ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

甘党 @滋賀県東近江市

2023年05月09日 | 滋賀県

滋賀県東近江市の八日市散策。朝早くに着いてすぐに古い建物や町並みを巡る。施設によっては開いていないところ、営業時間開始前という場所もあり、多くは建物を外から眺めるだけになった。早い時間に「八日市ほんまち商店街」に行った後、散策を再開してから訪問したのは市役所など官庁が建ち並ぶ緑町にある食堂「甘党」。店内は土間にテーブル席が4つに小上がり席が2つとこじんまり。日曜ではあったが盛況だった。店名は”甘党”だが、品書きにそれらしきものは「クリームソーダ―」〔ママ〕くらい。昔は甘味処だったりするのかな。麺類、丼物、定食の他、オムライスやカレーなど洋食も少し。お願いしたのは「きつね丼」。

しばらくして「きつね丼」は蓋付きの錦牡丹の丼で運ばれた。蓋の上には黄色いたくあんの盛られた小皿がのっているという食堂での王道の提供スタイル。蓋を取ると中には、揚げ、長ねぎ、玉ねぎ、が玉子でとじられていて、上には刻み海苔。つゆの色は関西らしい淡い色付き。東海地方の古い麺類食堂なら大抵同様の具材で「しのだ丼」があるが、そちらは玉子でとじてはいない。色付きでは味も薄いかと思ってしまうが、そこはしっかり出汁も効いていて甘味もあり、物足りなさはなく旨い。途中でたくあんを挟みながらあっという間に平らげた。近辺に開いている食堂があまり無いからか、遅めの時間でもまだまだ客が入ってくるので席を譲って勘定してもらった。(勘定は¥680)


 

↓ 五個荘竜田町にある「淡海書道文化専門学校校舎(旧・淡海女子実務学校)」(大正時代建造)。元々は女子教育の場として創立された専門学校だとのこと。手前に校門と中華風の東屋(亭<ちん>)、奥に下見板張りの校舎が見える。枯れ木が目立つからかあまり現役感が無いがどうなんだろう。

 

 

↓ 近江商人「藤井彦四郎邸」(昭和9年・1934・建造)。元は迎賓館として建てられたそうで敷地内には洋館も建っていて回遊式庭園もあるらしいが、生活する主屋は質素なものだそう。現在は資料館として公開されている(開園前で邸内には入れず、洋館内部は窓から撮影)。なぜか敷地内には羊の像が点在していた。

 

 

 

 

↓ 五個荘金堂地区の「五個荘近江商人屋敷」を散策。3月初旬だったので用水には竹舟の雛人形が飾られていた(写真下2枚目)。風情ある建物が建ち並ぶ町並み。

 

 

 

↓ 「中江準五郎邸」(昭和初期建造)。呉服屋から始まり、戦前に朝鮮半島や中国大陸で20もの百貨店「三中井百貨店」を経営して財をなしたという中江勝次郎の生家。敗戦で対外資産の全てを失ったが、戦前は朝鮮半島で三越を超える売上規模だったとか。

↓ 「NIPPONIA 五個荘 近江商人の町 外村宇兵衛邸」(江戸時代末期建造)。現在は一棟貸しの宿泊施設として使われているようだ。用水の水を敷地内で利用できるようになっていて、この地域の他の邸宅でもいくつか見ることが出来た。

 

↓ 「外村繁邸」(江戸時代末期建造)。出自である近江商人の世界を描いた作家、外村繁の生家。こちらにも「入れ川戸」がある。

 

↓ 「弘誓寺」(宝暦3年・1753・建造)。国の重要文化財に指定されている。気になったのは境内南側の建物。用水端にタイルで出来た煙突付きの炉のような物が並んでいる。建物内に竃でもあるのだろうか。

 

 

 

↓ 五個荘竜田町の旧・中山道沿いに建つ「松居家住宅洋館(旧・五箇荘郵便局)」(大正14年・1925・建造、改修)。木造モルタル塗りの元郵便局舎。これ、現在住居として使われているということなのかな。中がどうなっているか観てみたい。国の登録有形文化財に指定されている。

 

 

 

