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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Baby a Go Go / RCサクセション

2025年07月13日 | ロック(日本)

Baby a Go Go / RCサクセション (1990)

1990年に発表されたRCサクセションのラスト・アルバム。ずっと好きだったRCだしライヴも何度も行ったが、このアルバムは持っていなかった。当時、清志郎(に似た人・笑)がタイマーズ(The Timers)の活動を経て、「COVERS」、ライヴ・アルバム「コブラの悩み」を出した頃までは追っかけていたのだけれど、だんだんとバンド内のゴタゴタが伝わってきていた。当時はまだインターネットが無かったので雑誌とかだったと思うが。そして先行シングルの牧歌的な「I Like You」を聴いて「あの過激さはどこに!?…」となって興味を失ってしまったのだったと思う。

メンバーが清志郎、チャボ、リンコの3人+春日博文になってしまったRC。アルバムは件の01から始まる。もろにバーズ(The Byrds)のようなサウンド。後から知ったことだが、録音は70年代のアナログなやり方に拘ったものだったらしい。タイマーズやらカバーズ、それに当時の空気感のことをいったん置いておけば、これらの楽曲はとても充実していて完成度も高い。清志郎ならではの比喩やダブル・ミーニングはあまり露出させず、素直に言葉を連ねている感じ。でも自分が当時、このアルバムを全部しっかりと聴いていたとしても、やっぱり好きにはならなかったろうなァ…。なにせ東京のアパートの一室で、野音で録音された「コブラの悩み」冒頭の、

 

♪頭の悪い奴らが 圧力をかけてくる

 呆れてものも言えねえ

 またしてもものが言えない

 権力を振り回す奴らが またわがままを言う

 俺を黙らせようとしたが

 かえって宣伝になってしまったとさ♪

 

にビリビリと痺れてしまった身だもの…。

 

中古店にて購入(¥330)

  • Label ‏ : ‎ EMIミュージック・ジャパン
  • ASIN ‏ : ‎ B000064U0Y
  • Disc ‏ : ‎ 1
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満足できるかな / 遠藤賢司

2025年04月12日 | ロック(日本)

満足できるかな / 遠藤賢司 (1971)

遠藤賢司が1971年に発表した2枚目のソロ・アルバム。前作と同様に細野晴臣、松本隆、鈴木茂というはっぴいえんどの面々が参加している。遠藤賢司の音源は、コンピ盤とエアチェック(死語・笑)音源を自分で編集したものは持っているが、アルバムとして聴くのは初めて。

何といっても冒頭の表題曲「満足できるかな」がカッコイイ。エレクトリックに走った頃のディラン(Bob Dylan)を連想させる荒っぽい音作りで突っ走っている。まるでパンク。これ以外の曲はフォーク然とした曲調ばかりなのでそのギャップが大きい。斬新。世相を反映した名曲「カレーライス」も収録されている。曲名にも出てくる”寝図美(ねずみ)”とはエンケンが飼っていた猫の名前だそう。ちょっと後期のエンケンも聴いてみたくなった。

中古店にて購入(¥663)

  • Label ‏ : ‎ ポリドール
  • ASIN ‏ : ‎ B00005FJQ1
  • Disc‏ : ‎ 1
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夏 / ヒカシュー

2025年01月03日 | ロック(日本)

夏 / ヒカシュー (1980)

1980年に発表されたヒカシューのセカンド・アルバム「夏」。録音が同時期だったのか別だったのかは知らないが、デビュー作からわずか5か月という短いスパンでの発表。でも今と違って昔はその位の期間でのアルバム発表はいくらでもあったよなァ。プロデュースは近田春夫(1曲のみ加藤和彦)。当時アルバムを購入するまでには至らなかったけれど、このアルバムに収録されている「パイク」が自分のテクノ・ポップ原体験のひとつ。作詞は全曲巻上公一だが、作曲や歌唱はメンバーもクレジットされている。

幾分ポップさが増した感じでアルバムが始まるが、やはりヒカシューらしい巻上公一のシアトリカルな歌詞と歌で独特な世界が繰り広げられていくのはファーストと同様。今の日本の音楽界は自分の苦手な”応援”ソングや”お前を守る”ソングばかりなので、少なくとも一般的にはこういう世界観の歌詞やら音楽はもう絶滅しているような気がするが(←実際どうなんだろう?)、こういうバンドが一瞬でもオーヴァーグラウンドに出てきたということが、当時のロックの多様性と面白さ、それに世間の懐の深さを反映していたと思うがどうだろうか。

ネット・ショップにて購入(¥480)

  • Label ‏ : ‎ EMIミュージック・ジャパン
  • ASIN ‏ : ‎ B006H3YGZO
  • Disc ‏ : ‎ 1
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ヒカシュー / ヒカシュー

