ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

ボルドー @東京・銀座 (※閉店)

2015年05月31日 | 東京都(老舗)

今回の上京で、一番メインと言っても過言ではなかったのが、ここ銀座の老舗バー「ボルドー」への訪問だった。創業は昭和2年(1927)。各界の著名人はもちろん、連合艦隊の山本五十六司令長官など、歴史上の人物までが客であったという日本のバー史上最も重要な店のひとつ。以前は会員制で、華族や旧財閥の人の社交場だったそう。最近になってやっと誰でも入る事が出来るようになったという格式高い店だ。ただ、今でも女性だけでは入れないんじゃないかな。もちろん名前は以前から聞いた事があったし、戦災を免れた創業当時そのままの建物が残るという事で、近代建築の視点からも一度訪れてみたかった。銀座8丁目のビルの谷間に現れる蔦の絡まる2階建の洋館。当然、他とは全く異質な空間で、その前に立っただけで何だか緊張が走り、気後れする。壁にはただ「Bordeaux」とあるのみ。 

 ← 後日、日中に撮影した唯一の照明看板

何度も逡巡したが(笑)、思い切って重厚な木製扉の前に立って、ドアノブに触るものの…開かない(汗)。焦る…。するとガチャガチャと音がして、内側から扉が開けられた。薄暗い店の中に入ると正面にカウンターがあり、吹き抜けになっていて2階への階段がある。右側には立派な暖炉とテーブル、椅子がある。一軒家なので広い。全ての装飾品、調度品が歴史を感じさせる重厚な物で、静まり返っている。マダムとバーテンダーと給仕の女性の3人、それに先客が1人。ドアを開けてくれたのはメイド姿の給仕の女性で、カウンターに案内してもらった。

緊張したままマルガリータを注文。キョロキョロと店内を見回す自分は完全に「飲まれて」しまっていたが、それにしても店の佇まいが素晴しい。いわゆる保存された文化財とは違い、まるで空気まで戦前のものみたいな感じ。先客は常連の方で、楽しそうにマダムやバーテンダーとおしゃべりをしていて、明らかに「あがって」いる自分にも気さくに声を掛けて下さった。お陰で少し落ち着いた。BGMはなし。ただただ落ち着いた空気と喋り声があるのみ。たまたま「ジリリリッ…」と電話がかかってきたが、ダイヤル式の黒電話が現役。またここのマルガリータが旨い。こんな雰囲気の中で自分がお酒を呑んでいるのが信じられない。ご高齢のマダムも気さくに声を掛けて下さり、自分も正直に建物への興味と称賛を口にした。すると、常連の方がマダムに「上の階も案内してあげなよ」と言って下さり、マダムと2人で階段を登って2階へ。テーブル席が並んでいる2階の雰囲気もまた素晴しい。出るのは「へぇ―」っと間抜けな声とため息ばかり。マダムによると、宮大工が手掛けたという内装はほとんど当時そのままで、装飾品もその頃からあるものばかりとのこと。当時すでに骨董品だったものも多いので、歴史あるものだと何百年も前のものだそう。…すごい。

カウンターに戻り、ギムレットを追加した。完熟したライムを使っているとかで、これもまた旨い。バーテンダーも気さくな方だし、常連の方が軽口を叩いて場を和ませて下さるので、リラックス出来て有難い。ゆっくりとした楽しい時間を過ごした。世が世なら自分はこの店に足を踏み入れる事は出来なかったろうし、今でも相応ではないだろうが、こうしていい時間を過ごせた事に感謝、感激。果たして、こういう店が似合う人間になれるだろうか…(ムリムリ)。心の中で再訪を誓って店を出た(勘定は¥4,000程)

※再訪を誓っていたボルドーが2016年12月22日を以って閉店するとのこと…。残念。あの歴史的建物も取り壊しの危機に…。

 ↓ 写真に撮ると明るいが、実際はもっと暗い。これから夏にかけて蔦の葉が店を覆いつくすんだろう。下右は店のコースター。

 