↓ こちらも旧・中山道の武佐宿と愛知川宿の間にある茅葺き屋根の「片山半兵衛家」(建築詳細不明)。麻布類を扱う近江商人だったとか。普通にポストがあったので住宅として使われているようだ。

 

↓ こちらも同じく旧・中山道沿いにある呉服商人だったという市田庄兵衛家の本宅「萬松園」(明治初期建造)。裏手に廻ると一部洋風な意匠の部分(写真下3枚目)があるのが面白い。

 

 


 

 

お食事処 甘党

滋賀県東近江市八日市緑町2-5

 

( 滋賀 しが 東近江 ひがしおうみ ようかいち あまとう 食堂 大衆食堂 麺類食堂 洋食 近代建築 国登録有形文化財 近江商人 ごかしょう )

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グリル・フレーバー (4) @滋賀県彦根市

2021年12月13日 | 滋賀県

バイクで彦根市を訪れたある休日、日中は市内に点在する未訪の近代建築を巡って歩いたりしてすっかり夕方になってしまった。帰路途中で食事する店を探すのは嫌だったので、彦根銀座商店街のお気に入りの洋食店「グリル・フレーバー」に寄って夕食を済ましてから帰ることにする。商店街裏手にある駐車場にバイクを停めて裏口から店内へ。この日は夕食には少し早い時間だったにも関わらずなかなかの客入りで賑わっていた。客層は毎度のことながらシニアが多い。店側も厨房内に居る若いコック1人を除いて給仕女性も含めて全員シニア以上だ。少し座面がへたっている壁のソファー席に腰掛けメニューを眺める。お願いしたのは「グラタンライス」。エビかチキンかと訊かれたのでエビでお願いした。

まずはテーブルに福神漬とらっきょうが用意され、後から「グラタンライス」が運ばれた。「グラタンライス」はグラタン+ライスではなく、いわゆるドリアみたいなもの。釜めしで使うような小型の鉄鍋とそれを置く木製台で供された。上からチーズをかけて焦がしてある。いい香り。さっそくスプーンを入れていく。台で上げ底になっているかなと思いきや、深い鉄鍋の底までたっぷり。最初はホワイトソースでライスは全く見えない。ホワイトソースはもったりしたものでなく、サラッとして滑らか。白いライスが埋まっていると思ったら、中はマッシュルームとグリーンピースの入ったピラフ。ホワイトソースと相まって熱々で旨い旨い。薬味を挟みながら、軽く口中を火傷しつつ平らげるとお腹はいっぱい。これで寒風の中の帰り道も万全だ。次は「ビーフカツ」か何かにしてみようかな。(勘定は¥750)

以前の記事はこちら (1)(2)(3

 


 

↓ 旧中山道の宿場町、鳥居本宿(鳥居本町)にある「有川家住宅(有川製薬)」(宝暦9年・1759・建造)。「有川製薬(有川薬局)」は胃腸薬を製造販売する商家で、創業は万治元年(1658)というから物凄い。主屋の他にも書院、門、蔵が現存しており、それぞれ国の重要文化財に指定されている。

 

↓ 主屋の東に建つ「薬医門」(文化7年・1810・建造)。向かいの通り(旧中山道)はこのように時代劇のセットを見るかのような雰囲気。アスファルトでなかったら髷を結った人が出てきても驚かない。

 

↓ 同じ通りにある「岩根家住宅(木綿屋)」(江戸後期建造)。35軒もの旅籠があったという宿場町らしく、合羽の製造販売を営んでいる家が多くあったそうだ。合羽の形をした木製看板が今でもぶら下がっている。

 

↓ 以前にこの通りを通った時に「変わった家だな」と思った建物、調べてみるとやっぱり”ヴォーリズ建築”(※)だった。「寺村家住宅主屋」(昭和10年頃・1935・建造)◇。鳥居本宿の本陣跡に建っていて、外壁や建物の様子からすると最近改修されたばかりのよう。印象深いのはやはり煙突。窓もしっかりと洋風だ。(※ウィリアム・メレル・ヴォーリズ:1910~40年代にかけて日本において西洋建築を手掛けた建築家、実業家)

 

  

↓ 同じ敷地内に建つこの古い倉庫。何とかつての本陣の門が転用されているのだとか。面白い。

 

