが素晴らしい。

 


 

グリル プランセス

愛知県名古屋市千種区高見2-13-14 堀清ビル B1F

 

( 千種 ちくさ 池下 いけした グリルプランセス ハンバーグ ステーキ エビフライ 洋食 レストラン ボディービル 昭和塾堂 愛知学院大学 近代建築 )

 

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Sixty Six to Timbuktu / Robert Plant

2016年07月28日 | クラシック・ロック

Sixty Six to Timbuktu : The Very Best of / Robert Plant (2004)

ロバート・プラント(Robert Plant)のアンソロジー2枚組。レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)時代は避け、それ以前と、解散後のソロ・ワークスから選ばれているのは潔い。だいたいこういう企画盤だと、売上の為にソロ時代に演ったツェッペリン時代の曲のライヴ・ヴァージョンなんかを入れそうなもんだけど(ツェッペリン・ファンには、2枚目のボンゾ<John Bonham>参加のBand of Joy音源2曲が収録)。1966年のデビュー・シングルから最新曲(当時)が録音された地、というのがアルバム・タイトルの由来のようだ。ロバート・プラントはツェッペリン解散後、下のようなディスコグラフィーがあり(注・この編集盤時点まで)、その他にサントラ提供曲や、コラボ曲などがある。

Pictures at Eleven (1982)
The Principle of Moments (1983)
The Honeydrippers: Volume One (1984) ※The Honeydrippers名義
Shaken 'n' Stirred (1985)
Now and Zen (1988)
Manic Nirvana (1990)
Fate of Nations (1993)
No Quarter (Unledded) (1994) ※Page/Plant名義
Walking into Clarksdale (1998) ※Page/Plant名義
Dreamland (2002)  

このアンソロジーには全て網羅、とまではいかないが、1枚目はアルバムから、2枚目はそれ以外とレア曲、コラボ曲から中心、という編集のようだ。80年代初めのソロ2枚は当時のエレクトリック・ポップ的なプロダクションが災いして中途半端な音像だという印象が強かったが、久しぶりに聴いてみると、曲自体も悪くないし、さほど時代限定にはなっていない(それぞれ所有しているが、このコンピには残念ながらセカンドからの1曲のみの選曲)。80年代も半ばを過ぎる頃になると、吹っ切れたのか、需要を認めたのか、もろにツェッペリンを意識した曲も多くなる。そして、ペイジ・プラント(Jimmy Page/ Robert Plant)へ、という流れ。そして以降はまた自分の立ち位置を再認識して、ツェッペリンと距離を置き、元々の嗜好でもあるアコースティックでエスニックな作風により傾いていく、といった感じ(あくまで個人的なイメージ)。

このコンピでも多めに選曲されているが「Fate of Nations」(未所有)の曲は出来もなかなか素晴らしく、充実している。でもこのアルバムってジャケットが中学生の美術レベル(下参照)で最悪なんだよな(笑)。でもそれを我慢して買ってみようかな。

ただ個人的には、ロバートが一番輝くのは50年代とかのロックンロールや、ロカビリーのカヴァーをした時じゃないかと思う。オリジナルの作品が霞んでしまうほどハマっている。つまり84年の「ハニードリッパーズ」の路線(ミニ・アルバム全曲素晴らしい)。ここにもいくつか収録されているし、トリビュート盤、例えば厳密にはオールド・タイムの曲ではないが「Freddie Mercury Tribute Concert」での「Crazy Little Thing~」や、未CD化のライヴ盤「Concerts for the People of Kampuchea 」での「Little Sister」などでそういったカヴァーを聴くことが出来る。今は少し歳を取り過ぎてしまったが、たぶん彼のアーカイヴにはまだ色々なカヴァー音源が残っているんじゃないかな。そういうのを集めて「Plant Sings Rockabilly」「Plant Sings Elvis」みたいなのを作ったら素晴らしいアルバムになりそう。「後ろ向き」過ぎて、彼は絶対に納得しないだろうが。 

ブックオフにて購入(¥750)