ボルドー (Bordeaux)

東京都中央区銀座8-10-7

 

( 銀座 銀座ボルドー 銀座BORDEAUX 連合艦隊司令長官 山本五十六 白洲次郎 華族 老舗 バー 閉店 廃業 新沼良一 )

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日本橋 お多幸本店 @東京・日本橋

2015年05月30日 | 東京都(老舗)

現在おでんは全国的に関西風の澄んだつゆのものが席巻している。大手コンビニがこぞって採用しているものも関西風。自分の地元である東海地方では他所と違う「味噌おでん」がまだ頑張っているが、あまり自宅では作ることがないし(自宅で作る場合はどちらかというと関西風)、古い呑み屋以外では見る事も少なくなってきてしまった。自分の子供達も、もう味噌おでんの味は知らないかもしれない。一方、東京のおでんは元々つゆは甘めで、醤油の色濃いもの。以前に東大前にある明治創業の「呑喜」へ伺った事があったが、都内をはじめ、いくつもある「お多幸(おたこう)」には初めて。

この「お多幸」の暖簾の歴史はいまひとつ分かりにくく、その本筋がどこになるのかは判然としない。「銀座八丁目店」(野田屋グループ)はHPで「大正12年(1923)に銀座に初めて暖簾をだして」と標榜しているが、今回訪問した「日本橋 お多幸本店」はぐるなびに、創業を大正13年(1924)とし、「昭和23年(1948)に銀座でスタート」との記述がある。役者の故・殿山泰司氏が自著三文役者あなあきい伝」などで、銀座の服部時計店(現・和光)の裏にあったという創業店の長男だったと記述しているし、なぎら健壱氏の「東京酒場漂流記」には銀座の古株の話として、3丁目にあった「お多幸」(閉店)が戦前からで、6丁目の「お多幸」(現・日本橋)が戦後からと書かれている。また、森まゆみ氏の「「懐かしの昭和」を食べ歩く」には、新橋お多幸の話として、創業店を4丁目(和光の裏)とし、5丁目(=6丁目?)が「第二お多幸」で日本橋に移転し、新橋お多幸は「第三お多幸」として出店との記述がある。「〇丁目」の記述が錯綜しているし、現在8丁目にある「お多幸」との間柄も不明。きっと創業店から暖簾分けしたそれぞれが、創業年は元の店のものを使っているのだろう(だが、なぜ1年違う?・笑)。新橋の「お多幸」(昭和7年創業)は創業店の暖簾分けで間違いなさそう。いつも記事に老舗の創業年を書き加えている自分が言うのもなんだが、「創業」とか「発祥」とか「元祖」とかの主張は、しっかりした記録が残っていない店も多いだろうし、暖簾分けでゴタゴタするのは世の常なので、それぞれの店の誇りとして捉えてあげるのが一番だろうと思う。どちらも「太田こう」という女性の名前をもじって付けられた店名だという事には異説はなさそう。ただし、この「オオタコウ」さんが殿山泰司氏の義母なのかどうかはよく分からなかった(そういう記述もあるにはあったが…)。

それはさておき、店に行くと満員の盛況で、並びも出来ている。並んでまで…とは思ったが、わりと早く並びが動いたので少し待ってみた。10分程経って呼ばれ、カウンターに腰を下ろす。カウンターの中には大きな鍋にたくさんのおでん種が浮かんでおり、職人が箸でひっくり返したり、つゆを注ぎ足したりとめんどうを見ている。日本酒(菊正宗)を頼み、大根とちくわぶをお願いした。寡黙な職人は注文の入ったタネを順に赤いプラスチックの平皿に載せていく。店の様子を眺めつつ、自分の分はまだかな?なんて思って待っていたが、自分が少し目を離した隙に、とっくに自分の前には皿が置かれていたのだった(寡黙過ぎるよ…)。皿に盛られた大根とちくわぶはしっかり濃い色に染まっていて、味も濃いめで、旨い。酒にも合うなァ。あっという間に平らげて、はんぺんとつみいれ(ママ)を追加。全てを平らげたあとに、こちらの名物でもある「とうめし」で締めた(ちなみに酒呑みにうれしい「小」もある)。今やこの店の代名詞ともなっているとうめしだが、意外にもその歴史は古くないそうだ。茶飯の上に豆腐が1丁、どんっとのっているだけ。豆腐は人形町の老舗「双葉」の特注だそうだが、つるっとして口当たり良く、甘辛いつゆがしっかり滲みていて文句なしに旨い。淡白で食べ飽きるんじゃないかと思っていたが、濃いつゆでちょうど塩梅が良く、あっという間に食べきってしまった。やっぱりいいね、東京おでん。(勘定は¥1,800程)