↓ こちらも合羽を扱う「合羽所・松屋」(建築詳細不明)。屋根付きの看板が面白い。01年頃に改修されているようだ。

 

 

 


 

 

グリル・フレーバー

滋賀県彦根市銀座町4-19

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね グリルフレーバー 銀座本店 グリル 洋食 彦根銀座商店街 近代建築 William Merrell Vories ヴォーリズ 鳥居本町 赤玉神教丸 赤玉神教丸本舗 )

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料亭さわだ @滋賀県彦根市

2021年12月09日 | 滋賀県

バイクで彦根までツーリング。早い時間に中華そばを1杯いただいたが、あちこち散策していたら小腹が空いた。中央町のアーケード街を歩いていたら、前から気になっていた料亭に”彦根・老舗料亭の味・500円弁当・発売中”の看板が。コロナ禍での対策だろうか。500円だったら量は多くないだろうからちょうどいいやと入ってみることに。正面玄関横にある弁当専用の入口から中へ。中ではご高齢の女将さんが「よく来ていただきました。」と丁寧な言葉で迎えてくれる。料亭の玄関側は暗いままだ。弁当はプラ容器に入ったものが何種類かあり、揚物の入っている若向きのものもあったが、鮭の入っている和食系のものにしてみた。勘定してもらい、横に置いてある電子レンジで少し温めた。

店を出て、歩いて座れそうな公園を探す。商店街の裏手に出て、前にも古い建物を探して立ち寄った公園で弁当を広げた。胡麻を振ったご飯の他に、焼き鮭、だし巻き玉子、切り干し大根の煮付け、さつま芋の煮たの、酢レンコン、シュウマイ、蒲鉾、つぼ漬けというラインナップ。さっそく箸でつまんでいく。いわゆる弁当屋の幕の内弁当と違うのは優しめの味付け。がっつりご飯を食べさせる意図の弁当は濃い味が多いが、こちらはなるほど”料亭の味”と謳うだけあって上品だ。オッサンの胃にも優しい(笑)。ワンコインでこの内容なら文句のつけようがない。本当はご飯より酒のつまみにしたかったくらい。料亭の方を利用する機会は…、多分無いだろうなァ。(勘定は¥500)

 

 


 

↓ 彦根市には何度も近代建築を探しに来ているのに、今まで七曲り地区を訪れたことが無かったのに気付いた。文字通りクランクが連なる通りをバイクで流してみる。風情ある建物があちらこちらに。城下町と中山道を結ぶ通りで、歴史的に仏壇屋が多いのだそう。滋賀県は古い建物が多いので不感症になっているが、こういう街並みが残っているのは素敵だし、守っていこうという気概が見られる。下は通りにある「秋口家住宅洋館」(大正5年・1916・建造)。歯科医院として造られ芹町から元岡町に移築されたのだそう。玄関口上の無用のドアが不思議。昔バルコニーでもあったのか。鍾馗様は元の建物からあったのかな。建物は国の登録有形文化財に指定されている。

 

 

 

↓ 風情のある七曲り地区の街並み。

↓ 大橋町にある「吉田醤油醸造場」(建築詳細不明)。大正時代に造られた建物らしい。むくり屋根に卯建(うだつ)(こういうタイプを”袖卯建”と呼ぶのだそう)が立派な建物。玄関引き戸こそサッシになってしまっているが素晴らしい佇まい。

 

 

↓ 「旧・佐藤家住宅主屋」(昭和9年・1934・建造)。こちらにも立派な袖卯建が。建物は国の登録有形文化財に指定されている。

 

 

 


 

 

料亭 さわだ

滋賀県彦根市中央町2-23

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね 料亭 割烹 弁当 持ち帰り テイクアウト 近代建築 国登録有形文化財 )

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スイス (2) @滋賀県彦根市 (※閉店)