  • CD (2004/1/6)
  • Disc : 2
  • Format: Enhanced, Import
  • Label : Universal UK

 

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焼肉屋 豪々 @名古屋市北区・上飯田 (※閉店)

2016年07月27日 | 名古屋(東区・北区)

珍しく夜に家族全員で出掛けた際に、子供達からのリクエストで”焼肉”と決定してから、慌てて近辺の焼肉屋を探してたどり着いた店「豪々」。駐車場たっぷりの新しめの店で、個人的にはあまり来ないファミリータイプの店。ただ自分が好むような店は、たいてい狭くてケムい店が多く(笑)、嫁と子供には不評なことが多いので仕方がない。テーブル席に案内され、まず生ビールを頼む。子供達に好きな物を注文しろと告げても、うちの子らは自分と違ってあまりガツガツしていないので、完全にお任せ状態。仕方なしにメニューから適当に見繕って選ぶ。どうしてもホルモン系が多くなってしまうのは完全に自分の好み。他にタンやらカルビやらトントロやらを頼むが、こういう店(特に初めての店)では、どうしてもいつも似たようなラインナップになってしまうのは仕方のないところ。

あっという間に無くなった生ビールの後をどうするか。こちらは焼酎の品揃えが良さそうだが、普段あまり焼酎を呑まないので、結局瓶ビールやマッコリを追加することになった。テーブルに集められた肉各種を焼き網にのせていく。こちらは国産和牛がメインとのこと。「国産牛」「和牛」「黒毛和牛」というような使い分けをしているので、肉質は様々だろうが、特に大きな差異(値段は別)で引っ掛かることもなく、どれも美味しくいただいた。こちらのタレはあっさりめ。どぎつさが無いのですんなりと食べられる。カルビなどはあまり印象が残らなかったが、特に牛ホルモンが旨く、本来の甘みも充分で思わず追加。他に娘が冷麺などを追加。運転を嫁に任せられるので、もっとゆっくりしたいところだけれど、家族の場合は少食な子供達が早々に「終了」宣言を出すので、いつまでも呑んでいられない…。痛し痒し。(勘定は¥10,000程/4人)

焼肉屋 豪々

愛知県名古屋市北区辻本通2-33

 

( 上飯田 かみいいだ 辻本通 豪豪 ごうごう 焼き肉 やきにく 閉店 廃業 )

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水谷 @岐阜県岐阜市 (2)

2016年07月26日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

昼過ぎまでの仕事を済ませ、その後は休みをもらっていたので大垣まで行き、目当ての店にまた振られて岐阜駅まで舞い戻る。久しぶりに「水谷」(創業昭和29年・1954)を覗いてみようと店の前の通りを歩く。やってるやってる、路上でビール・ケースの簡易テーブルを囲んでやってらっしゃる。最近でこそ岐阜でも昼飲み出来る店は増えたが、以前はこちらが孤高の店だった(食堂除く)。暖簾をくぐると、かろうじて中の席は空いていたので、店の奥のおでん鍋の前に座る。この時すでに(まだ?)6時近く。相変わらずの人気とみえて、焼物はほとんど残っておらず、おでんのタネも随分と捌けたようで鍋の中を悠々と泳いでいる(ちなみにココは午後2時開店です)。とりあえず酒(冷や=常温)と「どて(どて煮)」それに「とん焼」を注文。ご高齢の女将さんも相変わらず元気そうに立ち働いている。

お姉さんから渡してもらった酒で口を濡らしてから、串をいただく。とん焼の歯応えがすごい。この日のどての味噌は少し酸味が強く出ていたかな。何か追加をしようとお姉さんに訊くと、もう「きも焼」だの「しんぞう」だのという部位の串はほとんど無いとのことだった。早いナー…。唯残っていた「ぽんじり」を塩で焼いてもらう。こちらもかっちりとした歯応えで旨い。噛みしめた時の脂を酒で洗い流す。ただもう目の前のおでんは食べる気にならなかったので、早々と勘定をしてもらった。せっかく座れてもこれじゃなァ…。早いと混むし、遅いと何も無い。人気の店は難しい。(勘定は¥800程)