 ↓ お店のマッチの表・裏

 

  ↓ 昔、以前の建物が「建築探偵術入門」(文春ヴィジュアル文庫)という本の表紙にもなった「日比谷ダイビル(旧・大阪ビル東京分館一号館)」(鬼面、獣面のみ昭和2年・1927のもの)。

 

 ↓ こんな奇面が新しいビル壁面のあちらこちらに移植されている。テラコッタ製で、全部で125個もあったとか。なんという酔狂。前の建物を見てみたかったナ…。

 

 

日本橋 お多幸本店

東京都中央区日本橋2-2-3

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Greatest Hits 1980-1994 / Aretha Franklin

2015年05月29日 | ソウル・ファンク

Greatest Hits 1980-1994 / Aretha Franklin (1994)

黄金時代を築いたアトランティックから離れ、アリスタと契約したアレサ・フランクリン(Aretha Franklin)の1994年までのベスト。このアルバム発売当時には4と9が新曲だった。アトランティック時代が凄すぎるので軽く見られがちな80年代のアレサだが、音の作りこそ時代を反映してシンセ・ポップの色濃いものの、しっかりと活躍していたことが分かる。あまり印象は強くないが、チャートに入った曲も多い。

様々なアーティストからリスペクトを受けて、全米ナンバー1にもなったジョージ・マイケル(George Michael)との共演2を初めとして、いくつか共演があったので話題にもなった。でも契約の問題なのか、ユーリズミックス(Eurythmics)とのコラボで大ヒットした「Sisters Are Doin' It for Themselves」が収録されなかったのは残念至極。こうして聴いてみると、アレサの声は80年代の音にもしっかりフィットしていたことが分かる。

ストーンズ(The Rolling Stones)の代表曲16も映画のサントラとして発売されたが、この曲のプロデュースはキース・リチャーズ(Keith Richards)本人。PVでもロン・ウッド(Ron Wood)と共に出演している。この頃のインタビュー記事で、キースはアレサのピアノ演奏の腕前を高く評価していて「絶対に弾くべきだ」と強く推した、とあった覚えがある。そういう所に目をつけるのはさすがトップ・ミュージシャンだ(アレサのピアノってあまり注目されない部分なので)。

ブックオフにて購入(¥280)

  • CD (1994/4/10)
  • Disc: 1
  • Format: CD, Import
  • Label: Sony/Bmg Int'l
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徳太樓 @東京・浅草

2015年05月28日 | 東京都(老舗)

相変わらず浅草寺近辺は平日でも人が一杯。周囲から聞こえてくる言語はまるで日本ではないみたい。自転車も思うように操れず、ほうほうの体で北へ。あちらの喧騒とは違い、奥浅草は地元の人が歩いている程度で、嘘のように静かで落ち着いた雰囲気。家族らへの土産を買うためにに「徳太樓」(創業明治36年・1903)へ向かった。路地の角にある店はまだ新しそう。店に入るといろいろな和菓子が並んでいたが、目もくれず名物の「きんつば」を購入。こういうのはあまり大きい箱ではないほうが(持ち運ぶのも、渡すのも、食べるのも)都合がいいので、6個入りの箱をいくつか購入した。写真を撮り忘れたが、とても上品で粋な包みで包んでもらえるので、渡すのも待ち遠しい。