2020年05月21日 | 滋賀県

ある晩に滋賀県の彦根近くを車で通る事があり、夕飯をどこにしようか思案。遅めの時間だったので選ぶ店も限られるが、コロナ禍によってイレギュラーな営業に切り替えている店が出始めた頃だったので、実際に営業しているかは店まで行ってみないと分からない。彦根で遅くまで営業している店で思い付いたのが喫茶レストラン「スイス」。彦根市民のソウル・フードと呼ばれ、以前にも訪れたことがあった。店までたどり着くと、有難いことにあかりが灯って営業中。裏の駐車場に車を停めて店の中へ。入ってびっくり午後8時過ぎでテーブル席はほぼ満席。どうしようか迷ったが、幸い相席にはならず、カウンター席は誰も座っていなかったので食べていくことに。ご高齢の夫婦と若い男性給仕がフル回転。相変わらず狭い調理場でマジックのように料理が出来上がっていく。遅い時間とあって若い客が多く「ハンバーグ」をW(ダブル)で頼んでいる人が多かった。迷いに迷ったが、結局「カツ・カレー」を注文。同時に家に帰ってからウイスキーのつまみにしようと「カツ・サンドイッチ」を持ち帰りでお願いしておいた。

順に料理が完成していき、女将さんによって「カツ・カレー」が手渡しされた。さっそくスプーンを入れていく。赤い福神漬が添えてあるカレーは具材が溶け込んだタイプのもので、所々に見える小肉片からいくとビーフカレーかな。辛さは大したことなく、酸味と塩気が強い独特の味。やや脂身の多いカツがのっている。味はなかなか旨いのだが、カレー自体がかなりぬるい…。ライスも熱々ではないので余計に塩気を感じるのかな。ちょっと残念。量は大したことないのであっという間に完食。その頃には「カツ・サンドイッチ」も出来上がっていたので勘定して家に持ち帰る。

夜間の長距離単独ドライブが終わり、自宅でホッと一息。風呂から上がってハイボールを作り「カツ・サンドイッチ」の封を開ける。パンは2片の耳がカットしてありトーストしてある。そこにさっき食べた「カツ・カレー」よりも1.5倍程も厚いカツがソースに浸され、キャベツと一緒に挟んである。ケチャップも使ってあるかな。時間が経っているので少ししっとりとはしてしまっているが、これをガブッとやってハイボールで流すと旨い旨い。疲れた体に滲み込んでいく。3時間前にカツカレーを食べたばかりなので2枚目は明らかにカロリー・オーバーだが知ったことか(笑)。最高の夜食になった。次に店に行ったら他の客が頼んでいたエビフライがなかなか立派で旨そうだったので「バーグ・エビ」(ハンバーグ+エビフライ)にしてみようかな。(勘定は¥1,000)

以前の記事はこちら

 

喫茶・食事 スイス

滋賀県彦根市中藪町598-2

※令和4年5月を以って閉店されました

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね 喫茶スイス レストラン ハンバーグ エビフライ オムライス 洋食 サンドイッチ コーヒー 持ち帰り テイクアウト 閉店 廃業 )

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茂美志や支店 (2) @滋賀県長浜市

2020年05月06日 | 滋賀県

前回滋賀県の長浜市に来たのは去年の夏。その時には観光地として有名な「黒壁スクエア」近辺は人でごった返し、自転車で通り抜けることもままならない位だった。新型コロナウイルスの影響で大陸からの観光客が居なくなった長浜はどうなっているだろうかと寄ってみた。まだ世間では”不要不急な外出の自粛”なんて言っていなかった頃(訪問3月)とはいえ、通りが空いているのにびっくり。あの大行列で有名な親子丼の「鳥喜多」もまさかの行列無し(ただし営業時間内だったが早めに暖簾が仕舞われた)。歩いている人はまばらで、聞こえてくるのは日本語ばかりなのがちょっと新鮮。夕方だったので通し営業の店で軽く腹に入れてから帰路につこうと寄ったのは大通寺北の路地にある「茂美志屋支店」。店の前に自転車を停めて暖簾をくぐる。外れた時間とあって先客は無し。でも通し営業って嬉しいナ、やっぱり。テーブル席に腰を下ろし、振り返って壁に貼られた品書きを眺める。前回「焼めし」を頼んでいた人が多かったことを思い出した。もちろん「焼めし」を注文し、テレビを見ながら出来上がりを待つ。