以前の記事はこちら (1

この後の記事はこちら (3

 

水谷本店

岐阜県岐阜市長住町4-2

 

( 岐阜 ぎふ ながすみちょう みずたに みずたにほんてん 炭火水谷 炭火水谷本店 もつ焼き ホルモン とん焼 とん焼き やきとり 焼き鳥 焼鳥 串焼き おでん )

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Fulfillingness' First Finale / Stevie Wonder

2016年07月25日 | ソウル・ファンク・R&B

Fulfillingness' First Finale / Stevie Wonder (1974)

スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の充実しまくった70年代の名作群のうちの1枚。リリースの時系列的には「Talking Book」(1972) - 「Innnervisions」(1973) -「Fulfillingness' First Finale」(本作・1974) - 「Songs In The Key of Life」(1976) という流れ。すごい。どれも超の付く名作揃い。もちろん自分は後追いで聴いているので意識の中で順番はバラバラ。ちゃんと時系列で聴いていたらどう感じたか、自分でも興味深い。当時の日本での評価はどうだったのかな?

グッと落ち着いたスロー~ミドルテンポな曲が多いこのアルバム。オープニングからしっとりとしたメロウな雰囲気が続く。曲の内容も、社会性を表に出した曲はあれど、全体的に受けるイメージはそちらよりも「人」への方向性が強い感じがする(ただし言葉の壁は大きい…)。4「Boogie On Reggae Woman」と、6「You Haven't Done Nothin'」などは曲の質感が異なり、前2作で見せたフェンダー・ローズとモーグ・シンセサイザーを駆使したファンクネスが前面に。やっぱり個人的にはこういう音が好き。一気に気分が上がる。それでも前作までと比べるとヴォーカルが抑え気味なこともあって、やはり全体的に大人しい感じがしないでもない。

70年代初めからスティーヴィーと関わり、当時「Lovin' You 」をヒットさせていたミニー・リパートン(Minnie Riperton)やジャクソン5(The Jackson 5)がコーラスで参加している。

オークションにて購入(¥496)

  • CD (2000/3/21)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Original recording remastered, Import
  • Label : Motown
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トマール @名古屋市中区・栄

2016年07月24日 | 名古屋(中区)

栄4丁目、女子大小路の商業ビル。店が並ぶ1階の通路に立つと奥の扉に描かれたあの「ニッカ」のマークが見えてくる。こちらはニッカ・ハイボール・バー「トマール」。まだ去年に出来たばかりの新しい店。「角」でもなく、「トリス」でもなく、ニッカっていうのがいいじゃないか(朝ドラの影響かな)。本格的に呑む前にちょっと覗いてみた。店はこういうビルの店には珍しく白を基調とした明るいポップな内装で、カウンター以外にテーブル席もあって思いのほか広い。店主は女性。カウンターに座ってまずはもちろん基本の「ブラックニッカハイボール」を注文。たくさんつまむつもりは無いので「ポテトサラダ」を1つだけ注文した。飲み物はハイボールの他にもビール、ワイン、カクテル、焼酎と揃っており(日本酒だけ無し)、ウイスキーもニッカ以外の銘柄もいくつかある。既に常連客がついているようで、主人と気さくに話す若い年代の客が入って来る。こんな場所なのにチャージ無しで値付けも安く、若い人でも気軽に入れるのだろう。

さっそくハイボールをひと口。家でも角やら、トリスやら、ニッカやら、ジム・ビームやらでハイボールを作るが、自分で作ると分量がテキトーなので濃度がまちまちで、なかなか旨いって言えるようなハイボールは難しい。もちろん3冷(ボトル、グラス、ソーダ)にしたりと手をかければそれなりには出来るが、家ではそうそうやってられない。やっぱりこうして店で作ってもらうハイボールは旨いものだ。こちらの酒肴は気取らずにごくありきたりの品が多いが、少し渋めのラインナップなのが面白い。今度はいくつか頼んでみたいナ。