2024年08月11日 | ロック(日本)

ヒカシュー / ヒカシュー (1980)

ヒカシューを始めて見たのは小さい頃。NHKのテレビ番組だったと思う。曲は「パイク」。確か長姉と一緒に見ていて、ぶっ飛んだねー、「何だこれは?」と(笑)。自分は夕方にNHKでやっていた「600こちら情報部」という番組だと思っていたけれど、最近動画サイトに上がっているその番組のテクノ・ポップ特集を見たら「パイク」は演っていなかったので違う番組だったようだ(NHKだったという記憶も怪しいかも)。巻上公一のクセの強いヴォーカルとバンドのクールな演奏。もちろんそれは初期ヒカシューのイメージに過ぎなかった訳だけれど、当時はあまり情報が無くてよく分からなかった。コンピ盤に収録されている何曲かは持っているが、オリジナル・アルバムは持っていない。

動画サイトでヒカシューの曲「びろびろ」を久しぶりに聴いたのがきっかけで(←ここでの篠原ともえとのコラボは最高)、中古盤屋に刺さっていたファーストを購入してみた。ジャケ写の衣装は当時の映像でも着用していた1964年東京オリンピックの日本選手団の制服。そんなセンスも素敵。もちろんテクノ・ポップではあるのだが、自分が思っていたようなピコピコな音作りではなくもっと有機的。カヴァー曲はクラフトワーク(Kraftwerk)の「The Model」。巻上によって歌われる日本語歌詞がグッとくる。06「プヨプヨ」や、12「幼虫の危機」で繰り広げられる巻上ワールド。そこに先頃亡くなったジェームス・チャンス&コントーションズ(James Chance And The Contortions)のようなフリーキーなサックスが加わる独特な世界観。当時同じ年に続けて発売されたセカンド「夏」もつい買ってしまった。

中古店にて購入(¥990)

  • レーベル ‏ : ‎ ブリッジ
  • ASIN ‏ : ‎ B002GU251O
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
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HORO / 小坂忠

2024年07月22日 | ロック(日本)

HORO / 小坂忠 (1975)

2年前に亡くなった小坂忠(ちゅう)の4枚目のアルバム、1975年発売の「HORO/ほうろう」。細野晴臣との共同プロデュースで、ティン・パン・アレーのメンバー、林立夫、鈴木茂、松任谷正隆に加えて松本隆、山下達郎、大貫妙子、吉田美奈子、矢野誠など、錚々たるメンバーが参加した1枚。もちろん現在では日本のロック(R&B)の名盤としての評価も定まっている。そういう情報は知識としては知っていたので、以前からずっと聴いてみたかったが、やっとの購入。

歌詞にも”リズム・アンド・ブルース”という言葉が出てくるが、奏でられている音楽も当時のアメリカのシンガー・ソングライター的な雰囲気があって曲もヴァラエティに富んでいる。東京出身者特有のちょっと気障な言い回しや言葉使いもここでは不思議としっくりくる。いつも思うが、どうしてこのまだ日本のロック黎明期に、演奏能力も含めてここまで成熟した音が完成したのかが不思議でならない。すでに国際基準を突破しているし、今に至るまでずっと論じ続けられている日本語とロックの親和性も易々とクリアしている。ただ細野のソロもそうだけれど、自分が若い頃にはこの音楽は刺さらなかっただろうなと思う。聴く側にもある程度の成熟が求められるのかな(と言うには今の自分は歳を取り過ぎているが)。

ネットショップにて購入(¥931)

  • レーベル ‏ : ‎ エピックレコードジャパン
  • ASIN ‏ : ‎ B00005R6FT
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
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HOSONO HOUSE / 細野晴臣

2024年06月07日 | ロック(日本)

HOSONO HOUSE / 細野晴臣 (1973)

細野晴臣のソロ・デビュー・アルバム「HOSONO HOUSE」を今さら購入。はっぴいえんど解散後の1973年に発表され、レコーディング・メンバーは鈴木茂、松任谷正隆、林立夫というキャラメル・ママの面々。彼らのバンドとしての初レコーディングがこれだったらしい(表記無し)。細野の自宅でレコーディングされたとのこと。

自分がイエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra, YMO)にハマったのは小学生の頃。このアルバム収録曲も、その頃FMラジオのYMO特集で3人のソロ活動が取り上げられたのをエア・チェック(死語)してカセット・テープに録音して聴いていたのでアルバムは持っていなかった。今では信じられないが、その頃はFM専門誌が発売されていて数週間分の番組表と放送する曲が全て載っていた。それを見ていつの何時にどんな番組がやるのかをチェックして安く買ったカセット・テープに録音していたのだった(もちろんタイマー録音無し。のんびりした時代だったナ)。