しばらくして運ばれた「焼めし」は”もみじや支店”と平仮名で銘の入った平皿に平らに盛られている。真ん中に刻んだ紅生姜がちょこん。さっそくスプーンを入れていく。具材は青ネギと鶏肉。青ネギはやや長めのものも入っている。しっとりとして味付けは控えめ。それでもラードでも使っているだろうか、照りのあるごはん粒にはコクもあって物足りなさは微塵も無い。旨いなァ。コレコレ、こういうのがいいんだ。”チャーハン”ではなく「焼めし」という呼び方がぴったり。あっという間に平らげた。量は大したことないのでお代わりしたいくらい(笑)。次は丼物か「オムライス」を食べたいナ。(勘定は¥730)

以前の記事はこちら

 

 


 

↓ 高月町東阿閉(ひがしあつじ)にある「東阿閉公民館」(昭和27年・1952・建造)。この地出身の「ヤンマーホールディングス株式会社」の創設者、山岡孫吉が寄付した建物だそう。田んぼの中の集落にこの尖塔のある特異な建物。知らずに見たらよもや公民館とは思うまい。

 

 

 


 

 

お食事処 茂美志屋支店 (茂美志や支店)

滋賀県長浜市神前町4-15

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま もみじや もみじや支店 茂美志゛や 大衆食堂 麺類食堂 うどん のっぺいうどん 近代建築 ヤンマー株式会社 )

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パロマ @滋賀県高島市

2020年04月09日 | 滋賀県

滋賀県の近江今津駅前にある喫茶と食事の店「パロマ」へ。駅前だけれどしっかりと駐車場完備。一面ガラス窓でスペースを広く取った店内で長いカウンター席もある。年配のご夫婦でやっていらっしゃった。一応メニューを眺めるも、近くで軽く食べられる店を検索してから来たので、最初から「イタリアンスパゲッティー」をお願いしようと思っていた。他にはカレーやハンバーグもあるようだ。昼をとうに過ぎた午後の遅い時間だったが先客は数組居て、地元のおばちゃんの女子会(笑)や、入ってくるなり「イタリアン、大盛2つ」と告げて座る若者も。

しばらくして運ばれた「イタリアンスパゲッティー」は、いわゆる鉄板スパゲティー。東海地方のように玉子液が流し込まれたものではなく、スパゲッティーの上に生卵が落としてある。上には太めのウインナーが1本。まずはミックスベジタブルが入っているスパゲッティーだけフォークで丸めて口に放り込む。アチッ。途中で生卵を崩し鉄板の上へ。ジューッという音と共に卵に火が入る。玉子敷きタイプもいいけれど、自分のタイミングで火を入れられる生卵タイプもイイなァ。最近のウインナーは某シ〇ウエッセンのように脂と旨味が加わった”あらびき”のものが主流だが、こちらのウインナーは懐かしい風味のするもの。昔のウインナーは(悪い意味でなく)ボソッとした食感の物が多かった。スパゲッティーに添えられた粉チーズとタバスコを振りかけて味を変化させながらいただいた。量は多くなかったのでちょうどいいおやつ。(勘定は¥830)

 


 

↓ 店のすぐ近くに残る、かつて近江と若狭とを結ぶ目的で設立された江若(こうじゃく)鉄道線の北端の駅だった「旧・近江今津駅舎」(昭和6年・1931・建造)。現在はJAの所有になっているようで、倉庫や車が置いてあった。増築、改造されているので分かり難いが、道路から見えない側が玄関口で、現在の道路側に線路があったようだ(参考:現役時代の駅舎<写真下2枚目>)※出典:滋賀県HP。

 

 

 


 

喫茶・お食事 パロマ

滋賀県高島市今津町中沼1-2-7

 

( 滋賀 しが 近江今津 おうみいまづ 喫茶パロマ ナポリタン 鉄板スパ 鉄板スパゲティー モーニング 江若鉄道 こうじゃくてつどう 近代建築 駅舎 )

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ジェラトリア・アズーロ (Gelateria Azzurro) @滋賀県彦根市