クールな感じの主人や、カウンターに座っていた女性と軽く喋りながら(注・こちらから話かけたのではありません)、2杯目には「ジンジャー・ハイボール」を追加。生姜でも絞るのかなと思ったら何の事はない、ウイルキンソンのジンジャーエールで割るのだそうだ。ま、そりゃそうか。したがって味はやや甘め。それにしてもバーと思えないくらい明るいので、七難隠せないオッサンはあまり落ち着けない。若い客が多いだけにどうしても仲良しグループみたいな雰囲気があって、落ち着いて呑むのは辛いのだが、時間合わせなどでスッと入って、軽く呑んで、サッと帰るにはとても使い勝手がいい店だろう。今度はもう少し何かつまんでみようっと。(勘定は¥1,200)

ニッカハイボールバー トマール

愛知県名古屋市中区栄4-4-4 栄メッツビル 1F

 

( 栄 さかえ 女子大小路 じょしだいこうじ ハイボール ブラックニッカ ニッカ バー ハイボールバー 居酒屋 ニッカ ニッカウヰスキー 竹鶴 マッサン )

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丸徳 (2) @岐阜県美濃加茂市 (※閉店)

2016年07月23日 | 岐阜県(中濃)

岐阜県美濃加茂市の麺類食堂「丸徳」。JR美濃太田駅の南に位置していて、昔は賑やかだったろう通りにある。以前はこちらのカツ丼をいただいた。こちらのカツ丼は「玉子とじのせ」タイプ。出汁と合わせたフワフワの玉子とじが、揚げたカツの上にかかっている。旧中山道沿いに残るカツ丼の亜種(あんかけカツ丼、てりカツ丼、玉子とじのせカツ丼、etc…)のひとつとして楽しんだ。その丸徳が近々閉店するという噂を聞いた。地元にしっかりと密着していた店だったので予想外だったが、気になって訪問してみる。いつもはのんびりとした店には何台もの車が停まっており、ちょっと雰囲気が違う。暖簾をくぐって店に入ると、テーブル席もほぼ埋まっているし、小上がりの席もいっぱいで、まだ次から次へと客が入って来る。それでも厨房を見ると若いのが手伝っているし、店にも特に何も書いてないので噂だけかなと思っていた。

テーブル席に腰かけ、蒸し暑かったので冷たい麺をいただこうと「コロきしめん」を注文すると女将さんに「時間かかるけど…」と言われる。出前の注文のせいなのか(忙しいので取りに来て欲しいと言っていた)、圧倒的に注文が多いカツ丼のせいなのかは分からないが、注文はそのまま通した。近くの席に座った常連の会話をそれとはなしに聞いていると、やはり閉店の噂は本当らしく、名残りを惜しんでお客さんが押し寄せて来ているようだ。効きすぎるくらいの冷房の中、のんびりテレビを眺めながら待つが、店は大忙し。前は全然気が付かなかったが、壁には山本リンダのシングル盤や、和田アキ子のLPが飾ってある。

しばらくして「コロきしめん」が登場。「コロ」とはこの地方で冷たいつゆの冷たい麺を指すが、つゆの量は店によって様々。こちらのコロは丼ぶりにたっぷりと濃い色をしたつゆが注がれていて”冷やしうどん”といった感じ。麺の量も多めで、ワカメが沢山泳いでいた。薬味は刻みネギと天かすと大根おろし。しっかりと冷やされた麺はコシが強めでやや厚みもある。ツルツルっといただいた。本当の事を言うと麺類に入るワカメはあまり好きではないが、ペラペラではなく張りのあるものだったのが救い。飲み干しはしなかったが、たっぷりのつゆもいただいて、ごちそうさま。最近食べ過ぎだったので、これだけにしておいたけれど…、あぁ、でももう一回カツ丼食べておけば良かったかな…。(勘定は¥570)

※6月の末を以って閉店されました

以前の記事はこちら

丸徳うどん店

 岐阜県美濃加茂市太田町4272

 