冒頭からしっとりと落ち着いた細野のヴォーカルが心地良い。彼にとってははっぴいえんどで論じられた”日本語のロック”なんていう観点はどうでもよかったみたいだが、その後も続いた論争を横目に全く違和感無く日本語を取り込んでいてしっかりとモノにしているのはやっぱり凄い。語り尽されているが、サウンドとしてはもちろんはっぴいえんどからの連続性も見て取れるし、細野が贔屓にしていたアメリカのシンガーソングライターや、アーシーな音を出していたバンドとの共通性が見て取れる。

ネット・ショップにて購入(¥931)

  • Label ‏ : ‎ キングレコード
  • ASIN ‏ : ‎ B0007N35IY
  • Disc ‏ : ‎ 1
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ベスト外道 / 外道

2024年05月14日 | ロック(日本)

ベスト外道 / 外道 (2003)

2003年に発表された外道のライヴ音源を中心としたベスト盤。こちらは初回限定盤なので紙ボックス仕様でDVDが付いている。1973年に加納秀人を中心に結成された外道。3ピースのバンドだが、まだ黎明期の日本のロックとは思えないハードでダイナミックな演奏が楽しめる。着物をステージ衣装にしていたり、セットに鳥居があったりと、こんな時期から”日本”を意識していたのが凄い。加納秀人本人が小牧でのライヴで語っていたが、ハワイのフェスに出演した時は10万ものあちらの観客を熱狂させたそう。このスタイルと迫力ある演奏ならさにあらんといった感じ。CDにはMCで観客や(警備の)警察官を煽ったりしているところも収録されていて、その反抗的な態度が目に付くが、ステージでの構成はしっかりとしているので今聴いても刺激的だ。

DVDには74年に東京12チャンネル(テレビ東京)で放映されたドキュメンタリー「新若者考 ~シラケの季節をぶっとばせ~」が丸々収録されている。プロデューサーはあの田原総一朗。インタビュー場面にも彼の姿が映っている。周りの若者は…みんなパンチ・パーマの暴走族(当時は”サーキット族”と呼ばれたのだそう)。何だか懐かしいなァ、こういう若者。自分はもう少し後の世代だが、依然としてこんな輩が沢山居た。扇動的なバンドの姿勢からか出演拒否をされたり、取り巻きが主催者を問い詰める場面もあって当時の世相が伺える。当時の若者はもう60代後半か70代といったところのはず。今、この映像を観て何を思うんだろう。

ネット・ショップにて購入(¥1,200)

  • レーベル ‏ : ‎ ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ
  • ASIN ‏ : ‎ B00009KMBT
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 2
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外道 LIVE / 外道

2023年06月24日 | ロック(日本)

外道 LIVE / 外道 (2018)

加納秀人率いる「外道」のライヴ盤2枚組。バンドは1973年結成。このライヴ盤には1976年の日比谷野音での解散コンサートなどが収録されている。たった3年間しか活動していなかったのか。自分はバンド名こそ随分前から知っていたものの、リアル・タイムではもちろん、なかなか実際の音をしっかり聴く機会は無く、音楽誌の記事を読んだり色々なコンピ盤に収録されていたのを数曲聴いた程度。それでもずっと気になっていたので唐突に買ってみた次第。

もちろん70年代前半といえばハードロック、グラムロックの波が日本にもやって来ていた頃。自分はいつも思うのだが、今と違って海外から伝わってくる情報や音が格段に少ない当時にあって、日本のトップ・バンドがほとんどタイムラグを感じさせないサウンドを奏でていることに驚愕する。ギターの奏法ひとつとっても、どのアーティストだったかが雑誌で「クラプトンがチョーキングしている映像を見て、ああやって演っているんだと初めて知った。」なんてインタビューで答えていたのを思い出す。ただそんなレベルにあって、出てくる音は本場顔負けの迫力があったりするのが凄い。

この外道のライヴを聴いてもそんなことを感じた。加納のハードなギターの音は目茶苦茶かっこいいし、しっかりとブルーズを基本としたロックンロールで、日本語も無理なく馴染んでいて今聴いても古さを感じさせない(さすがに高音質とは言えないが)。当時彼らは暴走族に人気だったということだがどういう経緯でそうなったのか。映像がどの程度残っているのか知らないが、ジャケット写真のように怪しい化粧をして着物を羽織ってギターを弾く加納はカッコよかっただろうなァ。

ネット・ショップにて購入(¥780)

  • Label ‏ : ‎ ユニバーサル ミュージック
  • ASIN ‏ : ‎ B07BZBZ169
  • Disc ‏ : ‎ 2
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坂本 龍一 (1952 - 2023)

2023年06月18日 | ロック(日本)