2019年08月16日 | 滋賀県

滋賀県彦根市、銀座商店街の「グリルフレーバー」で夕食を済ませ、明治創業の銭湯「山の湯」へ。夕暮れ時の歴史ある銭湯は雰囲気もひと味違う。熱めの湯でさっぱりした後に銀座商店街を歩くも、空いている店はまばら。そんな中ひときわ明るく辺りを照らしていたのは「ジェラトリア・アズーロ」。何でも”世界ジェラート大使”なる方の店らしく、店頭にも”チャンピオン”という文字が。まだオープンしてから1年ちょっとだとか。風呂上りの体をクールダウンすべく入ってみた。色々なジェラートが並んでいる。15種類ほどあったかな。注文はSingle、Double、Tripleと分かれているのでDoubleにして、味は「パイン・セロリ・リンゴのソルベ」というコンテストに入賞したというものと、「マンダリン」をお願いした。店にそのチャンピオン氏が居る訳ではなく(店長も別の方らしい)、店員のお姉さんがカップに盛り付けてくれる。

駐車場の車まで持って行くのが面倒だったので、店先のテーブルでいただくことに。こんな場所にオッサンが座って申し訳ないが、もとより銀座商店街の通りには誰も歩いていないので許してもらおう。通常値段より100円アップだという受賞作品「パイン~」は”セロリ”という自分の好物でありながらデザートでは使われにくい食材が気になった。食べてみると3素材が独立している訳ではなく融合しているので、まるでジントニックとかのカクテルを思わすような大人の味。これなかなかイイ。「マンダリン」はしっかりと濃厚な味。火照った体に落とすジェラートは何とも言えず旨いが、食べた後は余計に喉が渇くのであった。次は他の受賞作品「グランピスタチオ」をいただいてみようかな。(勘定は¥600)

 


 

↓ 2回目の「山の湯」。高い格子天井、千鳥の欄間、番台の装飾、今日はテレビも点いておらず、雰囲気は最高。熱い湯を浴びてさっぱり。

※2019年8月を以って廃業されました

  

↓ 夕暮れ時の「花しょうぶ通り商店街」の「高崎家住宅主屋(旧・川原町郵便局舎)」(昭和9年・1934・建造)を再々訪。この日はイベントに使われたようで明かりが灯っていた。入ってみたかったナ。

 

↓ 同じく「宇水理髪店」(昭和11年・1936・建造)にも再々訪。ノッペラボーの現代の建物と違って近代建築は時間帯によって表情を変えるのが素敵。通りがひっそりとしていて別の表情。

 

↓ もう陽も落ちようかという時間帯に「鳥居本駅」(昭和6年・1931・建造)に再訪。ひっそりとした可愛らしい赤帽の無人駅舎に明かりが灯るとまたいい雰囲気に。

 

 

 

 

 


 

ジェラトリア・アズーロ (Gelateria Azzurro) (※音に注意)

滋賀県彦根市銀座町4-27

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね 彦根銀座街 花しょうぶ通り商店街 ジェラート 柴野大造 ジェラート国際コンクール ピスタチオ 近代建築 国登録有形文化財 銭湯 無人駅 )

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グリルフレーバー (3) @滋賀県彦根市

2019年08月10日 | 滋賀県

ある休日の夜、滋賀県彦根市のお気に入りの洋食屋「グリルフレーバー」へ。この日は「花しょうぶ通り商店街」で何かイベントがあったらしく、通りには片付けをする人達が沢山居たが、こちら「銀座商店街」は人の通りもまばら。店に入ると予想に反して4組もの先客。まだ夕飯には少し早い時間帯だったが、あちらのイベントから流れてきただろうか。いつものように生花が飾られているテーブル席に腰掛けると、他の客と談笑していた年配の給仕女性がサッと立ってお茶を用意してくれる。メニューを眺めるまでもなく選んだのは、まだ未食だった「オムライス」。ゲンゴロウさんが食べていらっしゃったブログを見て次はコレと決めていた。紙ナプキンとスプーンが用意され、ハワイアンのようなBGMを聴きながら完成を待つ。