( 美濃加茂 美濃太田 美濃太田駅 みのおおた 丸徳うどん 丸徳うどん店 カツ丼 玉子とじカツ丼 餡かけカツ丼 てりカツ丼 デミカツ丼 閉店 廃業 )

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平成二十八年度 松竹大歌舞伎 「晒三番叟」「松浦の太鼓」「粟餅」 @岐阜・可児市文化創造センター

2016年07月22日 | 歌舞伎・文楽

歌舞伎「松竹大歌舞伎」(7月21日・岐阜・可児市文化創造センター・宇宙のホール)

最近は音楽関係で見たいライヴ公演がほとんど無く、それでは身がもたない(仕事をやる気が起こらない)と、歌舞伎のチケットばっかり買っている。先日も見たばかりだが、今度は巡業東コース。岐阜県可児市の「可児市文化創造センター(通称:アーラ<ala>)」へ。最近文化庁の「特別支援劇場音楽堂」にも選出されたという文化事業の発信に熱心な会場で、劇場設備のみならず、稽古場として使える設備を備えた”やる気”のある会場だ。この日も関連企画として、所有する「地歌舞伎」の衣装を展示していた(写真下・チラシ)。地歌舞伎の活動も行っているとのこと。

駐車場に車を停め、緑眩しい芝生が広くとられた贅沢な設備の会場へ。前日にハーフプライス・チケット(この会場は売れ残ったチケットを前日に半額放出することがある)が出ていたので心配したが、1回のみの公演とあってか客の入りは上々。

 

まずはスーツ姿の染五郎が「ご挨拶」。挨拶がてら簡単に本日の演目の筋書きを教えてくれる(ちなみに歌舞伎の場合、話の筋は全部知った上で観るのが普通)。もっと崩しても面白いだろうが、真面目な染五郎らしい丁寧なしゃべり。そして壱太郎(かずたろう)の「晒三番叟」。衣装の早変わりが楽しめ、しとやかな踊りから、身元がばれ、一転して勇壮な踊りに変わるところがなかなか素敵。

二幕目はメインの芝居「松浦の太鼓」。外は猛暑の亜熱帯(34℃!)といった気候だが、赤穂浪士の討ち入り前夜のしんしんとした雪景色の書き割りで、一気に舞台が冬の寒さの真っ只中に。歌舞伎の書き割りってつるんとした無機質な感じで写実的ではないのに、とても情緒を感じさせるのが不思議。初めて見る演目だったが、染五郎が初役で演じる人間味溢れる殿様(本来はすでに隠居)がとても無邪気で、何だか志村けんのバカ殿様を連想させて面白おかしい。それでも当時の、死を覚悟して行動するという武士の人生の虚しさ(もちろん当人は虚しいなどと思っていない)が胸を打つ。こういう精神のあり方は現代人にとってなかなか難しい心理だけど、現在世界で頻発する宗教がらみのテロとの類似性についても何となく考えさせられる。

打ち出しは染五郎と壱太郎の「粟餅」。常盤津連中を従えた踊りで、息の合った踊りを見せる。途中で客席に手ぬぐいを投げる場面があるのだが、あれ、欲しかったナ…(全く届かない場所だったけど)。歌舞伎役者は、芝居はもちろん、踊りもやり、ほとんどの場合約1ヵ月公演してまた違う演目に変わる。つまりひとつの公演をやりつつ、次の公演の稽古をしていくエンドレスな芸能だ。その間に取材、テレビ出演を含む他の仕事をこなしていく。もちろん演りながら完成させていく面もあるし、どの程度プライベートな時間が確保されているのかは知らないが、凄い人達だなァ…。さ、まだ日が高いし、帰って仕事、仕事…(涙)。

 

< 演目 >

一、ご挨拶

市川 染五郎


二、晒三番叟(さらしさんばそう)

如月姫     中村 壱太郎


三、秀山十種の内 松浦の太鼓(まつうらのたいこ)

松浦鎮信     市川染五郎
大高源吾     中村歌昇
宝井其角     嵐橘三郎
お縫         市川高麗蔵


四、粟餅(あわもち)

杵造         市川染五郎
おうす       中村壱太郎

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