もちろん自分もいただいた。きんつばは本来字の如く、刀の鍔の形をした菓子だが、今では四角のほうが多いのかな。こちらのきんつばは四角。このように四角にしたのは関西が初めてだと聞いた事があるがどうなのだろう。存在感のある正四角形のきんつばは、綺麗な白い薄皮に包まれていて、涼しげで上品な見た目。中の餡は甘さ控えめ。これで甘さが強いと持て余しそうだが、ちょうどいい甘さと大きさ。充分に小豆の風味が感じられて、とても美味しくいただいた。濃いめの熱いお茶が旨い。家族らも(和菓子に見向きもしない息子以外は)喜んでくれてヨカッタ、ヨカッタ。(勘定は¥920/6個入)

  

 ↓ 近くの「曙湯」(創業昭和24年・1949)では名物の藤の花が盛り。残念ながら営業開始まで時間があり、入浴は断念。

 

徳太樓 (とくたろう)

東京都台東区浅草3‐36‐2

( 浅草 徳太楼 とくたろう きんつば 金鍔 あけぼの湯 )

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丁子屋 @名古屋市中区・大須

2015年05月27日 | 名古屋(中区 老舗)

憲法記念日の昼に鶴舞公園を訪れたあと、場所を大須に移して昼食。この日の鶴舞公園は、公会堂で「左」寄りの集会があり、それに対する「右」寄りの街宣車が集結し、周囲は警官や機動隊だらけという物々しい雰囲気。その中にコスプレをした若い人達も多く居て、まさにカオス(笑)(←最近、なぜか鶴舞公園はコスプレ&撮影会のメッカとなっている様子です)。そんな中、交通規制を受けながらバイクで移動して大須へ。

名古屋・大須の万松寺の横にある蕎麦屋「丁子屋」。創業は昭和28年(1953)だという。名古屋きっての繁華街だし、近辺には寺が多いので(実は愛知県の寺院の多さは全国一なのです)、戦後からとはいえ、蕎麦屋は随分と重宝して栄えたことだろう。でもやはり名古屋には昔からうどん屋の方が多い(うどん屋でも蕎麦を出すしね)。向かいには名古屋の喫茶店を語るときに外せない「コンパル大須本店」がある。蔵のような造りだが。店舗はさほど古くなさそう(塗り直しはしてあるようです)。暖簾をくぐると、右にテーブル席、左に小上がり席、奥に厨房があり、いかにも蕎麦屋といった風情。奥からトントンと蕎麦を切る音が聞こえてくる。店が開いてすぐの時間だったが、すでに先客があり、注文した品を待っている様子。自分の後にも何人か客が入ってきたが、意外にも男性のひとり客が多かった。

こちらは変わり蕎麦でも有名。前から試してみたかった「ゆづきりそば」を注文した。しばらくして黄色みがかった蕎麦が2段のせいろに入れられて運ばれてきた。蕎麦屋では珍しく、盆の上ではなく直接テーブルの上にせいろとつゆが置かれる。蕎麦は細く、やや平打ちで、箸で手繰るまでもなく、しっかりとした張りがあるのが分かる。香りはさほど強い訳ではないが、口に入れると、鼻を抜けるいい感じの柚子の風味が広がって旨い。つゆは東海地方のつゆにしては思ったほど甘くなく、蕎麦の風味を損なわない程度(※一般的に東海地方の蕎麦屋、食堂は甘めのつゆを出す店が多いです)。山葵を少しつける事で柚子の風味が変わって面白い。張りがあって食感も良く、なかなか旨い蕎麦だった。サラッとした蕎麦湯を足していただき、ごちそうさま。(勘定は¥1,300)