しばらくして「オムライス」が運ばれた。店頭のサンプルではトマトソース(あるいはケチャップ)仕様だったが、実際のものはデミグラスソースがたっぷりと。脇にパセリが添えてあって色目もいい。早速スプーンを入れていく。玉子はふわっと焼かれていてある程度の厚みもある。その玉子部分と融合しているのはチキンケチャップライス。やや水分は少なめ。小さめにカットされたチキン、玉ねぎ、それにいんげんが入っているのが珍しい。それをデミソースごと口の中へ。このデミグラスソース、以前に食べた「ビーフシチュー」に使われていたものと同じだと思うが、しっかり濃い色付きだが旨味過多でなく、独特の酸味と苦味があって旨い。クセになる味。もうあっという間に全てが胃の中へ。まだまだ食べてみたいものばかりだが、喫茶使いでパフェなんか食べるのもいいかも。きっと懐かしい味に違いない。(勘定は¥660)

以前の記事はこちら (1)(2

この後の記事はこちら (4

 


 

↓ 彦根城のお堀端で緑に埋もれていたヴォーリズ建築「旧・彦根高等商業学校外国人教員宿舎」(大正13年・1924・建造)。建築当初は3棟あり、近年まで建っていた北側の棟も老朽化によって解体されたそうだ。

 

 

↓ 中央町の路地にある一般住宅(建築詳細不明)。下見板張りの洋館は応接間だろうか。

 


 

グリル・フレーバー

滋賀県彦根市銀座町4-19

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね グリルフレーバー 銀座本店 グリル 洋食 彦根銀座商店街 近代建築 ウイリアム・メレル・ヴォーリズ 滋賀大学 )

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茂美志屋支店 @滋賀県長浜市

2019年07月19日 | 滋賀県

長浜市内の古そうな建物を求めて以前入ったことのないような路地を行ったり来たり。おかげでだんだん土地勘も付いてきた。ずっと自転車で走ったり、降りて歩いたりしていると朝昼食が早かったこともあってお腹が空いてきた。路地巡りの途中で「茂美志屋支店」に入ることにする。本店は黒壁スクエアの真ん中にあり人通りも多い場所だが、こちらの支店はひっそりと静かな通り。店も本店と違って一般的な大衆食堂の風情(そういえば以前は本店の「のっぺいうどん」で”撃沈”したなァ…)。もちろん観光客がここまではなかなか入ってこない場所なので地元客が中心のようだ。

カウンター席とテーブル席があり、先客が何組も。壁に品書きがあるので振り返って何にしようか思案する。「焼めし」と「オムライス」が気になっていたのだが、ふと見ると季節メニューが別に紙で貼りだしてあり、自転車で動き回って暑かったからか反射的に「冷やし中華」をお願いしていた。疲労で酸っぱいものを欲していただろうか。周りを見ると「焼めし」の注文率が高い。「焼めし」も…と思ったが思いなおす(そもそもそんなに入らない)。今年初の「冷やし中華」だ。

しばらくして給仕の女性によって運ばれた「冷やし中華」にはとても細い錦糸玉子がのっていた。他の具材はハム、キュウリ、刻み紅生姜。それに蒲鉾の上には辛子がのせてある。早速麺を手繰ってみると麺はストレート麺。ビッと酢が効いていて旨い。汗をかいた後の酢と冷たいスープはバッチリ。途中で辛子を箸先に漬けたりしてスルスルといただいた。観光客向けでもなく、気取らない感じの食堂。次に長浜に来た時にもまた寄りたいなァ。次はもちろん「焼めし」で(←と言いながらまた迷うに決まっている)。(勘定は¥650)

本店の記事はこちら

この後の記事はこちら

 


 

↓ 以前も訪れた、廃業済みの三ツ矢町の銭湯「いなり湯」(建築詳細不明)。建物はまだ健在だった。中を見てみたいなァ。

 

↓ 「茂美志屋支店」から遠くない路地にあった元浜町の洋館付きの建物(建築詳細不明)。赤い屋根に尖塔があるのが可愛らしい。

 

↓ パッと見て通り過ぎてしまった元浜町の建物(建築詳細不明)だが、よく観察してみると壁の仕上げ、窓枠下部の装飾や、隅切り(半切妻)屋根の意匠など古そうな雰囲気がプンプン。

 

 


 

 

茂美志屋支店

滋賀県長浜市神前町4-15

 