坂本龍一が亡くなってもう3ヵ月にもなる。すぐに何か書こうと思っていたが、なかなか書けないでいた。自分はよくあるパターンでイエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra、以下YMO)期から彼の音楽を聴くようになったのだが、当時は今ほど色々な情報や音源に気軽にアクセスすることが出来ず、YMOより以前に彼が気鋭のアーティストとして注目されていたことはほとんど知らなかった。YMOが話題になってくると関連作品とかがラジオで紹介されるようになり、特集番組とかをエアチェック(死語)して、安いカセットテープに録音して繰り返し聴いていたことを思い出す。でも小学生の自分には良さはあまりよく分からず、結局それらを聴くようになったのはずっと後になってからだった。

一番よく聞いたのはやっぱり「千のナイフ」(1978)(ジャケット写真上)。YMOもライヴやオリジナル・アルバムでカヴァーした「Thousand Knives」「The End Of Asia」が収録されていて、そのちょっとオリエンタルな雰囲気を持った電子音楽っていうのが自分のYMOのイメージそのままで聴き易かったっていうのもある。同時期にはフリクションのファーストをプロデュースしたりもしていて(これも後から知った)、このジャケットの写真の通り”ニュー・ウェーヴ”的な雰囲気が満載。でもYMOのメンバー曰く、坂本はファッションももっとバンカラな感じだったらしいし、寡黙な印象と違って結構トガっていたのだとか。

YMO全盛期を経て、忌野清志郎との「いけないルージュ・マジック」や、映画「戦場のメリークリスマス」辺りまではフォローしていたが、YMOの解散前くらいからは興味が薄れ、その後の坂本のソロ・アルバムや参加曲、作曲して名声を得たサントラもあまり熱心に聴いたとはいえない。むしろNHK教育でやっていた「Schola」とか、彼の音楽的知識を知り得るコンテンツの方をよく観たりしていたかな。彼は病状を公表していたし、最期と称してライヴ配信もしていたので覚悟はしていたが、やっぱり若い頃から入れ込んだアーティストが亡くなるのは寂しい。合掌。R.I.P.

 

 

   坂本龍一 ( 1952 - 2023 ) 

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鮎川 誠 (1948 - 2023)

2023年02月04日 | ロック(日本)

Rokket Factory - The Worst and Rarities of Sheena & The Rokkets in Alfa Years / Sheena & The Rokkets (2006)

え?嘘でしょ…。トム・ヴァーレイン(Tom Verlaine)の訃報を聞いて落ち込んでいたその翌日、今度は鮎川誠の訃報が…。自分が若い頃にレコードを買って、ライヴにも足を運んだ大好きなアーティストがこうも次々と亡くなるとは。この悲報ラッシュは精神的にキツい…。少し前に急病でライヴが延期になったというニュースは見たが、まだまだ元気にプレイしてくれると信じていた。

自分は若い頃、下北沢に住んでいたのでよく鮎川夫妻が一番街なんかを歩いているのを見かけた。何しろあの2人が仲よく歩いているんだもの、カッコイイことこの上ない。もちろん声を掛ける勇気は無かったが、少し後をつけたりはした(笑)。鮎川誠がふらっとママチャリでコーヒーを買いに行くところを見かけたこともあった(←もちろん後をつけた・笑)。その時の恰好なんてヨレヨレのTシャツにビーサンだったけれど、それでもカッコイイことこの上ない。同じ日本人だとは思えなかったなァ。日本人離れしていたからもちろん疑ってはいたけれどハーフだったって当時は知らなかったし。自分が好きなアーティストと同じ町に住んでいるのがすごく嬉しかった。

シナロケを一番最初に聴いたのはやはりヒットした「ユー・メイ・ドリーム」だったかな。ひょっとするとCMだったかも。その後に長兄が買ったアルバム「真空パック」や「Channel Good」を聴いた。81年に発売されたスネークマンショーの「急いで口で吸え!」は自分で買ったが、そこに収録された「レモンティー」がもう、とんでもなくカッコよかった。

ライヴには何度も足を運んだ。MCでは築後弁丸出しで喋るんだけれど、それがまたイイんだ。自分は決して(特に後年喉を潰してからの)シーナのヴォーカルが好きではなかったが、ロック・ヴォーカリストとしての妻に全幅の信頼を置いて演奏する姿も妬けるぐらいカッコよかったんだよね。どんな映像やインタビューでも、いつだってロックンロール、それにファンに対して誠実で、音楽に真っすぐ向き合って楽しんでいるその姿が印象的だった。

訃報を知ってからCD棚から手に取った上のアルバムは、シナロケのレアリティーズや同時期に発売されたベスト盤から漏れるような曲を収録した編集盤。玉石混交だし録音年がランダムに収録されていて聴き辛いけれど、アルファ時代のシナロケが好きな自分には”玉”ばっかり。これを聴きながら追悼…。合掌。R.I.P.

 

 

 

   鮎川 誠 (1948 - 2023)

 

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