 ↓ 「鶴舞公園」(明治42年・1909・開園)。正面にある「噴水塔」(下左・後ろは「公会堂」)と、「奏楽堂(復元)」(下右)。園内を巡回する警官とコスプレイヤーだらけの不思議な日だった。

 

 ↓ 威厳ある「名古屋市公会堂」(昭和5年・1930・建造)。中学生の頃からしばしばロックのコンサートで通っている。一番最近は2012年のロジャー・ダルトリー(Roger Daltrey)。

 

 ↓ 鶴舞公園を出て大須に向かうと気になる建物が…。思わず引き返して見てしまった「名探第一記念橋ビルヂング」(昭和49年・1974・建造)。現役のビルだがその荒れっぷりに目が離せない。

 

丁子屋

愛知県名古屋市中区大須3-29-6

( 大須 手打そば 丁子屋本店 ちょうじや 柚子切り蕎麦 ゆずきりそば 鶴舞公園 つるまこうえん つるまい 市公会堂 )

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Psycho Circus / Kiss

2015年05月26日 | ハードロック

Psycho Circus / Kiss (1998)

1998年発売のキッス(Kiss)18枚目のオリジナル・アルバム(ちなみにジャケットは3D)。ずっと以前から聴き齧ってはいたものの、最近やっとしっかり聴くようになって、2月の来日公演で遅ればせながらちゃんとファンになったと言っていい自分は、オリジナル・メンバーへの思い入れが無いので、このアルバムの立ち位置もよく知らなかった。一応、リユニオン・ツアー後の、1979年以来のオリジナル・メンバー再結集アルバム。しかしながらエース(Ace Frehley)とピーター(Peter Criss)の参加は限定的のようだし、メンバーの中でもレコーディングはいい思い出になっていないようだ。

でも聴いてみると、そんな内輪の事情はさておき、先の公演でも演奏されたキャッチーな1から始まるアルバムは軽快なロックンロール・アルバムになっておりなかなかのものだ。6なんかはタイトル「You Wanted The Best」からしてキッスお決まりの常套句だし、メンバー全員が歌い回していくという構成から、記念碑的な作品になる予定だったんじゃないかと想像する(そうはならなかったが)。しかし、何度聴いてもピーターの歌う8だけはメロウ過ぎてどうしても受け付けられないなァ。その曲を含めて最後の3曲でとたんに盛り下がるので、アルバムの構成に難ありという気がしなくもない。

ブックオフにて購入(¥500)

CD (1998/9/22)

  • Disc: 1
  • Format: CD, Enhanced, Import
  • Label: Universal I.S.
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銀座 維新號 本店 @東京・銀座

2015年05月25日 | 東京都(老舗)

  

銀座で呑んだあとに、ついつい寄ってしまった8丁目にある「銀座 維新號(いしんごう)本店」。創業は神田で明治32年(1899)と古く、銀座に移ってきたのが昭和23年(1948)とか。こちらは「肉まん(猪肉包)」で有名なのだが、自分が前から気になっていたメニューは「セロリつゆそば(芹菜湯麺)」。セロリが大好きなので食べてみたいなと思っていたところ、たまたま店の前を通り、酔っている事もあって「締め」なんていう危険な言葉が頭に浮かんでしまっていた(笑)。階段を下りて店舗のある地下へ。遅い時間だったが何組も先客があった。テーブル席が並んでいて厨房は見えない。銀座にあっても店内の雰囲気はざっくばらんな感じ。中国女性の給仕の方に、すぐにセロリつゆそばを注文して待つ。

注文してからメニューを見返す癖がある。あれもいいなァ、これでもよかったなァ、なんて本当に食い意地が張っていて恥ずかしい。しばらくメニューを見ているとセロリつゆそばが運ばれた。たっぷりの清湯スープは鶏がベースで、淡い味付け。自分で丸鶏からスープをとった事がある人なら分かるあの味に、ちょっと塩した程度であっさりしている。さすがにセロリはたっぷり入っていて、他の具材は、椎茸、玉葱、筍など。麺は細縮れ麺で、何の変哲もないものだが、このスープには合っていると思う。シャキシャキとした歯触りのセロリをたっぷり堪能した。小皿に入ったデザートのライチをいただいて勘定。次はランチでお饅頭セットをいただこう。(勘定は¥1,000)