( 滋賀 しが 長浜 ながはま もみじやしてん もみじや 茂美志や 茂美志゛や のっぺい のっぺいうどん やきめし 焼きめし 中華そば 麺類食堂 大衆食堂 近代建築 )

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鳥喜多支店 @滋賀県長浜市

2019年07月09日 | 滋賀県

本格的に梅雨入りして天候不順な中、暇を見付けて何度か長浜~彦根方面へドライヴ。この日は朝早く家を出て長浜市内の駐車場に車を停め、自転車を取り出して散策。今にも雨が降りそうな空模様だったが何とかパラパラ程度に収まった。人でごった返すことが予想された黒壁スクエア辺りの古い建物を早いうちに愛で、だんだんと郊外まで足を伸ばしていく。やっぱり自転車の機動力はいいなァ。駅の南側の近代建築を探索した後に昼食に向かったのは、かの人気店「鳥喜多」の支店。以前から訪問を計画していたのだが閉店時間が異常に早く、すでに2度振られている。あちら本店はこの日も約40人(!)の大行列。それに対して駅近くの路地にあるこちら「鳥喜多支店」(”喜”と”多”は変体仮名)は落ち着いている。開店時間と思しき時間に店に着くとすでに暖簾が掛かっていた。店内にはテーブル席が2つ、小上がり席が3つ。すでに先客が3組。こちらも親子丼率は9割。白髪の老夫婦と給仕女性でやっていらしゃるのかな。注文したのはもちろん「親子丼」。そして「かしわ鍋」もお願いした。

まず運ばれた「親子丼」は本店同様の玉子の黄身がのった姿。ネギはもちろん青ネギ。並べて出されたら自分は本店の物とこちらの物の区別は付かないだろう。まずは黄身を潰さないよう外側から攻める。あっさりめのつゆは玉子と絡んでいい塩梅にとろっとしている。こちらも旨いナー。本店に行ってから随分経っているのでつゆに違いがあるかどうかもよく分からない。下に掘り下げるよう箸を入れていくが、予想よりも早く黄身を損壊させてしまった(笑)。流れ出る黄身で丼ぶりは玉子かけご飯風に変化。これまた旨い。途中で運ばれた「かしわ鍋」は小さい土鍋に入っている。レンゲの上にはすり生姜が沢山盛られていた。生姜は脇に置いておき、まずはそのままつゆをいただく。しっかりと出た鶏の出汁が旨い。具材は親子丼同様、やや小さめに切られたかしわと青ネギ、それにネギの白い部分も入って玉子でとじてある。次はすり生姜を効かせて。ウン、間違いない。プリッとしたかしわとネギを挟みながらつゆをすくうレンゲが止まらない。ポカポカとして額から汗が滲んできた。あぁ、これで酒をやってみたいなァ。

勘定してもらい店を出て散策を続行。たまたま12時半頃に店の前に自転車で戻ってきたら、何ともう暖簾が仕舞われていた…。実質営業時間は約1時間半?(夜営業は未確認)。ご注意あれ。(勘定は¥950)

本店の記事はこちら

 

 


 

↓ 店に近い朝日町で見つけた洋館付き日本建築(建築詳細不明)。門柱もあってなかなかいい感じ。軒下や2連窓上の装飾などカッコイイ。この近辺はさすがに観光客は1人も歩いていないが、風情ある建物と街並みが残っており素敵なところだ。

 

↓ こちらも同じく朝日町の車も通れない細い路地の先にあった建物(建築詳細不明)。何の前知識も無かったので偶然見つけた時には興奮した。玄関先の雰囲気や渡り廊下でつながった平屋の建物の様子などからいくと医院か何かだっただろうか。何せ前の道が狭く、向かいの犬にも吠えられるので(笑)、写真が撮り辛くて…。

 

 

 

↓ 同じく朝日町のこちらの一般住宅(建築詳細不明)は増築部分が古くなく、パッと見、見逃しそうになったのだが、隅切(半切妻)屋根だったのでしっかり見てみると、軒下や窓枠部分に地味ながら装飾が。しかも2階窓の手すり部分が何と木製(!)なのだった。スゴイ。

 

 


 

 

うどん・丼物 鳥喜多支店

滋賀県長浜市北船町6-22

 

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