 ↓ ほど近い霞が関の「法務省旧本館」(下左・明治28年・1895・建造※重要文化財)と、「法曹会館」(下右・昭和11年・1936・建造)。あとから気付いたのだが、旧本館は見学も出来たようだ。残念。

 

 

銀座 維新號 本店

東京都中央区銀座8-7-22

( いしんごう 維新號 維新號銀座本店 銀座維新號 セロリそば 肉まん 中華まんじゅう 肉饅頭 おまんじゅう )

 

 

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木挽町よしや @東京・東銀座

2015年05月24日 | 東京都(老舗)

日比谷公園を散策した後、銀座・木挽町へ。以前、歌舞伎座での観劇のあとに寄ったが、すでに売り切れで買う事が出来なかったどら焼きを求めて「木挽町よしや」(創業・大正11年・1922)へ。細い道をもう一本狭い路地に入ったところに店がある。店の中では何人もの女性が折詰め(?)の最中だった。人気のどら焼きは午前中で売り切れてしまうことも多いそうだ。こちらは、どら焼き用にオリジナルの焼き印を作ってくれるサービスもある(もちろん有料だが)。店の壁にもたくさんの焼きゴテがぶら下がっていた。自分だけのどら焼きなんて、なんだか羨ましいなァ。自分でも焼き印を押してみたいし、それをいろんな人に配ってみたい(笑)。

カウンターの上に並べられていたどら焼きを無事購入。こちらのどら焼きは2枚の皮で挟んであるのではなく、1枚の皮を折って、餡が挟んである。その為にサイズは小さめ。ふわっとした皮にあっさりとしたこし餡が入っている。普通のどら焼きと比べると餡の量も少ないので、ひと口でいけてしまうくらいの大きさ。滑らかな皮と餡とで、とても上品な味だ。でも軽くて、次々と手が出てしまいそう。(勘定は¥130/個)

 ↓ 日比谷公園内にある「旧・日比谷公園事務所」(明治43年・1910建造)。今は結婚式場として使われているようだ。下右は「日比谷公会堂」(昭和4年・1929建造)。

 

↓ 「日比谷公会堂」と一体の建物「市政会館」。関東大震災復興のシンボルで、遠くから眺めるとこの建物の異質さが際立つ。

 

 ↓ 大正12年(1923)に開設された「日比谷屋外音楽堂」。何度も改修を重ねて現在は3代目だとか。左は入場ゲート。

 

木挽町よしや

東京都中央区銀座3-12-9

( 東銀座 木挽町 こびきちょう どら焼き どらやき ドラ焼き よしや 日比谷公園 日比谷野音 野音 ) 

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Fidelity ! / JP, Chrissie & the Fairground Boys

2015年05月23日 | クラシック・ロック

Fidelity ! / JP, Chrissie & the Fairground Boys  (2010)

こんなアルバム、全然存在を知らなかった。クリッシー・ハインド(Chrissie Hynde)の関連アルバムを検索していて発見。J.P.ジョーンズ(John Paul Jones)が何者かも知らなかった(今もよく知らない)。名前を「JP]と省略しなければいけなかったのは、もちろんレッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)のジョン・ポール・ジョーンズ(John Paul Jones)がいたからでしょう。アルバム・ジャケットを見ると、随分と打ち解けて、気が合っているような雰囲気が溢れていて…。クリッシーの声が大好きなので、買わない選択はない。早速購入してみると、ロックな曲からアコースティックな曲まで、とても良くまとまった好アルバムだった。全体的にはラヴ・ソングが主で、切ない曲も多いんだけれど、2人の意気はピッタリという感じ。PVを探してみると、あのクリッシーがもう完全に可愛い「乙女」に…。うーん、これはどう考えても「デキてる」んじゃないか(笑)※。  ※あとで調べてみると…やっぱりデキていたようです。5年経った今はどうか知りませんが。

それにしてもロンドン・パンク勃興期に、ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivian Westwood)や、ピストルズ(Sex Pistols)のスティーヴ・ジョーンズ(Steve Jones)らとカメラに向かって中指立てて、尻を見せていたような女の子が、もう女性ロック・アーティストの大御所となって、まだ音楽界に居るという事がどれだけ凄いことかと思う(それでも大手との契約は難しいようだが)。彼女は若いころから独特の声色と風貌で、「年上の姉御」みたいな雰囲気だったし、濃いアイラインを引いていたので、もう65になろうというのにあまり昔と印象は変わらない。ベジタリアンだという事も関係あるのか、体系も細身を保ったままなので、相変わらずカッコいい。先般のソロ作品もなかなかだった。自分は彼女の声に無条件降伏なのです…。

オークションにて購入(¥634)

 CD (2010/8/24)

  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Rocket Science
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兵六 @東京・神田神保町

2015年05月22日 | 東京都(老舗)

神田神保町にある老舗酒場「兵六」。創業は昭和23年(1948)とのこと。以前から酒呑み向けのいろんな媒体で目にしていて、機会があればと思っていたが、場所も知らず、かなり狭い店だとは聞いていたので端からあきらめていた。神保町で宿泊先に帰る前に時間が空いたので、スマホで地図を検索してみると…、なぁんだ、よく通っている道じゃないか。喫茶「ラドリオ」や「ミロンガ・ヌオーバ」がある細い路地の端。そういえばあまり夜には通った事がなく、提灯が出ていないと店かどうかも分からないような建物だ。縄のれんが下がっていて、窓の奥から賑やかな声が聞こえてくる。少し店内の様子も分かったので、思い切って戸を開けてみた。

なるほど狭い店だ。コの字になったカウンターとテーブルが2つのみ。カウンターの奥に板場があるようだが、主人と思しき若い男性はカウンターの中の椅子に常駐。どうやっても動き回るのは難しいくらい狭いスペースだ。店内も一杯で、こりゃダメかなと諦めかけたら、主人がカウンターに捻じ込んでくれた。席を詰めて下さった方にお礼を言って腰をおろす。店内は電球の灯りで落ち着いた雰囲気。窓を開け放し、みな思い思いに酒を呑んでいる。圧倒的に男性が多く、年齢層はやはりやや高め。

まず年季の入った壁の大きな木札の品書きから「清酒」を冷や(常温)でもらい、つまみは紙短冊に書かれた中から「うどとしめさばのぬた」を注文。和風なものばかりと思いきや、餃子や炒麺があるのが面白い。こんな特殊な居酒屋だから、主人はよほどクセの強い人かと想像していたが、若くてとても腰の低い主人だった(三代目とのこと)。誰かが出ようとすると、一斉に立ち上がらなければならないが、皆とても協力的。主人とも、他の客とも近いので、自然とそういう団結が出来てくるんだろう。空いた席にはすぐに次の客が入って、運がよければ座れるが、そうでないとごめんなさい、という感じ。やはり人気があるなァ。壁に飾られたこの店にまつわる様々な写真や書を眺めながら、ゆっくり1合だけいただいた。

もう少し色々つまんでみたかったが、一日中歩いてヘトヘトに疲れたのと、座っている丸太のベンチがお尻に当たって辛かったので勘定をしてもらう。次は何も予定がない時にゆっくりしてみたいな。(勘定は¥1,500程)

 ↓ 意外にも「御茶ノ水駅」は昭和7年(1932)建造の近代建築。構造と立地の問題で、電車を走らせたままの建て替え工事が困難なのだそうだ。

兵六 (ひょうろく)

東京都千代田区神田神保町1-3

( 神保町 神田神保町 ひょうろく 古典酒場 居酒屋 老舗 )

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